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合併結婚 Yours, Mine and Ours (1968)

夫と妻を亡くした男女が18人の子供たちと共に巻き起こす騒動を描く、監督、脚本メルヴィル・シェイヴルソン、主演ルシル・ボールヘンリー・フォンダヴァン・ジョンソン他共演の恋愛コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

ルシル・ボール / Lucille Ball / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:メルヴィル・シェイヴルソン

製作:ロバート・F・ブラモフ
原作:ヘレン・ビアズリー”Who Gets the Drumstick?”
原案
ボブ・キャロルJr.

マデリン・プー
脚本
メルヴィル・シェイヴルソン

モート・ラックマン
撮影:チャールズ・F・ホイーラー
音楽:フレッド・カーリン

出演
ヘレン・ブランドマイヤー・ノース・ビアズリー:ルシル・ボール

フランク・ビアズリー:ヘンリー・フォンダ
ダレル・ハリソン:ヴァン・ジョンソン
ハワード・ビアズリー:ウォルター・ブルック
アッシュフォード医師:シドニー・ミラー
マデリン・ラヴ:ルイーズ・トロイ
医師:トム・ボスレー
コリーン・ノース:ジェニファー・リーク
ジャネット・ノース:キンバリー・ベック
トミー・ノース:ミッチ・ヴォーゲル
フィリップ・ノース:エリック・シェイ
ニック・ノース:ケヴィン・バーチェット
マイク・ビアズリー:ティム・マシスン
グレッグ・ビアズリー:ゲイリー・ゴーツマン
ルイーズ・・ビアズリー:モーガン・ブリタニー
ジャーメイン・ビアズリー:トレイシー・ネルソン
ラスティ・・ビアズリー:ギル・ロジャース
ラリー:ベン・マーフィ

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1968年製作 111分
公開
北米:1968年4月24日
日本:1969年2月15日
製作費 $2,500,000
北米興行収入 $17,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
サンフランシスコ
妻を亡くして10人の子供を抱える海軍士官フランク・ビアズリー(ヘンリー・フォンダ)は、”エンタープライズ”(空母)で帰還する。

1年前に夫を亡くし8人の子供達を育てる看護師ヘレン・ブランドマイヤー・ノース(ルシル・ボール)は、新しい生活を始めようと考える。

最後の任務を終えたフランクは、弟ハワード(ウォルター・ブルック)夫婦に預けていた、自分を歓迎しない子供達との”戦い”についてを考える。

案の定、子供達に手を焼く家政婦は長続きせず、フランクは地獄のような日々を過ごす。

海軍基地の診療所で働くヘレンは、その近くに家を借りるが、長女のコリーン(ジェニファー・リーク)と隣に住む青年ラリー(ベン・マーフィ)との関係が気になる。
...全てを見る(結末あり)

ある日、ヘレンとフランクは、スーパー・マーケットで顔を合わせ、好感を持ちながら別れる。

基地内でもヘレンを見かけたフランクは、女遊びが盛んな同僚ダレル・ハリソン(ヴァン・ジョンソン)に、女性と付き合うよう促される。

ハリソンを連れて帰宅したフランクは、長女のルイーズ(モーガン・ブリタニー)が取り乱していることを知り、診療所に連れて行く。

ヘレンに助言されたフランクは、年頃のルイーズの悩みを理解できなかったことに気付き反省する。

海軍の航海士だった夫を、1年前に亡くしたヘレンに親切にされたフランクは、彼女に感謝し落ち着いたルイーズと共に帰宅する。

その夜、フランクはヘレンに電話をして食事に誘い、彼女はそれを快く承諾する。

慌ただしく準備をして食事に出かけた二人は、いつ子供達のことを話そうかと思いながら時間を過ごす。

混雑するバーで、チャンスを窺っていた二人だったが、なかなかそれを切りだせず、そこにハリソンが現れる。

ハリソンを追い払い店を出た二人は、ケーブルカーに乗りながら、8人と10人の子供がいることをお互い告白して驚いてしまう。

フランクは下の子二人は弟夫婦に預けてあることをヘレンに話し、それが原因で、子供達が自分を恨んでいることも伝える。

結局、二人は、これ以上の発展はないだろうと考えながら帰宅する。

翌日、ハリソンは、二人の関係に火を点けようとして世話を焼く。

ハリソンは、フランクにはマデリン・ラヴ(ルイーズ・トロイ)、ヘレンには産婦人科医アッシュフォード(シドニー・ミラー)を紹介して、二人が、日本料理店で鉢合わせするようにする。

フランクとヘレンは、お互いを意識しながら時を過ごし、彼女はアッシュフォードに子供達の写真を見せる。

アッシュフォードは、逃げるようにして密かにその場を去り、ヘレンはそれを気にすることもなく、店を出たフランクに送ってもらうことになる。

ヘレンは、同乗していたマデリンやフランクに、娘コリーンのことなどを話す。

子供達のことでで盛り上がるヘレンとフランクは、マデリンを無視して語り合う。

その後、二人はデートを重ね、フランクは生甲斐を感じるようになる。

そしてフランクは、子供達にヘレンを紹介することになる。

子供達に対面したヘレンは一応歓迎されるが、酒を入れたドリンクを飲まされて酔ってしまう。

食事となり大失態を演じたヘレンだったが、それが息子達の仕業だと気づいたフランクは、彼らに謝罪させる。

酔いが醒めたヘレンは彼らを許し、フランクは、子供達の前で彼女に愛を伝えてプロポーズする。

そして二人は結婚することになり、双方の子供達はそれを歓迎しないままいがみ合う。

結婚式を終えて、ハネムーンに向かおうとした二人だったが、フィリップ(エリック・シェイ)が病気になり、旅行は延期になる。

新居に向かったフランクは、子供達を番号や色で分けて管理することを考える。

停電して大混乱の家族の元に、呼ばれた医師(トム・ボスレー)が現れる。

フィリップを診察した医師は正常だと判断し、ヘレンは彼が仮病を使ったことに気づく。

子供のいない医師は、大家族に驚きながら引き上げ、入れ替わりで、フランクの弟ハワードと妻が、下の子二人を連れて現れる。

ようやく騒ぎも収まり眠ろうとしたフランクとヘレンだったが、ベッドは子供達に占領されてしまう。

翌朝、”戦争”のような一家の一日は始り、コリーンは、ラリーの誘いを断り彼に嫌われてしまう。

学校で、”ビアズリー”を名乗ろうとしていたフィリップは、法律上の名前が”ノース”だと教師に言われて納得せずトラブルを起こす。

呼ばれたヘレンも、当然フィリップの意見を尊重するが、それを認めてもらえないために、互いの子供達を養子にすることをフランクに提案する。

それには大金がかかるのだが、フランクは仕方なくそれに同意する。

ところが、双方の子供達は、二人の考えに反対する。

現れたハリソンが、任務で出航する話をするが、フランクは、それに参加する気のないことを伝える。

フランクの長男マイク(ティム・マシスン)は、以前なら航海に出たはずだと言ってそれに意見する。

事情が違うというフランクが、変わってしまったのはヘレンのせいだと言って、マイクは彼女を責める。

クリスマスの準備をしながら、航海に出たいかをフランクに尋ねたヘレンだったが、彼は、今が一番幸せだと語り、二人は愛を確認する。

翌朝、子供達は”サンタクロース”からのプレゼントで大騒ぎとなり、ヘレンは、フランクに”エンタープライズ”の模型を贈る。

驚くフランクだったが、ヘレンは彼を航海に旅立たせると言い張る。

そこに医師から電話が入り、検査の結果、ヘレンは妊娠したことを知らされる。

ヘレンは、フランクにそれを知らせないまま、彼は航海に出る。

マイクは徴兵されて海兵隊に入隊することになり、医師の診断を受けるが、その場でヘレンが妊娠していることを知る。

ヘレンを気遣うようになったマイクは、彼女の父親への思いやりと、子供を産もうとしていることを確認して考えを変える。

ヘレンの妊娠を知ったフランクは驚き、輸送機で帰還して家に戻り出産を待つ。

ある夜、ヘレンの陣痛が始り大騒動となり、コリーンもラリーとのことで揉める。

フランクは、話を聞いてほしいというコリーンに、出産を控えた妻を労わっていること、これこそが愛だと言って人生の教訓を教える。

ヘレンは無事出産し、フランクは、子供達と共に病院の裏庭から、彼女と新しい家族の姿を見守る。

その後、フランクとヘレンは、互いの子供達と養子縁組を結び、本当の”家族”となる。

そして家族は、入隊するために旅立つマイクを見送る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
空母”エンタープライズ”で帰還した海軍士官フランク・ビアズリーは、妻に先立たれて10人の子供を抱え、地獄のような日々を始める。
1年前に夫を亡くし8人の子供を育てる看護師ヘレン・ブランドマイヤー・ノースは、新生活のために、海軍の診療所で働き始める。
二人は偶然出会い、お互いに好感を持ち、フランクの同僚ハリソンは、彼に恋をするようにと助言する。
フランクはヘレンを食事に誘い、彼女も快くそれに応じる。
しかし、10人と8人の子供がいることを互いに切り出すことができない。
それを告白した二人は、これ以上の進展が望めないと考えながら別れるのだが、ハリソンが、何んとか彼らの仲を取り持とうとする。
その甲斐あって、二人は親交を深めるものの、子供達はそれを好意的に受け止めない・・・。
__________

ヘレン・ビアズリーの自叙伝”Who Gets the Drumstick?”を基に製作された作品。

1930年代から活躍を始めて”アイ・ラブ・ルーシー”(1951-1857)などで一世を風靡したルシル・ボールは55歳、貫禄のヘンリー・フォンダは撮影当時63歳だった。
二人は、ドラマで演ずる主人公の設定年齢よりもかなり上ではあるが、違和感もなくその奮闘ぶりも大いに笑える。

どちらかと言えば、ルシル・ボールは意外にも控えめな雰囲気で、8人の子供達+10人を相手に、形振り構わずという感じでもなく、上品さが漂う主人公を、彼女らしく好演している。

1960年代末の作品なので驚きもしないが、アメリカの豊かさを象徴するような描写も興味深く、脚本も兼ねる監督メルヴィル・シェイヴルソンの軽快な演出も心地よい。

サンフランシスコ市内のロケで、周囲を規制せずに、大スターの二人が実際に雑踏の中を歩く姿を、遠方から撮影しているところなども注目だ。

主人公(フランク)の海軍の同僚を愉快に演ずるヴァン・ジョンソン、主人公の弟ウォルター・ブルック、主人公(ヘレン)とデートする医師役シドニー・ミラー、フランクのデート相手の女性ルイーズ・トロイ、フランクの長男で海兵隊に入隊するティム・マシスン、家族の主治医役トム・ボスレー、ヘレンの長女役ジェニファー・リークと恋人のベン・マーフィ、息子エリック・シェイなど、賑やかな子供達も実に楽しい。


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