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潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ Wrestling Ernest Hemingway (1993)

全く違う人生を歩んできた独り暮らしの老人2人の親交を描く、監督ランダ・ヘインズ、主演ロバート・デュヴァルリチャード・ハリスシャーリー・マクレーンサンドラ・ブロックパイパー・ローリー他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

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スタッフ キャスト
監督:ランダ・ヘインズ

製作
トッド・ブラック
ジョー・ワイザン
脚本:スティーヴ・コンラッド
撮影:コルタイ・ラヨシュ
編集:ポール・ハーシュ
音楽:マイケル・コンヴァーティノ

出演
ウォルター:ロバート・デュヴァル
フランシス”フランク”ジョイス:リチャード・ハリス
ヘレン・クーニー:シャーリー・マクレーン
エレイン:サンドラ・ブロック
ジョージア:パイパー・ローリー
バーニス:ミコール・マーキュリオ
ネッド・ライアン:マーティ・ベラフスキー
ヘンリーの父親:エド・アマトルド
ヘンリー:ジャグ・デイヴィス

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1993年製作 123分
公開
北米:1993年12月17日
日本:未公開
製作費 $4,500,000
北米興行収入 $231,700


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
フロリダ
アイルランド人の元漁師の老人フランシス”フランク”ジョイス(リチャード・ハリス)は、うだるような暑さの中、現れた家主のヘレン・クーニー(シャーリー・マクレーン)に全裸で対応する。

服を着なければ通報するとヘレンに言われたフランクは、クーラーを直して欲しいと伝える。

渡された息子からの小包を開けたフランクは、前後両方につばが付いた、誕生日祝いの帽子が入っていることを確認する。

それを被ったフランクは、自転車(タンデム)に乗って出かける。

床屋を引退したキューバ出身の老人ウォルター(ロバート・デュヴァル)は、馴染のダイナーに向う。

ウォルターは、お気に入りのウェイトレス、エレイン(サンドラ・ブロック)に、いつものベーコン6切れと薄切りトースト、そしてジュースを注文する。
...全てを見る(結末あり)

本屋に向い、2時間も”ヘミングウェイ”を読んでいたフランクは、店長から追い出すようにと指示された店員ネッド・ライアン(マーティ・ベラフスキー)に声をかけられる。

”昔、ヘミングウェイとレスリングをしたことがある”とネッドに伝えたフランクは、興味を持った彼にその話を始めるが、店長に追い出される。

映画館に向ったフランクは、上映後、惹かれている老婦人ジョージア(パイパー・ローリー)に声をかける。

ジョージアに帽子の話をしたフランクは、フォート・ローダーデールの花火大会に息子と行くことを話す。

そのまま二階席に行って涼もうとするフランクは、ジョージアを誘うものの相手にされない。

少年野球チーム”リトル・レッズ”のを応援しているウォルターは、ヘンリー(ジャグ・デイヴィス)に期待するのだが、彼は三振して試合に負けてしまう。

アパートに戻ったフランクは、仕事で来られないという、息子からの電話があったことをヘレンから知らされる。

ショックを受けたフランクは公園に向い、ベンチに座りパズルをしていたウォルターに話しかけるものの、迷惑に思われる。

フランクは、その場にいた少女に、人生はあっという間に過ぎると話す。

その夜、暑さに耐えられないフランクはヘレンの元に向い、クーラーを直さなかったことを批判する。

若い頃に比べて身長が縮んでしまったことを嘆くフランクは、公園に向いベンチで眠ってしまう。

夜が明けて、昨日と同じ場所に座っているウォルターに気づいたフランクは、彼を誘い涼しいダイナーに向かおうとする。

手にしているエレインのベーコンサンドを、店で食べたら叱られるだろうかとフランクに尋ねたウォルターは、その場で買ったものだから問題ないと言われる。

ウォルターがキューバ出身だと知ったフランクは、1938年に、最年少の船長だった自分が、ヘミングウェイとレスリングした時のことを話し始める。

いつもの席に座ろうとしたウォルターは、他の客に先に座られてしまい、仕方なくエレインの担当ではない席にフランクと座る。

落ち着かないウォルターは、ウェイトレスのバーニス(ミコール・マーキュリオ)が担当する席に、エレインが来てくれたために驚く。

75歳だと言っていたフランクは、エレインには70歳の誕生日だと伝えたため、彼女をからかうなとウォルターに言われる。

フランクがエレインを侮辱するため、気分を害したウォルターは席を移ってしまう。

エレインが仕事を終るのをバス停で待っていたウォルターは、彼女と同じバスに乗る。

車内でエレインと話したウォルターは、彼女が降りた後で町を一周して元のバス停に戻る。

映画館でジョージアの隣の席に座ったフランクは追い払われ、土曜日なら隣に座ってもいいと言われる。

アパートに戻ったフランクは、ヘレンがいたので驚くが、クーラーが直っていたために喜ぶ。

フランクは、夫がアイルランド人だったと言うヘレンと話をする。

独立記念日でダイナーが早じまいしていたため、その場にいたウォルターは、現れたフランクに、エレインが花火大会を見に行くだろうと伝える。

その場に行くことを提案したフランクは、バスも運休であるため自分が運転して連れて行くと言って、ウォルターが食べていたベーコン・サンドを分けてもらうことになる。

二人はフランクの自転車に乗って、10キロ離れたカーターベイに向かう。

途中で休息してベーコン・サンドを食べた二人は、夜までその場に留まり、眠ってしまっていたウォルターは、打ち上がった花火の音で目覚める。

遅刻すると言って、トイレにも行くはずだったウォルターはフランクを責めるが、二人は、花火を見ながら立小便をする。

二人は楽しい時間を過ごし、その場で夜明けまで眠ってしまう。

町に戻った二人は少年野球を見に行き、ヘンリーは出塁するものの、牽制球でアウトになり試合に負けてしまう。

女性の話ばかりするフランクに、もてる秘訣はアフター・シェーブ・ローションだと言われたウォルターは、それを試すためにバス停に向いエレインと話す。

翌日フランクは、ウォルターに散髪と髭を剃ってもらい、釣りに出かけた二人は全裸で泳ぐ。

その後、ダイナーでいつものベーコン・サンドを注文した二人は、翌日、映画を観る約束をする。

映画館で雇ってもらったフランクは、タキシードを着てウォルターを迎える。

フランクは、前の席にいたジョージアに迫るものの、気分を害した彼女は席を立ちその場を去る。

ダイナーに向かったウォルターは、エレインが水兵と結婚して、ペンサコーラに引っ越すことをバーニスから知らされる。

お別れしたいなら水曜日に来てほしいとバーニスに言われたウォルターは、大きなショックを受ける。

夜になり、雨の中、ウォルターの家に向かおうとしたフランクは、彼が独りでで踊っている姿を見てそのまま帰る。

翌日、フランクのアパートに向かったウォルターは、エレインが町を離れることを知らせ、贈り物を買いに行くために自転車を貸してほしいと伝える。

一緒に買おうとフランクに言われたウォルターは、躊躇しながらもそれに同意する。

二人はダイナーに向かい、いつものベーコン・サンドを注文して、プレゼントのウォッカをエレインに渡す。

エレインは二人に感謝するものの、強い酒は飲めないと言ってそれを受け取らなかった。

恥をかかされ、女性の前で汚い言葉を使うフランクを批判するウォルターは、独りで踊る男に女のことが分かるのかと言われる。

躍る姿を目撃したと伝えて侮辱するフランクは、ウォルターと罵り合いになり、薄汚いただの年老いた船乗りだと言われてしまう。

ウォルターはその場を去り、フランクは、持っていたウォッカの酒瓶を壁に投げつけてしまう。

翌日、少年野球を見に行ったフランクは、ウォルターが来ていないことを気にする。

ヘンリーが三塁打を打ち勝利するのだが、それをウォルターに見せたかったフランクは残念に思う。

その夜、正装してヘレンの部屋に向かったフランクは、彼女に招き入れられ、昼間の野球の話などをする。

1938年にヘミングウェイとレスリングをした話を始めたフランクは、酔ってヘレンに迫るものの、思い止まって謝罪し、部屋で独りでいたくないことを伝える。

フランクに近づいたヘレンは、彼を抱きしめる。

翌日、公園に向かったフランクは、ベンチに座っていたウォルターの様子を窺いながら、その場にいた幼い姉妹に声をかける。

姉妹のダンスを見て笑い出したフランクは、二人に近づきダンスを教える。

躍りながらフランクは、ヘンリーがホームランを打ったと話そうとするが、三振したと伝える。

少女の妹に誘われたウォルターも踊り始め、母親に呼ばれた姉妹はその場を去る。

フランクに謝罪したウォルターは、エレインに会いに行くようにと言われ、二人は自転車で彼女の家に向かう。

途中で休息したフランクは、一人で会いに行くようにと言って、ウォルターを自転車に乗せる。

引っ越す準備をしていたエレインに迎えられたウォルターは、ダンスに誘う気だったことを伝えて、テーブルにプレゼントを置く。

エレインは、疲れたウォルターが眠ってしまったことに気づく。

日が暮れて目覚めたウォルターは、フランクと共に町に戻る。

翌日、ダイナーでいつものようにベーコン・サンドをウォルターと注文したフランクは、映画館をクビになったことを伝える。

夜のダンス・パーティーに誘われたフランクは、快く承諾する。

フランクを迎えに行ったウォルターは、返事がないためにヘレンを呼んで部屋に入る。

ヘレンはフランクが亡くなっていることに気づき、それを知ったウォルターは動揺する。

フランクにズボンをはかせてあげたウォルターは、彼に別れを告げる。

ダンス・パーティーの会場に向かったウォルターは、ある婦人を誘い踊り始める。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
フロリダ
床屋を引退したキューバ出身の老人ウォルターは、ダイナーのウェイトレスのエレインがお気に入りで、優しい彼女と接することが楽しみだった。
そんなウォルターは、アイルランド人の元漁師の老人フランクと出会う。
横柄で女性に対する気配りのないフランクに梃子摺りながら、孤独だったウォルターは、彼との時間を楽しむようになるのだが・・・。
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愛は静けさの中に」(1986)、「ドクター」(1991)などのランダ・ヘインズの演出、ロバート・デュヴァルリチャード・ハリスシャーリー・マクレーンパイパー・ローリーなど、一時代を築いた名優達の共演という、超豪華な顔ぶれで製作された作品。

そして、次回作「スピード」の出演によりブレイクする直前のサンドラ・ブロックが、心優しい思いやりのあるウェイトレス役を演じている。

フロリダで老後を過ごす老人達のそれぞれの人生をしみじみと描く、ランダ・ヘインズのゆったりとした演出が見所の作品。

これだけの実力派スター競演はファンには嬉しいばかりなのだが、役柄にこだわり過ぎたオーバーアクション気味の演技がやや気になり、本作は、拡大公開もされず批評家の評価もよくなかった。

キューバ出身の孤独な老人ロバート・デュヴァル、彼と親交を深める、アイルランド人気質丸出しの老人リチャード・ハリス、彼が住むアパートの家主シャーリー・マクレーン、主人公二人に優しく接するウェイトレスのサンドラ・ブロック、映画館でフランク(リチャード・ハリス)に迫られる老婦人のパイパー・ローリー、ウェイトレスのミコール・マーキュリオ、書店の店員マーティ・ベラフスキー、少年野球チームのコーチ、エド・アマトルド、その息子ジャグ・デイヴィスなどが共演している。


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