サイトアイコン That's Movie Talk!

ハート・オブ・ウーマン What Women Want (2000)

身勝手で傲慢な女好きの男性と彼の上司となった広告業界のエリート女性との恋の行方を描く、製作、監督ナンシー・マイヤーズ、主演メル・ギブソンヘレン・ハントマリサ・トメイ他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ナンシー・マイヤーズ
製作
スーザン・カートソニス
ブルース・デイヴィ

ジーナ・マシューズ
ナンシー・マイヤーズ
マット・ウィリアムズ
製作総指揮
カーメン・フィネストラ

スティーヴン・マケヴィティ
デヴィッド・マクファッゼン
原案
ジョシュ・ゴールドスミス

キャシー・ユスパ
ダイアン・ドレイク

脚本
ジョシュ・ゴールドスミス

キャシー・ユスパ
撮影:ディーン・カンディ
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演
メル・ギブソン:ニック・マーシャル
ヘレン・ハント:ダーシー・マグワイア
マリサ・トメイ:ローラ
ローレン・ホリー:ジジ
マーク・フォイアスタイン:モーガン・ファーウェル
ヴァレリー・ペリン:マーゴ
デルタ・バーク:イヴ
アラン・アルダ:ダン・ワナメーカー
アッシュレー・ジョンソン:アレグサンドラ”アレックス”マーシャル
ベット・ミドラー:J・M・パーキンス医師
エリック・バルフォー:キャメロン
ジュディ・グリア:エリン

アメリカ 映画
配給
パラマウント・ピクチャーズ
Icon Entertainment
2000年製作 127分
公開
北米:2000年12月15日
日本:2001年1月27日
製作費 $70,000,000
北米興行収入 $182,805,120
世界 $374,111,710


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
シカゴ
広告代理店で、クリエイティブ・ディレクターの座を狙うニック・マーシャル(メル・ギブソン)は、際どい広告担当の女好きで身勝手な独身男だった。

ラスベガスのショウガールを母に持ったニックは、派手な楽屋が遊び場で、ダンサー達のアイドルとして育てられ、歪んだ性格の大人になってしまった。

ニックは、女優志願でカフェで働くローラ(マリサ・トメイ)を毎朝、口説くのだが彼女に拒絶される。

出社したニックは、社長ダン・ワナメーカー(アラン・アルダ)に呼ばれ、クリエイティブ・ディレクターに昇進する期待を膨らませる。

しかし、ワナメーカーは、業界のリーダーでライバル社を辞めたダーシー・マグワイア(ヘレン・ハント)を雇い、女性の視点での事業展開を目指すことをニック告げ、彼女をクリエイティブ・ディレクターにすることを決める。
...全てを見る(結末あり)

気落ちしたニックは、元妻ジジ(ローレン・ホリー)が再婚して旅行に出かけるために、娘のアレックス(アッシュレー・ジョンソン)を2週間預かることになる。

翌日、会議の席でダーシーは紹介され、いきなり全開で仕事を始めた彼女に、ニックは圧倒されてしまう。

自宅に帰ったニックは、女性の嗜好をリサーチするために渡されたグッズを試すが、それをアレックスに見られてしまい、さらにドライヤーで感電して気を失ってしまう。

翌朝、会議に遅刻しそうなニックは、不思議なことに女性の考えていることが聞こえるようになってしまう。

全ての女性の考えていることが聞こえ、会社では自分の陰口ばかり言われるが、マーゴ(ヴァレリー・ペリン)とイヴ(デルタ・バーク)は、ニックにぞっこんで本音しか言わない。

動揺するニックは、同僚のモーガン・ファーウェル(マーク・フォイアスタイン)に全てを話すが、信用してもらえない。

やがて会議は始まり、同僚女性の考えをヒントにキャッチコピーを提案し、ニックは無難にその場を切り抜ける。

帰宅したニックは、アレックスがボーイフレンドのキャメロン(エリック・バルフォー)といちゃついているのを見てしまい、お互い気まずくなってしまう。

ニックは、自分に備わった能力を消し去るために、昨晩と同じことを始め、ショック療法でなんと雷に打たれてしまう。

翌朝、女性の集まる場所を探すためにデパートに向かったニックは、一瞬元に戻ったと思い安心するが、次の瞬間何も変わっていないことに気づく。

カウンセリングを受けるために、J・M・パーキンス医師(ベット・ミドラー)を訪ねたニックは、彼女からその能力を生かし、女性の心を捉えるべきだと助言される。

そして、気持ちを入れ替えて、カフェに向かったニックは、ローラが実は、自分に好意を持っていることを知る。

ニックはダーシーの心を読み、彼女が自分を刺激的だと思っていることを知る。

ローラとデートしたニックは、彼女の心理を読み、ものにして満足させる。

ダーシーの考えを先読みしたニックは、彼女のアイデアを基に見事な仕事振りを見せ、社長ワナメーカーに認められていく。

アレックスとの親子関係を修復しようとするニックだったが、娘の考えが分かっても、なかなか改善方法が見つからない。

その反面、ダーシーと心が通うようになったニックは、彼女に誘われてバーに向かう。

同僚と結婚したが、やがてライバルになった相手とすぐに別れたという話を、ニックはダーシーから聞かされる。

その後2人は、お互いが惹かれ合っているのに気づき、キスをして別れようとするが、ニックを自宅に誘いたい気持ちを抑えダーシーは帰宅する。

ニックは自宅前で待っていたローラに捕まり、音沙汰ないことを責められるが、自分をゲイだといって彼女と別れる。

ナイキ”のプレゼンが迫り、ダーシーのアイデアを盗んだことを、彼女に伝えられないニックは動揺してしまう。

また、孤独なファイル係のエリン(ジュディ・グリア)に辛く当たったことを、ニックはマーゴとイヴに知らされて後悔する。

ナイキの契約を成立させた、ニックのプレゼンは見事だったが、彼は心が痛みダーシーに手紙で謝罪しようとする。

しかし、ダーシーは契約成立で夢見心地となり、ニックを受け入れるために新居に連れて行く。

翌日、社長ワナメーカーはニックの仕事振りを絶賛し、人選を誤たったことを謝罪して、ダーシーを解雇したことも彼に伝える。

ニックは、ナイキのアイデアは、ダーシーのものだということを正直にワナメーカーに話す。

会社で疎外感を感じていたエリンの気持ちを知っているニックは、無断欠勤をした彼女の身を案じ、様子を見に家に向かう。

途中、送電線に雷が落ち、電気ショックを受けたニックは、無事だったエリンの家で、女性の考えが聞こえなくなったことに気づく。

ニックはエリンに、ナイキ担当のコピーライターとして、彼女をスカウトしにきたことを伝える。

ダーシーの自宅に向かい電話をかけたニックだが、彼女は居留守を使ってしまう。

プロムで、キャメロンにふられたアレックスを慰めたニックは、ようやく娘の心を理解し彼女から感謝される。

自宅に戻ったニックはアレックスを寝かせ、再びダーシーの家に向かう。

ニックは、昇進の座を奪われた嫉妬から、ダーシーに知られずに彼女のアイデアを盗んだことを告白する。

さらにニックは、ダーシーのことを知っていく間に、彼女に魅了され、人生を変えさせてくれたことを伝える。

しかしダーシーは、自分が復職したら上司としてニックをクビにすることになると答える。

予想外の展開に退散しようとするニックだったが、それをダーシーが引き止め、解雇勧告などにめげず、立ち向かうよう彼を励ます。

そして、2人は互いの愛を確かめ合い固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
シカゴ
広告代理店で働くニック・マーシャルは、女好きで身勝手な独身男だった。
ある日ニックは、社長ワナメーカーに呼ばれ、昇進する期待を膨らませる。
しかし、ワナメーカーは、ライバル社を辞めたダーシー・マグワイアを雇い、彼女を新たにクリエイティブ・ディレクターにしてしまう。
ショックを受けたニックだったが、翌日、いきなりダーシーが全開で仕事を始めたために、圧倒されてしまう。
気落ちしながら帰宅したニックは、その夜、ドライヤーで感電して気を失ってしまう。

翌日、会議に出席したニックは、不思議なことに、女性の考えが聞こえるようになってしまう・・・。
__________

メル・ギブソンヘレン・ハントという2大スター共演ということもあり、北米だけで約1億8300万ドル、全世界で約3億7400万ドルの大ヒットとなった。

”女性は何を求めているか”という原題に反し、女性の気持ちを踏みにじるのが趣味のような男性が、ひょんなことから、女性の考えが聞こえてしまう能力が備わってしまうという、そんな、魔法のようなアイデアがなかなか面白味があり、異性の気持ちがわかった瞬間、慌てふためく主人公の様子は、監督ナンシー・マイヤーズが、あたかも男を手玉にとっているかのようで実に興味深い演出だ。

育った環境から性格が歪み、内心では周囲から嫌われていると自覚した主人公が、一人の女性との出会いをきっかけに改心し、人々に誠心誠意真心を伝える姿は、どことなく1930~1940年代の作品の雰囲気を漂わせ、見る者に安らぎを与えてくれる。

フランク・シナトラボビー・ダーリンの甘い歌声、アラン・シルヴェストリの粋な音楽も、効果的にドラマを盛り上げる。

かなり張り切りながらコミカルな役を演じているメル・ギブソンは、見た目は華やかだが”才能”が備わった時に見せる三枚目振りも実に可笑しい。

恋愛小説家」(1997)でアカデミー主演賞を受賞したばかりのヘレン・ハントの、実力派らしい変幻自在の演技も見ものだ。
自信に満ち溢れたキャリア・ウーマンから一気に泣き顔に転ずる彼女のお馴染みの表情など、素朴な一面も見せる好演も印象的。

ドラマにアクセントを加える、嫌味な主人公に内心惹かれているマリサ・トメイ、主人公の元妻のローレン・ホリー、会社の同僚役マーク・フォイアスタインヴァレリー・ペリンデルタ・バーク、社長のアラン・アルダ、難しい年頃の娘役アッシュレー・ジョンソンと恋人のエリック・バルフォー、カウンセラー役のベット・ミドラー、そして、地味ではあるが、終盤に存在感を発揮する、内気な社員でジュディ・グリアなどが出演している。


モバイルバージョンを終了