認知症の母親を気遣う姉弟と妻と離れたくない父親の苦悩を描く、監督、脚本エリザベス・チョムコ、製作総指揮、主演ヒラリー・スワンク、マイケル・シャノン、ロバート・フォスター、ブライス・ダナー、タイッサ・ファーミガ、ジョシュ・ルーカス他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:エリザベス・チョムコ
製作
キース・キャルヴァル
ビル・ホールダーマン
アルバート・バーガー
ロン・イェルザ
アレックス・サックス
セフトン・フィンカム
タイラー・ジャクソン
製作総指揮
ウェイン・マーク・ゴッドフリー
ロバート・ジョーンズ
シャフィン・ダイアモンド・テジャニ
レヴィ・シェック
マイク・ロウ
ディーン・ブキャナン
デヴィッド・グレイス
ヒラリー・スワンク
マイケル・シャノン
バイロン・ウェッツェル
脚本:エリザベス・チョムコ
撮影:ロベルト・シェイファー
編集:トム・マカードル
音楽:ダニー・マルハーン
出演
ブリジット”ビティ”アーツ:ヒラリー・スワンク
ニコラス”ニッキー”エヴァーハート:マイケル・シャノン
ノーバート・エヴァーハート:ロバート・フォスター
ルース・エヴァーハート:ブライス・ダナー
エマ・アーツ:タイッサ・ファーミガ
エディ・アーツ:ジョシュ・ルーカス
メアリー:サラ・サザーランド
ゾーイ医師:エイミー・ガルシア
デヴィッド:ジェイ・モンテパレ
レイチェル:ジェニファー・ロビデュー
アメリカ 映画
配給 ブリーカー・ストリート
2018年製作 101分
公開
北米:2018年10月19日
日本:未公開
北米興行収入 $260,140
世界 $533,580
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
シカゴ、クリスマス・イヴ。
認知症のルース・エヴァーハート(ブライス・ダナー)は、ベッドから起き上がり、雪の中、一人で出かける。
カリフォルニア。
ルースの娘ブリジット”ビティ”アーツ(ヒラリー・スワンク)は、大学の寮に向かい、娘のエマ(タイッサ・ファーミガ)を起こす。
ルースがいないことに気づいた夫のノーバート(ロバート・フォスター)は、彼女がアパートから外に出たことを知り、雪の上に残った足跡を確認する。
ノーバートの息子ニコラス”ニッキー”(マイケル・シャノン)は、そのことを父から知らされる。
弟ニッキーからの連絡を受けたビティは、エマと共にシカゴに向かう。
ビティとエマは、空港に迎えに来たニッキーから事情を聞き、ルースが未だに見つからないことを知り、、施設に入れるべきだと言う意見も聞く。 発見されたルースが病院にいることを知ったビティらは、その場に向かい、ノーバートから母は無事だと言われて安堵する。 何事もなかったような様子のルースと話したビティは、医師のゾーイ(エイミー・ガルシア)から施設に入れるべきだと言われ、母たちをニッキーに任せてノーバートの車でアパートに向かう。 その後、ビティはニッキーと共にドライブに出かけ、両親を施設に入れて家を売る考えを知らされる。 ビティを自分が経営するバーに連れて行ったニッキーは、恋人レイチェル(ジェニファー・ロビデュー)のことなどを訊かれる。 ニッキーは、ビティに施設の資料を渡してアパートに戻る。 ニッキーとビティは、ノーバートに施設の話をするものの、ルースは自分が面倒を見ると言う父が、フロリダの専門医に診せるという考えを変える気はないことを知る。 父を説得しようとしなかったビティを責めるニッキーは、母は、運転士だった父親のことを想い電車で住んでいた家に向かい、夫が誰かもわからないと言って、後見人の彼女に制度を行使するべきだと伝えてその場を去る。 ノーバートと話したビティは、結婚生活には苦労が付きものだと語る父に、すべてを忘れてしまう母は治らないと伝えるものの、納得してもらえなかった。 翌日、家族で教会に向かいミサを終えたビティは、工務店を経営している幼馴染のジェリーから声をかけられる。 アパートに戻った家族は、隣人のマリオンも招待して食事をする。 その後ビティは、自分を母親と間違えるルースを寝かせて、夫のエディ(ジョシュ・ルーカス)に電話をして話し、エマが来学期の登録をしていないと大学から連絡があったことを知らされる。 エマとゲームをしていたノーバートは、フロリダに旅すればルースはよくなりという話を始める。 それに意見するニッキーは、母は年々、悪化すると言いながら、起きて来たルースにノーバートは誰かを問う。 ボーイフレンドと答えたためにその場は騒ぎになり、かかってきた電話に出たルースは、ホッチキスを握りながら話そうとする。 それに気づいたルースは、ビティやエマと共に笑い始め、まともに話しができないためにニッキーは帰ろうとする。 ニッキーを呼び止めたビティは、母を施設に入れる説得をするようにと言われ、それに従おうとする。 翌朝、ランニング後にルースとシャワーを浴びたビティは、大学のことでエマと口論になる。 ビティは、大学に行けなかった自分の夢を押し付けられていると感じているエマが、苦悩していることを知る。 ノーバートは、再び施設の話をするニッキーに対し、自分が最高の介護人だと言って考えを変えない。 ビティは、話を聞こうとしないエマがニッキーらと出かけた後で、ジェリーを呼び、ルースが徘徊しないように鍵をつけ替えてもらう。 雰囲気を盛り上げたビティは、20歳で結婚して、レズビアンの上の娘は恋人と暮らしていることをジェリーに話し、彼にキスされる。 それをニッキーに見られたビティは、鍵を替えたことを訊かれ、入り口を開けて、外で待つノーバートらを入れる。 ノーバートは、鍵をかけて隠せばルースが出て行けないと言うビティから、施設に行くことなくここで暮らせると伝えて納得させる。 ビティが離婚していないことを知ったジェリーは気分を害し、代金500ドルを請求し、小切手を受け取りその場を去る。 ビティを批判するニッキーは、3日で帰る者とは違い、両親の面倒を見ている自分の苦労を伝える。 部屋に入りノーバートと口論になったニッキーは、後見人のビティに後を任せてその場を去る。 夜中にかかってきたエディの電話に出なかったビティは、翌朝、彼のメッセージを聴き、今日、帰ると父が言ったことを知る。 その件でノーバートと言い争いになったビティは、理想の男性のエディとの結婚生活に不満はないはずだと言われ、幸せでないと父に伝える。 夫婦には様々なことがあると言うノーバートは、納得できないビティに、早く結婚したいという望みを聞いてあげたと伝える。 エマからルースがいないことを知らされたノーバートとビティは、外に出て捜そうとする。 ルースがマリオンの部屋にいることをエマから知らされたビティは、ノーバートがしゃがみ込んでいることに気づき、心臓発作を起こした父を気遣う。 落ち着いたノーバートは、ビティから残り自分を手伝う考えだと知り、施設の入所申込書にサインする。 エマと支度をしたビティはノーバートに空港に送ってもらい、ルースにハグし、2週間後に来ることを伝えて別れる。 エディは、帰宅したビティとエマと共に食事をしながら、ルースの話を聞き、エマに授業の登録をしたことを確認する。 眠っていたビティはエマのベッドに向かい、謝罪して、大学には戻らなくていいと伝える。 ビティは、家にはいられないと言うエマに、分かっていると伝える。 初めてニッキーのバーに顔を出したノーバートは、”マンハッタン”を注文して、その味に満足する。 帰宅したノーバートは、ルースと共にクリスマスを祝い、プレゼントを開ける。 ルースからのマカデミアナッツを喜んだノーバートは、自分のプレゼントのペンダントを渡し、若かった頃の二人の写真を見せる。 新しい場所で困った時にはこれを見るようにと言われたルースは、ノーバートに謝罪して彼を抱きしめる。 エディから、500ドル払ったジェリーのことを訊かれたビティは、鍵を付け替えた業者だと答える。 エディから指輪をプレゼントされたビティは、大粒のダイヤなら車の小銭入れに置き忘れないだろうと言われて戸惑う。 翌朝、ランニングをしていたビティは悲しくなり、立ち止まり涙する。 離婚を決意したビティは、それをエディに伝える。 夜中に気分が悪くなったノーバートは救急車を呼び、ルースに気づかれないようにして外で到着を待つ。 病院からの連絡を受けたニッキーは、ビティに電話をして、ノーバートが亡くなったことを伝える。 ルースは、ビティやニッキー、エマや参列者が集まっても、誰が亡くなったのかが理解できない。 ニッキーは、父の死を考えて泣き崩れ、レイチェルが彼を気遣う。 ノーバートの葬儀が行われ、ビティは、父の軍歴や母との出会いなどを話す。 その夜、ビティはルースのベッドに入り、これ以上、遅かったらノーバートを完全に忘れ、早過ぎれば恋し過ぎたので最高のタイミングだったと話す母に寄り添う。 翌日ビティは、今後のことをニッキーと話し合い、父の車で、荷物と共にルースを連れてカリフォルニアに向かい、施設に入れて自分が面倒を見ることを伝える。 ベティの家に着いたルースは、誰かがいないことに気づき、ペンダントの写真を見せられてノーバートを思い出す。 ルースを施設に入所させたルースは、父の車を運転しながら、笑顔でその場を去る。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
シカゴ、クリスマス・イヴ。
認知症のルースは、雪の中、一人で外出してしまい、夫のノーバートは息子のニコラス”ニッキー”に連絡し、その姉ブリジット”ビティ”にも知らされる。
娘のエマと共にシカゴに向かったビティは、ニッキーに迎えに来てもらい、発見されて病院にいたルースに会い安堵する。
ルースの面倒は自分が見ると言うノーバートは、彼女を施設に入れるつもりのニッキーの意見を聞こうとせず、その間に入ったビティは困惑する・・・。
__________
俳優、脚本家として活躍していたエリザベス・チョムコが、脚本を兼ねた監督デビュー作であり、主人公の姉弟を演ずるヒラリー・スワンクとマイケル・シャノンが製作総指揮も担当している。
認知症の母親を気遣い今後の生活を心配する姉弟と、二人が施設に入れようとする妻と離れることを拒む父親の苦悩を描くドラマ。
長年、様々な苦労を共にし、妻と離ればなれになることが考えられない父親と、一見、理想の家族に思える、幸せを感じられない娘の人生を対比させながら描く、社会問題でもある介護について深く考えさせれれるドラマでもある。
主演のヒラリー・スワンクは、苦労を共にすることも夫婦であると言う父の考えを理解しつつも、幸せを感じられなことに苦しみながら、新たな人生を歩み出す決意をする主人公を好演している。
姉と共に認知症の母を気遣うものの、父と意見が対立する息子のマイケル・シャノン、妻を施設に入れることを頑なに拒む夫を見事に演ずるロバート・フォスター、認知症であることを理解しながら、夫や子供たちに見守られて日々を過ごすブライス・ダナー、その孫で主人公の娘タイッサ・ファーミガ、その父親ジョシュ・ルーカス、ニッキー(マイケル・シャノン)の恋人ジェニファー・ロビデュー、医師エイミー・ガルシア、他サラ・サザーランド(キーファー・サザーランドの娘)などが共演している。