大物映画プロデューサーの苦悩をコミカルに描く、製作、監督バリー・レヴィンソン、製作、主演ロバート・デ・ニーロ、キャサリン・キーナー、ジョン・タートゥーロ、ロビン・ライト、スタンリー・トゥッチ、クリステン・スチュワート、ショーン・ペン、ブルース・ウィリス他共演によるハリウッドの内幕もの。 |
・ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧
・ショーン・ペン / Sean Penn / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:バリー・レヴィンソン
製作総指揮
トッド・ワグナー
マーク・キューバン
エリック・コペロフ
製作
ロバート・デ・ニーロ
アート・リンソン
ジェーン・ローゼンタール
バリー・レヴィンソン
原作:アート・リンソン
脚本:アート・リンソン
撮影:ステファーヌ・フォンテーヌ
編集:ハンク・コーウィン
音楽:マーセロ・ザーヴォス
出演
ベン:ロバート・デ・ニーロ
ルー・ターナウ:キャサリン・キーナー
ディック・ベル:ジョン・タートゥーロ
ケリー:ロビン・ライト
スコット・ソロモン:スタンリー・トゥッチ
ゾーイ:クリステン・スチュワート
ジェレミー・ブリュネル:マイケル・ウィンコット
本人:ショーン・ペン
本人:ブルース・ウィリス
アメリカ 映画
配給 マグノリア・ピクチャーズ
2008年製作 104分
公開
北米:2008年10月17日
日本:2010年9月4日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $1,090,947
世界 $3,291,679
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ハリウッド。
大物プロデューサーのベン(ロバート・デ・ニーロ)は、ショーン・ペン主演の新作試写会後、反応が良くないことを感じながら、映画会社社長ルー・ターナウ(キャサリン・キーナー)を捜す。
ターナウを見つけたベンは、会場にいたショーン・ペンに挨拶し、彼女から作品が大コケすると酷評される。
会場を後にしたベンは、集計したアンケートが気になり、車を止めてそれをチェックするが、内容は惨憺たるものだった。
●火曜日。
離婚した二番目の妻ケリー(ロビン・ライト)と軽く会話を交わしたベンは、彼女との子供達と最初の妻との娘ゾーイ(クリステン・スチュワート)を学校に送る。 カンヌ映画祭のオープニングに決まっていた作品だが、ベンは監督のジェレミー・ブリュネル(マイケル・ウィンコット)に、犬まで射殺するラストに手を加えさせようとする。 ベンと共にターナウに会ったブリュネルは、ラストの犬が射殺されるシーンは必要だといって譲らない。 ターナウは、自分が編集するとまで言い出し、ブリュネルは憤慨して取り乱してしまう。 その後、ケリーの元に向かい愛し合おうとしたベンだったが、そこにブルース・ウィリスから電話が入り、彼女は姿を消してしまう。 ケリーを捜していたベンは、部屋にあった男物の柄のソックスを見つけて彼女を疑う。 編集室に現れたベン対し、自分を裏切ったと言ってブリュネルは彼を責め、断っていた酒を呷る。 ベンは、カンヌで賞を取り、ターナウを見返してやろうとブリュネルを励まし、編集技師に犬のシーンをカットさせる。 車に乗ろうとしたベンは、脚本家のスコット・ソロモン(スタンリー・トゥッチ)が、柄物の靴下を履いているのを目撃する。 ブルース・ウィリスがいるスタジオに向かったベンは、出演交渉しているにも拘らず、肥満体にヒゲ面を改めようとしない彼と揉めてしまう。 仕方なくベンは、ブルース・ウィリスのエージェントのディック・ベル(ジョン・タートゥーロ)に連絡を入れ、ヒゲの件で解決策を探るが、話が前に進まない。 ケリーと連絡を取ったベンは、彼女から男と寝ていたことを知らされる。 ベルに出くわしたベンは、ヒゲの件を早くブルース・ウィリスに話すよう催促する。 ●水曜日。 ブルース・ウィリスの件で焦っていたベンは、ブリュネルに呼ばれ、編集して直したラストの犬のシーンを見せられ、一応納得しターナウに連絡する。 その後、ケリーとセラピーに出かけたベンは、その帰り道に、ベルが雲隠れしてしまったことを知らされる。 エステにいたベルを見つけたベンは、通りでケリーとソロモンが抱き合っていたような光景を目にする。 ●木曜日。 自殺したエージェントの葬儀に出席したベンは、その場に現れた娘ゾーイが、故人と関係を持っていたことを知る。 ブルース・ウィリスが弔辞を述べ、その後ソロモンに呼び止められたベンは、ケリーのことを解決しようとするが突っ込みきれない。 ベンはブルース・ウィリスに話しかけるが、相変わらず彼はヒゲのことで首を縦に振らない。 ●金曜日。 ●1週間後、カンヌ。 現地入りしたベンは、ショーン・ペンやブリュネル、そしてターナウらと会場に向かう。 ブリュネルのスピーチ後、作品の上映が始まり、問題のラストを迎える。 ベンは嫌な雰囲気を感じ取り、そして、以前よりも過激に編集されたエンディングで作品は終わる。 観客席からはブーイングも起き、ターナウは失望して会場を去り、ベンはケリーからの電話を受ける。 布地を張替えたソファが戻り、ケリーはそれに座ったことでベンを想い電話したということだった。 空港に着いたベンだったが、ターナウのプライベート・ジェットは、彼を置き去りにして飛び立ってしまう。 その後ベンは、大物プロデューサーとしての地位が危うくなる。
...全てを見る(結末あり)
スタッフが待ち構える中、ブルース・ウィリスが左顔面のヒゲを剃って現れ、皆を安心させる。
*(簡略ストー リー)
ハリウッドの大物プロデューサーのベンは、ショーン・ペン主演による、カンヌ映画祭のオープニング作品の出来に不安を抱える。
映画会社社長ターナウに、犬を射殺する過激なラストを編集し直すよう指示されたベンは、それを監督のブリュネルに伝える。
ところが、ブリュネルが編集に抵抗したため、ベンは困惑してしまう。
さらにベンは、次の作品に出演する予定の大物ブルース・ウィリスが、激太りのヒゲ面で、とても撮影に入れない状態であることでも頭を抱えてしまう・・・。
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アート・リンソンの著書”What Just Happened? Bitter Hollywood Tales From the Front Line”を、彼自身の脚色で映画化した作品。
主演のロバート・デ・ニーロは、本作の製作も担当している。
わがままな大物スターや利益優先のスタジオ、そして、自己主張を貫き通そうとする監督らの調整役として奔走するプロデューサーを、作品全体としてはコメディ・タッチながら、デ・ニーロの役柄としては、行動力ある人物をシリアスな演技でまとめ、皮肉が込められた演出に見事に応えている。
彼をはじめ、ハリウッドを代表する豪華スターの競演も見もので、バリー・レヴィンソンにしては、演出がやや単調ではあるものの、多くのキャラクターを追っていくだけでも楽しく、その点は満足出来る。
これだけのスタッフキャストを抱えながら拡大公開はされず商業的には不発に終わり、批評家、観客共に評価も思わしくなかった作品でもある。
当然ながら、利益の追求を優先するスタジオ・オーナーのキャサリン・キーナー、ブルース・ウィリスのエージェントのジョン・タートゥーロ、主人公の先妻役のロビン・ライト、脚本家のスタンリー・トゥッチ、主人公の娘クリステン・スチュワート、映画監督マイケル・ウィンコット、そして、ブルース・ウィリスとショーン・ペンが本人役で登場する。