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夫以外の選択肢 We Don’t Live Here Anymore (2004)

アンドレ・デビュースの短編”We Don’t Live Here Anymore”と“Adultery”を基に製作された作品。
親友同士である2組の夫婦の複雑な関係と崩壊を描く、監督ジョン・カラン、出演マーク・ラファロ(製作総指揮兼)、ローラ・ダーンピーター・クラウスナオミ・ワッツ(製作兼)他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ジョン・カラン
製作
ハーヴェイ・カーン
ナオミ・ワッツ
ジョナス・グッドマン
製作総指揮
ラリー・グロス
マーク・ラファロ
ルース・エプステイン
原作:アンドレ・デビュース”We Don’t Live Here Anymore”、“Adultery”
脚本:ラリー・グロス
撮影:マリス・アルベルチ
編集:アレクサンドル・デ・フランチェスキ
音楽:マイケル・コンヴァーティノ

出演
ジャック・リンデン:マーク・ラファロ
テリー・リンデン:ローラ・ダーン
ハンク・エヴァンス:ピーター・クラウス
イーデス・エヴァンス:ナオミ・ワッツ

アメリカ/カナダ 映画
配給 ワーナー・インディペンデント・ピクチャーズ
2004年製作 101分
公開
北米:2004年8月13日
日本:未公開
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $2,037,550
世界 $3,361,210


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アイオワ州、シーダー郡
専業主婦のイーデス・エヴァンス(ナオミ・ワッツ)は、小説家志望である大学教授の夫ハンク(ピーター・クラウス)と平凡な日々を送っていた。

ハンクの同僚ジャック・リンデン(マーク・ラファロ)と妻テリー(ローラ・ダーン)とは親友同士だったイーデスは、ジャックと関係を持っていた。

ハンクとイーデスを招待して食事を楽しんだテリーは、二人が帰った後で、ジャックにイーデスとの関係を追及する。

二人は口論になり、激しくののしり合う。

浮気癖があるハンクはイーデスにも愛情を示すが、彼女はそれを受け入れられずに悩む。
...全てを見る(結末あり)

翌朝、大学に行き小説を書き、その後ハンクと走るとイーデスに伝えたハンクは、家を出る。

車の修理に行くことをテリーに伝えたジャックは、独りで出かける。

修理工場に車を預けたジャックは、道向かいで待っていたイーデスの車に乗って森に向かう。

ハンクがテリーを狙っているとイーデスから言われたジャックは、彼女と愛し合う。

テリーにはばれるかもしれないが、ハンクにはその心配はないと言うイーデスは、ジャックと別れて帰宅する。

娘シャロンのことを思うと、ハンクと別れることなど考えられないイーデスは苦悩して涙する。

大学に向かったジャックは、ハンクとランニングしながら、イーデスと愛し合ったことを想い出す。

その後、二人はバーに寄り、他に好きな女性がいると言うハンクに、ジャックは、なぜ離婚しないのかを問う。

別れてまた結婚してもいずれは浮気すると言うハンクは、愛について考えが違うジャックに、家族を愛していい夫でいて平穏を保つよう助言する。

一度だけ欲望だけで女と寝ろとも言われたジャックは、テリーがそのつもりでいるかもしれないとハンクが考えているため、彼女には好きにさせると伝える。

ハンクを送ったジャックは、寄っていくようにと言われたため、イーデスに会い普通に振る舞う。

ベッドの中で先日のことをテリーから謝罪されたジャックは、その日にハンクから誘われたかを確かめようとする。

それを認めたテリーは、飲んでいたせいだとジャックに伝える。

ジャックはそれを否定し、君は美しいとテリーに伝え、ハンクは面食いだと付け加える。

同じ頃ベッドで、心から愛しているとハンクから言われたイーデスは戸惑う。

その日、ハンクと何をしたのかをジャックから訊かれたテリーは、キスされそうになったので逃げたと答える。

追って来たハンクから愛を告げられキスされ、イーデスには愛はないと言う彼の言葉で気分を害し、家の外に出たとテリーは話す。

イーデスを侮辱したからかとジャックに訊かれたテリーは、その通りだと答え、大切な友達なので当然だと伝える。

それがなければどう反応したかを知りたがるジャックに、この話は止めたいと言うテリーは、からかっているような彼に苛立つ。

眠ろうとしたジャックは、テリーに求められて愛し合うものの、イーデスのことを想う。

ハンクと愛し合うイーデスも、ジャックのことを考える。

翌朝、職業や築いた家庭、そして人生の全てを誤ったことに、ジャックは気づく。

イーデスは、母親から5000ドルの小切手を受け取り、テリーはカードの限度額をオーバーして買い物ができず、ハンクは小説の出版を断られる。

小切手を受け取ったというイーデスから電話を受けたジャックは、翌日、会う約束をする。

翌日、図書館に行くとテリーに伝えて出かけたジャックは、イーディスと会いモーテルに向う。

ハンクは、出版見合わせになった原稿を、娘シャロンの前で燃やしてしまう。

イーディスと愛し合ったジャックは、テリーが邪魔に思えると伝える。

テリーが好きだとイーデスから言われたジャックは、自分とは合わないと考える。

イーデスは、ジャックがテリーに愛されていると思うと悲しくなると伝える。

配管の修理を頼んでいたテリーは、結婚30年だと言う工事業者の男性の話を聞き、妻は庭いじりが好きで幸せそうだという言葉に、思わず涙してしまう。

誰かを愛していなければいられないのに夫は愛せないと言うイーデスは、ハンクが小説に行き詰まると、手当たり次第に女に手を出すとジャックに伝える。

帰宅したジャックは、ハンクとイーデスが来るという連絡があったことをテリーから知らされる。

数日後、町のカフェでハンクとシャロンを見かけたテリーは、彼に声をかける。

ザ・ニューヨーカー”に詩が掲載されることになったハンクは、それをテリーに知らせる。

イーデスにはまだ話していないが、詩で有名になっても嬉しくないというハンクは、テリーに励まされて感謝する。

その後、テリーが好き勝手に生きてきた生活を正すと言い出したことを、ジャックはイーデスに話す。

数日後、ジャックの鞄に衣服がたたんであることを知ったテリーは、彼が走りに行っていないと考える。

それをイーデスに伝えたテリーは、その件をジャックに訊いてほしいと言って頼む。

やはり、真実を知りたくないと考えたテリーは、元の生活に戻ってしまい、ジャックは苛立つ。

互いの意見をぶつけた二人は口論になり、ののしり合う。

給料日の後、ジャックはハンクに借金を返す。

そして、ハンクはテリーと車の中で愛し合う。

帰宅したテリーと話したジャックは、ハンクと愛し合ってよかったと思うが、やはり、やり直したいと言われる。

この家で幸せに暮らしたいと伝えたテリーだったが、ハンクには愛があると言って、ジャックの自分に接する態度を非難し、二人は口論になる。

翌朝、イーデスに電話をして、ハンクとテリーのことを話したジャックは、彼女の家に向う。

ハンクが寝ているのを知りながら、ジャックとイーデスは愛し合う。

その後、詩の掲載記念を祝うことにしたハンクのパーティーに、ジャックとテリーは招待される。

テリーが先に帰ることになり、ハンクが彼女を送って行ったため、ジャックは夫を問い詰めるようようにとイーデスに伝えるが、彼女は無理だと答える。

今はハンクを憎みたいだけだと言うイーデスに、ジャックは失望する。

その後、浮気を黙認するジャックに、その理由を問うテリーは、何も答えない彼に愛し続けると伝える。

イーデスを愛しているとジャックから言われたテリーは、今日中に出て行ってほしいと伝えて、夜通し掃除をする。

翌朝、家中がきれいになっていると言う子供達から、夫婦仲のことを訊かれたジャックは、ただの喧嘩だと話す。

子供達を連れてサイクリングに行ったジャックは、家に戻る。

ジャックの荷物をまとめてあったテリーは、子供達に何も話せなかった彼から、出て行きたくないと言われる。

子供達と離れたくないのではなく、とにかく去りたくないと言うジャックは苦しむ。

イーデスの家を訪ねたテリーは、家に戻り、彼女が会いたいと言っているとジャックに伝える。

今頃、イーデスはハンクに話しているはずだと言うテリーは、夫は気にしないと考える彼女と、全てを話したことをジャックに知らせる。

イーデスを訪ねたジャックは、気を遣ってくれるハンクが席を外したため、彼を追い、自分達の関係を知っていたことを確認する。

カンはいい方だと言われたジャックは、気分を訊かれて最悪だと答える。

今週、3章も書いた小説を捧げるとジャックに伝えたハンクは、女は愛されていると落ち着くと伝えて出かける。

自分の面倒を見てくれる者がいなくなるのは残念だとハンクから言われたことを、イーデスはジャックに伝える。

辛過ぎると言い残したジャックはその場を去り、イーデスは彼を引き止めることはできなかった。

帰宅したハンクは、シャロンと共に母の家に行くとイーデスから言われる。

理由を訊いても答えずに出て行こうとするイーデスを引き止めて、浮気はやめると伝えたハンクは、去るのは、自分が誠実でなかったからだと言われる。

気にすることはない、もう終わったと、ハンクはイーデスに伝える。

その通り、終わったと言うイーデスは、自分にはできるとハンクに伝えてその場を去る。

雪の中、踏み切りで待つイーデスは、シャロンに微笑みかける。

ジャックは、元の生活に戻る。


解説 評価 感想
*(簡略ストー リー)
アイオワ州、シーダー郡
専業主婦のイーデス・エヴァンスは、小説家志望の大学教授で夫のハンクと平凡な日々を送り、彼の同僚のジャック・リンデンと妻テリーとは親友同士だった。
そんな二組の夫婦だったが、ジャックとイーデスは関係を持ち、浮気癖のあるハンクはテリーに迫ろうとする。
ジャックは、ずぼらなテリーに不満を抱き、イーデスはハンクを愛すことができなかったのだが、子供もいる二人は家族を捨てる気にもなれなかった・・・。
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平凡で仲がいい二組の夫婦の複雑な関係と崩壊を描く、監督はジョン・カラン、出演のマーク・ラファロが製作総指揮、ナオミ・ワッツが製作を兼ねる作品。

良好な関係を保つ二組の夫婦は、それぞれの問題を抱えながら、夫と妻を入れ替えた形で愛し合ってしまうという内容。

ずぼらな妻に不満を感じる夫、愛に飢えているにも拘らず、浮気癖がある夫を愛せない妻、それぞれの思惑が複雑に絡み合う。
単純に別れれば済むと考えることができない4人の苦悩などを描く、ジョン・カランの繊細な演出が見所の作品。

互いの妻と夫との関係が発覚し、それによる嫉妬が夫婦間で争われるのではなく、生き方を追及する問題を深く考えさせる内容となっている。

満たされない家庭生活の悩みを癒す思いを友人の妻に求めるものの、家族を捨てることもできないマーク・ラファロ、彼の愛を求め続けるその妻ローラ・ダーン、愛されたいと思う気持ちがあっても、夫を愛することができないで苦悩するナオミ・ワッツ、浮気癖があるその夫ピーター・クラウスなどが共演している。


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