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ウォーク・ハード Walk Hard:The Dewey Cox Story (2007)

家出してミュージシャンとなり成功した主人公がクスリや女に溺れた落伍者となるものの再び復活するまでを描く、製作、監督、脚本ジェイク・カスダン、主演ジョン・C・ライリージェナ・フィッシャーティム・メドウズクリステン・ウィグハロルド・ライミス他共演のヒューマン・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ジェイク・カスダン

製作
ジャド・アパトー

ジェイク・カスダン
クレイトン・タウンゼント
脚本
ジャド・アパトー

ジェイク・カスダン
撮影:ユタ・ブリースウィッツ
編集
タラ・ティムポーン
スティーヴ・ウェルチ
音楽:マイケル・アンドリュース

出演
デューイ・コックス:ジョン・C・ライリー

ダーリーン・マジソン・コックス:ジェナ・フィッシャー
サム・マクファーソン:ティム・メドウズ
コックス:レイモンド・J・バリー
コックス夫人:マーゴ・マーティンデイル
イーデス:クリステン・ウィグ
ルハイム:ハロルド・ライミス
ドレイデル・ルハイム:サイモン・ヘルバーグ
テオ:クリス・パーネル
デイヴ:マット・ベッサー
シュウォルツバーグ:デヴィッド・クラムホルツ
DJ:ポール・フェイグ
バディ・ホリーフランキー・ムニッズ
エルヴィス・プレスリージャック・ホワイト
ジョン・レノンポール・ラッド
ポール・マッカートニージャック・ブラック
ジョージ・ハリスンジャスティン・ロング
リンゴ・スタージェイソン・シュワルツマン
マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーゲリー・ベドノブ
本人:ジャクソン・ブラウン
本人:ジュエル
本人:ライル・ラヴェット
本人:ザ・テンプテーションズ
本人:エディ・ヴェダー
本人:パトリック・ダフィー
本人:モーガン・フェアチャイルド
本人:シェリル・ラッド
本人:シェリル・ティーグス

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

2007年製作 97分
公開
北米:2007年12月21日
日本:未公開
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $18,317,150
世界 $20,575,240


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1946年、アラバマ州、スプリングベリー。
何でもできる兄を、遊んでいる時に、なたで殺してしまったデューイ・コックスは音楽に才能を見出す。

1953年、スプリングベリー高校。
校内のタレント・ショーに出場した14歳のデューイ(ジョン・C・ライリー)のロックは、生徒達に大受けだったのだが、大人達には猛反発を受ける。

デューイは、彼を擁護する母(マーゴ・マーティンデイル)を制止し、怒り心頭の父(レイモンド・J・バリー)に家を追い出されてしまう。

そして、デューイは自らの才能を信じ、恋人イーデス(クリステン・ウィグ)と旅立つ決心をする。

ミュージック・ホールの下働きをしながら、デューイは地道な練習を続けるが、子供も生まれたイーデスのストレスは溜まる一方だった。
...全てを見る(結末あり)

成功のための、”険しい道”を覚悟していたデューイは、ある日、バンド・メンバーの代役を務めて、それが認められる。

そして、デューイの思いを込めた”ウォーク・ハード”は、レコーディングされて大ヒット曲となる。

デューイの人生は一変し、リッチな生活に浸っていたが、さらに夢を追い続ける彼は、家族との生活を犠牲にしてしまう。

エルヴィス・プレスリー(ジャック・ホワイト)やバディ・ホリー(フランキー・ムニッズ)と同じステージに立ち、デューイは順調にスターの座に駆け上がっていく。

その後デューイは、バンドのサム・マクファーソン(ティム・メドウズ)からマリファナをもらい、次第に生活が乱れてくる。

ある日、デューイの前に父が現れ、母の急死を告げられ、それが彼の音楽のせいだと罵倒されてしまう。

ショックを受けたデューイは、サムからコカインを勧められ、それ以来、彼の音楽は激しさを増していく。

そんな時、歌手志望のダーリーン・マジソン(ジェナ・フィッシャー)がデューイの前に現れる。

やがて、デュエットを組んだ2人は親密な関係になり、その後、結婚する。

しかし、イーデスにそれが見つかり、デューイが既婚者だと知ったダーリーンも、彼の元を去っていく。

イーデスから離婚を言い渡されたデューイは、サムからもらった興奮剤や鎮静剤で危機を乗り切ろうとする。

ヒット曲を続けて放つデューイだったが、麻薬売買の現行犯で捕まり投獄されてしまう。

デューイは、薬を抜くために更生施設に入れられ、禁断症状と闘いもがき苦しむ。

ダーリーンはデューイが忘れられず、彼を見舞いに施設を訪れ、そして2人は結ばれる。

1966年、カリフォルニア州、バークレー
平穏で安定した生活に戻ったデューイは、世の中への不満や平和への思いを曲にして、人々に訴える。

そしてデューイは、インドに向かいビートルズのメンバーのジョン・レノン(ポール・ラッド)、ポール・マッカートニー(ジャック・ブラック)、ジョージ・ハリスン(ジャスティン・ロング)、リンゴ・スター(ジェイソン・シュワルツマン)と共に、マハリシ(ゲリー・ベドノブ)の瞑想にふける。

そこでデューイは、ビートルズのメンバーから、LSDを勧められる。

8ヵ月後。
同じ曲を録音し続け、LSDを止めないデューイを見限って、バンドメンバーとダーリーンは彼の元を去ってしまう。

街で暴れたデューイは、再び投獄され更生施設に送られるが、兄の幻覚に渇を入れられて立ち直る。

1976年、カリフォルニア州、マリブ
生き方を変え、摂生した生活を始めたデューイだったが、音楽活動に行き詰まり、テレビ出演などに活躍の場を求める。

新曲を作るために、デューイはわだかまりのある父との和解を求めるが、父は未だに息子を憎み、彼をなたで殺そうとする。

しかし、父は誤って自分の胴体を切断してしまい、それで彼は、デューイがわざと兄を殺したのではないことが分かり、息子に愛を告げて息絶える。

失意のデューイだったが、子供達が彼に歩み寄る。

そしてデューイは、父親としての幸せを噛みしめる生活を送り始める。

1992年。
牧場主になっていたデューイの元に、ダーリーンが現れ、2人は寄りを戻す。

2007年。
かつてデューイの才能を見出した、ルハイム(ハロルド・ライミス)の息子ドレイデル・ルハイム(サイモン・ヘルバーグ)が、彼を訪ねてくる。

ドレイデルは、デューイのかつての音楽が見直されていることを伝え、特別功労賞が授与されることも知らせる。

テレビ出演で歌うことを勧められたデューイは、71歳の自分にそれが務まるか不安であったが、ダーリーンに励まされてバンド・メンバーを招集する。

そして本番の日、ジャクソン・ブラウンジュエルライル・ラヴェットらのパフォーマンスに続き、サムのクスリの誘惑を断ったデューイは、25年ぶりのステージに向かう。

デューイは、家族やファンに見守られながら、自分の人生を歌った新曲を熱唱する。

そしてデューイは、演奏終了の3分後に息を引き取る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
幼い頃、誤って兄を殺してしまったデューイ・コックスは音楽に才能を見出す。
高校のタレント・ショーで、自分のロックが受けたデューイだったが、それを認めない父に家を追い出されてしまう。
自らの才能を信じ、恋人イーデスと旅立ったデューイは、下積み生活を続け苦しみながらもチャンスを掴む。
そして、レコーディングされた、デューイの曲”ウォーク・ハード”は大ヒット曲となり、彼の生活は一変する。
その後、トップスターと同じステージに立ち、順調に頂点を目指すデューイだったが、彼の情熱は家族を犠牲にし、私生活は乱れていく・・・。
__________

架空のミュージシャンが体験する波乱の人生と、多数の実在の人物やエピソードを遭遇させる構成になっていて、リアリティーはないが、過激なギャグと大柄なジョン・C・ライリーの迫力ある演技、さらには、パロディとしても大いに楽しめる作品に仕上がっている。
*「ウォーク・ザ・ライン」(2005)のジョニー・キャッシュを、メインのモデルにしている。

監督はローレンス・カスダンの息子ジェイク・カスダンで、製作、脚本はコメディを中心としたヒット作を連発させるジャド・アパトー

栄光を手に入れたミュージシャンの凋落を描くストーリー自体は、それほど新鮮味のあるものではないが、何と言っても、厳つい顔のジョン・C・ライリーが、少年から老人までを演ずる、人間味溢れる熱演と素晴らしい歌唱力には驚かされる。

興行的には成功しなかった作品ではあるが、そのジョン・C・ライリーの歌う主題曲”Walk Hard”と、彼自身の演技はゴールデングローブ賞に、さらにはグラミー賞にもノミネートされた。

重婚で、一度は主人公を見捨てるものの、彼を温かく見守るジェナ・フィッシャー、主人公にクスリを教えるバンドメンバーのティム・メドウズ、父レイモンド・J・バリー、母マーゴ・マーティンデイル、最初の妻役のクリステン・ウィグなどなど、ゲスト、本人を含めた豪華な出演者も見ものだ。


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