関係が冷めきっていた夫婦が宿泊したモーテルで体験する恐怖を描く、 監督ニムロッド・アーントル、主演ケイト・ベッキンセイル、ルーク・ウィルソン、フランク・ホエーリー他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ニムロッド・アーントル
製作:ハル・リーバーマン
製作総指揮
グレン・S・ゲイナー
ステイシー・クレイマー
ブライアン・パスカル
脚本:マーク・L・スミス
撮影:アンジェイ・セクラ
編集:アーメン・ミナシャン
音楽:ポール・ハスリンジャー
出演
エイミー・フォックス:ケイト・ベッキンセイル
デヴィッド・フォックス:ルーク・ウィルソン
メイソン:フランク・ホエーリー
自動車修理工:イーサン・エンブリー
殺人鬼:スコット・G・アンダーソン
アメリカ 映画
配給 スクリーン・ジェムズ
2007年製作 85分
公開
北米:2007年4月20日
日本:2007年11月17日
製作費 $19,000,000
北米興行収入 $18,986,840
世界 $35,300,650
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
不慮の事故で息子を亡くしたデヴィッド・フォックス(ルーク・ウィルソン)は、関係の冷え切った妻エイミー(ケイト・ベッキンセール)とのドライブ中に、道路にいたアライグマを避けようとして事故を起こしそうになる。
エンジンの不調でガソリンスタンドに寄ったデヴィッドは、自動車修理工(イーサン・エンブリー)に話しかけられ、目的地と違う方向に向かっていると言われる。
エンジンを見てもらったデヴィッドは、音はするが走れると言われて、道を訊き修理工に感謝して走り去る。
暫くして車は泊まってしまい、デヴィッドとエイミーは、仕方なく徒歩でガソリンスタンドに戻る。 誰もいなかったために近くのモーテルに向かった二人は、支配人のメイソン(フランク・ホエーリー)と話し、修理工のことを訊く。 修理工との連絡はとれないと言われたデヴィッドは、30キロほど離れた場所にガソリンスタンドがあると知らされ、公衆電話を使おうとする。 明日になれば修理工は来るし部屋はあるとメイソンから言われたデヴィッドは、嫌がるエイミーを説得して泊まることにする。 風変わりなメイソンの言動を気にしながら、二人は4号室に向かうものの、薄汚い内部を見てうんざりしてしまう。 諦めて寝ようとした二人だったが、無言電話があり、ドアの外と隣の部屋からの物音で脅される。 それが何なのかを確かめようとしたデヴィッドは隣の部屋に向い、返事がないためにフロントに行き、メイソンに3号室の客に迷惑していると伝える。 客は自分達だけだと言われたデヴィッドは、まれに学生や浮浪者が忍び込むことがあると言われる。 壁に飾ってあった拳銃を使い調べればいいとメイソンに伝えて部屋に戻ったデヴィッドは、テレビが映らないために、その場にあったビデオを見る。 おぞましいホラー映画らしきものを仕方なく見始めたデヴィッドは、その映像がこの場で撮影されたことに気づく。 それを知らされたエイミーは別のビデオも確認し、次の瞬間に停電になる。 電気が点き物音がしたため部屋を出ようとしたデヴィッドは、メイソンもグルだとエイミーから言われる。 逃げるのを知って見張っている罠だと考えたデヴィッドは、バスルームの窓から出ようとするものの、釘で開けられないようになっていた。 車に置いてきた食べかけのリンゴが洗面台に置いてあることをエイミーから知らされたデヴィッドは、明かりを消して逃げようとする。 外に出て車に走ったデヴィッドとエイミーは、現れたマスクの男二人に襲われそうになり、部屋に戻る。 バスルームの窓を開けるよう指示されたエイミーは、男が現れたために驚き、デヴィッドは銃を持っていると言って相手を追い払う。 公衆電話に行き通報するしかないと考えたデヴィッドは、窓に男達を引き付けるようにとエイミーに指示して外に出る。 電話ボックスに向い緊急センターに電話をしたデヴィッドだったが、相手がメイソンだと分かる。 現れた車が電話ボックスに激突し、その場から逃げたデヴィッドは部屋に戻る。 鏡を割り、破片を武器にして襲撃に備えるデヴィッドとエイミーを、メイソンはカメラで撮影しながら監視する。 それを承知しているデヴィッドは、その場で映像に映っていればメイソンは安心するとエイミーに伝えて、ビデオを見てヒントを探す。 リンゴも置いてあったバスルームに侵入する場所があると考えたデヴィッドは、床の扉を見つけて中を覗く。 大型トラックが現れ、普通の客だと考えたデヴィッドとエイミーは、窓を叩いてドライバーに合図を送る。 それに気づいたドライバーは部屋に近づくが、男達が背後に迫る。 ドライバーに危険を知らせたデヴィッドとエイミーだったが、現れたメイソンは、ビデオを取りに来たドライバーにそれを渡す。 バスルームの床から地下のトンネルに入り進んだデヴィッドとエイミーは、大量のネズミに遭遇するものの、何んとか出口に着く。 そこがビデオの編集室でフロントの奥の部屋だと知った二人は、その場にあった電話で通報する。 そこにメイソンが現れ、二人が忍び込み電話をかけたことに気づきトンネルを通って来たと考え、男に追うよう指示する。 売店に着いたデヴィッドは、逃げたと思わせてその隙に何とかしようと考え、怯えるエイミーを抱き寄せる。 亡くなった息子のことを自分のせいにするエイミーに、責任はないと伝えたデヴィッドは、脱出してやり直そうと言って彼女にキスする。 警官が現れるが、通報した際に住所までは伝えなかったためにデヴィッドは不思議に思い、エイミーから逆探知したと言われる。 対応したメイソンは、警官から通報があったと言われるが、客はいないと伝えて部屋を調べさせる。 壊れた電話ボックスなどに気づいた警官は、鍵が違うと言ってメイソンがフロントに向かう間、ドアが開いているのを不審に思いながら部屋に入り内部を調べ、バスルームの床の扉を見つける。 本物の警官だと思うデヴィッドとエイミーは、床の扉の上に倒していた棚が動いたために押さえつける。 テレビに映っていた映像を見た警官は驚き、怯えながら外に出る。 それを知ったデヴィッドとエイミーはパトカーに向かって走り、警官と共に逃げようとするが、エンジンがかからない。 ボンネットを開けた警官は殺され、デヴィッドとエイミーは部屋に戻る。 窓から逃げたと見せかけて、エイミーに天井裏に隠れているようにと伝えたデヴィッドは、彼女に愛を伝えてフロントの銃を取りに行こうとする。 部屋から出ようとしたデヴィッドは男に刺されてしまい、メイソンは、苦しむ彼を撮影する。 割れた窓を確認したメイソンは、エイミーを捜すよう男達に指示する。 夜が明けて、天井から下りたエイミーは、走って部屋から出て車に乗り、男に襲われながら暴走する。 部屋に突っ込んだエイミーは、一人の男に激突する。 サンルーフにしがみついていた男は息絶え、車に挟まり悶えながら死んだ男は修理工だった。 フロントに向かったエイミーは、ハンマーを見つけて、飾ってあった拳銃を取ろうとするが、メイソンに襲われる。 抵抗したエイミーは叩きのめされ、傷ついた顔を撮影される。 その場から逃れたエイミーは床に落ちていた銃を拾い、メイソンを射殺する。 部屋の前で倒れているデヴィッドの元に向かったエイミーは、彼が生きていることに気づく。 フロントに戻ったエイミーは、メイソンの死体のポケットからモジュラーケーブルを取り出し、通報して助けを求める。 そして、デヴィッドの様子を見守るエイミーは、彼に寄り添う。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
息子を不慮の事故で亡くし、関係が冷めきっていた夫婦のデヴィッド・フォックスと妻エイミーは、街道を走行中に車が故障してしまう。
仕方なくモーテルに泊まることになった二人は、風変わりな支配人メイソンの言動を気にしながら部屋に向かう。
薄汚い部屋で過ごすことになった二人は、無言電話と、ドアや壁を叩く音に驚き、隣の客が嫌がらせをしていると考える。
メイソンに苦情を言ったデヴィッドは、客は他にいないことを知り部屋に戻り、その場にあったビデオを見る。
おぞましい殺人場面が映し出され、映像がその場で撮影されたことに気づいたデヴィッドとエイミーは、メイソンもグルだと考え、部屋から逃げようとするのだが・・・。
__________
仕方なく宿泊することになった部屋が、”スナッフ・フィルム”の撮影現場だと知った夫婦が体験する恐怖を描く異色のホラー。
運悪く犯罪者の罠にはまった夫婦は、関係が冷めきっているという設定がポイントで、助け合いながら殺人鬼と戦ううちに、次第に絆や愛情の亀裂が修復していく過程が同時に描かれ、終盤に向けてドラマは盛り上がっていく。
宿泊客を容赦なく襲う犯罪者達が、簡単に部屋に押入れるはずなのにそれをしない不自然さなどはさて置き、極限状態の中で知恵を絞り愛する者を守ろうとする勇気などが、いかにもアメリカ的に描かれている。
息子の死を自分の責任と考えて心を閉ざしていたものの、自分のために戦う夫を信頼し犯罪者に立ち向かう女性を熱演するケイト・ベッキンセイル、離婚を考えていたものの、危機に直面して、愛する妻を守るために勇敢に戦うルーク・ウィルソン、モーテルの支配人である殺人犯フランク・ホエーリー、彼の仲間だった修理工のイーサン・エンブリー、同じく仲間のスコット・G・アンダーソンなどが共演している。