野心家の青年が中古車屋を経営する兄弟の争いに巻き込まれながら奮闘する姿を描く、製作スティーヴン・スピルバーグ、ジョン・ミリアス、監督ロバート・ゼメキス、主演カート・ラッセル、ジャック・ウォーデン共演の爆笑コメディ。 |
・コメディ
・スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・ゼメキス
製作:ボブ・ゲイル
製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ
ジョン・ミリアス
脚本
ロバート・ゼメキス
ボブ・ゲイル
編集:マイケル・カーン
撮影:ドナルド・M・モーガン
音楽:パトリック・ウィリアムス
出演
カート・ラッセル:ルディ・ルッソ
ジャック・ウォーデン:ロイ/ルーク・フュークス
ゲリット・グラハム:ジェフ
フランク・マクレー:ジム
デボラ・ハーモン:バーバラ・ジェーン・フュークス
ジョー・フラハティ:サム・スレイトン
デイヴィッド・L・ランダー:フレディー・パリス
マイケル・マッキーン:エディ・ウィンスロー
ウッドロー・パーフリー:チャートナー
タブ・テイラー:タッカー議員
アル・ルイス:H・H・ハリソン判事
アルフォンソ・アラウ:マヌエル
マイケル・タルボット:ミッキー
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1980年製作 112分
公開
北米:1980年7月11日
日本:1980年11月1日
北米興行収入 $11,715,320
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
仲の悪い兄弟ルーク・フュークスとロイ(ジャック・ウォーデン二役)は、道を隔てて中古車ディーラーを経営していた。
腹黒い弟ロイは、市長にワイロを渡して、高速道路がルークの店に通るよう企むものの、地方検事補サム・スレイトン(ジョー・フラハティ)から、それが失敗したと聞かされて憤慨する。
ルークの店の販売員ルディ・ルッソ(カート・ラッセル)は、口八丁手八丁でペテン師まがいの男だったが、上院議員になることを夢みて、議員へのワイロの金策に躍起になっている。
ルディに融資することを決めたルークは、政治家になった暁には、ロイが奪おうとしている、この店を守ることを約束させる。 その頃、現金を積んでも無駄だと知ったロイは、相続でそれを手に入れることを考え、心臓の弱いルークの殺害を考える。 ロイは、ルークを試乗運転に同乗させ、心臓麻痺を起こさせるよう、客に扮した新入りのミッキー(マイケル・タルボット)に命令する。 その計画は成功してルークは死亡するが、それがロイの仕業だと知ったルディと、女好きで赤い車恐怖症の同僚ジェフ(ゲリット・グラハム)、整備士のジム(フランク・マクレー)は、店を乗っ取られることを阻止しようと考える。 ルークを車ごと店の敷地内に埋葬した三人は、現れたロイとサムに、ルークはマイアミに行ったと白を切る。 その後、ルディらは、フレディー・パリス(デイヴィッド・L・ランダー)とエディ・ウィンスロー(マイケル・マッキーン)の協力で、TVジャックをして、店の過激なCMを流し、それが大成功して、翌日からお客が殺到する。 ルディは意気込んで接客を始め、運転免許担当の高校教師チャートナー(ウッドロー・パーフリー)にワイロを渡し、学生達にも車を売る。 ジェフや車を売ったことのないジムも、あの手この手で客を騙し、車を売っていく。 ロイはルークが死んでいると確信するが、サムは、証拠がないことを理由に、出過ぎた行動を控えるようニ警告する。 自分の店にサーカスを呼び対抗したロイだったが、ルディはストリップで人々を引き付け、ロイの客を奪ってしまう。 憤慨したロイはテレビでルークの店を中傷し、ルディは、三大ネットワークの、カーター大統領演説にCMを割り込ませることを企む。 そんな時、ルークの店を受け継ぐ権利を持つ、彼の娘バーバラ・ジェーン・フュークス(デボラ・ハーマン)が現れる。 ルディは、バーバラに一目惚れしてしまい、ルークのことは隠し通そうとする。 バーバラは、再会を楽しみにしていた父ルークが、連絡したにも拘わらず、マイアミに旅立ったことを知り、落胆しテ立ち去ろうとする。 エディは、そんなバーバラを見て良心がとがめてしまい、彼女を慰めて再会したいことを伝える。 バーバラもエディに惹かれ、数日滞在することを伝える。 CMをバーバラに見られたくないエディは、ジェフの意見で、彼女にマイアミ行きのチケットを渡すため、CM放映の間、バーバラをレストランに誘い出す。 バーバラは、自分にマイアミ行きのチケットを渡そうとするルディの優しさに触れ、彼に感謝する。 しかし、レストランのテレビに気づいたルディは、病気を装いバーバラと店を出る。 表に出たルディは、そこが電気店の前だと知り、バーバラにキスしてCMを気づかれないようにするが、二人はその気になってしまう。 そしてCMが始まり、ジェフとジムがロイの店の中古車を破壊する。 ジェフとジムは、ロイを悪徳業者呼ばわりして、それを見ていた彼は怒り狂う。 ロイは、店のオフィスにいたジェフを叩きのめし、ルークが車ごと埋められたことに気づく。 ルディのトレーラーハウスで、彼と愛し合っていたバーバラは、ジムに呼び出されて出て行った、ルディの会話を録音テープで聞き、父ルークが死んでいることを知ってしまう。 翌日、ルディの店に客が殺到している中、ロイが警察と現れ、ルークの遺体を掘り起こそうとする。 ルディらは、ルークと車を掘り起こし事故死に見せかけるのだが、ロイは店の相続権を主張する。 しかし、ルディはルークの娘バーバラがいることをロイに伝えたため、彼は憤慨してルディを殴り倒す。 そこに、全てを知ったバーバラが姿を現し、説明しようとしたルディの話も聞かず、彼らを店から追放してしまう。 困り果てたルディは、議員へのワイロも早急に要求されてしまい、彼はジェフの勧めで有り金を賭けに注ぎ込む。 一方、孤軍奮闘するバーバラの店は倒産寸前で、しかも、ロイの陰謀で、市長に立ち退きを命ぜらる気配もある中、彼女はCMを編集されてしまう。 そして、バーバラの店には1マイル(1.6Km/車250台)分の車があるという、誇大広告を流され訴えられてしまう。 その頃、ルディはなんと賭けに勝ち、大金を手に入れてタッカー議員(タブ・テイラー)にワイロを渡そうとするが、バーバラが起訴されたことを知り、金を持って法廷に向かう。 そして、H・H・ハリソン判事(アル・ルイス)の下で裁判が開かれ、証言台に立ったバーバラは、法廷に現れたルディに促され、1マイルの車があると証言してしまう。 ハリソン判事は、翌日、店でそれを確認するということをバーバラに伝え閉廷する。 ルディは、議員に渡すワイロである250台の車を、メキシコ人のマヌエル(アルフォンソ・アラウ)から調達する。 動かない車を売って恨まれていた、教師チャートナーを説得したルディは、運転教習の名目で250台の車を高校生に運転させ、店に向かって突進していく。 先行して道路状況を報告していたジェフから、検問があると聞いたルディ達は、仕方なくハイウェイを外れて原野を駆け抜ける。 それを知ったロイはルディらを妨害するが、彼は追ってきたロイを叩きのめして店に急行する。 無事店に到着した250台だったが、ジェフの乗った青い車の下地が赤だったため、彼がハイウェイで走行不能となる。 あと一台分が足りないと分かったルディは、赤い車恐怖症のジェフを説得して何とか運転させ、ようやく彼は到着する。 法廷での証言通り、バーバラの店には1マイルの車があることが認められ、その場でそれを確認したハリソン判事を侮辱したロイは逮捕される。 そして、ルディとバーバラは、店に訪れた人々の接客に追われる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
仲の悪い兄弟ルークとロイは、道を隔てて中古車店を経営していた。
腹黒い弟ロイは、何とかして兄ルークの店を乗っ取ろうとする。
ロイは、心臓の悪いルークを、部下を使って殺害するのだが、上院議員を目指すペテン師まがいの販売員ルディらは、ルークの遺体を隠してしまう。
そこに、店の相続権を持つルークの娘バーバラが現れる。
そして、バーバラに惹かれてしまったルディは、彼女をロイの陰謀から守ろうとするのだが・・・。
__________
スティーヴン・スピルバーグとジョン・ミリアスが製作に参加し、5年後に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)でブレイクするロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルコンビの出世作。
生真面目で誠実がモットーの日本人から見ると、とてもまともな商売と思えない中古車ディーラーを描く作品だが、アメリカならば、結構ありそうに思えてしまう描かれ方が傑作だ。
ばかばかしいと言えばそれまでだが、割り切って観るとかなり面白い、抱腹絶倒の大爆笑コメディ。
子役から成功した数少ない人気スターであるまだ20代のカート・ラッセルは、”ペテン師”中古車販売員役を軽妙に演じている。
彼は、年上の女優ゴールディ・ホーンと、1984年から現在までパートナー関係にある。
仲間達、ゲリット・グラハムとフランク・マクレーの、いい加減さときたらハチャメチャだが、こちらも、いそうなキャラクターがまた笑えてしまう。
一人二役のベテラン、実力派のジャック・ウォーデンの熱演は見逃せない。
シリアスな役からコメディまで、何でもこなせる素晴らしい役者だ。
彼の娘役のデボラ・ハーモン、検事補ジョー・フラハティ、TVジャッカーのデイヴィッド・L・ランダーとマイケル・マッキーン、高校の運転免許担当教師ウッドロー・パーフリー、ワイロを要求する議員のタブ・テイラー、判事のアル・ルイス、中古車を提供するメキシコ人アルフォンソ・アラウ、ロイ(J・ウォーデン)の部下マイケル・タルボットなどが共演している。