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アップサイドダウン Upside Down (2012)

二重重力が働く双子の惑星で下の世界の貧しい青年と上の世界の富裕層の女性の愛を描く、監督、脚本フアン・ソラナス、主演ジム・スタージェスキルスティン・ダンストティモシー・スポールSFロマンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト ■
監督:フアン・ソラナス

製作
アトン・スマーシュ

アレクシ・ヴォナール他
製作総指揮:フィル・ホープ他
脚本:フアン・ソラナス

撮影:ピエール・ギル
編集:ポール・ジュトラ
音楽:ブノワ・シャレスト

出演
アダム・カーク:ジム・スタージェス

エデン・ムーア:キルスティン・ダンスト
ボブ・ボルショヴィッツ:ティモシー・スポール
重役:ジェイン・ハイトメイヤー
アルバート:ブル・マンクマ
パブロ:ニコラス・ローズ
アダム・カーク(12歳):エリオット・ラーソン
エデン・ムーア(10歳):モラーヌ・アーカンド

カナダ/フランス 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(フランス)
ミレニアム・エンタテインメント(北米)
2012年製作 107分
公開
カナダ:2013年4月26日
フランス:2013年5月1日
北米:2013年3月15日
日本:2013年9月7日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $105,100
世界 $8,106,480


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
宇宙で唯一”二重引力”が存在する太陽系。
正反対に引力が働いている双子の惑星では、上は富裕層、下は貧困層が暮らしていた。

上と下の住人は交流を禁じられ、双方をつなぐ巨大企業”トランスワールド”が、下の石油を搾取していた。

トランスワールドが起こした大爆発で両親を亡くした少年アダム・カーク(エリオット・ラーソン)は、下の世界で養護施設に入れられていた。

ある日、上の世界の少女エデン・ムーア(モラーヌ・アーカンド)と出会ったアダムは、彼女との天空を眺めながらの交流を始める。

時は流れ、親交を深めたアダム(ジム・スタージェス)とエデン(キルスティン・ダンスト)は愛し合うようになるが、警備隊に見つかってしまう。
...全てを見る(結末あり)

二人は逃れようとするものの、上の世界に落下したエデンは意識を失ってしまう。

アダムは、唯一人の身内である大叔母とも引き離されてしまう。

10年後。
テレビに出演していたエデンを見て、彼女が生きていたことを知ったアダムは、トランスワールドに入社する。

自分のデスクに向かったアダムは、上のオフィスのボブ・ボルショヴィッツ(ティモシー・スポール)に声をかけられて歓迎される。

大叔母から襲えられた”ピンク・パウダー”を使い、抗老化
クリームを開発したアダムは重役(ジェイン・ハイトメイヤー)に呼ばれ、例外として重要職を与えられる。

上との必要以上の接触を禁じられたアダムは、物質を運び出した場合は刑務所行きだと警告される。

世話になっているアルバート(ブル・マンクマ)に、上との接触を試みることを非難されたアダムは、ピンク・パウダーを使い何とか希望を手に入れたいことを彼に伝えて説得する。

10年前の事故で記憶を失ったエデンは、セラピーに参加していた。

ボブと親しくなったアダムは、切手コレクターである彼の望みを聞き、自分が上のエデンという女性と連絡を取りたいことを伝え、協力を約束される。

その後アダムは、ボブに切手を渡し、重力を変える逆物質を社内に隠して上に向かう準備を始める。

アダムは、ピンク・パウダーを使ったクリームの効果を重役達に見せる。

親友パブロ(ニコラス・ローズ)は、エデンに会ったとしても、覚えているかもわからないとアダムに忠告する。

隠してあった逆物質を体に装着したアダムは、ボブの名を名乗り、上の世界に向かい社内で働くエデンに会う。

ところが、自分を覚えていないエデンが記憶喪失だと知りアダムは驚く。

エデンと話をしたアダムは、冷却が必要な逆物質が発熱したため、その場を離れ彼女の元には戻らなかった。

その後、ボブは解雇されてしまい、彼は、アダムに社員パスなど渡して別れを告げる。

エデンに連絡したアダムは、翌日、ランチの約束をする。

上の世界に向かったアダムはカフェでエデンに会うが、親しげに話されて気分を害した彼女は席を立つ。

アダムは謝罪して、食事をすることになった二人は楽しい時を過ごす。

靴の逆物質が発火して焦るアダムはエデンと別れ、川に飛び込み靴を脱ぎ下の世界に戻る。

数日後、クリームの発表が行われ、その効果は評価されるものの、会場にエデンが現れる。

アダムが下の研究員だと知り、ボブではなくアダムだという名前を知ったエデンは、彼が嘘をついていたことにショックを受けその場を去る。

上に向かったアダムは会社を離れたエデンを捜すが、社員パスが無効だったために警備員に追われる。

アダムは身を潜めて夜を過ごし、悲しむエデンは、記憶の中で”アダム”という下の少年と出会った時のことを思い出す。

ボブの家に向かったアダムは歓迎され、重力を変えるベストを渡される。

アダムは、上下の世界のものを混ぜた画期的な液体を見せてボブを驚かせる。

カフェに向かったアダムは、少しずつ記憶を取り戻したエデンと愛を確かめるが、警察がその場に押し入り逃亡する。

出会った場所で再会したアダムとエデンは愛し合うが、追われた彼は下に戻るしかなかった。

アダムは、クリームの製造法を教えることと、エデンに近づいた場合は、彼女を起訴すると会社の者に脅される。

その後アダムは、世界を変えるという夢を諦め、下の世界で暮らし続けることを考える。

同じ頃ボブは、上下の世界を融合させる液体の開発に成功する。

エデンから相談を受けたボブは、下に向かいアダムに会い、液体を体内に注入することでベストなしでもいられることを知らせる。

ボブは、エデンからの手紙をアダムに渡し、クリームの特許をトランスワールドより先に取ったことを知らせる。

下の世界に来たエデンに再会したアダムは、彼女が妊娠したことを知り喜ぶ。

そして、二人の愛が、新たな世界を生み出したのだった。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
宇宙で唯一”二重引力”が存在する太陽系。
下の世界の貧しい少年アダム・カークは、上の世界の富裕層の少女エデン・ムーアと出会い恋に落ちる。
しかし、接することを禁じられている世界で、二人は引き離されエデンは記憶を失ってしまう。
10年後、アダムは、テレビでエデンの姿を見かけ、彼女に会うために、二つの世界が繋がる大企業”トランスワールド”に入社する。
アダムは、上のオフィスのボブと親しくなりながら、抗老化クリームを開発して会社に認められようとしていた。
そしてアダムは、エデンに会うために、重力を変えられる逆物質を使い上の世界に向かうのだが・・・。
__________

奇抜なアイデアとファンタジックな雰囲気、不思議な世界を映し出す序盤は興味深く観れる。

上下が逆転している二つの世界が接している映像はなかなか凝っているのだが、圧迫感があり鬱陶しい感じもする。

アルゼンチン映画界の巨匠、フェルナンド・F・ソラナスの息子フアン・ソラナスの演出は、ビジュアルを重視した幻想的なイメージに終始し、美術絵画を見ているような映像は実に美しい。

しかし、魅力的なキャストにも拘らず、北米市場では公開されたと言えない状況で、6000万ドルをかけた製作費を回収することもできず、商業的には大失敗に終わってしまった作品。

幸薄い人生から抜け出そうとして、世界を変える夢を抱き続ける青年ジム・スタージェス、彼の一途な愛に記憶を取り戻し応えるキルスティン・ダンスト、彼らしい人情味豊かな役柄がいい、二人の協力者ティモシー・スポール、重役ジェイン・ハイトメイヤー、主人公と共に研究を続ける親友のブル・マンクマとニコラス・ローズなどが共演している。


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