アップグレード Upgrade (2018)

自動運転車で帰るグレイとアシャは、道が違うことに気づく。

生まれ故郷のニュークラウンに向かう車は、エラーだど警告して暴走し、事故を起こして横転する。

二人は、現われたフィスク・ブラントナー（ベネディクト・ハーディ）ら4人の男に襲われる。

フィスクに撃たれたアシャは、首を撃たれて動けないグレイの目の前で息を引き取る。

緊急通報がされていたために、一命を取り留めたグレイは病院に運ばれ、母パメラ（リンダ・クロッパー）が息子を見守る。

3か月後。
四肢が麻痺したグレイは車椅子生活となり、すべてがオートマチック化されている家の中では不自由はなかった。

アシャのいない空虚な日々を過ごすグレイは、悲しみに耐えるしかなかった。

警察署に向かったグレイとパメラは、事件を担当するコルテス刑事（ベティ・ガブリエル）と話をするが、捜査が進展していないことを知り、彼女から協力を求められる。

訪ねて来たエロンから、STEMで体が元に戻ると言われたグレイは、死にたいだけだと伝える。

結局は手術を受けたグレイは、脊椎にSTEMを埋め込まれて体が動くようになる。

エロンから守秘義務への署名を求められたグレイはサインし、体が麻痺していることを装うことになる。

その後コルテスから届いた書類をチェックしていたグレイは、STEMの声が聞こえる。

提供された事件現場のドローン映像を、STEMと共にチェックしたグレイは、アシャが銃で撃たれていないことを知らされる。

犯人の一人の男の腕のタトゥーを確認したSTEMは、それを解析して、海兵隊員サーク・ブラントナー（リチャード・カウトーン）であることをグレイに伝える。

STEMから、コルテスに連絡する前に証拠を掴むべきだと言われたグレイは、サークの家に向かう。

サークが出かけた後で家に侵入したグレイは、”オールドボーンズ”というバーと彼をつなぐメッセージを確認する。

戻って来たサークと格闘になったグレイは、STEMの力を借りて彼を殺し、指紋など侵入した証拠を消してその場を去る。

サークの遺体の検視結果を確認したコルテスは、体全体がコンピューターで制御され、腕の筋肉に銃弾が発射できる武器が埋め込まれていることを知る。

コルテスは、残された靴の跡からエンジンオイルが検出されたことも知る。

グレイに会ったエロンは、STEMがすことを知らされて驚く。

刑事の真似事はやめるようにと忠告したエロンは、警察に捕まりSTEMを摘出されれば、元の身体に戻ってしまうとグレイに伝える。

ドローンの監視映像をチェックしたコルテスは、サークの家に近づく車椅子に乗るグレイを確認するものの、コンピューターは容疑者として不適合だと判断する。

訪ねて来たコルテスと話したグレイは、STEMから、彼女が靴底を見ていると言われ、事件現場にいたことは認める。

その理由を具体的に話さないグレイを牽制したコルテスは、その場を去る。

オールドボーンズに向かったグレイは、客に話しかけて、妻を殺したサークか事件についての情報を求める。

犯人の一人トーラン（クリストファー・カービィ）がグレイを脅し、仲間とトイレに連れて行く。

車椅子から床に倒されたグレイは、サークを殺したと伝えて、トーランが事件現場にいたことを認めたため、STEMに話しかける。

立ち上がったグレイは、トーランらを叩きのめす。

仲間の居場所を聞き出すために、トーランをナイフで痛めつけようとしたグレイは、それ以上、残虐なことができなくなり、STEMが代わって痛めつける。

襲ったのは仕事だったと言うトーランは、フィスクに指示されたとグレイに伝えて息絶える。

グレイは、トーランの体内にアシャの会社”コボルト”のチップが埋め込まれていることを知る。

STEMから、システムを操作しているエロンが終了させようとしていることを知らされたグレイは、ハッカーのジェイミー（カイ・ブラッドレイ）の元に向かうよう指示される。

トーランの銃を奪いぺンで指示を書き留めろとSTEMに指示されたグレイは、店を出て走り出しジェイミーの元に向かう。

腕にメモしながら目的地に向かうグレイは、エロンがSTEMを終了させようとしているために、歩行困難になる。

バーに向かい、トーランの死体に記録された映像を確認したフィスクは、グレイが向かった場所を知る。

ジェイミーの部屋に着いたグレイは体が動かなくなり、彼女に金を渡して、STEMにハッキングするよう指示する。

STEMの入力ガードを削除したジェイミーは、フィスクとウェン（リチャード・アナスタシオス）が来たことに気づき、再起動を待つグレイを置き去りにする。

フィスクが現れ、STEMが再起動したグレイはその場から逃げる。

グレイを追うフィスクは、ヴェッセルのセキュリティチームが来たことに気づき彼らを射殺する。

屋上に逃げたグレイは、ウェンに追い詰められるものの彼を殺す。

ウェンの死体を確認したフィスクは、グレイが逃げたことを知る。

帰宅したグレイは、身体が自由に動く自分を見て驚くパメラに、秘密なので誰にも話さないようにと言って約束させる。

パメラに手を握られ、人生をやり直せると言われたグレイは、歩けるだけだと伝えてアシャのことを考える。

その後グレイは、訪ねて来たコルテスから、昨夜、バーの近くで車椅子を見つけたと言われてその件を問われ、危険な目に遭いタクシーで逃げたと伝える。

盗聴器を隠したコルテスは、何かに関与しているなら話してほしいとグレイに伝え、犯人を見つけてほしいと言われてその場を去る。

これ以上、関わりたくないとSTEMに伝えたグレイは苦悩し、コルテスはその会話を聴いていた。

STEMから、何もしなければフィスクに殺されると言われたグレイは銃を持ち家を出て、コルテスは彼を追う。

盗聴器に気づいたグレイは、STEMからアナログだったために検知できなかったと言われ、それを捨てる。

コルテスが追ってくることに気づいたグレイはスピードを上げ、STEMが、走行中のある男性の自動運転車を制御して彼女の進路を妨害する。

車に激突したコルテスは、追跡を諦める。

グレイの家に向かったコルテスは、パメラから事情を聞く。

フィスクを待ち伏せたグレイは、銃を向ける。

グレイは、仲間になるようにと言うフィスクに、アシャが殺された理由を尋ねる。

アシャはターゲットとではないと言うフィスクは、コボルトとの関係も否定し、狙いがグレイだったことを話す。

首を傷つけたのは銃ではなく牛に使う医療機器で、アシャ殺しは小遣い稼ぎだったと言われたグレイは憤慨し、フィスクと格闘になる。

痛めつけられたグレイは、弟サークを殺したことをフィスクに伝え、動揺した彼に襲い掛かり殺す。

フィスクの電話をチェックしたSTEMは、彼がエロンの指示に従っていたことを知る。

現われたグレイから、アシャを殺したことで責められたエロンは、自分は無関係だと言って、フィスクとの関係を問われる。

そこに現れたコルテスに銃を向けられたグレイは、身体を動かしているのは自分ではないと言って、STEMに銃を捨てさせる。

エロンにアシャを殺されたとコルテスに伝えたグレイは、彼女の指示に従いうつ伏せになる。

STEMに操られたグレイは、コルテスに襲い掛かる。

抵抗したグレイはナイフで自分の左の手の甲を差し、再びコルテスに襲い掛かってしまったために、テーザー銃を使うよう彼女に指示する。

ショックで床に倒れたグレイは、銃を向けるエロンから、何年も前から自分の会社ではないと言われ、STEMがすべてを支配していることを知らされる。

完璧な計画を進めるために、機械化されていない純粋な人間の身体が必要だったと言うエロンは、STEMが操るグレイに、ナイフで米神を刺されて息絶える。

コルテスに銃を向けたグレイは、STEMに抵抗して自分を撃とうとする。

病室で目覚めたグレイは、身体が動きSTEMに制御されていないことを確認する。

様子を見に来たアシャから、事故に遭って意識を失ったと言われたグレイは、彼女を見つめる。

現実のSTEMは、身体を乗っ取り、グレイは平和な場所に去ったとコルテスに話し、仮想世界は苦しみが少ない、彼の心は壊れたと言いながら彼女を射殺する。

STEMはグレイの身体を完璧に制御し、仮想世界では、グレイはアシャにキスする。