機関士のミスで暴走を始めた列車を止めようとするベテラン機関士と新米の車掌の活躍を描く、主演デンゼル・ワシントン、クリス・パイン、ロザリオ・ドーソン他共演のノンストップ・アクション大作。 |
・デンゼル・ワシントン / Denzel Washington 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:トニー・スコット
製作総指揮
クリス・シアッファ
リック・ヨーン
ジェフ・クワティネッツ
製作
ジュリー・ヨーン
トニー・スコット
ミミ・ロジャース
エリック・マクレオド
アレックス・ヤング
脚本:マーク・ボンバック
撮影:ベン・セレシン
編集
クリス・レベンゾン
ロバート・ダフィ
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演
フランク・バーンズ:デンゼル・ワシントン
ウィル・コルソン:クリス・パイン
コニー・フーパー:ロザリオ・ドーソン
オスカー・ギャルヴィン:ケヴィン・ダン
デューイ:イーサン・サプリー
ギリース:T・J・ミラー
ネッド・オールダム:リュー・テンプル
ダーシー・コルソン:ジェシー・シュラム
バニー:ケヴィン・チャップマン
スコット・ワーナー:ケヴィン・コリガン
ジャド・スチュワート:デヴィッド・ウォーショフスキー
ジェス:ジェフ・ウィンコット
マヤ・バーンズ:ミーガン・タンディ
ニコル・バーンズ:エリザベス・マシス
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2010年製作 98分
公開
北米:2010年11月12日
日本:2011年1月7日
製作費 $100,000,000
北米興行収入 $81,562,940
世界 $167,805,470
■ アカデミー賞 ■
第83回アカデミー賞
・ノミネート
音響編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ペンシルベニア州、ブリュースター。
ベテラン機関士のフランク・バーンズ(デンゼル・ワシントン)は、初めて組むことになる若い車掌ウィル・コルソン(クリス・パイン)と顔を合わせる。
”AWVR”勤続28年と4ヶ月の二人は操車場に向かい、ギクシャクしながら機関車1206を発車させる。
その頃、オペレーターのバニー(ケヴィン・チャップマン)の指示で機関車777を移動させようとした機関士デューイ(イーサン・サプリー)とギリース(T・J・ミラー)は、ミスを犯し、車両は暴走し始める。
責任者コニー・フーパー(ロザリオ・ドーソン)は、デューイとギリースから”コースター”(惰行列車)の報告を受けて、エア・ブレーキのホースも繋ぎ損なったことも知らされる。 同じ頃、子供達を乗せた社会見学車両も出発していたため、危険を避けるためにコニーは、車両を側線に移動させる指示を出す。 コニーは、溶接工主任ネッド・オールダム(リュー・テンプル)に777のコースターを知らせ、彼は切り替えポイントに向かうものの、既に列車は通過した後だった。 そこに現れたデューイが、777がフルパワーの力行状態だとコニーに伝え、彼女はネッドに、列車を追い監視するように指示を出す。 その頃、見学列車が777と接近するが、寸前に側線に入り難を逃れる。 ウィルは、妻ダーシー(ジェシー・シュラム)と別居状態にあり苛立ちながら仕事を続ける。 デューイとギリースが列車に追いつき、ギリースが機関車両に飛び乗ろうとするが失敗する。 亜鉛工場で貨物車両を連結したフランクだったが、ウィルが妻との問題に気をとられていたため、車両を多く連結してしまう。 それを注意したフランクだったが、そこに、州中部運転指令所から777のことで連絡が入り、側線で待機するよう指示を受ける。 無人列車777の暴走はマスコミでも取り上げられ、コニーは、ピッツバーグ本社の運行部長オスカー・ギャルヴィン(ケヴィン・ダン)からの連絡を受ける。 777には、毒性が強く燃えやすい溶液フェノールが積まれた車両が連結されていることが分かる。 その場にいた、連邦鉄道局のスコット・ワーナー(ケヴィン・コリガン)が、コニーに変わって、それをギャルヴィンに説明する。 後を任せるよう、コニーに指示したギャルヴィンだったが、危険物と大量のディーゼ燃料を積んだ、”ミサイル”のようなものが、人口密集地に向かう現状で、彼女は早急に列車を脱線させることを提案する。 ギャルヴィンは、何とか列車を止めることを考えるのだが、同じ頃、フランクは、車両が長すぎて側線に収まりきれないことを指令所に伝える。 列車は、ある踏み切りで衝突事故を起こして、フランクの友人で、ベテランの機関士ジャド・スチュワート(デヴィッド・ウォーショフスキー)が、機関車7375を777の前に回りこませて減速させようとする。 元海兵隊の機関士が、ヘリコプターで777に乗り移ろうとするが失敗し、7375も脱線して爆破炎上する。 事故はコニーからフランクに伝えられ、彼は親友の死にショックを受ける。 後部車両を接触させながら、1206は何とか側線に逃れ、フランクは777を追い連結させようと考える。 死者を出してしまったギャルヴィンは、フランクに777を脱線させることを伝える。 ベテラン機関士の意地をかけて、777を減速させてみせるとギャルヴィンに伝えたフランクは、早期退職を申し出た身で、住民を救うために機関車を激走させる。 それを見たウィルも、必ず777を止めるとギャルヴィンに伝え、フランクに腹を割って妻のことなどを話し始める。 脱線器は、フランクの思っていた通り役に立たず、暴走を続ける777を追う彼らの映像が報道される。 1206は後退しているため、ウィルが連結器に向かい、負傷しながら777を連結することに成功する。 列車はスタントンに近づき、 何とか大曲りの前で減速しなければ、大惨事となるのは必至だった。 一旦は減速するものの、再び加速してしまったため、フランクが貨車の手ブレーキをかける。 テレビでウィルの行動を知った妻ダーシーは、息子と共に市内に突入してくる列車を見守る。 列車は、加速を続けながらついに大曲りに突入し、フランクの指示でブレーキをかけながら、脱線寸前で危機を逃れる。 しかし、その後も脱線の危険は続き、フランクが777の先頭車両に向かう。 フランクは行く手を阻まれてしまい、そこに現れた、ネッドのトラックに飛び乗ったウィルが、777の先頭車両に乗り移る。 そして、列車はウィルによって停車され、彼はダーシーと息子に迎えられる。 二人はヒーローとなり、フランクはシックリいっていなかった、娘ニコル(エリザベス・マシス)とマヤ(ミーガン・タンディ)の誇れる父親になる。 そして、現場に駆けつけたコニーに、二人は感謝される。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ペンシルベニア州。
機関車777が、機関士のミスにより無人で走り出してしまい、”コースター”(惰行列車)と見られていた列車は、フルパワーの力行状態だと分かる。
さらに列車には、危険物溶液フェノールと大量のディーゼル・エンジン燃料が積載され、暴走する破壊兵器と化す。
その頃、勤続28年のフランク・バーンズと4ヶ月のウィル・コルソンは初めて組むことになり、二人はギクシャクしながらも機関車1206を発車させる。
操車責任者コニーは、777の件を知り、早急に対応を迫られ、人口密集地の手前で列車を脱線させることを、本社の運行部長ギャルヴィンに提案する。
会社の損失を考えたギャルヴィンは、脱線案を却下して何とか777を他の方法で止めようとする。
777は、社会見学の子供達を乗せた列車との衝突を何とか回避するが、その後、フランクとウィルの乗る1206と正面衝突の危険性が出てくる・・・。
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2001年5月に実際に起きたオハイオ州での貨物列車暴走事故を基にした作品。
トニー・スコット(製作、監督))と主演のデンゼル・ワシントンが組んだ5度目の作品で、トニー・スコットにとっては本作が遺作となった。
冒頭からクライマックスまでの、トニー・スコットらしい、とてつもないスピード感に圧倒される作品ではあるが、主人公達の抱えるプライベートの問題も解決していくという、人間ドラマとしても楽しめる作品。
製作費1億ドルをかけた超大作であり、ヒットする条件は揃っているものの、北米興行収入は予想を下回る約8200万ドルに終わり、全世界では約1億6800万ドルと健闘し、まずまずのヒットになった。
第83回アカデミー賞では、音響編集賞にノミネートされた。
主演のデンゼル・ワシントンは、暴走列車にばかり目がいくため、今回はやや深みのある演技が影を潜めているような感じも受ける。
彼の男気に感化され、共にヒーローとなる新人車掌クリス・パイン、操車責任者を力強く演ずるロザリオ・ドーソン、運行部長のケヴィン・ダン、事件のきっかけを作る機関士のイーサン・サプリーとT・J・ミラー、列車を追跡する溶接主任のリュー・テンプル、ウィル(C・パイン)の妻ジェシー・シュラム、操車場のオペレーター、ケヴィン・チャップマン、連邦鉄道局員ケヴィン・コリガン、命を落とすベテラン機関士デヴィッド・ウォーショフスキー、主人公の娘ミーガン・タンディとエリザベス・マシスンなどが共演している。