ストーカー被害のトラウマから逃れることができない女性の苦悩を描く、 監督、撮影、編集スティーヴン・ソダーバーグ、主演クレア・フォイ、ジョシュア・レナード、ジェイ・ファロー、ジュノー・テンプル、エイミー・アーヴィング、マット・デイモン他共演の心理スリラー。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
製作総指揮
ダン・フェルマン
アーノン・ミルチャン
脚本
ジョナサン・バーンスタイン
ジェームズ・グリア
撮影:スティーヴン・ソダーバーグ(ピーター・アンドリュース)
編集:スティーヴン・ソダーバーグ(メアリー・アン・バーナード)
音楽:トーマス・ニューマン
出演
ソーヤー・ヴァレンティーニ:クレア・フォイ
デヴィッド・ストライン/ジョージ・ショー:ジョシュア・レナード
ネイト・ホフマン:ジェイ・ファロー
ヴァイオレット:ジュノー・テンプル
ホーソーン医師:ギブソン・フレイジャー
アシュレイ・ブライターハウス:エイミー・マランス
アンジェラ・ヴァレンティーニ:エイミー・アーヴィング
ボールズ看護師:ポリー・マッキー
デニス:ザック・チェリー
ファーガソン刑事:マット・デイモン
ジル:サラ・スタイルズ
ジェイコブ:ラウル・カスティーヨ
スティーヴ:マイク・ミーム
スティーヴの同僚:ロバート・ケリー
マーク:コリン・ウッデル
アメリカ 映画
配給
ブリーカー・ストリート(北米)
20世紀FOX(世界)
2018年製作 98分
公開
北米:2018年3月23日
日本:未公開
製作費 $1,500,000
北米興行収入 $7,732,900
世界 $14,293,600
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ソーヤー・ヴァレンティーニ(クレア・フォイ)は、ストーカーから逃れるためにボストンから離れた。
銀行に勤めるソーヤーは、支店長から、出張に同行する”誘い”を受けるものの、それを断る。
ランチの時間にソーヤーは、遠く離れて暮らす母アンジェラ(エイミー・アーヴィング)と電話で話す。
その夜ソーヤーは、ネットで知り合ったマーク(コリン・ウッデル)とバーで待ち合わせをする。
今夜は何をしてもいいが、その後は一切関係を持たないという約束をしたソーヤーは、マークをアパートに連れて行くものの突然、取り乱してしまう。
マークはその場を去り、落ち着いたソーヤーは、ネットでストーカー支援団体を検索し、ハイランド・クリーク行動センターのカウンセリングの予約を入れる。 センターに向かったソーヤーは、担当したカウンセラーが気に入り、書類に記入して待機する。 その後ソーヤーは、スタッフのデニス(ザック・チェリー)にある場所に連れて行かれ、彼に所持品を持ち去られる。 戸惑うソーヤーは、現れたボールズ看護師(ポリー・マッキー)から、服を脱ぎアクセサリーを外すよう指示される。 仕方なく従ったソーヤーは、薬を飲まされて別の場所に移動し、24時間の任意入院に同意したことを知らされる。 戸惑うソーヤーは、許可された電話で警察に監禁されていることを通報するものの、ボールズは彼女を相手にしない。 その後、大部屋のベッドに横たわるソーヤーは、隣りの患者ヴァイオレット(ジュノー・テンプル)と話す気になれない。 警察が来ることだけは話したソーヤーは、ヴァイオレットやネイト・ホフマン(ジェイ・ファロー)に笑われる。 現れた警官のスティーヴ(マイク・ミーム)と同僚(ロバート・ケリー)は、ソーヤーの書類を確認しただけだった。 患者のジェイコブ(ラウル・カスティーヨ)に声をかけられ触れられたソーヤーは、彼の腹部を殴り助けを求める。 叫び声をあげるソーヤーは、現れたデニスをストーカーだと思い殴り、ベッドに寝かされ鎮静剤を打たれる。 翌日、ホーソーン医師(ギブソン・フレイジャー)と話したソーヤーは、この場にいる必要がないことを伝えるものの、二度、暴力を振るったために、さらに7日間観察されることになる。 その後ソーヤーは、ネイトから、センターの目的は患者の保険金だと言われ、保険会社の支払いが終われば完治と判断され退院できるというシステムのビジネスであることを知る。 他にはもっと酷い施設があると言うネイトは、退院まで大人しくしているべきだとソーヤーに助言する。 薬を飲まされるソーヤーは、ストーカーのデヴィッド・ストライン(ジョシュア・レナード)が、スタッフのジョージ・ショーと名乗り自分の目の前に現れたために驚く。 沢井を起こし興奮するソーヤーは、ボールズとデニスに取り押さえられ、ベッドに拘束される。 ソーヤーは、ネイトが携帯電話を隠し持っていることに気づく。 その後もソーヤーは、ネイトの忠告も聞かずに騒ぎを起こし、ホーソーンにデヴィッドのことを話すものの聞き入れてもらえない。 デヴィッドから謝罪されたソーヤーは、母に送った手紙を彼から見せられ、再び騒ぎ鎮静剤を打たれる。 ネイトから携帯電話を借りたソーヤーは、アンジェラに電話をして、ボストンにいた時にストーカー行為をした男が施設にいることを話す。 センターに向かったアンジェラはホーソーンに会い、ソーヤーが何も知らずにサインしたことを話す。 事務局に向かい所長のアシュレイ・ブライターハウス(エイミー・マランス)に会ったアンジェラは、運営の正当性を説明され、ソーヤーの将来に影響すると言われただけだったが、面会は許可される。 ソーヤーと話したアンジェラは、必ずこの場から出すと約束して警察に向かうものの、スティーヴらから、犯罪の証拠がないと動けないと言われ、弁護士に相談する。 デヴィッドは、ソーヤーの薬に”メチルフェニデート”を混ぜて飲ませ、彼女は暴力的になり騒ぎを起こす。 その夜、ホテルのスタッフに扮したデヴィッドは、メンテナンスだと説明してアンジェラの部屋に入る。 ソーヤーにメチルフェニデートが投与されたミスをボールズから注意されたデヴィッドは、彼女に謝罪する。 ネイトと話したソーヤーは、医学を志すものの諦め、ホスピスでボランティアしていた時にデヴィッドに出会ったことを伝える。 ソーヤーは、アルツハイマー病の患者の息子だったデヴィッドが、父が亡くなった後に、自分に好意を示し始めたことをネイトに話す。 その後、しつこいデヴィッドを無視したソーヤーは、彼のストーカー行為を裁判所に訴えた。 その件を担当したファーガソン刑事(マット・デイモン)は、ソーヤーに今後の注意点を説明する。 話を聞いたネイトは、ソーヤーを気遣い励ます。 ベッドの枕の下にあったアンジェラの指輪に気づいたソーヤーは、ネイトに電話を借りて母に電話をするものの、出なかったためにメッセージを残す。 デヴィッドは、ソーヤーとネイトを監視していた。 アンジェラからの連絡がないことをネイトに確認したソーラーは、入院5日目なので、あと数日、我慢すれば出られると言われ、優しい彼に友情を感じる。 トイレでネイトに襲い掛かり痛めつけたデヴィッドは、地下室に拘束した彼を”ECT”で拷問する。 ヴァイオレットと騒ぎを起こしたソーヤーはベッドに連れて行かれ、枕の下のネイトの携帯電話に気づく。 ネイトが拷問されている写真を見て驚いたソーヤーは取り乱し、スタッフにそれを伝えるものの、鎮静剤を打たれ独房に入れられる。 フェンタニンを投与しネイトを殺害したデヴィッドは、遺体が発見されたことをボールズから知らされる。 現れたデヴィッドに、姿が見えなくなっていたネイトを、彼が殺したと考えるソーヤーは、アンジェラのことも尋ねる。 アンジェラは家族であり、指輪はもらったと答えたデヴィッドは、話しただけだとソーヤーに伝える。 ニューハンプシャー州に山小屋があるので幸せに暮らせると話すデヴィッドは、ソーヤーから、死ぬほど嫌いなので無理だと言われるものの、愛していると伝える。 侮辱するソーヤーの首を絞めて殺そうとしたデヴィッドは思い留まり、ショックを受けてその場を去る。 ネイトの荷物を片付けていたスタッフは、施設内の悪事を記録したメモを見つけて報告する。 その頃、森の中で遺体が発見される。 アシュレイは、ネイトの記録を報告したスタッフに感謝する。 戻って来たデヴィッドから受け取った食事を食べたソーヤーは、再び山小屋のことを話す彼から、保険金が切れて入院期間が変更され退院したと思われると言われ、森に抜ける裏口のことを知らされる。 ソーヤーは、女性経験がない様子のデヴィッドの最初の相手になることを拒む。 ソーヤーから、自分を愛しているのなら、誰かを連れてきて、目の前で愛し合うところを見せてほしいと言われたデヴィッドは動揺する。 トラブったヴァイオレットを連れてくるようにと言われたデヴィッドは、彼女に薬を飲ませて二人で独房に向かう。 スティーヴは、森で見つかった遺体の指紋から、それがジョージ・ショーであることが判明したことを同僚に伝える。 デヴィッドに迫られ取り乱すヴァイオレットを、ソーヤーは落ち着かせる。 ヴァイオレットが隠し持っていた刃物を奪い、デヴィッドの首を刺したソーヤーは、その場から逃げる。 興奮するデヴィッドは、ヴァイオレットを殺害する。 施設から脱出したソーヤーは、背後から迫るデヴィッドに殴られ気を失う。 車のトランクの中で意識が戻ったソーヤーは、その場にあった死体を確認し、ネックレスの十字架でアンジェラだと気づく。 何とかトランクを開けて車から飛び降りたソーヤーは、森の中に逃げる。 ニュースを見たボールズは、ネイトが、強制入院の噂を聞きセンターに送り込まれた記者だったことを知る。 デヴィッドは、逃げたソーヤーを追う。 報道を全面否定するアシュレイは、駆け付けたスティーヴらから捜査令状を見せられる。 土手を転げ落ちたソーヤーはデヴィッドに捕まり、足首を折られる。 スティーヴらは、独房のヴァイオレットの死体を発見する。 意識を失ったフリをしていたソーヤーは、アンジェラのネックレスの十字架でデヴィッドの目を刺し、喉を切って殺害する。 センターの大規模な捜査が始まり、ネイトのメモを見つけた警察はアシュレイを逮捕する。 半年後。 デヴィッドと思われる男性に近づき、ナイフで刺そうとしたソーヤーは、人違いだったために動揺する。 ナイフを捨てたソーヤーは店を出て、その場を去る。
...全てを見る(結末あり)
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今では部下となったジルと共にランチをしていたソーヤーは、店内にデヴィッドがいると思い、ナイフを持って席を立つ。
*(簡略ストー リー)
ストーカー被害を受けたトラウマに苦しむソーヤー・ヴァレンティーニは、ストーカー支援団体のハイランド・クリーク行動センターのカウンセリングを受ける。
帰ろうとしたソーヤーは、サインした書類に基づき24時間監視されることになってしまう。
その場でソーヤーは、ストーカー行為を行ったデヴィッドがスタッフに成りすましているとに気づき、取り乱し騒ぎを起こしてしまう。
親しくなった患者のネイトに助言されるものの、その後もトラブルを起こすソーヤーは、ネイトが隠し持っていた携帯電話で母アンジェリカに連絡し、助けを求めるのだが・・・。
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撮影、編集を兼ねるスティーヴン・ソダーバーグの監督作品であり、B級映画的な要素に加え、”iPhone 7 Plus”による最新のモバイル・アプリ技術などを駆使した撮影なども注目したい。
かつて受けた、ストーカー被害のトラウマから逃れることができない女性の苦悩を描く、心理スリラー。
第68回ベルリン国際映画祭でプレミア上映された本作は、批評家から高評価を受けた。
ストーカー被害のトラウマに苦しみながら、その現実に立ち向かう女性を熱演するクレア・フォイ、彼女に付きまとうストーカーのジョシュア・レナード、主人公と親交を深める患者を装った潜入記者のジェイ・ファロー、主人公と対立する患者のジュノー・テンプル、センターの医師ギブソン・フレイジャー、センターの責任者エイミー・マランス、主人公の母親エイミー・アーヴィング、センターの看護師ポリー・マッキー、スタッフのザック・チェリー、主人公のストーカー被害を担当する刑事マット・デイモン、主人公の同僚サラ・スタイルズ、患者のラウル・カスティーヨ、警官のマイク・ミームとロバート・ケリー、冒頭で主人公とデートする男性のコリン・ウッデルなどが共演している。