人生の岐路を迎えた若いカップルがたどる二通りのドラマを描く、製作、監督、脚本スコット・マクギー、デヴィッド・シーゲル、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、リン・コリンズ他共演による異色のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督
スコット・マクギー
デヴィッド・シーゲル
製作
スコット・マクギー
デヴィッド・シーゲル
脚本
スコット・マクギー
デヴィッド・シーゲル
撮影:レイン・リー
編集:ポール・ザッカー
音楽:ピーター・ナシェル
出演
ボビー:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
ケイト・モンテロ:リン・コリンズ
シルヴィア・モンテロ:アサンプタ・セルナ
ソフィー・モンテロ:オリヴィア・サールビー
ディエゴ・モンテロ:ルイス・アルセーリャ
フェリックス・モンテロ:ネルソン・ランドリュー
エミリー:ジェン・コレッラ
アメリカ 映画
配給
IFC Films(北米)
Myriad Pictures(世界)
2009年製作 105分
公開
北米:2009年11月13日
日本:2012年8月4日
北米興行収入 $36,230
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
7月4日、独立記念日、ニューヨーク、ブルックリン橋。
恋人同士のボビー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)とケイト・モンテロ(リン・コリンズ)は、新たな人生を歩む選択として、マンハッタンかブルックリン、どちらに向かうかを思案する。
そして、コインの裏表でそれを決めた二人の、二通りの一日が始まる。
・イエロー・バージョン/マンハッタン
二人はタクシーの中で携帯電話を拾い、ボビーが持ち主に連絡を入れてメッセージを残す。
・グリーン・バージョン/ブルックリン
ケイトの家族のパーティーに向かう二人は、途中で迷い犬を見つける。
・マンハッタン 暫くすると、ボビーは違う人物”ディミトリ”からの連絡を受けて、電話を取りに来ると言われるが、現れた中国人が発砲してある男を射殺したため、二人はその場から逃れ地下鉄のホームに向かう。 動揺するケイトをなだめたボビーは、この件を警察に知らせることにして彼女を安心させる。 ・ブルックリン ・マンハッタン 再び地下鉄に向かった二人は、追ってきた男を何んとか振り切る。 ディミトリに居場所が知られたことで不安が募り、ケイトはボビーがとった行動を非難する。 その後ボビーは、この件にロシア人が絡んでいることを知り、電話の持ち主ペレスから、それを渡せば50万ドル払うというメールを受け取る。 警察に向かったボビーとケイトは事情を説明して、担当の巡査部長を待つことになる。 ケイトは、ペレスと取引することをボビーに提案し、彼は、ディミトリに交渉することも考える。 ・ブルックリン ・マンハッタン 現金の受け渡し方法を考えなかった二人は、危険な取引をしたことで戸惑う。 ・ブルックリン ケイトは、自分が妊娠していることを家族に秘密にしているのを気にしながら家に戻る。 ・マンハッタン その時、地下鉄で追ってきた男が現れたため、二人はその場から逃れ、使ったクレジットカードで居場所を知られたことに気づく。 ・ブルックリン フェリックスに、亡くなった息子は現れないことを知らされ、それを知ったディエゴは席を外してしまう。 ケイトも、妹ソフィー(オリヴィア・サールビー)と共に席を立ち、彼女に妊娠していることを伝える。 ・マンハッタン ・ブルックリン ディエゴを連れて帰ることを母シルヴィアに伝えたケイトだったが、妊娠のことは告げられなかった。 車内でディエゴに妊娠していることを伝え、ケイトは祝福され、彼を病院に送り届け、二人はボビーのアパートに向かい愛し合う。 ・マンハッタン 7月5日。 その後、銀行でディミトリを待っていた二人だったが、昨日の中国人が現れたために、その場を逃れて追跡をかわしマンハッタン橋に向かう。 ・ブルックリン 母親に、妊娠を打ち明けられなかったことをボビーに伝えたケイトは、今が決断の時だと告げる。 ・マンハッタン 前に進むしかないことを告げたボビーは、ケイトの手を取りブルックリンに向かう。
チャイナタウンに着いたボビーは、電話の持ち主”ペレス”から連絡があり、電話を取りに来ると言われる。
...全てを見る(結末あり)
犬を連れた二人はケイトの実家に到着し、彼女の両親フェリックス(ネルソン・ランドリュー)とシルヴィア(アサンプタ・セルナ)らに歓迎される。
地下鉄を降りた後、ディミトリから連絡のあったボビーは、自分の番号を知らせてしまったために脅され、追われることになる。
パーティーの準備をするケイトは、カナダ人であるボビーのことを詮索する母シルヴィアの態度を不快に思うが、彼はそれを気にしない。
ネットカフェでフリーメールのアドレスを作り、ディミトリに現金を要求し、携帯電話でペレスにもメールした二人は、居場所を知られないために、電話の電源を切りバスで移動する。
拾った犬のビラを作ったボビーは、買い物のついでに、ケイトと共にそれを電信柱などに貼って回る。
受け取った現金を、銀行の貸金庫に預けることを考えた二人は、ネットカフェに向かいメールをチェックする。
バーベキュー・パーティーは始り、元ボクサーだったケイトの叔父で、記憶障害のあるディエゴ(ルイス・アルセーリャ)は、甥がいないことを指摘する。
映画を観た二人は、あるパーティーに向かい、ビルの屋上でケイトは、避けていた、5年前に亡くなった兄のことを語り、独立記念日を祝う花火が打ちあがるのを見る。
食事を終えた一家は、打ち上がった花火を見て歓声を上げる。
屋上で一夜を明かすことを決めた二人は、その場で愛し合う。
貸金庫を借りたボビーはディミトリに連絡して、現金を金庫に預けるよう指示する。
犬を連れて散歩に出かけた二人は、穏やかな時間を過ごしてブルックリン橋に向かう。
ペレスに電話を返すと連絡したボビーは、電源を入れたまま、橋の上からそれを採石輸送船の上に投げ捨てる。
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク、ブルックリン橋。
人生の岐路に立った二人、ボビーとケイトは、コインの裏表で、マンハッタンかブルックリンか行き先を決める。
そして、二人の二通りの一日が始まる。
マンハッタンのチャイナタウンに向かおうとした二人は、タクシーの中で携帯電話を拾う。
親切心で持ち主に電話をしたボビーだったが、その後、二人は、殺人事件が絡む犯罪に巻き込まれてしまう・・・。
ブルックリンのケイトの実家のパーティーに向かった二人は、彼女の家族に歓迎される。
しかし、カナダ人のボビーのことを詮索する母親の態度を、ケイトは不快に思う。
ケイトは妊娠していたのだが、そのことを妹には伝えるが、母には話せず苦悩する・・・。
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スコット・マクギーとデヴィッド・シーゲルによる、製作、監督、脚本を兼ねた作品。
独立記念日に、マンハッタンとブルックリンを結ぶブルックリン橋で、カップルが、人生の歩む道を決めようとするオープニングから、同時に双方に向かった場合の物語を進行させるという、実にユニークなストーリーとなっている。
当然のごとく、同じカップルが、それぞれの状況で登場するために、それを区別させる手段として、イエローとグリーンを基調にしたカラーが、双方多く使われている、そんな工夫が凝らされているところも面白い。
若手人気スターのジョゼフ・ゴードン=レヴィットは、実力派らしい落ち着いた演技を見せ、彼をも上回る感情表現を見せる、リン・コリンズの好演も光る。
北米でわずか4館の上映に終わった、商業映画とは言えない作品でもあるが、知名度のあるスターの、手抜きのない演技がドラマを引き締めている。
ヒロインの母親アサンプタ・セルナ、父親ネルソン・ランドリュー、妹オリヴィア・サールビー、叔父ルイス・アルセーリャ、義姉ジェン・コレッラなどが共演している。