クリスマス・イヴに吹雪の空港で待機させられた子供達が巻き起こす騒動を描く、監督ポール・フェイグ、出演ルリス・ブラック、タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、ディラン・クリストファー、ウィルマー・バルデラマ、ジーナ・マンティーニャ他共演のクリスマス・キッズ・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ポール・フェイグ
製作
ローレン・シュラー・ドナー
マイケル・アグィラー
製作総指揮
イーラ・グラス
キャリー・モーロウ
ジュリー・シュナイダー
マイケル・ランバート
ブルース・バーマン
原作:スーザン・バートン
”In the Event of an Emergency, Put Your Sister in an Upright Position”
脚本
ジェイコブ・メーサーロッシュ
マイア・スターク
撮影:クリストファー・バッファ
編集
ジョージ・フォルシーJr.
ブラッド・E・ウィルハイド
音楽:マイケル・アンドリュース
出演
オリバー・ポーター:ルリス・ブラック
ザック・ヴァン・バーク:ウィルマー・バルデラマ
チャールズ”チャーリー”ゴシキワヒ:タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ
スペンサー・ダベンポート:ディラン・クリストファー
ティモシー”ビーフ”ウェリントン:ブレット・ケリー
グレース・コンラッド:ジーナ・マンテーニャ
ドナ・マローン:クイン・シェファード
キャサリン・ダベンポート:ドミニク・サルダーニャ
空港職員:ウェイン・フェダーマン
ジュディ:テリー・ガー
ヴァレリー・ダベンポート:パジェット・ブリュースター
サミュエル”サム”ダベンポート:ロブ・コードリー
パートタイムの未成年監視員:マリオ・ロペス
シンディ:ジェシカ・ウォルター
ホフマン:ロブ・リグル
アーニー:デヴィッド・ケックナー
アラン・デイヴィス:トニー・ヘイル
メルビン・ゴシキヒワ:セドリック・ヤーブロー
ウェイトレス:ミンディ・カリング
キャロル・マローン:クリステン・ウィグ
本人:アル・ローカー
ポーターの部下:ケヴィン・マクドナルド
ポーターの部下:ブルース・マックロック
ポーターの部下:マーク・マッキニー
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2006年製作 90分
公開
北米:2006年12月8日
日本:未公開
製作費 $26,000,000
北米興行収入 $16,647,380
世界 $21,949,210
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
12月24日、カリフォルニア州。
スペンサー・ダベンポート(ディラン・クリストファー)と妹のキャサリン(ドミニク・サルダーニャ)は、父サム(ロブ・コードリー)とクリスマス休暇を過ごすためにペンシルベニア州に向かうことになる。
空港に向かった二人の母ヴァレリー(パジェット・ブリュースター)は、別れた夫サムの元に向かう息子と娘を心配しながら見送る。
シカゴ、フーバー国際空港。
乗り換えのためターミナルに向かったスペンサーとキャサリンは、自分達の世話係だと言うザック・ヴァン・バーク(ウィルマー・バルデラマ)に声をかけられる。
クリスマスが嫌いな責任者のオリバー・ポーター(ルリス・ブラック)の考えで、空港内は飾りつけもなく、キャサリンはがっかりする。 15年ぶりの休暇でハワイに旅立とうとしていたポーターは、吹雪で全便欠航になったために、益々クリスマスを憎む。 吹雪で全便が欠航となり、スペンサーとキャサリンは、ザックに、付き添いのいない子供達が集まる未成年者ルームに案内される。 二人は、その場で暴れ回る子供達が大騒ぎする様子に驚きく。 姉ジュディ(テリー・ガー)と過ごしていたヴァレリーは、中西部が猛吹雪で各空港の全便が欠航になったことを知り、子供達を心配する。 チャールズ”チャーリー”ゴシキワヒ(タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ)に話しかけられたスペンサーは、カードをしていたグレース・コンラッド(ジーナ・マンテーニャ)に惹かれる。 グレースに声をかけたスペンサーだったが、キャサリンに邪魔されて恥をかいてしまう。 スペンサーは部屋から出てしまい、グレース、ドナ・マローン(クイン・シェファード)、チャーリー、ティモシー”ビーフ”ウェリントン(ブレット・ケリー)もそれに続く。 子供達が心配なヴァレリーから電話を受けたサムは、自分が車で迎えに行くことを伝える。 カフェに向かったスペンサーは、ウェイトレス(ミンディ・カリング)に未成年者ではないかと言われ、それを否定する。 大量に注文して支払いができないスペンサーは姿を消し、チャーリー、ドナ、ビーフ、グレースは、警備員のホフマン(ロブ・リグル)らに追われてカートに乗って逃げ回る。 ホフマンらに捕まってしまった5人は、誰もいない未成年者ルームに連れて行かれ、キャサリンがいないためスペンサーは焦る。 その場にいたポーターは、クリスマス・イヴの夜をここで過ごしてもらうことを5人に伝え、一歩も出さないようにとザックに指示して監視させる。 サムは、予備タンクにバイオ・ディーゼル燃料を入れて、古い改造ベンツで出発する。 数キロ先のロッジに移動させられていたキャサリンは、帰りたいことをフライトアテンダントのシンディ(ジェシカ・ウォルター)に伝えるが、同室になる少女メアリー・リンを紹介される。 サンタクロースのプレゼントを待つキャサリンを捜すために、その場から脱出することを考えたスペンサーは、ザックを罠にかけてカウンターに向かわせる。 騙されたことに気づいたザックは部屋に戻るが、子供達が姿を消していたために焦る。 ザックが出て行った瞬間にドアにほうきを挟んだスペンサーは、脱出作戦を実行する。 部屋から出たスペンサー達は、ポーターが、警備員やザックを集めて子供達を捜すよう命じている姿を目撃する。 ツリーを運んでくると言ってビーフは姿を消してしまい、空港に詳しいチャーリーは、脱出するなら手荷物受取所の後ろ側がいいとスペンサーに伝える。 ヴァレリーに電話をしたサムは、自分を轢きそうになり急停車した車のツリーが、自分の車の燃料タンクに突き刺さってしまう。 空港の外に出たビーフは、義父アーニー(デヴィッド・ケックナー)に嫌みを言われたことを思い出す。 作業員に犬をけしかけた隙に手荷物受取所に入ったスペンサーらだったが、ポーターがそれに気づく。 チャーリーが隠れていたスーツケースはコンベアーに乗せられてしまい、ドナがそれを追う。 チャーリーとドナを見つけたスペンサーとグレースは、たどり着いた場所が持ち主不明の荷物保管所だと気づく。 4人は、数十年前から保管されている物もある荷物の物色を始める。 燃料がなくなったためにガソリンスタンドに寄ったサムは、バイオ・ディーゼル燃料がないため、仕方なく軽油を入れて出発する。 異音がしたため外に出たサムだったが、車は爆発してしまう。 警備室にいたホフマンは、保管室にいるスペンサーらを監視カメラで確認する。 キャサリンがいるホテルのロッジに向かおうとしたスペンサーらだったが、現れたポーターとホフマンらに見つかり、その場から逃げる。 裏口に出たスペンサーらはホテルが見えたため、その場にあったカヌーで、同情するザックの手を借りて雪の上を滑る。 追ってきたポーターらを振り切ったスペンサーらは、ザックを残してロッジに向かう。 ツリーのテントに着いたビーフは、巨大なツリーを手に入れようとする。 消防隊にクルマの火は消してもらうものの、子供達を迎えに行けないサムは、ガソリンスタンドのオーナーから町長の”ハマー”を貸してもらう。 環境保護協会の仲間に説明できないほど燃費が悪い”ハマー”で、サムは空港に向かう。 時間が迫り、キャサリンの部屋を知り向かおうとしたスペンサーだったが、ポーターが現れる。 チャーリーとドナにその場を任せたスペンサーは、グレースと共にキャサリンの部屋に向かう。 部屋にいないキャサリンを捜したスペンサーは、ロビーのソファーで眠っていた彼女の傍に倉庫で見つけた人形を置く。 現れたポーターは、キャサリンは起こさないでほしいとスペンサーに言われ、ザックからも、クリスマスなので子供達を泊めてあげてほしいと頼まれる。 それを聞き入れる気のないポーターを見限ったザックは、子供達を飛行機に乗せた後で辞職することを伝える。 空港に戻ったポーターは、スペンサーらを未成年者ルームではなく個室に閉じ込めよういとする。 待機する客に席を譲らせて、翌日の便に乗せると言うポーターに反発するスペンサーだったが、それを無視される。 ポーターは、スペンサーらを部屋に閉じ込めてカメラで監視し、警備員に見張らせる。 無線で三人に話しかけたスペンサーは、キャサリンのことで協力してくれたことを感謝し、飛行機に乗ればもう会えないと言って、楽しかったことを伝える。 皆、家族がバラバラだったために親しみを感じたと言うスペンサーだったが、一人、幸せを装っていたグレースも同じように親と離れて暮らしていることを話す。 通気口から逃げることを考えたスペンサーは、無線機に録画機能があることに気づく。 うとうとしながら4人の監視カメラをチェックしていたポーターは、映像が一瞬消えるものの元に戻ったために安心する。 録画した映像をカメラに向けて流し、通気口から脱出した4人は、チャーリーが落下してしまった部屋に、クリスマスの飾りが隠してあることに気づく。 映像にバッテリー切れの表示が出たため異常事態に気づいたポーターは、個室に向かうものの、警備員は眠っていた。 誰もいない部屋に入ったポーターは、監視カメラの細工や通気口の扉が開いていることと、壁に貼ってあった、諦めるようにというスペンサーのメモに気づく。 ターミナルに向かったスペンサーらは、吹雪が収まる様子がないため、もう一日、一緒にいられると思う。 そこに、巨大ツリーを運んできたビーフが現れ、スペンサー達は、クリスマスの飾りつけをしようと考える。 ドナは、眠っていたザックを起こして強力を求める。 スペンサーを見つけたポーターは、15年間クリスマスには休暇もとれず、妻は5年前に出て行ったことなどを話す。 クリスマスを祝いたいだけだと言うスペンサーは、自分がその大事なクリスマスに家族と引き離してしまったのに、なぜ幸せそうなのかをポーターに訊かれる。 新しい”家族”と一緒にいるからだと答えたスペンサーは、一応、納得して去ろうとするポーターに、ハワイ風のスノーグローブをプレゼントする。 サムは、5回も給油したにも拘わらず再びガス欠寸前になり苛立つ。 夜が明けて、ベルを鳴らして眠っていた乗客を目覚めさせたスペンサー達は、クリスマスの飾りつけをした場所に連れて行く。 そこに、ザックが呼んであったロッジの子供達なども現れ、スペンサーは、キャサリンに”メリー・クリス”と伝える。 キャサリンは、サンタクロースが人形をくれたとスペンサーに伝えて喜ぶ。 そこに、サンタクロースに扮したポーターが現れ、子供達にプレゼントを渡し始める。 到着したサムは、スペンサーとキャサリンに声をかけ”ハンヴィー”(ハマー)で迎えに来たことを伝える。 一人でクリスマスを過ごしている36歳のアラン・デイヴィス(トニー・ヘイル)にもバスケットボールを渡したポーターは、友人達にお礼を言いたいと伝える。 昨夜は迷惑をかけられたが、今朝の行いは素晴らしかったと言うポーターは、一番機に乗ってもらうことを伝えてクリスマスを祝う。 ビーフは女の子に声をかけられ、吹雪の夜の”ビーフの物語”を話し始める。 ヴァレリーに電話をしたスペンサーは、いいこともあったし悪い夜ではなかったと伝え、父の家に着いたら連絡すると言って母に愛を告げて電話を切る。 スペンサーの言葉に感激したヴァレリーは涙し、シンディは、早く恋人を見つけるべきだと助言する。 連絡していいかとドナに訊いたチャーリーは、教えると思うのかと言われたために握手して別れようとするが、彼女からキスされる。 スペンサーは、家に帰りたくないなら、父の家で自分達と過ごさないかと言ってグレースを誘う。 喜んだグレースと共に車に向かおうとするスペンサーは、サムから、ガソリン代を貸してほしいと言われる。
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■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
クリスマス・イヴ、カリフォルニア。
ペンシルベニアに住む別れた夫サムと休暇を過ごすため、息子スペンサーと娘キャサリンを空港で見送るヴァレリーは二人を心配する。
シカゴのフーバー国際空港に到着して乗り換えようとしたスペンサーとキャサリンだったが、吹雪のために全便欠航となる。
世話係ザックに未成年者ルームに案内されたスペンサーとキャサリンは、子供達が大騒ぎをしていることに驚く。
その場から逃れたスペンサー、チャーリー、グレース、ビーフ、ドナは、警備員に捕まってしまう。
休暇もとれずクリスマスを嫌う責任者のポーターは、5人を監禁する。
その後スペンサーらは、数キロ離れたロッジに連れて行かれたキャサリンの元に向かうため、脱出計画を考えるのだが・・・。
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スーザン・バートンが、ラジオ番組”This American Life”で語った物語”In the Event of an Emergency, Put Your Sister in an Upright Position”を基に製作された作品。
クリスマス・イヴに国際空港を舞台に展開する、子供達が巻き起こす騒動を描くキッズ・コメディ。
親の離婚などにより家族が離れ離れに暮らす、アメリカ社会の暗い現実と問題を描きながら、一年の中で最も楽しいクリスマス・イヴの日に、底抜けに明るい子供達が大人達を翻弄しながら大活躍する痛快作。
主人公は子供達なのだが、彼らを追い回す大人や親達を演ずる個性派スターの顔ぶれが豪華で、カメオ出演を含めて、人気コメディアンなどが実に愉快に演じているのにも注目したい。
終盤で、全くクリスマスらしくない空港内を子供達が飾りつけをするのだが、どんなに素晴らしいセットが登場するのかと思いきや、意外にこじんまりしたものだったことがややがっかり。
それはさて置き、ユタ州の”ソルトレイクシティ国際空港”全面協力によるロケなどもまずまずで、クライマックスでは改心する責任者と子供達の親交が心温まるドラマとしてヒューマン・タッチで描かれ、クリスマスに家族で楽しめる作品に仕上がっている。
クリスマスに休暇もとれず仕事に追われるため、それを嫌う意地の悪い空港責任者のルリス・ブラック、その部下で子供達の世話係ウィルマー・バルデラマ、責任者に対抗する愉快な子供達タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、ディラン・クリストファー、ブレット・ケリー、ジーナ・マンテーニャ(ジョー・マンテーニャの娘)、クイン・シェファード、スペンサー(ディラン・クリストファー)の妹ドミニク・サルダーニャ、その両親ロブ・コードリーとパジェット・ブリュースター、彼女の姉テリー・ガー、空港職員のウェイン・フェダーマン、未成年監視員マリオ・ロペス、フライトアテンダントのジェシカ・ウォルター、警備員ロブ・リグル、ビーフ(ブレット・ケリー)の義父デヴィッド・ケックナー、ターミナルの乗客トニー・ヘイル、チャーリー(タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ)の父親セドリック・ヤーブロー、カフェのウェイトレス、ミンディ・カリング、ドナ(クイン・シェファード)の母親クリステン・ウィグ、本人役でアル・ローカー、責任者の部下ケヴィン・マクドナルド、ブルース・マックロック、マーク・マッキニーなどが共演している。