旅の途中で出会った男女の恋の行方を描く、製作、監督スタンリー・ドーネン、主演オードリー・ヘプバーン、アルバート・フィニー、エレノア・ブロン他共演のロマンチック・コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:スタンリー・ドーネン
製作:スタンリー・ドーネン
脚本:フレドリック・ラファエル
撮影:クリストファー・チャリス
編集
リチャード・マーデン
マデリーン・ギャグ
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演
ジョアンナ・ウォレス:オードリー・ヘプバーン
マーク・ウォレス:アルバート・フィニー
キャッシー・マックスウェル/マンチェスター:エレノア・ブロン
ハワード・マンチェスター:ウィリアム・ダニエルズ
モーリス・ダルバー:クロード・ドーファン
フランソワーズ・ダルバー:ナディア・グレイ
デヴィッド:ジョージ・デスカース
ジャッキー:ジャクリーン・ビセット
ルーシー・マンチェスター:ガブリエラ・ミドルトン
パット:ジュディ・コーンウェル
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1967年製作 111分
公開
北米:1,967年4月27日
日本:1,967年7月1日
製作費 $4,000,000
世界 $12,000,000
■ アカデミー賞 ■
第40回アカデミー賞
・ノミネート
脚本賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
イギリス人の建築家マーク・ウォレス(アルバート・フィニー)は、妻ジョアンナ(オードリー・ヘプバーン)を伴い、二人の関係が冷え切っている中、フランス旅行に出発する。
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マークは学生時代、フランス旅行中にジョアンナと知り合い、二人は恋に落ちる。
旅行中に二人は、音楽祭に向かう女性コーラスグループの車に便乗させてもらう。
途中メンバーが水ぼうそうにかかってしまい、グループのリーダー、ジャッキー(ジャクリーン・ビセット)の魅力に心を奪われそうになったマークだったが、結局は彼女も発病してしまう。
仕方なく徒歩で旅行を続けるマークとジョアンナは、各地の建築物を見て回るため、ヒッチハイクで旅を続ける。
一旦別れた二人だったが、直ぐに再会し、そしてある町の安宿で結ばれる。
結婚したマークとジョアンナだったが、二人の愛は長続きせずにギクシャクした生活を送る。 二人は、マークの元恋人キャシー・マンチェスター(エレノア・ブロン)と夫のハワード(ウィリアム・ダニエルズ)、そして娘のルーシー(ガブリエラ・ミドルトン)と共に旅行に出かける。 しかし、ルーシーはジョアンナを嫌い、我がままを言って一行を困らせる。 やがてマークとハワードは仲違いし、別行動をとることになる。 旅を続けながら結婚した二人に、子供が生まれることが分かり喜ぶのだが、手に入れた車が出火してしまい、散々な目に遭ってしまう。 マークとジョアンナは、運良く建築家を捜していたモーリス・ダルバー(クロード・ドーファン)とフランソワーズ(ナディア・グレイ)に出会う。 子供が生まれた二人だったが、マークは出張先で浮気を繰り返し、家族で旅行に行っても諍いが絶えなくなる。 モーリスに気に入られたマークは、彼の屋敷に滞在するものの、ジョアンナが居候生活を遠慮し始める そんな時ジョアンナは、フランソワーズの弟デヴィッド(ジョージ・デスカース)を紹介されて、一夜を共にしてしまう。 ジョアンナを責めるマークだったが、デヴィッドは悪びれずに、放ったらかしの妻と楽しんでいるだけだと告げる。 デヴィッドはジョアンナに、マークとの離婚を考えるべきだと助言するが、結局、彼女は夫の元に戻る。 車持参でフランスに到着したマークとジョアンナは、口論が絶えなかった。 デヴィッドとの一件の時に、別れればよかったとマークは後悔しながら、彼が設計した家を訪れる。 そこではパーティーが開かれていたが、ジョアンナは、居合わせたデヴィッドに気づき二人で話し込む。 マークはそれが気になり、腹いせに若い女性に声をかけるが、その女性はデヴィッドの婚約者だった。 デヴィッドは来客から、マークとジョアンナのような、理想的なカップルになるようにと祝福される。 そしてマークとジョアンナは、紆余曲折あった、二人の人生を振り返りながら、新しい愛を確かめ合い旅を続ける。
...全てを見る(結末あり)
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*(簡略ストー リー)
倦怠期を迎えたイギリス人建築家マーク・ウォレスと妻ジョアンナは、2人の出会いの地フランス旅行に出発する・・・。
学生時代にマークは、フランスを旅行中にジョアンナと知り合い恋に落ちる。
コーラスグループの車に便乗したりしながら、マークとジョアンナは、各地の建築物を見て回るために、ヒッチハイクで旅を続ける。
その後、結婚した2人だったが、愛は長続きせず、マークは浮気を繰り返す。
そして、ジョアンナも知り合った男性と一夜を共にしてしまうのだが・・・。
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1960年に発表された、フレドリック・ラファエルの小説”The Limits of Love”を自らが脚色した作品。
出会い、幸せな時代、仲違いする2人、そして無関心な現代、時間が前後する複雑な構成は、主人公の容姿でなく、その時代の愛車で区別させるという、凝った手法などが興味深い。
第40回アカデミー賞では、原作者フレドリック・ラファエルが脚本賞にノミネートされた。
「パリの恋人」(1957)、「シャレード」(1963)でもオードリー・ヘプバーンを起用したスタンリー・ドーネンの、複雑に絡む時代の変遷を、わかり易く描写した見事な演出、ヘンリー・マンシーニの優雅な音楽なども印象に残る。
翌年、メル・ファーラーと離婚することになるヘプバーンは、撮影中に離婚協議の最中で、ドラマの内容と重なり大いに話題にもなった。
良くも悪くも、ヘプバーンがお姫様のような雰囲気を感じさせるのは本作あたりまでで、40歳に近づき出演作もこの後に激減する。
彼女より7歳も若いアルバート・フィニーは、その割りには貫禄ある演技を見せ、「トム・ジョーンズの華麗な冒険」(1963)で既にアカデミー主演賞にノミネートされ、若手の期待の星だった頃で、現在でもその実力を発揮している息の長い名優だ。
端役ながら、ジャクリーン・ビセットの若さと美しさが際立っている。
マーク(A・フィニー)の元恋人エレノア・ブロン、その夫のウィリアム・ダニエルズ、娘ガブリエラ・ミドルトン、建築家を捜していた夫妻クロード・ドーファンとナディア・グレイ、彼女の弟ジョージ・デスカースなどが共演している。