警察の若手捜査官と犬との奇妙な関係を描く、監督ロジャー・スポティスウッド、主演トム・ハンクス、メア・ウィニンガム、クレイグ・T・ネルソン、ジョン・マッキンタイア他共演の爆笑犯罪コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロジャー・スポティスウッド
製作:レイモンド・ワグナー
製作総指揮:ダニエル・ペトリJr.
原案
デニス・シュリアック
マイケル・ブロジェット
ダニエル・ペトリJr.
脚本
デニス・シュリアック
マイケル・ブロジェット
ダニエル・ペトリJr.
ジム・キャッシュ
ジャック・エップスJr.
撮影:アダム・グリーンバーグ
編集
ポール・セイダー
マーク・コンテ
ケン・モリセイ
音楽:チャールズ・グロス
出演
スコット・ターナー:トム・ハンクス
エミリー・カーソン:メア・ウィニンガム
ハワード・ハイド:クレイグ・T・ネルソン
デヴィッド・サットン:レジナルド・ヴェルジョンソン
オォルター・ボイエット:J・C・クイン
エイモス・リード:ジョン・マッキンタイア
ザック・グレゴリー:スコット・ポーリン
ケヴィン・ウィリアムズ:クライド草津
アメリカ 映画
配給 タッチストーン・ピクチャーズ
1989年製作 99分
公開
北米:1989年7月28日
日本:1990年3月17日
製作費 $42,000,000
北米興行収入 $71,079,920
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
3日後に都会の警察に転勤する、港町の捜査官スコット・ターナー(トム・ハンクス)は、相棒のデヴィッド・サットン(レジナルド・ヴェルジョンソン)と船上生活をしている老人エイモス・リード(ジョン・マッキンタイア)の元に向かう。
几帳面で潔癖症のターナーは、襲い掛かってきたエイモスの愛犬フーチにいつものように梃子摺ってしまう。
エイモスは、夜になると妙な音がするという、工場の苦情をターナーに訴え、彼が転勤するということを聞いて寂しく思う。
その直後、ターナーとサットンは、海岸で子供が8000ドルを拾ったとの報告を受け、現場に急行する。
その夜、工場主オォルター・ボイエット(J・C・クイン)が、現金をくすねようとした男を殺害する。 物音に気づいたエイモスも、ボイエットの部下のザック・グレゴリー(スコット・ポーリン)に殺されるが、フーチがそれを目撃していた。 翌朝、報せを受けたターナーは現場に急行し捜査を始めるが、保安官らがそれを引き継ごうとする。 しかし、ターナーは親しかったエイモスのために、自ら捜査することを署長ハワード・ハイド(クレイグ・T・ネルソン)に直訴し、それを許可される。 残されたフーチは処分されそうになるが、唯一の目撃者としてターナーが怪我をしたフーチを獣医の元に連れて行く。 エミリー・カーソン医師(メア・ウィニンガム)の治療を受けたフーチは、彼女の勧めでターナーが引き取ることになってしまう。 フーチが、夜中に吠えるため眠れないターナーは困り果て、フーチの部屋を決めてそこに閉じ込める。 仕方なく、フーチのために餌などを買い込んだターナーだったが、彼の留守中、部屋から抜け出したフーチは家の中荒らしてしまう。 それを知ったターナーは激怒し、フーチを射殺しようとするが逃げられてしまう。 フーチはエミリーの愛犬を連れ戻ったため、ターナーは彼女の家に向かう。 ターナーはフーチも一緒に置いて行こうとしたが、エミリーに呼び止められ親しくなる。 始末に負えないフーチを、ターナーは仕方なく署に連れて行くが、フーチが窓の外の光景を見て吠え始める。 そこには、結婚式に出席していた、エイモスを殺したグレゴリーがいたのだ。 フーチは警察署を飛び出しグレゴリーを追い、ターナーがデヴィッドを連れてそれに続く。 グレゴリーが車で逃走したため、ターナーらは通りがかった車を止めて追跡する。 ターナーらはグレゴリーを取り逃がすが、車のナンバーから身元を確認し、ボイエットが絡んだエイモスの殺人の線で捜査を続けようとする。 翌日、ボイエットと親しいという署長ハイドらと共に工場を調べたターナーだったが、結局は何も見つからず、捜査はデヴィッドに受け継がれる。 ハイドに、町を出る準備をしろと言われたターナーは、エミリーからの誘いで散歩に出かけ、二人の関係は親密になっていく。 あることが閃き、一晩中ボイエットの工場にフーチと張り込んだターナーは、翌朝、デヴィッドに例の8000ドルを持ってこさせる。 強引に工場の捜査を始めたターナーは、フーチに8000ドルと同じ金があるかを探らせる。 同じ日に発見された現金と殺人が、関連があるかも知れないことをターナーはデヴィッドに伝える。 そしてフーチは、現金が入っていた物と同じビニール袋を探し出し、ターナーらは工場を引き上げる。 その後、ターナーはグレゴリーが居るはずのモーテルに向かう。 現れたグレゴリーに銃を突きつけられたターナーは、車を激突させ、フーチが彼を押さえ込む。 グレゴリーにエイモス殺しやボイエットの悪事を自白させたターナーは、駆けつけたハイド署長と共に工場に侵入する。 しかし、ターナーはハイドの銃を奪い、彼がボイエットとグルだと気づいていたことを伝える。 ボイエットが電気を消した隙に、ハイドはその場を逃れ、フーチがボイエットに襲い掛かろうとして撃たれてしまう。 ターナーはボイエットの足を銃撃するが、ハイドが現れターナーに銃を突きつける。 ハイドはボイエットを射殺し、ターナーに口裏を合わせ協力させようとする。 しかし、フーチがハイドの足に噛み付き、ターナーが奪った銃でハイドを射殺する。 ターナーは、フーチをエミリーの病院に運び込むが手遅れだった。 その後、町に留まったターナーは署長となり、エミリーと結婚する。 そしてターナーは、フーチの子供に手を焼く毎日を送る。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
潔癖症の捜査官スコット・ターナーは、田舎町から都会の警察に転属することになっていたのだが、親しい老人エイモスが事件に巻き込まれ殺されてしまう。
エイモスの愛犬フーチは、殺人を目撃していた。
友人の死を悲しみ、その捜査をすることを署長のハイドから許されたターナーは、唯一の目撃者フーチを引き取ることになるものの、悪さばかりするため梃子摺ってしまう。
しかし、フーチが殺人犯を町で見かけたことから事件は進展し、ターナーは黒幕を突き止める。
そして、ターナーの捜査も大詰めを迎えた時、フーチが犯人の銃弾を受けてしまう・・・。
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脚本家や編集技師として多くの話題作を手がけ、監督としてもキャリアを積んでいたロジャー・スポティスウッドのスマッシュ・ヒット作。
それほど可愛気はないが、ブルドック”Dogue de Bordeaux”の”悪童”振りを見事に描いたところも注目だ。
しかし、犬好きでないと(好きでも?)あのヨダレと下品さを見ているだけで、拒否反応を示してしまうのも事実で、個人的にはあまり好みとは言えない作品でもある。
30歳を過ぎ、若手、そしてコメディのホープとして活躍していたトム・ハンクスの快心作。
主人公のキャラクターである、几帳面過ぎるところを見せるのは序盤だけで、フーチの世話に梃子摺り形振りかまわない行動を取り始める中盤からクライマックスにかけては、頼もしい演技も見せてくれる。
その恋人で、最終的には結婚する獣医メア・ウィニンガム、途中で悪徳警官だろうと想像がついてしまう、署長のクレイグ・T・ネルソン、主人公の相棒レジナルド・ヴェルジョンソン、悪の黒幕J・C・クイン、その手下役スコット・ポーリン、スーパーの店長役のクライド草津、そして、本作が遺作となる、殺される老人役の大ベテラン、ジョン・マッキンタイアなどが共演している。