製作、脚本リュック・ベッソンによるハード・アクション「トランスポーター」シリーズの第2作。 プロの運び屋”トランスポーター”から足を洗っていた主人公が雇われていた富豪一家に襲いかかる悪に立ち向かう姿を描く、製作、脚本リュック・ベッソン、監督ルイ・レテリエ、主演ジェイソン・ステイサム、アレッサンドロ・ガスマン、ケイト・ノタ、アンバー・ヴァレッタ、マシュー・モディーン、フランソワ・ベルレアン他共演のアクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ルイ・レテリエ
製作
リュック・ベッソン
スティーブ・チャスマン
脚本
リュック・ベッソン
ロバート・マーク・ケイメン
撮影:ミッチェル・アムンドセン
編集
クリスティーン・ルーカス=ナヴァロ
ヴァンサン・タベロン
音楽:アレクサンドル・アザリア
出演
フランク・マーティン:ジェイソン・ステイサム
ジャンニ・チェリーニ:アレッサンドロ・ガスマン
ローラ:ケイト・ノタ
オードリー・ビリングス:アンバー・ヴァレッタ
ジェファーソン・ビリングス:マシュー・モディーン
ジャック・ビリングス:ハンター・クラリー
タルコーニ警部:フランソワ・ベルレアン
スタップルトン:キース・デヴィッド
ディミトリ:ジェイソン・フレミング
マックス:シャノン・ブリッグス
ヴァジリー:ジェフ・チェイス
カー・ジャッカー:アナリン・マコード
アメリカ/フランス 映画
配給
20世紀FOX(北米)
EuropaCorp. Distribution(フランス)
2005年製作 88分
公開
フランス:2005年8月3日
北米:2005年9月2日
日本:2006年6月3日
製作費 $32,000,000
北米興行収入 $43,096,000
世界 $85,167,640
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フロリダ州、マイアミ。
プロの運び屋”トランスポーター”から足を洗い、南フランスからこの地に移り住んだフランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)は、愛車の”アウディ・A8”である人物を迎えに行く。
午後3時、学校が終わった富豪ビリング家の息子ジャック(ハンター・クラリー)を車に乗せたフランクは、屋敷に向かう。
屋敷に到着したフランクは、ジャックの母親オードリー・ビリングス(アンバー・ヴァレッタ)が、別居中の夫ジェファーソン(マシュー・モディーン)と喧嘩をしている姿を気にする。
その姿をジャックに見せなかったことをオードリーはフランクに感謝し、信頼する彼と翌日の送迎などについて話す。 二人の会話は盗聴され、屋敷の様子は何者かによって監視されていた。 それを指示していた過激派組織のボス、ジャンニ・チェリーニ(アレッサンドロ・ガスマン)は、ビリングス家の動きを知り、容器に入った二種類の液体を確認して、片方を保管する。 ジェファーソンは、麻薬担当大臣として中南米6か国の大臣との会議を控えていた。 その夜、酔ったオードリーは、フランクの家を訪ねて彼に迫る。 それを拒んだフランクは、相談に乗っただけでオードリーを見送る。 翌日、ジャックを病院に連れて行ったフランクは、受付や医師らを殺したジャンニの愛人兼殺し屋のローラ(ケイト・ノタ)に迎えられる。 受付に扮したローラは担当医が病欠だと伝え、彼女の様子を気にするフランクは、代わりの医師ディミトリ(ジェイソン・フレミング)も疑う。 診察室の外で待つよう言われたフランクは、バカンスのため空港に到着したタルコーニ警部(フランソワ・ベルレアン)からの連絡を受ける。 ローラや現れたヴァジリー(ジェフ・チェイス)の様子も気になるフランクは、迎えに行けないことをタルコーニに伝えて電話を切る。 物置から流れ出た地に気づき、診察室に入ったフランクは、注射を打たれそうだったジャックを逃がして、ディミトリとヴァジリーを叩きのめす。 ローラの銃撃をかわし、ガスボンベでその場を爆破させたフランクは、隠れていたジャックを連れて駐車場に向かう。 フランクの車に爆破装置を付けるよう仲間に指示したローラは、駐車場から出てきた彼の車を銃撃するものの逃げられる。 ジャンニにそれを伝えたローラは、B計画を実行すると言って、駆けつけた警官を射殺する。 屋敷に着いたフランクだったが、ジャンニからの電話を受けて、3方向から狙っていると言われて脅される。 パトカーを奪って現れたローラは、ドアを開けるようフランクに指示する。 その様子を見ていたオードリーは、フランクの車が去ったために驚く。 ローラに銃を向けられたフランクは、現れたパトカーの追跡をかわして逃走する。 ジャック誘拐事件の犯人に疑われたフランクの捜査は始り、担当刑事のスタップルトン(キース・デヴィッド)は、フランクの軍歴などをジェファーソンに知らせる。 港の倉庫に向かったフランクは、現れたジャンニに目的を聞く。 ジェファーソンに電話をしたジャンニは500万ドルを要求し、2時間以内に、海浜公園に停車してある車のトランクに入れるよう指示する。 ジャンニから帰るよう言われたフランクは、車に爆破装置が仕掛けられていることに気づきながら車を出す。 走行中にジャンプし、クレーンのフックを利用して装置を外したフランクは、危機を逃れる。 ジェファーソンに電話をしたフランクは、自分は無関係だと伝えるものの信じてもらえない。 スタップルトンと代わったフランクは、ジャックが連れ去られた情況を話し、居場所を知らせずに姿を消す。 家に着いていたタルコーニに電話をしたフランクは、ビーチに向かうよう指示する。 しかし、タルコーニは、押入って来た警官に逮捕されてしまう。 その様子を確認したフランクは、オードリーに電話をして、銃で脅され従うしかなかったことを伝える。 犯人らが病院でジャックに何かを注射しようとしたため、単なる誘拐でないと言うフランクは、彼を守るとオードリーに約束して電話を切る。 その頃、警部だと分かったタルコーニは拘束を解かれ、質問される。 病院のビルで、監視カメラのディミトリの映像を入手したフランクは、診察室でジャックが打たれそうになった注射器を手に入れようとするが、現れた刑事の放った弾丸がそれに当たってしまう。 刑事達を叩きのめしたフランクは、別の注射器を奪いその場を去る。 500万ドルを用意したジェファーソンは、それを指定された場所の車のトランクに入れる。 アメリカの軽食はまずいと言って警官達に料理を教えていたタルコーニは、フランクからの電話を受ける。 ディミトリの写真をパソコンで受け取ったタルコーニは、彼がロシア人のウィルス学者であり、シベリアの生物兵器研究所にいたことと住所をフランクに伝える。 その場に向かったフランクは気づかれ、逃走したディミトリを追う。 バスに飛び移ったディミトリをジェットスキーで追ったフランクは、彼を捕えて、手にした注射器の中身が何だったのかを問う。 注射を打たれたディミトリは焦り、その場から逃れる。 身代金を入れた車に動きがなく、オードリーは、こうなったのはジェファーソンのせいだと言って彼を責める。 オードリーは、ジャックを救えるのはフランクしかいないと言って苛立つ。 その時、ジャックが発見されたという報告があり、トラックの荷台に閉じ込められていると思われる彼の救出作業が始まる。 進まない作業を見ていられないオードリーは、トラックに向い荷台のドアを開けてしまい、ジャックを見つけて、ジェファーソンと共に抱き寄せる。 その様子を監視カメラで見ていたジャンニは、親子が接触す姿を確認する。 ディミトリを追ったフランクは、彼らの研究施設にたどり着き、ジャンニの部下マックス(シャノン・ブリッグス)に襲われる。 激しい戦いとなったフランクは、マックスを倒す。 その場にいた医師に解毒剤を打つよう強要したディミトリだったが、現れたフランクから注射したのは水だと言われる。 ディミトリを殺し医師を脅したフランクは、注射の中身が、多形体発散性ウィルスであることを知る。 感染者の息を吸い込んだ者は次々と死に、やがて収束し、ウィルスは24時間で死滅すると言う医師は、解毒剤を窓に向かって投げる。 窓を突き破り解毒剤をキャッチしようとしたフランクは、タクシーの上に落下して道路に転がった容器を拾う。 容器が割れていることに気づいたフランクは、もう一つを、トラックに轢かれる寸前にキャッチして車に戻る。 寝込んでしまったジャックは医師の診察を受け、今までのことをオードリーに謝罪したジェファーソンは咳込む。 症状が出始めたジェファーソンは、会議に向かう。 ビリングス家の屋敷に侵入したフランクはオードリーに近づき、ジャックが死のウィルスに感染して、接触した者も死ぬことを知らせる。 ジャックを死なせないと言うフランクは解毒剤を見せて、ターゲットはジェファーソンであり、目的は麻薬サミットの妨害だとオードリーに伝える。 ジェファーソンの吐いた息で各国の代表が死ぬことも話したフランクは、自分を信じるようにとオードリーに伝えて、ジャックに解毒剤を打つ。 皆の分の解毒剤を手に入れると言うフランクは、屋敷を見張っていた警官達を叩きのめす。 会場に着いたジェファーソンは、オードリーからの電話で感染の件を知らされるが、電波状況が悪くて聴き取れない。 タルコーニに電話をして過激派だったジャンニのことを調べさせたフランクは、住所も知る。 警察は通信を傍受し、車が発見されてしまい、フランクはタクシーを奪う。 ジャックは回復するものの、看病していたオードリーは意識を失う。 会議を終えたジェファーソンも倒れ、その場から救急車で運ばれ、各国代表も体調不良を訴える。 その頃、出発を前にジャンニは、自分の体内に解毒剤を注入する。 フランクは、ジャンニの屋敷の門を突き破り敷地に突っ込み、男達に囲まれるものの全員を倒す。 ジャンニに銃を向けたフランクだったが、体内の解毒剤が流れ出すと言われる。 今回の目的をジャンニに聞いたフランクは、コロンビアの麻薬カルテルからの依頼で、邪魔者を消すことだったと言われる。 各国代表を殺すのは逆効果だと言われたジャンニだったが、仕事を受けただけだとフランクに伝える。 銃を構えるローラがフランクに立ちはだかり、ジャンニは姿を消す。 襲いかかって来たローラを殺したフランクは、ガレージにあった”ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスター”を奪い、ヘリコプターで飛び立ったジャンニを追う。 コロンビア行きのプライベートジェットに乗り換えたジャンニを追ったフランクは、離陸寸前に車で看板に突っ込み大破する。 その影響を受けて着陸装置が格納できなくなったことをパイロットから知らされたジャンニは、飛行可能であることを確認する。 ジェット機に乗り込んでいたフランクは、ジャンニに銃を向けられるものの襲いかかる。 銃が暴発してパイロットが射殺されてしまい、機体は制御不能になる。 期待は海面に墜落して沈み、フランクは、叩きのめしたジャンニを連れて浮上する。 病院に向かったフランクは、ビリングス一家の幸せそうな姿を見ただけで、持参した花を看護師に渡してその場を去る。 その花を見たオードリーは、フランクが来てくれたことを悟る。 車に戻ったフランクは、タルコーニを空港に送り別れを惜しむ。 駐車場の車に戻ったフランクは電話を受け、荷物を運ぶ依頼を受け、その話を聞く。
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参考:
・「トランスポーター」(2002)
・「トランスポーター2」(2005)
・「トランスポーター3」(2008)
・「トランスポーター イグニション」(2015)
*(簡略ストー リー)
フロリダ州、マイアミ。
プロの運び屋”トランスポーター”から足を洗い、南フランスからこの地に移り住んだフランク・マーティンは、富豪ビリングス家の息子の送迎として雇われていた。
ある日、ジャックの母オードリーに代わりジャックを病院に連れて行ったフランクは、過激派組織のボス、ジャンニの部下ローラ達に襲われる。
その場から逃れたフランクだったが、再びローラに襲われて、ジャンニの元に連れて行かれ、ジャックは捕えられてしまう。
ジャックの誘拐犯と疑われたフランクはオードリーの元に向い、病院で注射を打たれそうになったジャックが、誘拐されたのではないという考えを伝える。
約束は必ず守るとオードリーに言い残したフランクは、ジャックを救い出すために、単独で悪に立ち向かおうとする・・・。
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期待以上の好評を得た「トランスポーター」(2002)の続編ということではあるが、プロの運び屋”トランスポーター”である主人公は足を洗い、南フランスからマイアミに活動拠点を移している設定が面白い。
富豪の息子の送迎が仕事という、やや拍子抜け的な仕事を請け負っている主人公なのだが、鉄則であるルールは守り、生活スタイルを全く変えていないところはファンには嬉しい。
銃撃戦やカー・アクションもパワーアップし、武器をほとんど使わない主人公の肉弾戦の迫力も満足できる、見せ場の多い作品に仕上がっている。
展開はややご都合主義的ではあるが、それも許せるリュック・ベッソンの巧みな脚本を生かした、ルイ・レテリエの軽快な演出は見応え十分。
北米興行収入だけで前作の世界興行収入とほぼ同額の約4300万ドルを稼ぎ出し、全世界では約8500万ドルのヒットとなった。
スタイリッシュでクールな雰囲気、敵を寄せ付けない強さを見せつける孤軍奮闘の主人公を熱演するジェイソン・ステイサム、麻薬カルテルの依頼を受けて細菌テロを起こす過激派のボス、アレッサンドロ・ガスマン、その愛人兼殺し屋のケイト・ノタ、主人公を信頼する富豪夫人アンバー・ヴァレッタ、その夫のマシュー・モディーン、その息子ハンター・クラリー、前作に続き主人公に協力するフランス人警部フランソワ・ベルレアン、誘拐事件の担当刑事キース・デヴィッド、ジャンニ(アレッサンドロ・ガスマン)の部下であるウィルス学者、同じく部下のシャノン・ブリッグス、ジェフ・チェイス、冒頭で登場するカー・ジャッカーのアナリン・マコードなどが共演している。