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大逆転 Trading Places (1983)

監督ジョン・ランディス、主演ダン・エイクロイドのコンビによる話題作。
その後の活躍で大スターとなるエディ・マーフィの代表作でもある。
デンホルム・エリオットジェイミー・リー・カーティスラルフ・ベラミードン・アメチー共演の痛快大爆笑コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ランディス
製作:アーロン・ルッソ
製作総指揮:ジョージ・フォルシーJr.
脚本
ティモシー・ハリス
ハーシェル・ワイングロッド
撮影:ロバート・ペインター
編集:マルコム・キャンベル
音楽:エルマー・バーンスタイン

出演
ダン・エイクロイド:ルイス・ウィンソープ3世
エディ・マーフィ:ウィリアム・レイモンド”ビリー・レイ”ヴァレンタイン
デンホルム・エリオット:コールマン
ジェイミー・リー・カーティス:オフィーリア
ラルフ・ベラミー:ランドルフ・デューク
ドン・アメチー:モーティマー・デューク
ポール・グリーソン:クラレンス・ビークス
クリスティン・ホルビー:ペネロピ・ウィザースプーン
ジェームズ・ベルーシ:ハーヴェイ
フィリップ・ボスコ:医師
ジャンカルロ・エスポジート:囚人
フランク・オズ:警官

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1983年製作 116分
公開
北米:1983年6月8日
日本:1983年12月10日
製作費 $28,000,000
北米興行収入 $90,400,000


アカデミー賞 ■
第56回アカデミー賞
・ノミネート
音楽賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
フィラデルフィア
大富豪のルイス・ウィンソープ3世(ダン・エイクロイド)は、ランドルフ(ラルフ・ベラミー)とモーティマー(ドン・アメチー)のデューク兄弟から、金儲けの手腕を買われ、商品取引会社デューク&デュークを任されていた。

ウィンソープは、その日も豚肉相場で大儲けして、颯爽と兄弟の待つ会員制クラブに向かう。

デューク兄弟に、社員給料支払いの小切手へのサインを貰おうとしたウィンソープは、身に覚えのない社員宛の小切手を見つける。

それは、デューク兄弟が”収穫報告”の調査を依頼していた、クラレンス・ビークス(ポール・グリーソン)に対する報酬だった。

ウィンソープがクラブを出ようとした時、入り口で出会い頭に、ベトナム帰還兵を装った浮浪者ウィリアム・レイモンド”ビリー・レイ”ヴァレンタイン(エディ・マーフィ)とぶつかってしまう。
...全てを見る(結末あり)

ヴァレンタインは、ウィンソープの鞄を持ってクラブ内に逃げ込んでしまうが、取り押さえらて逮捕される。

それを見たデューク兄弟は、ヴァレンタインは貧しい環境の犠牲者で、正しい環境を与えれば、会社経営も出来ると考える。

そこで、二人は”学術的な実験”と称し、ウィンソープとヴァレンタインの立場を逆転させてみようとする。

ヴァレンタインがそれに順応し、ウィンソープが犯罪に走るか、デューク兄弟は賭けをすることになる。

そして兄弟は、ウィンソープ家の執事コールマン(デンホルム・エリオット)に計画を告げて指示を出す。

翌日、デューク兄弟によって釈放されたヴァレンタインは、彼らに出迎えられ、”支援”の申し出を受けることにする。

その後、ウィンソープの家に案内されたヴァレンタインは、コールマンを紹介されて身なりを整え、まずは見かけだけ立派な紳士に仕立てあげられる。

そして、デューク兄弟は、ビークスを使いウィンソープを罠にはめてクラブから追放する。

さらにビークスは、悪徳警官(フランク・オズ)を買収して、逮捕されたウィンソープを麻薬所持者にしてしまう。

その頃、ヴァレンタインは、馴染みのバーに繰り出して、客を引き連れ屋敷に戻り、パーティーを始めてしまう。

ウィンソープは、婚約者のペネロピ・ウィザースプーン(クリスティン・ホルビー)のお陰で保釈される。

ウィンソープは、詐欺罪で訴えられて会社もクビになり、ペネロピも彼を見限ろうとする。

潔白を訴えるウィンソープを、信じるしかなかったペネロピだったが、ビークスが、売春婦オフィーリア(ジェイミー・リー・カーティス)に金を渡してウィンソープを陥れる。

オフィーリアは、ペネロピからウィンソープを引き離してしまい、失意の彼はとりあえず屋敷に帰ることにする。

無一文のウィンソープは、タクシー代をオフィーリアに借りて帰宅するが、コールマンに追い払われてしまう。

その後、銀行に向かったウィンソープは、口座を凍結されたことを知らされ、警備員に放り出される。

オフィーリアは帰ろうとするが、ウィンソープが悪人には思えず気の毒になり、彼を自分のアパートに連れて行く。

二人の乗ったタクシーとすれ違ったヴァレンタインは、みすぼらしい姿のウィンソープに気づき、何か腑に落ちない気持ちを抱えながら出社する。
ヴァレンタインは、待ち構えていたデューク兄弟から、商品取引の仕組みを教えられる。

そしてヴァレンタインは、いきなり才能を発揮して、豚肉相場で大きな利益をあげてしまう。

旧友に相手にされず、質屋で高級時計を買い叩かれたウィンソープは、そこで拳銃を手に入れる。

一方、ヴァレンタインは社交界デビューを果たし、それを見かけたウィンソープは、雨にうたれながらオフィーリアのアパートに帰り、高熱を出してしまう。

ウィンソープに同情するオフィーリアは、次第に彼に惹かれ始め、客を断ってまで手厚い看護をする。

翌日、ウィンソープは、会社でのヴァレンタインの活躍を知り、社内のクリスマスパーティーに、サンタクロースの扮装で忍び込む。

その頃、ビークスの、高額報酬の小切手が気になったヴァレンタインは、それをデューク兄弟に見せて確かめようとする。

自分で処理するとそれをモーティマーが受け取り、直後にウィンソープがヴァレンタインのオフィスに侵入し、彼を陥れようとして兄弟を呼ぶ。

相手にされないウィンソープは、質屋で手に入れた拳銃を振り回して逃走する。

その後、トイレで、ウィンソープが置いて行ったマリファナを吸っていたヴァレンタインは、デューク兄弟の企みを聞いてしまう。

ヴァレンタインは、ニューイヤーズ・イヴまで現状を維持するという、ビークスも絡んでいるデューク兄弟の企みを知りウィンソープを追う。

惨めさも限界に達し、ついに自殺を図ったウィンソープを、ヴァレンタインはオフィーリアと共に屋敷に連れ帰る。

そして、ヴァレンタインは、ウィンソープにデューク兄弟の企みを知らせ、オフィーリアそして兄弟を嫌うコールマンとで復讐計画を練る。

その時、ビークスが、オレンジの収穫情報の警備を担当する姿を、オフィーリアがテレビで見つけ、ウィンソープとヴァレンタインは彼の正体を見破る。

デューク兄弟は、その裏情報を利用して、巨万の富を得ようとしていたのだ。

ウィンソープら4人は、その情報を盗み出すため、ビークスに近づこうとする。

ビークスの乗る列車に、4人は変装して忍び込み、正体を見破られるものの、情報を入手することに成功する。

偽の情報をデューク兄弟に渡して、ビークスに渡すはずの賄賂まで手に入れたヴァレンタインとウィンソープは、オフィーリアとコールマンの全財産を預かり、一世一代の大勝負に挑むためにニューヨークに向う。

そして、オレンジの取引は始まり、二人は市場を制して大金を手にする一方、デューク兄弟は全財産を失ってしまう。

そして、ウィンソープら4人は、南の島で優雅に暮らすことになる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
フィラデルフィア
商品取引会社を、デューク兄弟に任されている若きエリート、ルイス・ウィンソープ3世は、ひょんなことから、兄弟の興味半分の賭けの対象にされてしまう。
浮浪者ヴァレンタインがウィンソープと立場が入れ替わった場合、その仕事をこなせるか、また、ウィンソープが犯罪者になるかがその賭けだった。
そんなこととも知らず、突然、富豪生活を始めたヴァレンタインは羽目を外し、全てを失ったウィンソープは奈落の底に突き落とされる。
そんなウィンソープは、娼婦オフィーリアに励まされるが、ヴァレンタインの成功を知り、彼への復讐を誓うのだが・・・。
__________

単純なお笑いムービーでなく、商品相場を題材にしているところや、大富豪の屋敷や生活感、伝統ある会員制のクラブ内の手抜きのない描写など、豪華で気高い雰囲気が漂う極上のコメディ。

第56回アカデミー賞で音楽賞にノミネートされた、エルマー・バーンスタインの音楽も、モーツァルトの”フィガロの結婚”等を効果的に使い、作品に品格を与えているところなども注目だ。

製作段階では、ダン・エイクロイドが主演だったことは間違いないが、知性も感じる、笑いのセンス抜群のエディ・マーフィの芸達者ぶりは出色だ。

本作により弾みをつけた彼は、次回作の刑事アクション「ビバリーヒルズ・コップ」(1984)でついに大ブレイクし、若くしてハリウッドの頂点を極めることになる。

はちゃめちゃでない、ダン・エイクロイドらしいユーモアも十分楽しめる。

結局は破産してしまう、ラルフ・ベラミードン・アメチーの”あこぎ”な大富豪兄弟の駆け引きも最高に可笑しい。
この二人は、 同じジョン・ランディスエディ・マーフィ、コンビの「星の王子 ニューヨークへ行く」(1988)で同一人物の兄弟として、浮浪者役で登場している。

二人の主役に協力する、ジェイミー・リー・カーティスの、屈託ないチャーミングな娼婦役の好演も見逃せない。

また都合よく寝返る、執事役のデンホルム・エリオットも結構笑わせてくれる。

兄弟に雇われる工作員のポール・グリーソン、主人公の婚約者クリスティン・ホルビー、列車内でゴリラの着ぐるみで騒ぐ男ジェームズ・ベルーシ、医師フィリップ・ボスコ、囚人ジャンカルロ・エスポジート、そしてフランク・オズが悪徳警官役で出演している。


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