ラクダ4頭と愛犬と共にオーストラリア大陸の西部1700マイル/2700キロを横断したロビン・デヴィッドソンの苦難の旅を描く、監督ジョン・カラン、主演ミア・ワシコウスカ、アダム・ドライバー他共演の実録ドラマ。 |
・ドラマ
・ミア・ワシコウスカ / Mia Wasikowska / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・カラン
製作
エミール・シャーマン
イアン・カニング
製作総指揮
アンドリュー・マッキー
リチャード・ペイテン
ザヴィエル・マーチャンド
原作:ロビン・デヴィッドソン”Tracks”
脚本:マリオン・ネルソン
撮影:マンディ・ウォーカー
編集:アレクサンドル・デ・フランチェスキ
音楽:ガース・スティーヴンソン
出演
ロビン・デヴィッドソン:ミア・ワシコウスカ
リック・スモラン:アダム・ドライバー
ロビン・デヴィッドソン(少女期):リリー・パール
エディ:ロリー・ミントゥマ
ピーター:ブレンダン・マクリーン
カート:ライナー・ボック
ジェニー:ジェシカ・トヴェイ
マーグ:エマ・ブース
オーストラリア 映画
配給 Transmission Films
2013年製作 113分
公開
オーストラリア:2014年3月6日
北米:2014年9月19日
日本:2015年7月18日
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $510,010
世界 $5,853,510
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1975年、オーストラリア、ノーザンテリトリー、アリススプリングス。
都会の生活に満足できず、砂漠を横断する決心をしたロビン・デヴィッドソン(ミア・ワシコウスカ)は、約3000キロの旅の準備のために、愛犬ディギティと共に町に滞在しようとする。
ロビンは、パブでの住み込みの仕事を見つけて、ラクダを調教する準備を始める。
パブをやめてラクダ牧場に向かったロビンは、牧場主のカート(ライナー・ボック)から、8か月、無給で働き、その間に調教を教え、ラクダも2頭渡すことを提案される。
それに同意したロビンは、付近に野宿して働き始める。
掃除やガイドをして過ごす日々を続けるロビンは、旅をするきっかけとなった父のことを考える。
ロビンは、若い頃に東アフリカを歩いて旅した父の影響を受けた。
8か月が経ったロビンは、約束を守らないカートを非難し、出て行けと言われたために牧場を離れる。
廃屋を見つけたロビンは、アフガニスタン人のラクダ使いサリーの牧場で雇ってもらう。
真面目に働くロビンが気に入ったサリーは、約束通りラクダを1頭渡す。
ある日ロビンは、訪ねて来た友人のジェニー(ジェシカ・トヴェイ)から、写真家のリック・スモラン(アダム・ドライバー)やピーター(ブレンダン・マクリーン)を紹介される。 翌日ジェニーらは去り、ロビンは、ラクダのゼリーが妊娠していることをサリーから知らされる。 その後ロビンは、カートから牧場を買ったボブから、貸しだったラクダを2頭譲ってもらう。 ”ナショナルジオグラフィック”に手紙を書き支援を求めたロビンは、3頭のラクダ、ドゥーキー、バブ、ゼリーとその子供ゴライアスと共に旅の準備を進める。 オスを去勢したサリーは、ナショナルジオグラフィックからの手紙をロビンに渡す。 ロビンは支援を受けられることになるが、リックの同行が条件だったために不満に思う。 訪ねて来た姉マーグ(エマ・ブース)と姪たち、そして父との再会を喜ぶロビンは、到着したリックは歓迎できなかった。 リックとの合流は極力、避けたいロビンは、サリーから銃を渡される。 1977年4月9日。 1日目 1か月後に会う約束をしたリックは、その場を去る。 29日目 野宿したロビンは、合流したリックの話で自分が”キャメル・レディ”と呼ばれていることを知らされ、彼の撮影を迷惑に思う。 翌日もリックの撮影に応じたロビンは、彼から家族のことを訊かれ、父は探検家ではなく東アフリカを旅しただけで、母の記憶はなく自殺したことを話す。 翌日、砂嵐に遭ったロビンは、毎日30キロ歩きラクダの荷を下ろし、付きまとわれて写真を撮られる旅はばかげていると言って、苛立ち涙する。 5週間後に会う約束をした二人は別れ、ロビンは西に向かう。 61日目。 ようやく見つけたロビンは、ドゥーキーを木の枝で殴るものの、謝罪して旅を続ける。 リックと合流したロビンは、アボリジニに布教するジェフを紹介される。 翌日ロビンは、出張が入ったリックと6週間後にウォーバートンで会う約束をして、アボリジニと親交を深める。 ロビンは、ピッパラジャラにいる白人のグレンデルに会うことをジェフに勧められ、聖地である近道を通るためにガイドを探してもらう。 ジェフから、リックがアボリジニの秘儀を撮影したために断られたと言われたロビンは、遠回りして向かうしかなかった。 出発して食事をしていたロビンは、野生のラクダが近づいてくることに気づき、サリーの指示を思い出して射殺する。 その後、川にたどり着いたロビンは、現れたアボリジニの男性たちと話をする。 言葉が通じない老人エディ(ロリー・ミントゥマ)が案内してくれることになり、ロビンは、聖地である近道を通りピッパラジャラに向かう。 84日目。 ロビンは、頼りになるエディにウォーバートンまでの案内を頼み、彼に自分のシューズを譲り、グレンデルにリック宛ての電報を渡して旅立つ。 その後、観光客に出くわしたロビンは、写真を撮ろうとする彼らを迷惑に思い相手にしない。 エディが銃で仕留めたカンガルーをさばこうとしたロビンは、掟破りなので女はやってはいけないと言われ、聖地では男だけがすることだと教えられる。 野営をしていたロビンは、現れたリックにエディを紹介し、電報を受け取ったという彼から銃を渡される。 ロビンは、感謝の印に銃をエディに渡す。 ウォーバートンに着いたロビンは、エディと別れて一人で砂漠に向かうことにする。 リックから、2か月間、砂漠を進むのは無理だと言われるものの、ロビンは考えを変えようとしない。 そのためリックは、自分が先行して水を置いておくことをロビンに伝える。 エディからお守りの石を受け取ったロビンは、彼に別れを告げる。 その後、砂漠を進むロビンは、コンパスがないことに気づき、ディギティを連れて捜しに行く。 そのコンパスは、母から贈られたと言う父から渡されたものだった。 コンパスを見つけたロビンは、方向が分からなくなってしまうものの、ディギティに家に帰るようにと指示し、その後を追い何とかラクダたちの元に戻る。 124日目。 ある家にたどり着いたロビンは、ウォード夫妻に歓迎され、親切な二人と楽しい時を過ごす。 久しぶりにベッドで眠ったロビンは、母が死に、おばに預けられることを父から知らされ、愛犬のゴールディと別れなければならないと言われた少女時代(リリー・パール)のことを思い出す。 ウォード夫妻に感謝したロビンは、別れを告げて旅立つ。 カンガルーの死体を見つけたロビンは、それを食料にしようとするものの、エディに言われたことを思い出してその場を去る。 ある夜ロビンは、ディギティが落ちていた”ストリキニーネ”を飲んだことを知り、苦しむディギティを射殺するしかなかった。 悲しむロビンは、おばの家に向かう際、ゴールディと別れたことを思い出す。 157日目。 そこにリックが到着し、ロビンを見つけて取材をしようとするリポーターらを制止する。 ディギティが毒を飲んで死んだことを知ったリックは、寂しく思い涙するロビンを抱きしめる。 ロビンは、旅を完結させることをリックに伝えて、彼と別れ西に向かう。 195日目。 1700マイル/2700キロの旅を終えたロビンの記事は、”ナショナルジオグラフィック”に掲載され、その反響を受けて、彼女が執筆した”Tracks”は世界的なベストセラーになった。 ”ラクダとの旅は変わり続ける 始まりも終わりもない”
...全てを見る(結末あり)
ロビンは、父やサリーそしてマーグに別れを告げて、ラクダたちとディギティと共に旅立つ。
暫くしてロビンは、車で待ち構えていたリックの写真撮影に応じなければならなかった。
ロビンは”エアーズロック”に到着するものの、”ウルル=カタ・ジュタ国立公園”にラクダは入れないことを知り、キャンプ場も満杯だった。
目覚めたロビンはラクダたちがいないことに気づき、ディギティと捜しに行く。
グレンデルの小屋に着いたロビンは、悪い人間ではないが、リックがいると迷惑だとグレンデルに話す。
リックが置いて行った水を見つけながら西に向かうロビンは、バイクで大陸横断初制覇して有名になろうとする青年の話を聞く。
全裸で砂漠を進むロビンは、テレビ・リポーターなどが現れたことに気づき身を潜める。
ついに海岸に到着したロビンは、その場で待っていたリックに迎えられる。
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ロビン・デヴィッドソン
*(簡略ストー リー)
1975年、オーストラリア、ノーザンテリトリー、アリススプリングス。
都会の生活に満足できなくなったロビン・デヴィッドソンは、砂漠を徒歩で横断してインド洋に達する約3000キロの旅を決意する。
準備をして4頭のラクダを手に入れたロビンは、支援してくれることになった”ナショナルジオグラフィック”の条件として、カメラマンのリック・スモランの取材を受けることになる。
出発したロビンは、過酷な環境の中を進み、リックを迷惑に思いながらも旅を続けるのだが・・・。
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1980年に発表された、本作の主人公であるロビン・デヴィッドソンの著書”Tracks”を基に製作された作品。
「キラー・インサイド・ミー」(2010)、「ストーン」(2010)などでも知られる、脚本家でもあるジョン・カランが監督した作品。
オーストラリア大陸の西部砂漠地帯を、徒歩で約2700キロ横断したロビン・デヴィッドソンの苦難の旅を、美しい大自然と共に描く実録ドラマ。
ロビン・デヴィッドソンの著書を基に過酷な旅を淡々と描写する内容は、その苦しみの中で、自分の生き方を模索する彼女の心境を繊細に描いた作品に仕上がっている。
本作は、オーストラリア国内及び各方面で絶賛され、ジョン・カランは、第70回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞にノミネートされた。
当時のロビン・デヴィッドソン本人の雰囲気に似ている主演のミア・ワシコウスカは、様々な人々との触れ合いの中で人間として成長していく主人公を、実力派らしく見事に演じている。
主人公を取材し支援するカメラマン、リック・スモランのアダム・ドライバー、主人公の少女期リリー・パール、聖地を通る主人公の道案内をするアボリジニの老人ロリー・ミントゥマ、主人公の友人ジェシカ・トヴェイ、ブレンダン・マクリーン、主人公を雇うラクダ牧場の経営者ライナー・ボック、主人公の姉エマ・ブースなどが共演している。