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ペントハウス Tower Heist (2011)

超高級アパートの居住者の富豪に騙されたビルの関係者の復讐のための強盗劇を描く、製作ブライアン・グレイザー、監督ブレット・ラトナー、主演ベン・スティラーエディ・マーフィケイシー・アフレックアラン・アルダマシュー・ブロデリックティア・レオーニ他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ブレット・ラトナー

製作総指揮
ビル・カラッロ

カレン・ケーラ=シャーウッド
製作
ブライアン・グレイザー

エディ・マーフィ
キム・ロス
原案
ビル・コラージュ

アダム・クーパー
テッド・グリフィン
脚本
テッド・グリフィン

ジェフ・ナサンソン
撮影:ダンテ・スピノッティ
編集:マーク・ヘルフリッチ
音楽:クリストフ・ベック

出演
ジョシュ・コヴァクス:ベン・スティラー

スライド:エディ・マーフィ
チャーリー・ギブス:ケイシー・アフレック
アーサー・ショウ:アラン・アルダ
フィッツヒュー:マシュー・ブロデリック
クレア・デナム:ティア・レオーニ
エンリケ・デヴロー:マイケル・ペーニャ
オデッサ・モンテロ:ガボレイ・シディベ
サイモン:ジャド・ハーシュ
レスター:スティーヴン・ヘンダーソン
メイジン:ジェリコ・イヴァネク
サシャ・ギブス:ジェシカ・ゾア
裁判所の警備員:ヘヴィ・D

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

2011年製作 104分
公開
北米:2011年11月4日
日本:2012年2月3日
製作費 $75,000,000
北米興行収入 $78,009,160
世界 $152,930,620


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨークマンハッタン
65階建の超高級マンション“ザ・タワー”のビルディング・ネージャーのジョシュ・コヴァックス(ベン・スティラー)は、居住者の満足感を損なわないようサービスを提供することを心がけ、精力的に仕事をこなす。

使用禁止の携帯電話の電源を入れていた、エレベーター操作係のエンリケ・デヴロー(マイケル・ペーニャ)を、ビル総支配人サイモン(ジャド・ハーシュ)に紹介されたジョシュは、彼に厳しい管理体制を説明する。

遅刻してきたコンシェルジュのチャーリー・ギブス(ケイシー・アフレック)は、ジョシュの妹サシャ(ジェシカ・ゾア)の夫なのだが、彼女が出産を控えているために遅刻続きだった。

ジョシュは、サイモンに解雇される心配があることを、チャーリーに伝えて忠告する。

ウォール街の元ディーラーである、破産したフィッツヒュー(マシュー・ブロデリック)の部屋が銀行に差し押さえられるため、ジョシュは、立ち退きを拒否する彼を、説得するようサイモンに命ぜられる。
...全てを見る(結末あり)

住む場所もないフィッツヒューの話を聞き、気の毒に思ったジョシュは、彼が少しでも滞在できるように手を打つ。

ロビーに戻ったジョシュは、ペントハウスの居住者で富豪の実業家アーサー・ショウ(アラン・アルダ)が、エンリケを気にいり意気投合していることに驚く。

ショウの推薦で、エンリケの正式な採用を決めたジョシュは、仕事を終えた後、ドアマンのレスター(スティーヴン・ヘンダーソン)から、引退後に楽しみにしている生活のことなどを聞く。

翌朝、ショウが出掛けないことを不思議に思ったジョシュは、拳銃を所持した男達が、ビルに向かってくることを確認する。

強盗だと判断したジョシュは、ビルを封鎖して警戒態勢をとる。

監視カメラで、ショウが誘拐された映像を見たジョシュはその車を追う。

ジョシュは、FBI捜査官のクレア・デナム(ティア・レオーニ)に邪魔され、横転した車に乗っていたショウは、逃亡未遂で逮捕される。

ウォール街の大物ショウは、複数の証券詐欺で告訴を免れない身であり、彼の資産は凍結される。

慕っていたショウの逮捕に驚いたジョシュは、スタッフを集めて状況を説明する。

そしてジョシュは、信頼していたショウに、スタッフの年金を預けて運用させていたことを伝え、動揺する同僚他達に対して責任を感じながらも冷静に対応する。

その後ショウは、保釈金1000万ドルで釈放され、ビルのペントハウスで、FBIの監視下による監禁状態となる。

ペントハウスに向かったデナムは、厳重な管理体制をジョシュに要求する。

デナムは、居間にある、”スティーヴ・マックイーン”が所有していたという、1963年型”フェラーリ250GT ルッソ”を見て驚いてしまう。

デナムは、無罪だと言って余裕を見せるショウや、彼に年金を奪われたたにも拘らず、あくまで居住者として接するジョシュに不満をぶつける。

そんな時、老後の生活に不安を感じ絶望したレスターが、地下鉄ホームで自殺未遂を起こし、危うく助けられる事件が起きる。

病院に駆けつけたジョシュは、レスターが、年金のことでなく、2か月前、ショウに全財産を預けていたことを苦にしての行動だったことを知らされる。

ジョシュは、奪われた金を取り戻すことをレスターに約束して、立ち退くことになったフィッツヒューの意見をヒントに動き始める。

フィッツヒューを部屋に戻すようエンリケに命じたジョシュは、チャーリーとエンリケを従えてペントハウスに向かう。

態度を一変させ、ショウに敬意も払わず怒りをぶちまけるジョシュは、”フェラーリ”を叩き壊してその場を去る。

サイモンに呼ばれた三人は解雇され、スタッフに別れを告げてビルを後にするが、職を失ったチャーリーは、ジョシュを批判して去って行く。

ジョシュは、バーで待ち合わせたデナムに、年金を取り戻すため、知っている限りの、ショウの情報を提供しようとする。

デナムが全てを知っていることを知ったジョシュは帰ろうとするが、彼女に誘われて飲みながら話をする。

ショウの財産は全て没収したのだが、彼が、3か月前に下した隠し金2000万ドルが見つからないことを、デナムから知らされたジョシュは、違反行為だと知りながらビルに戻る。

私物の手帳をチェックしたジョシュは、金庫会社が金庫をショウに届けたことに気づく。

ジョシュは、エンリケ、フィッツヒュー、チャーリーに声をかけて、ショウの2000万ドルを奪う計画を提案する。

それに気乗りしないチャーリーを、ジョシュは、ビルのことを全て知っている自分達ならできると説得する。

通勤途中、いつも言いがかりをつけられていた、コソ泥のスライド(エディ・マーフィ)に目を付けたジョシュは、刑務所にいた彼の保釈金を払い出所させる。

実は、ジョシュと幼馴染みだったスライドは、彼を疑うものの、2000万ドルを奪う話なので、即それを承知する。

ジョシュは、チャーリー、フィッツヒュー、エンリケにスライドを紹介するが、彼は4人を信用できない。

スライドは、15分以内に50ドル相当のものを盗んでくるよう4人に指示してテストする。

4人は、それぞれ盗んできたものを見せて、スライドは、一応、納得する。

その後、5人は計画実行のための準備を始めるのだが、ジョシュは、ショウが釈放されることをデナムから知らされる。

恨まれているジョシュはショウに呼び出され、車のことは謝罪しながらも、復讐への闘志を燃やす。

デナムは、ジョシュがショウの車を壊した監視映像を彼に渡し、感謝したジョシュはデナムを食事に誘う。

FBI捜査官と付き合いながら、犯行計画を進めることが危険だと仲間に忠告されるが、ジョシュはそれを聞き入れない。

ショウが手に入れた鋼鉄製の金庫が、予想以上に頑強なものだと知ったスライドは、金庫破りは専門でないことを仲間に伝える。

そこでジョシュは、ジャマイカ人のビルのメイド、オデッサ・モンテロ(ガボレイ・シディベ)を呼び、錠前師をしている父親から、その腕前を伝授された彼女の協力を得ようとする。

そんな時、ばかげた計画に賛同できないチャーリーは、サイモンにマネージャーとして再採用されてしまう。

ジョシュを呼び出して、謝罪をさせていたショウだったが、告訴が棄却された後、彼と仲間達を訴えることをデナムに伝える。

デナムは、ショウの出廷日が早まり、ジョシュが訴えられて収監される恐れがあることを知らせるのだが、それは、感謝祭に犯行を合わせるための、彼の予定道理の作戦だった。

恒例の”メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード”が始まろうとする頃、ビル内では、新マネージャーとしてチャーリーが、大イベントに向けての準備を整える。

エンリケは、チャーリーの妻妹サシャの携帯電話を盗み、沿道には300万人の人が溢れ、ショウはデナムらと共に法廷に向かう。

ジョシュらは、オデッサの技を盗んだスライドが、ショウの金庫を狙おうとしていることを確認しながら計画を進める。

サシャの電話から、チャーリーに生まれそうだという偽のメールを送り、彼を病院に向かわせて、”スヌーピー”のバルーン登場で盛り上がるスタッフの目を盗み、ジョシュは、フィッツヒューとエンリケと共にビルに侵入する。

銀行員に扮したスライドはサイモンを訪ねて、改装するフィッツヒューの部屋を見学し、サイモンをクローゼットに閉じ込めてしまう。

スライドが、サイモンとエレベーターに乗ったことを確認していたジョシュらは、仕方なく階段でペントハウスに向かう。

ジョシュは、機械室でエレベーターを止めて、乗っていたスライドは足止めされる。

オデッサが、ペントハウスを警備する捜査官を叩きのめし、スライドは、エレベーターの天井から脱出して階上へと向かう。

ペントハウスに侵入したジョシュらは、壁に隠された金庫を発見するが、スライドが現れて三人に銃を向ける。

しかし、オデッサがスライドに銃を向けて彼を観念させて金庫を開けようとする。

サシャの出産は間違えで、ビルに戻ったチャーリーは、色々考えた挙句に、ようやくジョシュに騙されたことに気づく。

裁判所に着いたショウとデナムは、感謝祭の休暇で判事が不在だと知りビルに戻る。

その頃、オデッサが金庫を開けるのだが、中が空と分かり、スライドが、フィッツヒューから銃を奪おうとして揉み合いになる。

暴発した銃の弾丸が”フェラーリ”のボンネットに当たり、ジョシュは、車のボディが純金製だと気づく。

フィッツヒューの計算で、車の重量と金相場から、変動差1000万ドルとしても、その価値は4500万ドルだと分かる。

ジョシュらは、窓の掃除用のゴンドラのワイヤーで、車を6階下のフィッツヒューの部屋に移そうとする。

その頃、デナムは、自分達が裁判所に誘き出されたことで、ペントハウスに何者かが盗みに入っていることに気づく。

車は宙吊りとなり、見張りの捜査官の意識が戻ったことに気づいたジョシュとスライドは、ワイヤーをつたい階下に向かう。

車を部屋に引き入れようとしたフィッツヒューだったが、車と共に宙吊りになってしまう。

ジョシュは、部屋から垂れ下がるロープを掴むようにとフィッツヒューに指示する。

それに失敗しそうになったフィッツヒューを、その場に現れたチャーリーが助ける。

ジョシュとスライドは車に乗り移り、チャーリーがそれにロープをかけて、何とか車を部屋に移すことに成功する。

車をエレベーター・ボックスの上に乗せようとしたジョシュは、ショウの不正を証明できる元帳を見つける。

車はエレベーターの上に移動されてロビーに向かい下り始め、戻ってきたショウとデナムがそれに乗りこみ上に向かう。

レスターに連絡したジョシュは、用意したトラックを駐車場に移動するよう指示する。

部屋の隠し金庫の件で、情報隠匿を指摘したデナムは、車を気にするショウを、保釈規定違反で拘留する。

その後、駐車場の監視カメラでトラックに気づいたデナムは、ビルから逃走する、レスターが運転するトラックを追う。

止められたトラックは囮で、レスターは、自分が自殺を図ったことをデナムに伝える。

しかし、ジョシュはデナムに、そして仲間達もスライド以外は逮捕される。

ジョシュと同じ護送車に乗せられたショウは、元帳が目的だと見破られ取引しようとする。

そかし、ジョシュらはそれを拒み、デナムらFBI側に裏取引の証拠となる、ショウの元帳を見せて保釈を求める。

ジョシュだけが車の窃盗で刑期を受け、仲間達は釈放され、ショウは有罪を認めることになる。

その後スライドらは、ビルの屋上の温水プールに隠された”フェラーリ”を手に入れ、チャーリーには子供が生まれる。

有罪となったショウは、刑務所に収監される。

そして、ビルのスタッフ全員には、純金の”フェラーリ”のパーツが送られ、ジョシュは、笑みを浮かべながら、2年間の刑務所生活を始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨークマンハッタン
65階建の超高級マンション“ザ・タワー”の管理を仕切るビルディング・マネージャー、ジョシュ・コヴァックスは、居住者の満足度を満たすために、日々、精力的に仕事をこなす。
そんな時、ジョシュが慕う居住者で、実業家で富豪のショウが、証券詐欺の容疑でFBI捜査官デナムらに逮捕される。
ジョシュは、スタッフの年金をショウに渡して運用させていたため、彼が財産を没収されたことで、それが回収不能となる。
その後ショウは、1000万ドルで保釈され、FBIの監視下で監禁される。
その頃、ショウに全財産を預けていた、ビルのドアマンのレスターが、引退後の生活に絶望して自殺を図る。
幸いレスターは助かるが、彼の気持ちを知ったジョシュは、ショウへの復讐を誓う。
ジョシュは、ショウ所有の”フェラーリ”を叩き壊し、義弟のチャーリーやエレベーター係のエンリケと共に解雇されるが、彼らとコソ泥のスライドを仲間に引き入れ、ショウの隠し財産2000万ドルを奪おうとするのだが・・・。
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紆余曲折あったエディ・マーフィの企画を、ブレット・ラトナーの協力で映画化した痛快コメディ。

冒頭のリッチで洗練された雰囲気、そして、超豪華キャストの面々が登場するだけで、胸躍る快心作の予感を漂わせる。

しかし、ブレット・ラトナーらしい軽快な演出は十分に楽しめるのだが、名だたるスターの魅力が100%生かされているかというと、やや物足りない。

とにかく、期待に胸ふくらませながら観始めたわけだが、原案と脚本が「オーシャンズ11」(2001)だけに、それを彷彿させる内容にあまり新鮮味もなく、全体的には楽しい作品なのだが、終盤にかけてもそれほど盛り上がらない。

北米興行収入は約7800万ドル、全世界では約1億5300万ドルのヒットとなった。
制作費7500万ドル。
ベン・スティラーのギャラが1500万ドルで、エディ・マーフィは750万ドル。

舞台となるビルは、ドナルド・トランプの”トランプ・オーガナイゼイション”が所有管理する”トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー”で、物語のキーポイントとなる、スティーヴ・マックイーンが所有していた”フェラーリ250GT ルッソ”の登場も実に興味深い。

仕事柄、堅物ではあるが、人情味もあるビルのマネージャー、ベン・スティラー、もう少し派手なパフォーマンスを期待したコソ泥エディ・マーフィ、主人公の義弟ケイシー・アフレック、詐欺行為で逮捕される富豪の実業家アラン・アルダ、破産した投資家マシュー・ブロデリック、いい味を出しているFBI捜査官のティア・レオーニ、同様に能天気なエレベーター係を好演しているマイケル・ペーニャ、巨漢のメイドを豪快に演ずるガボレイ・シディベ、アパート・ビルの総支配人ジャド・ハーシュ、人間味溢れるドアマンのスティーヴン・ヘンダーソンFBI局長のジェリコ・イヴァネク、主人公の妹ジェシカ・ゾア、裁判所の警備員ヘヴィ・Dなどが共演している。


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