大金を手に入れようとする女性が破滅していく様を描く、監督バイロン・ハスキン、主演リザベス・スコット、ドン・デフォア、ダン・デュリエ、アーサー・ケネディ、クリスティン・ミラー他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:バイロン・ハスキン
製作:ハント・ストロンバーグ
原作:ロイ・ハギンズ
脚本:ロイ・ハギンズ
撮影:ウィリアム・C・メラー
編集:ハリー・ケラー
音楽:R・デイル・バッツ
出演
ジェーン・パーマー:リザベス・スコット
ドン・ブレイク/ブランチャード:ドン・デフォア
ダニー・フラー:ダン・デュリエ
アラン・パーマー:アーサー・ケネディ
キャシー・パーマー:クリスティン・ミラー
ブリーチ警部補:バリー・ケリー
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1949年製作 100分
公開
北米:1949年8月13日
日本:未公開
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス、ハリウッド・ヒルズ。
ジェーン・パーマー(リザベス・スコット)と夫のアラン(アーサー・ケネディ)は、友人ラルフのパーティーに向かっていた。
ラルフの妻が好きになれないジェーンは、引き返したいことをアランに伝える。
ジェーンが車を止めようとしたために、ハンドルを誤りそうになったアランは、仕方なく引き返すことにする。
その直後、対向車線の車の男が、ジェーンとアランの車にバッグを投げ込む。
車を止めてバッグの中を確認したアランとジェーンは、大金が入っていたために驚く。
運転席に座ったジェーンは別の車に気づいて走り去り、アランは、その車にバックを渡すつもりだったと考える。
大金を手に入れることを考えたジェーンは車を振り切り、アランと運転を代わる。 自分たちが大金を持っていることは誰も知らないと言うジェーンは、危険な金かもしれないので警察に届けようとするアランの意見を聞こうとしない。 警官に車を止められて焦るアランは、ウィンカーを出さなかったために違反チケットを切られただけだった。 ジェーンから、警官に現金を渡せたはずだと言われたアランは、アパートでバッグを調べることにする。 アパートに戻ったアランは、駐車場にいた洗車係のピートに、向かいの部屋に住む妹のキャシー(クリスティン・ミラー)のことを訊く。 キャシーが戻っていないことを確認したアランとジェーンは部屋に向かう。 ジェーンがベッドの上に出した現金をチェックしたアランは、番号がそろわない紙幣で十万ドルはあることに気づく。 届け出るべきだと考えるアランに対し、ジェーンは、安全だと分かるまで使わずに隠しておくことを提案する。 納得できないアランは、自分ができることすべてを与えたとはずだとジェーンに伝えるものの、借金もある人生に満足できない。 そこにキャシーが現れ、ジェーンとアランは動揺しながら話をする。 キャシーを見送ったアランは、彼女が来ただけで怯えてしまう状況を考え、今後の不安をジェーンに話す。 ジェーンから、現金は隠し時間をかけて考えることを再び提案されたアランは、この件に一切触れないことを彼女に約束させて、1週間置いておくことにする。 その後アランは、現金の入ったバッグをユニオン駅の手荷物預り所に預け、チケットを入れたコートのポケットに穴が開き、裏地に入ったことをジェーンに伝える。 翌日、その金を当てにしたジェーンは買い物をしてしまい、それをアランに見つからない場所に隠す。 訪ねて来た刑事に扮するダニー・フラー(ダン・デュリエ)から、探したいものがあると言われたジェーンは、購入したコートが見つかってしまう。 ジェーンが金を使ったことに気づいたダニーは、それを返すようにと言って彼女に迫る。 白を切るジェーンは、コートは義妹のもので、部屋に入れたのは、主婦が暇を持て余しているからだとダニーに伝える。 納得しないダニーはジェーンを殴り、警察に届けたと言う彼女に、それならば新聞に載るはずだと伝える。 ダニーは、夕刊に記事が載らなければまた来ると言ってジェーンを脅し、その場を去る。 その後、帰宅したアランは、口座の限度額を超える小切手を何回も切ったと銀行から連絡があったことをジェーンに伝える。 昨日だけで580ドルも使ったことを追及されたジェーンは、全部でいくら使ったか訊かれ、790ドルだと答える。 預かり証のチケットを検事局に届けることを考えるアランは、1人で持って逃げると言うジェーンに、2人とも逮捕されるだけで、不幸な人生が待っていると伝える。 自分は違うと言うジェーンに、ブランチャード夫妻だった時は幸せだったか尋ねたアランは、動揺する彼女を気遣う。 現金が原因でこんなことになっていると言われたジェーンは、手放したくないとアランに伝える。 これはチャンスで、中流階級の下層だったことで苦しみ、裕福だと思った前の夫と結婚したと言うジェーンは、不幸な結婚だったとアランに伝える。 今は違うと言うジェーンに、あの金では幸せにはなれないと伝えたアランは、心の安らぎこそ価値があるもので、金では買えないと付け加える。 1週間置いておくと約束したと言われたアランは仕方なく納得し、その後は手放すとジェーンに伝える。 考えがあると言うアランは、明日の夜、出会った時のことを思い出しながら食事をして、湖でボートに乗ることを提案する。 喜ぶような振りをしたジェーンは、あることを考える。 その後ジェーンは、現れたダニーから再び現金のことを訊かれ、アランが2日後に警察に渡すと伝える。 アランには何も話していないと言うジェーンは、現金を取り戻すには自分の協力なしでは無理だとダニーに伝える。 ジェーンが気に入ったダニーは、2人で組むことを提案して彼女にキスする。 ダニーは、5時に連絡すると言うジェーンに、電話番号を渡してその場を去る。 その後、ダニーに電話をしたジェーンは、今夜、決行することを伝えて、裏切らないことを確認する。 9時に”ウエストレイク・パーク”のヤシの木にボートで向かい、ライトで合図すると伝えたジェーンは、罠ではないかと疑うダニーを信用させる。 アパートに戻ったジェーンは拳銃を持ち出し、アランと食事をしてウエストレイク・パークに向かい、湖でボートに乗る。 昔の話をしていたジェーンは岸に戻りたいと言いだし、現金のチケットを警察に渡すべきだとアランに伝える。 現金のことは忘れるようにと言うアランは、ジェーンのバッグに入っていた銃に気づく。 それを手にしたジェーンはアランと揉み合いになり、彼を撃ってしまう。 待機していたダニーは、ボートで迎えに来たジェーンがアランを殺したことを知る。 ジェーンに銃を向けられたダニーは、金はあげると伝えるものの、アラン殺しを自分のせいにすると言われ、アランのコートを着て彼に扮するよう指示される。 死体は沈めるつもりのジェーンは、それをダニーに知らせる。 岸に戻りボートを降りたジェーンとダニーは、アランの所持品を確認する。 それを受け取ったジェーンは、現金のことを話すダニーに、アランと帰宅する様子を誰かに目撃させる必要があると伝える。 夜中に待ち合わせる場所を伝えたジェーンは、現金はコールドウォーター峡谷に隠したと伝えて、ダニーに信じてもらう。 アパートの駐車場に向かったジェーンは、アランが洗車を頼みたいと言っているとピートに伝える。 ピートに合図したアランに扮するダニーは、ジェーンに買い物を頼まれた振りをして車で走り去る。 キャシーに会ったジェーンは、アランが酒を買いに行ったことを伝えて部屋に誘う。 その後ジェーンは、1時間経ってもアランが戻らないことで苛立つ芝居をして、警察にまで行方不明の届を出そうとするものの、その日は受け付けてもらえなかった。 ジェーンの様子を不審に思うキャシーは、不足していない酒をアランが買いに行ったことも不思議に思う。 ジェーンは、かなり前からアランが自分を愛していないようだと話し、キャシーは、兄は直ぐに戻るだろうと言って部屋に戻る。 その後、車で出掛けたジェーンはダニーを待ち、拳銃をバッグから出して隠す。 現れたダニーを乗せたジェーンは、バッグの中に銃があるか調べられて車を出す。 ジェーンは、何に使う現金なのか訊いてもダニーが答えないために苛立ち、スピードを上げる。 ベルエアを走行中、街道に出ようとする車に追突しそうになったジェーンは、急停車する。 車を降りたダニーは、金は埋めていないはずだと言ってその場を去る。 ダニーが着ているアランのコートにチケットが入っているために、ジェーンは彼を引き止めるものの無駄だった。 海岸に向かったジェーンは、アランの所持品を海に捨てて、車を置いて行く。 車は2人組の男に奪われる。 アパートに戻ったジェーンは、キャシーからの電話でアランのことを訊かれ、戻っていないことを伝える。 翌日ジェーンは、電話番号で住所を調べてダニーの家に向かい、彼にバッグの中の銃を奪われる。 ジェーンがアランのコートにこだわるために調べたダニーは、ポケットに穴が開き、裏地に何かあることに気づく。 ダニーが取り出したものを見たジェーンは気を失ってしまい、ダニーはただの紙切れを見て不思議に思う。 ジェーンのアパートを調べていたキャシーは、引き出しの中のタオルに拳銃が隠してあった跡を確認し、手荷物預り所のチケットを見つけて持ち出す。 キャシーは、かかってきた電話を気にしながら去ろうとするものの、そこに見知らぬ男性ドン・ブレイク(ドン・デフォア)が現れる。 アランのイギリス時代の戦友だと言うドンは、キャシーが彼の妹で、向かいの部屋に住んでいることを知る。 廊下に誰かがいたために、ドンを部屋に入れたキャシーは、アランは昨夜から行方不明だと伝える。 ジェーンには内緒で部屋に入り調べたと言うキャシーは、協力してくれる様子のドンから、ジェーンの最初の夫が自殺したことを知っているか訊かれる。 破産を苦にした自殺なのでジェーンは関係ないとドンに伝えたキャシーは、アランの件で悩んでいるようなので力になると言われ、彼を信頼する。 ジェーンはチケットのことをダニーに話し、それがアパートにあると考えて銃を返してもらおうとする。 銃をジェーンに向けたダニーは、昨夜、自分を殺そうとしたことを責めながら、彼女に迫りキスする。 帰宅したジェーンは、チケットを捜すものの見つからない。 ジェーンを訪ねたキャシーは、アランが失踪したと言う彼女に、軍隊時代から大切にしていた銃を持って行くはずだと言って、わざと話題にする。 ジェーンに銃を見せられたキャシーは動揺し、彼女がアランの失踪に関係していることに気づく。 そこに訪ねて来たブリーチ警部補(バリー・ケリー)は、届を出したことをジェーンに確認し、キャシーを紹介される。 自分たちが動くのは犯罪がらみの場合だけだと言うブリーチは、アランの浮気の件を話し、ベルエアの住人が、女が運転するジェーンの車と衝突しそうになったと伝える。 ブリーチは、アランと思われる男が車を降りて、女と口論になったという通報を受けたとジェーンに話す。 目撃者は車のナンバーも見ているため、犯罪の可能性も考えられなくないと言うブリーチは、女に心当たりがないかジェーン尋ねる。 見かけたことがあると答えたジェーンは、キャシーから黙っていた理由を訊かれる。 そこに電話が入り、連絡を受けたブリーチは、車がメキシコ国境で発見されたことをジェーンに知らせ、アランのことは私立探偵に任せるようにと伝えて、その場を去る。 アランの浮気を信じないキャシーは、相手の女がジェーンに似すぎていることを気にしながら部屋に戻ろうとする。 そこにドンが現れ、ジェーンにアランの戦友である彼を紹介したキャシーは部屋に戻る。 ドンを部屋に招き入れたジェーンは、警戒しながら彼に様々な質問をして、探りを入れる。 ドンも、ジェーンを牽制しながら廊下で見かけた不審な男(ダニー)の話をする。 動揺しながら警官だと言うジェーンに別れを告げたドンは、部屋を出る。 アランの戦友シャーバーに電話をしたジェーンは、彼がドンを知らないことを確認し、アパートに来てもらおうとする。 現れたダニーに、刑事と思われるドンに見られたことを非難するジェーンは、チケットの件を訊かれて、見つからないと答える。 協力し合うべきだと言うジェーンは、キャシーが疑っていることをダニーに伝え、彼女を殺させようとする。 兄の失踪で悩んだキャシーが服毒自殺することにして、ダニーに実行させようとしたジェーンは、それを拒む彼に何とかしてほしいと伝える。 苛立つダニーは、毒は手に入れるので、自分で始末するようにとジェーンに伝えて部屋を出る。 ダニーを追ったダンは、彼が乗った車のナンバーをメモする。 キャシーの部屋に向かい話をしたドンは、アランとジェーンの写真を持って出かける。 ウエストレイク・パーク。 キャシーを送ったドンは、惹かれ合うようになった彼女にキスし、自分のことは今は語れないが、言動が気になるジェーンの件を片付けてから話をすると彼女に伝える。 キャシーは、恐ろしいことが起きる予感がすると言うドンに信頼していることを伝え、もう一度キスして別れる。 酔って戻ったダニーから毒薬を受け取ったジェーンは、動揺しながら、それを使う方法を考える。 翌日、ミルクを飲もうとしていたキャシーは、現れたドンから食事に誘われる。 ミルクのグラスを冷蔵庫に入れたドンは、チケットを手にしたキャシーからユニオン駅にも行きたいと言われ、出かけようとする。 アランの銃と一緒にあったチケットを見せてもらったドンは、それが手掛かりだと考え、食事よりこの件が先だと言ってユニオン駅に向かおうとする。 そこに現れたジェーンは、会ってほしい人がいるとドンに伝える。 ドンから次の機会にと言われたジェーンは、相手はシャーバーだと伝えて、車が見つかりアランのメモがあったので、メキシコに向かうことをキャシーに知らせる。 キャシーからメモを見せてほしいと言われたジェーンは、プライベートな内容であり、今回の件はすべて自分に任せるというアランの意見を尊重すると伝える。 部屋に向かいドンとシャーバーを対面させたジェーンは、2人に面識がないことを確認する。 出かけようとするドンは、自分を疑いそれを拒むキャシーから、渡したものを返してほしいと言われて戸惑う。 それがチケットだと確信したジェーンは、シャーバーに感謝して帰ってもらい、ドンとキャシーに銃を向ける。 ジェーンがドンからチケットを奪う間に、キャシーは部屋に戻り警察に電話をする。 戻ったキャシーは、ドンが殴られて気を失っていることに気づき、アダムス医師を呼ぶ。 もう一度、警察に電話をしたキャシーは、ユニオン駅に警官を向かわせるよう指示する。 ユニオン駅。 ジェーンからチケットを渡されてバッグを受取りに行った男性は、”警察に通報するように”というメモを見て驚く。 バッグをジェーンに渡した男性は、5ドルを受け取っただけでその場を去る。 ジェーンは、”女が取りに来たら警察に通報するように”というメモを見て動揺する。 意識が戻り医師の治療を受けたドンは、駅のことを気にするものの、キャシーから、事件性がないので警察に断られたと言われ、駆け付けていた警官に、殴られたことは事件ではないのかと尋ねる。 アランとは戦友でなかったとキャシーに伝えたドンは、ジェーンのことを片付けようとする。 アパートで眠っていたダニーは、現れたジェーンから一緒にメキシコに行くことを提案され、現金を確認して動揺する。 ダニーは、6万ドルの現金の出所を気にするジェーンに、強請られて払う金だったことを伝える。 渡すはずだった相手は自分の顔を知らないと言うダニーは、保険代理業の富豪が顧客をだまし、紙切れを保険だと偽り保険金を奪ったとジェーンに話す。 6万ドルは、その一部をくすねた金だというダニーの話を聞いたジェーンは、安全な金だと言って祝杯をあげようとする。 ダニーのグラスに毒を入れたジェーンは、それを飲んだ彼が苦しみながら死んだことを確認して、現金を持って部屋を出る。 ドンがメモしたダニーの車のナンバーで住所が分かり、彼の家に向かったブリーチは、死んでいるダニーと毒薬の瓶を見つける。 ブリーチは自殺だと考えるが、ドンはジェーンの仕業だと言い張り、夫のアランはウエストレイク・パークの湖の底だと伝える。 湖は調べていたブリーチは、アランとジェーンが2人で帰ったことは係員から聞いたことをドンに伝える。 アランはボートを降りていないと言うドンは、彼を装ったのがダニーだと推理する。 遺体が上がるはずだと言われたドンは、ジェーンが沈めたはずなので湖の底を調べなければならないとブリーチに伝える。 ブリーチは、湖の底をさらうことの困難さをドンに話す。 そこにダニーの恋人が現れ、死体を見て動揺する彼女は、ブリーチから毒薬の瓶を見せられ、自殺だと言って泣き崩れる。 女は、5~6万ドルの取り引きがうまくいかなかったダニーと、一緒に毒薬を買いに行ったことをブリーチに話す。 ダニーの自殺を確信したブリーチは、疑うなら証拠を持ってくるようにとドンに伝える。 アランは行方不明でダニーは自殺だと言われたドンは考えを変えず、湖をさらう費用をブリーチに尋ね、4000ドルかけて騙された男の話を聞く。 メキシコに向かうジェーンは、途中で車を止めてバッグから現金を出し、トランクの底に隠す。 そこに男性が通りがかり、パンクだと言うジェーンの車のバンパーに乗っていた100ドル札の束を見て驚く。 パトカーも現れるが、ジェーンは、パンクを直したので大丈夫だと警官に伝えて、疑われることなく走り去る。 国境を越えてメキシコに入国したジェーンは、ペトリという偽名でホテルに宿泊し、豪遊を始める。 夢のよう日々に満足するジェーンだったが、ドンが現れたために驚く。 アランとは離婚すると伝えたジェーンは、ドンから”未亡人”だと言われ、現金の話をする彼から半額を要求される。 ドンから、ダニーの恋人の話では6万ドル持っているはずだと言われたジェーンは、それを否定する。 ジェーンは、アランの遺体を見つけたことを話すドンから、警察は絡んでいないと言われ、遺体を元の場所に沈めたことを知らされる。 動揺するジェーンは、取引に応じなければ再び遺体を引き揚げると言われ、仕方なく現金を見せる。 札束一つを手にしたドンは、多すぎるために一部を戻し、湖の底をさらった費用だとジェーンに伝える。 ジェーンに警官だと思われたドンはそれを否定し、君を許せない者だと言って、現金全額を渡そうとする彼女を無視して、待機していたリヴェラ警部補を呼ぶ。 自分を追及する理由をドンに尋ねたジェーンは、彼が元夫ブランチャードの弟で、自殺ではなく殺したと思っていることを知る。 夫は愛がないと知り自殺したと言い張るジェーンは、殺す方法には色々あり、正体を知った今、兄は自殺したと考えてもいいと言うドンから、アランやダニーのことを追及される。 銃を手にしたジェーンは、押し入って来たリヴェラやドンらに、現金は自分のものだと言いながら興奮して、テラスに後ずさりする。 誤って転落したジェーンは死亡し、ホテル内は混乱する。 ロビーで待っていたキャシーの元に向かったドンは、ハネムーンは楽しめなかったが帰ろうと伝える。 騒ぎがジェーンのことだとキャシーに伝えたドンは、彼女と共にその場を去る。
...全てを見る(結末あり)
キャシーとボート乗り場に向かったドンは、係員にアランとジェーンの写真を見せて、2人が昨夜、来たことと、チップをはずんだということを知る。
手荷物預り所に向かったジェーンは警戒し、自分を見つめる男性に近づき、5ドルで荷物を取りに行ってもらおうとする。
*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
ジェーン・パーマーと夫のアランは、街道ですれ違った車から大金が入ったバッグを投げ込まれる。
驚いたアランはそれを届け出ようとするものの、ジェーンは、新たな人生を歩めるチャンスと考えて、現金を手に入れようとする。
アランとジェーンは話し合い、現金を駅の手荷物預り所に預けて様子を見ることになる。
その後、現金の持ち主だったダニーに脅されたジェーンは、ある考えを実行して、それを手に入れようとするのだが・・・。
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1947年に”サタデー・イブニング・ポスト”に連載されたロイ・ハギンズの小説を基に製作された作品。
サイレント時代から撮影監督としても活躍していたバイロン・ハスキンが、人気スターのリザベス・スコット他の個性を活かし、一級のフィルム・ノワールに仕上げて高い評価を得た作品。
出演者の人物像を丁寧に描き、それぞれの役柄を見事に演じさせたバイロン・ハスキンの演出と、原作者であるロイ・ハギンズの脚本が見どころの作品。
フィルム・ノワールの代表女優である主演のリザベス・スコットは、大金を手にしたことで魔性の女に変貌する女性を実に魅力的に演じている。
悪人には見えないものの、謎の男として主人公を追及しようとするドン・デフォア、現金の持ち主であり、主人公と関係する男を熱演するダン・デュリエ、主人公の夫アーサー・ケネディ、その妹であり、リザベス・スコットに迫る美しさで魅力的な女性を演ずるクリスティン・ミラー、事件に関わる警部補バリー・ケリーなどが共演している。