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Tommy/トミー Tommy (1975)

イギリスのロックバンド”ザ・フー”が1969年5月に発表したロック・オペラ”トミー”を鬼才ケン・ラッセルの演出で映画化したロック・ミュージカル。
出演ロジャー・ダルトリーアン=マーグレットオリヴァー・リードエルトン・ジョンエリック・クラプトンジャック・ニコルソン他。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ミュージカル

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スタッフ キャスト ■
監督:ケン・ラッセル

製作
ケン・ラッセル

ロバート・スティグウッド
脚本
ケン・ラッセル

ピート・タウンゼント
撮影
ディック・ブッシュ

ロニー・テイラー
編集:スチュアート・ベアード
音楽:ザ・フー

出演
トミー・ウォーカー:ロジャー・ダルトリー

ノラ・ウォーカー:アン=マーグレット
ウォーカー大佐:ロバート・パウエル
フランク・ホッブス:オリヴァー・リード
アシッド・クィーン:ティナ・ターナー
ピンボールの魔術師:エルトン・ジョン
伝道師:エリック・クラプトン
本人:ピート・タウンゼント
本人:ジョン・エントウィッスル
本人/アーニー:キース・ムーン
ケヴィン:ポール・ニコラス
精神科医:ジャック・ニコルソン
サリー・シンプソン:ヴィクトリア・ラッセル
アーサー・シンプソン:ベン・アリス
看護師:ヴィッキー・ブラウン
障碍者:ケン・ラッセル

イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1975年製作 111分
公開
イギリス:1975年3月26日
北米:1975年3月19日
日本:1975年4月24日
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $34,251,530


アカデミー賞 ■
第48回アカデミー賞

・ノミネート
主演女優(アン=マーグレット
音楽賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
第二次大戦下。
イギリス空軍大佐ウォーカー(ロバート・パウエル)は、愛する妻ノラ(アン=マーグレット)に別れを告げて戦地に向かう。

軍需工場で働いていたノラは、撃墜された夫の戦死を知らされて卒倒してしまう。

その後、終戦と同時に男の子を出産したノラは、息子を唯一の希望にして生きる。

1951年。
成長したトミーと共に参加したキャンプで、ノラはその場の責任者フランク・ホッブス(オリヴァー・リード)と知り合い、やがて二人は恋に落ちる。

しかし、戦死したと思われたウォーカーが戻り、ノラとの愛し合う現場を見られたフランクは、彼をなぐり殺してしまう。
...全てを見る(結末あり)

それを、一部始終目撃してしまった幼いトミーは、ノラとフランクに、何も言わず、聞かず、見なかったことにすることを強要される。

それ以来トミーは、言葉を話さず、見ることも聞くこともできなくなってしまう。

成人となったトミー(ロジャー・ダルトリー)だったが、症状は変わらず、ノラは、”マリリン・モンロー”を崇めるカルト教、フランクはドラッグの売人アシッド・クィーン(ティナ・ターナー)の力でトミーを治療しようとするが、効果はなかった。

その上、いとこのケヴィン(ポール・ニコラス)やおじのアーニー(キース・ムーン)に預けられたトミーは、彼らに痛めつけられ弄ばれる。

そして姿を消したトミーは、スクラップ上でピンボール・マシンを見つけて、それを扱い喜びを味わう。

その後、ピンボールの才能を開花させたトミーは億万長者となり、チャンピオン(エルトン・ジョン)を倒す。

富と名声を手に入れたトミーだったが、それを感じ取れない息子を見てノラは苦悩する。

フランクが探した精神科医(ジャック・ニコルソン)でも、トミーの治療方法は見つからなかった。

絶望の果てに、自宅屋敷に戻ったノラは、トミーを鏡に向かって激しく突き飛ばす。

その瞬間、トミーは正常に戻り、彼は自由を実感して、それを満喫する日々を送る。

トミーとノラの母子は喜びを分かち合い、彼の回復は、世間でさらなる話題となる。

奇跡が起きたことで、トミーは”救世主”と言われ、人々は彼の集会で熱狂する。

自分を希望の象徴と考えたトミーは、人々を屋敷に招き入れて歓迎する。

ノラとフランクは、それを利用して、人々がトミーの境地に達する道具として、サングラスや耳栓、そして口を塞ぐコルクなどを売りさばき財産を増やす。

しかし、自由を感じられない人々は、怒りを爆発させて、これが詐欺行為だと訴える。

それを制止して、目、耳、口を塞ぎピンボールをするよう指示したトミーだったが、人々はマシンを叩き壊し、ノラとフランクは襲われて殺される。

母ノラとフランクの死を確認したトミーはショックを受けるが、独り岩山に登り、自由と希望を感じる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
第二次大戦で父親を亡くした少年トミーは、母ノラと恋人フランクが恋に落ちたため、三人で暮らし始める。
しかしトミーは、戦死したと思われた父が戻り、母ノラと愛し合う現場を見られたフランクに殴り殺されるのを目撃してしまう。
ノラとフランクに、何も言わず、聞かず、見なかったことを強要されショックを受けた幼いトミーは、それ以来、言葉を話さずに、見ることも聞くこともできなくなってしまう。
成人となったものの、トミーの症状は変わらず、ノラとフランクは、カルト教やドラッグの売人に力を借りるが効果はなかった。
そんな時トミーは、いとこやアニーから酷い仕打ちを受けたことで姿を消し、スクラップ上でピンボール・マシンを見つけて、それを扱い喜びを感じる。
トミーは突然、ピンボールの才能を開花させてチャンピオンとなり、巨万の富を手に入れる。
やがて、奇跡の回復を見せたトミーは、救世主として影響力を発揮するのだが・・・。
__________

当時の若手から中堅どころだったミュージシャンやスターが顔を揃える、その後、大スターとなる豪華キャストなども話題の異色のミュージカル。

1970年代半ばの作品ではあるが、古さを感じさせない、ケン・ラッセルの前衛的な映像感覚が見事に生かされた、この種の作品では群を抜いた、質の高いものに仕上がっている。

主演のロジャー・ダルトリー以外の、ザ・フーのメンバーももちろん出演して、ケン・ラッセルは障碍者の役で登場し、彼の娘ヴィクトリアも、主人公の熱狂的信者役を演じている。

作品自体は高く評価され、興行収入は北米で約3400万ドルの大ヒットとなった。

第48回アカデミー賞では、主演女優(アン=マーグレット)と音楽賞にノミネートされた。

静の序盤から回復した動の後半へ、主人公を熱演するロジャー・ダルトリー、その母で、体全体を使った表現力で見事な演技を見せるアン=マーグレット、その情夫オリヴァー・リード、ノラ(アン=マーグレット)夫ロバート・パウエル、ヤクの売人ティナ・ターナー、ピンボールの魔術師エルトン・ジョン、カルト教の伝道師のエリック・クラプトン、バンド(ザ・フー)のメンバーでピート・タウンゼントジョン・エントウィッスルキース・ムーン(おじ役も)、主人公のいとこポール・ニコラス、そして、精神科医でジャック・ニコルソンが登場する。


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