疎遠だった女子高生2人が再会して実行する殺人計画を描く、監督、脚本コリー・フィンリー、主演オリヴィア・クック、アニャ・テイラー=ジョイ、アントン・イェルチン、ポール・スパークス、フランシー・スウィフト他共演のダーク・コメディー・スリラー。 |
・アニャ・テイラー=ジョイ / Anya Taylor-Joy / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:コリー・フィンリー
製作
ケヴィン・J・ウォルシュ
ナット・ファクソン
ジム・ラッシュ
アンドリュー・ダンカン
アレックス・サックス
製作総指揮
B・テッド・ダイカー
ライアン・ストーウェル
デクラン・ボールドウィン
脚本:コリー・フィンリー
撮影:ライル・ヴィンセント
編集:ルイーズ・フォード
音楽:エリク・フリートランダー
出演
アマンダ:オリヴィア・クック
リリー・レイノルズ:アニャ・テイラー=ジョイ
ティム:アントン・イェルチン
マーク:ポール・スパークス
シンシア・レイノルズ:フランシー・スウィフト
カレン:ケイリー・ヴァーノフ
パーティーの友人:アレックス・ウルフ
アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2017年製作 92分
公開
北米:2018年3月9日
日本:2019年9月27日
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $3,072,610
世界 $3,187,260
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
コネチカット州。
郊外に住む裕福な家庭で育つ高校生アマンダ(オリヴィア・クック)は、ナイフで不具の馬を安楽死させてしまう。
友人リリー・レイノルズ(アニャ・テイラー=ジョイ)の豪邸を訪ねたアマンダは、屋敷内を見て回る。
親友だった二人は、リリーの父親の死をきっかけに疎遠になっていた。
再会した二人は勉強を始める。
第1章
学業優秀なリリーから勉強を教えてもらうアマンダは、母カレン(ケイリー・ヴァーノフ)が200ドルを払い、自分と付き合うよう依頼するメールを見たことを話す。
後日も報酬の話になったリリーは、今回はカレンからお金を受け取っていないと言って、会いたかっただけだとアマンダに伝える。
リリーから義父マーク(ポール・スパークス)を紹介されたアマンダは、彼女がマークを嫌っていることに気づく。 それを否定したリリーだったが、アマンダに追及されて認める。 そして、不特定多数の精神疾患と診断されセラピーを受けているアマンダと、こちらも問題を抱えるリリーは親交を深めていく。 リリーの家で映画を観ていたアマンダは、好きな時に涙が流せることを伝えて、その方法を教える。 マークから遅くなる前に帰るようにと言われたアマンダは、母親に来てもらおうとした彼に、ガン治療中なので無理だと伝える。 明らかにマークを嫌っているリリーに、彼を殺したいか尋ねたアマンダは、考えたことがないと言う彼女に、検討するべきだと伝える。 捕まると言われたアマンダは、そうとは限らないとリリーに伝える。 戸惑うリリーから帰ってほしいと言われたアマンダは、指示に従う。 その後アマンダは、リリーが話していたインターシップのことはウソで、学校を退学したことを確認する。 第2章 母シンシア(フランシー・スウィフト)に車を借りたリリーはパーティー会場に向かい、ドラッグの売人ティム(アントン・イェルチン)が騒ぎを起こしているのを目撃する。 帰ろうとしたリリーは、自分の車の場所でマリファナを吸おうとしているティムから話しかけられ、迷惑に思う。 アマンダとメールをして会いに行ったリリーは、マークの殺害について話し、その方法を彼女に尋ねる。 自分ならやらないと言うアマンダは、それがリリーの望む答えだと考える。 何も期待していないと言うリリーは、聞いてみただけだとアマンダに伝える。 シンシアから、来年、転校させる考えを知らされたリリーは、それが問題児が通う学校だったために動揺する。 更にリリーは、マークが既に学費を払ったことを知りショックを受ける。 ガレージに向かったリリーは、マークの自転車に細工すし、彼は転倒して怪我をする。 アマンダと話すリリーは、愛馬ハネムーナーの頸椎を切断して安楽死させた時の様子を聞き、マークの殺害を決を意する。 動物虐待で訴えられているアマンダは、自分が最初に疑われるので、完璧な計画とアリバイが必要だと考える。 第3章 アマンダとリリーは、介護施設で働くティムの元に向かい、彼からドラッグを買い銃を持っていることを確認する。 リリーの豪邸に連れたいかれたティムは、マーク殺害計画の内容を聞きながら、二人に銃を見せる。 それをリリーに渡したティムは、10万ドル払うと言う話が信じられない。 ドラッグを買った会話を録音したアマンダに脅されたティムは、侮辱されたために彼女に襲いかかり、携帯電話を奪う。 リリーに銃を向けられ携帯電話を渡すようにと言われたティムは、アマンダに電気スタンドで殴られ意識を失う。 後頭部から出血したティムは動揺し、アマンダとリリーに殺人を強要される。 銃は庭のバーベキューグリルに隠しておくと言われたティムは、3日後の土曜日に計画を実行するよう指示される。 その日がチャンスであり、リリーは母とスパ旅行に出かけ、アマンダは心理療法プログラムがあることを知ったティムは、誰かに話したり実行しなかった場合は、録音を警察に送ると言われて脅される。 それを断るティムから、二人とも刑務所行きだと言われたアマンダは、自分たちは未成年であり一流の弁護士も雇えると伝える。 ドラッグの売人で未成年者に手を出したこともあるティムは、軽犯罪でも15年の刑は確実だと言われ、二人に従うしかなかった。 その後リリーは、シンシアとスパ旅行を楽しむ。 眠っていたマークは、外のライトが点いたことに気づき警戒する。 翌日、シンシアと帰る準備をしていたリリーは、マークが迎えに来たために驚く。 帰宅したリリーは、グリルの中の銃だけを持ち去ったティムに腹を立て、自分たちでマークを殺すことをアマンダに提案する。 アマンダから、精神的に不安定な時にするべき行為ではないと意見されたリリーは反論するものの、学校を退学になりインターンシップもウソだと知っていると言えわれて動揺する。 そこにマークが戻り、タバコを吸っていたリリーは注意され、小言を言う彼に、母と離婚してほしいと伝える。 人の気持ちが分からない者と、まともに話す気はないと言うマークは、これ以上、面倒は見ない、今度の学校、以降は一切、金は出さないとリリーに伝える。 身を潜めて何もしなかったアマンダを非難し涙するリリーは、演技かと言われたためにそれを否定する。 リリーから、父の葬儀の際、一緒に泣いてくれた時は演技だったのかと訊かれたアマンダは、そうだと答える。 第4章 数日後、アマンダと映画を観ていたリリーは、ドリンクに睡眠薬”ロヒプノール”を入れたことを伝える。 理由を訊かれたリリーは、眠らせて2階に行きマークを殺し、ナイフをあなたの手に持たせるとアマンダに伝える。 リリーは後悔するものの、アマンダはドリンクをすべて飲んでしまい眠る。 2階に向かい、暫くして血まみれで戻ったリリーは、アマンダに血を塗り付けて動揺し、彼女に寄り添う。 その後、レストランの駐車係をしていたティムは、リリーが現れたために焦る。 リリーと話したティムは、彼女が大学の面接のために来たことを知り、事件に触れて彼女を気遣う。 車のキーをティムに渡したリリーは、あの日は来なくて良かったと言って、自分は殺す気になれなかったが、アマンダがこだわったと伝える。 その後アマンダとは話していないが、1週間ほど前に手紙をもらったとティムに伝える。 *手紙の内容 ティムから手紙の内容を訊かれたリリーは、読まずに捨てたと答える。
...全てを見る(結末あり)
”精神医療施設は悪くない場所で、様々な夢を見るのだが、人間はネットの世界により滅ぼされ、やがて馬の世界になり、飼い主の記憶のないサラブレッドだけになり、自由に交尾して駆け回る・・・。”
*(簡略ストー リー)
コネチカット州。
裕福な家庭で育つものの、精神的に問題がある女子高生のアマンダは、疎遠だった幼馴染のリリーと再会する。
成績優秀なリリーも、実は問題を抱えて学校を退学していた。
そんなリリーは、抑圧的な義父マークを嫌い、アマンダから殺害を勧められる。
ドラッグの売人ティムに目をつけたリリーは、アマンダと共に殺害計画を実行しようとするのだが・・・。
__________
若手監督として期待されるコリー・フィンリーが、脚本を兼ねて演出した作品。
疎遠だった女子高生二人が再会して実行する殺人計画を描くダーク・コメディー・スリラー。
上流階級の家庭で育ち何不自由ない生活を送っていた幼馴染の二人が、それぞれ問題を抱えながら巻き起こす騒動と、曖昧な考えの内に実行する殺人計画の顛末がブラック・ユーモア的に描かれている。
独特な映像感覚や音楽の使い方、普通の少女に見える主人公二人の残酷性とインパクトのある表情、その個性を活かした演出など、斬新なアイデアで描く内容は批評家に絶賛された。
主演のオリヴィア・クックは、無気力で投げやりな性格の精神的に問題がある女子高生を見事に演じ、幼馴染の彼女に再会し殺人計画まで実行する役柄を好演し、表情だけで人を惹きつけるアニャ・テイラー=ジョイの魅力も見逃せない。
主人公二人に脅されて殺人計画に加わるドラッグの売人役を味のある演技で演ずるアントン・イェルチン、リリー(アニャ・テイラー=ジョイ)に殺される義父ポール・スパークス、その妻フランシー・スウィフト、アマンダ(オリヴィア・クック)の母親ケイリー・ヴァーノフ、パーティーのリリーの友人アレックス・ウルフなどが共演している。