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ザ・エッグ Thick as Thieves (2009)

ロマノフ王朝の秘宝を狙う伝説の強盗と彼と組む男が警察も絡んだ陰謀に巻き込まれていく様を描く、監督ミミ・レダー、主演モーガン・フリーマンアントニオ・バンデラスラダ・ミッチェルロバート・フォスター他共演の犯罪サスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

モーガン・フリーマン / Morgan Freeman / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ミミ・レダー

製作総指揮
フロリアン・レクナー
カイ・シュールマン
ヘンリー・ウィンタースターン
ダニー・ディムボート
ボアズ・デヴィッドソン

トレヴァー・ショート
製作
ロリー・マクレアリー

アヴィ・ラーナー
ダニー・ラーナー
ランドール・エメット
レス・ウェルドン
脚本:テッド・ハンフリー

撮影:ジュリオ・マカット
編集:マーティン・ニコルソン
音楽:アトリ・オーヴァーソン

出演
キース・リプリー:モーガン・フリーマン
ガブリエル・マーティン:アントニオ・バンデラス
アレクサンドラ・コロレンコ:ラダ・ミッチェル
ウェバー警部補:ロバート・フォスター
ニッキー/ヴィクトル・コロレンコ:ラデ・シェルベッジア
マイケルズ:トム・ハーディ
ザイコフ:マーセル・ユーレス
ジョースト:ジョシュア・ルービン

アメリカ/ドイツ 映画
配給 ファースト・ルック・スタジオ
2009年製作 103分
公開
北米:2009年4月17日
日本:2010年5月15日
製作費 $25,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
伝説の強盗キース・リプリー(モーガン・フリーマン)は、地下鉄車内で、強引な手口で宝石店”ロマノフ”のダイヤを盗んだガブリエル・マーティン(アントニオ・バンデラス)の仕事ぶりを観察する。

ニューヨーク市警のウェバー警部補(ロバート・フォスター)は、監視カメラでリプリーを見つけ警戒を始める。

ダイヤを売りさばこうとしたマーティンは、そこでリプリーと対面するが、彼に借金返済を迫るロシアン・マフィアに襲われ、ダイヤを奪われてしまう。

リプリーから仕事に誘われたマーティンは、先に分け前を渡されて呼び出される。

地下鉄のつまらぬ仕事をした理由を、リプリーはマーティンに尋ねるが、彼はスリルを味わいたかっただけだと答える。

そしてリプリーは、4000万ドルの価値があると言われる、ロマノフ王朝の秘宝”ファベルジェのイースターエッグ”2個を盗み出す計画をマーティンに伝える。

その後、リプリーと組むことにしたマーティンは、街角でアレクサンドラ・コロレンコ(ラダ・ミッチェル)に出会う。
...全てを見る(結末あり)

アレクサンドラと顔見知りだったリプリーは、彼女に近づくと命を狙われるとマーティンに警告する。

美術館で”エッグ”を下見した二人は、”ロマノフ”でそれが新たに見つかり、 その情報を元相棒でアレクサンドラの父親ヴィクトル・コロレンコ(ラデ・シェルベッジア)から聞いたことを、リプリーはマーティンに知らせる。

さらにリプリーは、そのヴィクトルは死んだことをマーティンに伝える。

マーティンはリプリーの警告を無視し、法律事務所に勤めるアレクサンドラを訪ね、彼女と会おうとする。

その頃ウェバーは、リプリーがダイヤ強盗に近づいたのは、”ロマノフ”を襲う下準備だという推理を、部下のマイケルズ(トム・ハーディ)に話して聞かせる。

マイケルズは、”ロマノフ”が侵入不可能だとウェバーに反論するが、彼は自分の考えに確信を持っていた。

クラブでアレクサンドラに会ったマーティンは、彼女が弁護士だと知り、自分の世話を焼きたがるリプリーには近づかないことだと彼女に忠告される。

二人はその場で別れるが、アレクサンドラの鍵を盗んでいたマーティンは、彼女のアパートで帰りを待ち、二人は愛し合う。

アレクサンドラのアパートで夜を過ごしたマーティンは、翌朝、その場に現れたリプリーに連れ出され、彼の部屋に案内される。

”ロマノフ”が、ニューヨーク市警を歓迎するパーティーを開くことになり、 リプリーとマーティンも警官に扮してそれに参加する。

会場内を見て回る二人の前にウェバーが現れ、彼はリプリーに探りを入れただけで立ち去る。

”ロマノフ”のマネージャー、ザイコフ(マーセル・ユーレス)のタキシードに、カメラを仕掛けてあった二人は、 彼が警察要人に説明するセキュリティー・システムや内金庫の様子を確認する。

計画が不可能だと判断したマーティンは、その場を去ろうとするが、ザイコフのカメラを外すようリプリーに指示される。

マーティンは仕方なくそれを実行し、ウェバーは部下に二人を監視させる。

しかし、FBIも”ロマノフ”の窃盗についての捜査を進めていて、ロシアの黄金や宝石、美術品などの盗品を、裏で扱っていることをウェバーは知らされる。

さらに、”ロマノフ”による市警への多額の寄付は、”ワイロ”だとFBIは指摘する。

ウェバーは、この件から手を引くよう警告されるが、彼はそれを無視して捜査を続ける。

その後リプリーとマーティンは、”ロマノフ”のセキュリティーを破る準備を始める。

マーティンはアレクサンドラとの愛を深めるが、リプリーは、ロシアン・マフィアの”ニッキー”への借金が絡む、彼女を巻き込んだ問題を彼に説明する。

リプリーは”エッグ”を借金としてニッキーに渡し、 もう一つはマーティンが分け前で受け取るということで、計画は実行されることになる。

その後、二人はロシアン・マフィアに捕らえられ、ニッキー(ラデ・シェルベッジア)の元に連れて行かれる。

二人はアレクサンドラを人質にされて、 ニッキーの一族である”ペトロヴィッチ”の所有物だと言う、”エッグ”を手に入れるよう命ぜられる。

”ロマノフ”に侵入した二人は、一人の警備員を捕らえ他の者も騙して、内金庫を開けようとする。

その頃、ウェバーはある”連絡”を受け、”ロマノフ”に総動員をかけ現場に急行する。

金庫の扉を開け、リプリーは”エッグ”を確認するが、その時、マーティンは、突然、彼に銃を向ける。

ウェバーの受けた”連絡”はマーティンからのもので、実は彼は、マイアミから呼び寄せられた警官だったのだ。

マーティンは、”エッグ”とリプリーの携帯電話を奪いその場を立ち去る。

警備員の一人を捕らえ、銃を向けたマーティンは逃亡し、ウェバーらは地下の侵入口から内部に入る。

その後、マーティンはニッキーに連絡を入れ、彼の部下に”エッグ”を見せアレクサンドラを解放させる。

それが本物か確かめるため、ニッキーの元に連れて行かれたマーティンは、アレクサンドラに電話をかける。

逮捕されたリプリーに面会していたアレクサンドラに、気持ちを確かめたマーティンだったが、彼女はそれに答えず電話を切ってしまう。

エッグ”が木製だと知り驚いたマーティンだったが、それが、貧しい国民に希望を与える物として作られたことを知る。

FBIはペトロヴィッチを逮捕するが、マーティンはそれが別人だと言い張る。

ロシアン・マフィアの関係者をチェックしたマーティンは、自分が会ったニッキーが、リプリーの元相棒でアレクサンドラの父ビクトルだとウェバーから知らされる。

マーティンは、全てリプリーとビクトルが仕組んだ計略だったことに気づく。

そして、”エッグ”の存在を公にしたくない”ロマノフ”が、訴えるはずもないことを承知しているリプリーが、弁護士であるアレクサンドラによって保釈されたことも知る。

リプリーは、ビクトルの待つプライベート・ジェットに乗り込む前にマーティンに電話をかけ、マイアミから来る前から全てを承知していたことを彼に伝え別れを告げる。

アレクサンドラが残ることを知らされたマーティンは、クラブで彼女と再会し、愛は嘘ではなく本物だったことを確認する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
伝説の強盗キース・リプリーは、宝石強奪犯マーティンに目を付けて彼を仲間に引き入れる。
ロシアロマノフ王朝の秘宝である”ファベルジェのイースターエッグ”が見つかったことを知ったリプリーは、マーティンと共にそれを奪う計画を立てる。
ニューヨーク市警のウェバー警部補はリプリーの動きを察知し、”エッグ”を保有する宝石店”ロマノフ”の裏取引を探っていたFBIも同時に動き始める。
マーティンは、リプリーの忠告を無視し、彼の相棒で死亡したビクトルの娘、弁護士のアレクサンドラに惹かれ愛し合ってしまう。
エッグ”強奪計画の準備は進められるが、リプリーが、ロシアン・マフィアへの借金返済を迫られ、アレクサンドラを人質にされる。
そして、リプリーは借金の代わりに、マーティンは報酬のために”エッグ”を奪い、アレクサンドラを救おうとするのだが・・・。
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監督のミミ・レダーをはじめ、主演のモーガン・フリーマン、共演アントニオ・バンデラスラダ・ミッチェルロバート・フォスター他という魅力的な組み合わせの作品ではあるが、DVDリリース用に製作された作品で、日本他では劇場公開もされた。

秘宝強奪の陰に潜む”騙し合い”を描いた作品で、ドラマ中のヒントが終盤に解き明かされる、”エッグ”強奪直後から意外な結末へと、どんでん返しが続く構成になっている。

しかし、囮捜査が分かる以後の展開は、ほとんど想像がついてしまい、内容にあまり新鮮味もない。

魅力的なキャストの中でも異彩を放ち、圧倒的な存在感で貫禄の演技を見せる、大物モーガン・フリーマンの重厚な演技は、いつ見ても飽きがこない。

行動派の”強盗”、実は囮捜査官のアントニオ・バンデラスも、結局は主人公らに利用されて振り回されるものの、その役どころを掴み、きっちりと演じているところはさすがだ。

計略に絡んでいた弁護士のラダ・ミッチェル、ベテラン刑事らしいいい味を出ているロバート・フォスター、主人公の死んだはずの相棒ラデ・シェルベッジア、新人警官のトム・ハーディ、宝石店”ロマノフ”のマネージャー、マーセル・ユーレスなどが共演している。


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