1993-2002年までFOXチャンネルで201話が製作されたSFミステリーの人気テレビ・シリーズ「X-ファイル」の映画化。 爆弾テロと未知のウィルスの関係を探るFBI捜査官が政府機関の裏で活動を続ける強大な組織”シンジケート”の陰謀に巻き込まれる姿を描く、監督ロブ・ボウマン、主演デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン、マーティン・ランドー他共演のSFサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロブ・ボウマン
製作総指揮:ラタ・ライアン
製作
クリス・カーター
デニエル・サックハイム
脚本:クリス・カーター
撮影:ウォード・ラッセル
編集:スティーヴン・マーク
音楽:マーク・スノウ
出演
フォックス・モルダー捜査官:デイヴィッド・ドゥカヴニー
ダナ・スカリー捜査官:ジリアン・アンダーソン
アルヴィン・カーツウェル医師:マーティン・ランドー
シガレット・スモーキング・マン:ウィリアム・B・デイビス
ウェル・マニキュアード・マン:ジョン・ネヴィル
コンラッド・ストラグホールド:アーミン・ミューラー=スタール
ウォルター・スキナー長官補佐:ミッチ・ピレッジ
メルビン・フロヒキー:トム・ブレイドウィッド
ジョン・フィッツジェラルド・バイヤース:ブルース・ハーウッド
リチャード・ラングリー:ディーン・ハグランド
ダリウス・ミッショー担当官:テリー・オクィン
ジェイナ・キャシディ:ブライス・ダナー
ベン・ブロンシュワイグ:ジェフリー・デマン
カナダ・アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1998年製作 121分
公開
カナダ:1998年5月19日
北米:1998年6月19日
日本:1998年12月5日
製作費 $66,000,000
北米興行収入 $83,892,370
世界 $189,198,310
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
紀元前3万5000年、テキサス北部。
洞窟で、ネアンデルタール人が何者かに襲われる。
そして現在。
同じ洞窟に落ちた少年が、そのネアンデルタール人の頭蓋骨を見つけるが、地中から湧き出た、オイルのようなものが体内に入り込み意識を失う。
救急隊が駆けつけ、ヘリコプターで到着した”シンジケート”のメンバーが少年を連れ去り、洞窟は封鎖される。
1週間後、ダラス。
”X-ファイル課”閉鎖後、現場任務にまわされていたFBI捜査官フォックス・モルダー(デイヴィッド・ドゥカヴニー)は、連邦ビルの爆弾テロ騒動で、”自動販売機に仕掛けられた爆弾を見つけるものの、部屋に閉じ込められてしまう。
同僚の捜査官ダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)に助けを求めたモルダーは、ビル内の人々を避難させるよう連絡をとる。
爆弾が仕掛けられたのは連邦ビルでないことが分かり、爆弾処理をダリウス・ミッショー担当官(テリー・オクィン)に任せたモルダーとスカリーはビルから避難する。 しかし、ミッショーは、爆弾に手も触れないまま、そのビルは爆破 される。 FBIの査問担当官ジェイナ・キャシディ(ブライス・ダナー)に呼ばれたモルダーとスカリーは責任を取らされ、彼女は転属を命ぜら辞職を考える。 気落ちするモルダーの元に、老医師アルヴィン・カーツウェル(マーティン・ランドー)が現れ、ダラスでのビル爆破事件の疑問を投げかける。 カーツウェルは、爆破されたビルのFEMA(連邦緊急管理局)の検疫施設にあった少年の遺体を、ミッショーを利用して、ある組織が爆破したことをモルダーに伝える。 その話を聞き流したモルダーだったが、スカリーを連れ出し、メリーランド州モントゴメリー郡に向かう。 二人は、海軍病院に保管されているダラスの遺体を調べ、爆破事件が自分達の過失でないことを証明するために、医師であるスカリーに、モルダーは遺体の解剖をさせる。 ワシントンD.C.に戻ったモルダーは、カーツウェルの元に向かうが、彼のアパートは既に警察の捜査が入っていた。 モルダーは街角でカーツウェルと出くわし、ダラスの遺体を放置すると、人類の未来までなくなる疫病が蔓延するということを知らされる。 その頃、遺体を解剖していたスカリーは、死因が感染であることを確認し、モルダーとダラスに向かうことになる。 スカリーは、病原体が未知のもので、すさまじい増殖力だということをモルダーに知らせ、例の洞窟でFEMAが発見した化石を調べる。 洞窟では、救急隊員の体内で徐々に成長していた生物が、科学者ベン・ブロンシュワイグ(ジェフリー・デマン)を殺害し、”シンジケート”は洞窟を密閉してしまう。 ロンドンでは、”シンジケート”のメンバーが招集され、洞窟の事態や天敵モルダーらの動きを察知する。 そして、コンラッド・ストラグホールド(アーミン・ミューラー=スタール)らが、モルダーとカーツウェルの抹殺を企む。 洞窟は隠ぺい工作で姿を消し、モルダーとスカリーは子供達の情報で、謎のタンクローリー集団を追う。 不審なトウモロコシ畑に建つ施設に侵入した二人は、巨大な施設で蜂に襲われ、さらにヘリコプターに追われるが、何とか逃げ延びる。 スカリーは、ワシントンD.C.の審問会に出席し、化石のことなどを報告する。 モルダーはカーツウェルに会い、遺伝子操作でウィルスを花粉に組み込めば、蜂が媒介するという推理を彼に伝える。 スカリーは審問会の結果、ソルトレイクシティへの転任が言い渡されるが、彼女は辞表を出しモルダーに別れを告げる。 しかし、スカリーを説得したモルダーは、協力して事件解決に臨もうとした時、服に潜んでいた蜂が彼女を刺してしまう。 スカリーは倒れこみ、モルダーは救急車を呼ぶが、彼女は何者かに連れ去られ、モルダーは銃撃されてしまう。 スカリーは、”シンジケート”のシガレット・スモーキング・マン(ウィリアム・B・デイビス)の元に連れて行かれる。 一命を取り留めたモルダーは、監視下の病院を抜け出し、カーツウェルは”シンジケート”に抹殺される。 その後、”シンジケート”のウェル・マニキュアード・マン(ジョン・ネヴィル)はモルダーと接触し、スカリーを救えるワクチンと彼女の居場所を教える。 マニキュアード・マンは、ウィルスが何百万年も前に地球にやってきた異星人だということをモルダーに伝え、彼を解放するものの、裏切りを知られて車ごと爆殺される。 48時間後、南極のウィルクス・ランド。 部外者の侵入を知った”シンジケート”は、警戒態勢に入るが、モルダーがスカリーに注射したワクチンで、システムが汚染されてしまう。 意識を取り戻したスカリーを連れ、地上に脱出したモルダーは、氷の中から出現した巨大な宇宙船を目の当たりにする。 その後、FBIの審問会は、事件の捜査を未解決のまま保留するが、スカリーはキャシディ査問官に、彼女が刺された蜂の死骸を渡す。 スカリーは、未知の敵に対し対処できる部署が、今のFBIにはないことを示唆して、その場を立ち去る。 テキサスの事件は、ハンタウィルスとして処理され、またしても何もかも葬り去ろうとする現実に、モルダーは幻滅するが、何か手立てがあるはずだという、固い決意のスカリーに励まされる。 チュニジアのタタウイヌ。
...全てを見る(結末あり)
スカリー救出に向かったモルダーは、ウィルス感染者の保管庫を発見し、その中からスカリーを見つける。
ストラグホールドとシガレット・スモーキング・マンは、砂漠の中の”シンジケート”のトウモロコシ畑で、モルダーが復帰し、”X-ファイル”が再開されたことを知る。
*(簡略ストー リー)
テキサス北部。
ある洞窟に落ちた少年が、ネアンデルタール人の頭蓋骨の化石を見つけるが、湧き出たオイルのような液体が彼の体内に入り込み、意識を失う。
その後、現場に到着した組織”シンジケート”のメンバーが、少年を連れ去り洞窟は封鎖される。
”X-ファイル課”閉鎖後、現場任務に就いていたFBI捜査官フォックス・モルダーだったが、ダラスの連邦ビル爆破事件に対処するため、同僚の捜査官ダナ・スカリーに助けを求める。
ビルは爆破され、二人は処分されるのだが、モルダーの元に、老医師カーツウェルが現れる。
カーツウェルは、爆破されたビル内のFEMA(連邦緊急管理局)の検疫施設にあった少年の遺体を、ある組織が消し去るために、爆破事件を起こしたことをモルダーに伝える。
その後、モルダーとスカリーは、海軍病院に保管されているダラスの遺体を調べる。
それを放置すると、人類を絶滅させる疫病が蔓延するというカーツウェルの言葉通り、医師のスカリーの解剖で、死因が感染であることを確認する。
そしてモルダーとスカリーは、手がかりを求めて、FEMAが発見した洞窟の化石を調べようとするのだが・・・。
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テレビ・ドラマの5~6シーズンの間に位置するストーリー。
2008年には、劇場版第2作の「X-ファイル:真実を求めて」が公開された。
テレビ・シリーズも担当した、監督ロブ・ボウマン、製作クリス・カーター、音楽のマーク・スノウなどと、オリジナル・キャストも顔を揃えている。
テレビ・シリーズを、全く見たことがない観客のために、主人公モルダーは自分を”変人”だと言い、強引な捜査振りを見せ、スカリーも自分がモルダーの監視役だと、セリフの中で、自然にその人物像とキャラクターを説明してくれている。
見かけは頭脳明晰な好青年風のモルダーの人間味のあるところや、小柄ながら、彼をも上回る頭脳と冷静さを持つスカリーの、力を合わせた、破天荒な行動力が見所でもある。
今回映画化に際し登場した、医師役のマーティン・ランドーが、ドラマの中で重要な役を演じ、大ベテランらしく作品に深みを加えている。
謎の組織”シンジケート”のメンバーのウィリアム・B・デイビス、ジョン・ネヴィル、アーミン・ミューラー=スタール、FBI長官補佐ミッチ・ピレッジ、同じく査問官のブライス・ダナー(グウィネス・パルトローの母)などが共演している。