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ウルフマン The Wolfman (2010)

1941年公開の傑作ホラー映画「狼男」のカート・シオドマクの脚本を基に製作された作品。
満月の夜、殺人鬼”狼男/ウルフマン”に変貌する男の苦悩を描く、監督、撮影ジョー・ジョンストン、製作、主演ベニチオ・デル・トロアンソニー・ホプキンスエミリー・ブラントヒューゴ・ウィーヴィングジェラルディン・チャップリンマックス・フォン・シドー他共演のサスペンス・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト ■
監督:ジョー・ジョンストン

製作総指揮
ビル・カラッロ
ライアン・カヴァノー

製作
スコット・ステューバー

ベニチオ・デル・トロ
リック・ヨーン
ショーン・ダニエル

原案:カート・シオドマク
脚本
アンドリュー・ケビン・ウォーカー

デビッド・セルフ
撮影:シェリー・ジョンソン
編集
デニス・ヴァークラー

ウォルター・マーチ
マーク・ゴールドブラット
メイクアップ
リック・ベイカー

デイヴ・エルシー
音楽:ダニー・エルフマン

出演
ローレンス・タルボット/ウルフマン:ベニチオ・デル・トロ
ジョン・タルボット卿:アンソニー・ホプキンス

グエン・コンリフ:エミリー・ブラント
フランシス・アバライン警部:ヒューゴ・ウィーヴィング
マレーヴァ:ジェラルディン・チャップリン
シン:アート・マリック
ベン・タルボット:サイモン・メレル
ソラーナ・タルボット:クリスティーナ・コンテス
ローレンス・タルボット(幼少期):マリオ・マリン=ボルケス
ベン・タルボット(幼少期):エイサ・バターフィールド

汽車の乗客:マックス・フォン・シドー(DC版)
ジプシーの男:リック・ベイカー

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2010年製作 103分(DC:119分)
公開
北米:2010年2月12日
日本:2010年4月23日
製作費 $150,000,000
北米興行収入 $61,937,500
世界 $139,789,770


アカデミー賞 ■
第83回アカデミー賞

・受賞
メイクアップ賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1891年、イングランドブラックムーア
ベン・タルボット(サイモン・メレル)が、森の中で獣のような男に襲われ殺されてしまう。

1ヵ月後、ロンドン
ベンの婚約者グエン・コンリフ(エミリー・ブラント)は、彼の兄で舞台俳優のローレンス・タルボット(ベニチオ・デル・トロ)を訪ねる。

グエンは、ベンが行方不明だということをローレンスに伝えるが、公演があるという理由で、彼はその相談に乗ろうとしない。

しかし、グエンの話を気にしたローレンスは、25年ぶりに故郷ブラックムーアに向かおうとする。

途中、汽車の車内で、老人(マックス・フォン・シドー)に語り掛けられたローレンスは、彼からステッキを贈られるが、それを断り眠ってしまう。
...全てを見る(結末あり)

ブラックムーアに着いたローレンスは目覚め、老人の席にステッキが残されていることに気づき、それを持ち城に向かう。

ローレンスは、疎遠だった父ジョン(アンソニー・ホプキンス)と再会し、ベンの遺体が発見されたことを知らされる。

見るも無残なベンの惨殺体を確認したローレンスは、遺品の円形飾りを受け取り、パブで狼男の噂話や、タルボット家を侮辱する話を聞き、客と揉め事を起こす。

その後、ローレンスはグエンにベンの形見を渡し、彼女の依頼を断ったことを謝罪する。

そしてローレンスは、自分達が幼い時に自殺した母ソラーナ(クリスティーナ・コンテス)のことを想い起こす。

そして、ベンの葬儀を済ませたジョンらは、屋敷を離れることになったグエンを見送り、ローレンスは事件の解決を見届けることを彼女に告げる。

ジョンは、満月のその日、狂人が狼男に姿を変えるという迷信を気にし、村人との接触を控えるようにとローレンスに忠告する。

その夜、ジプシーの集落を訪れたローレンスは、ベンの遺品の飾り”聖コルンバヌス”を売ると言う、老女マレーヴァ(ジェラルディン・チャップリン)に会い情報を得ようとする。

そこに村人の集団が現れ、殺人がジプシーの飼っている熊の仕業だと言い張る。

しかし、森から現れた獣に、村人達は次々と襲われ、銃を手にしたローレンスは森に向かう。

そして、獣に襲い掛かられたローレンスは咬まれてしまい、マレーヴァの治療を受ける。

その後ローレンスは、城に戻ったグエンの介抱で意識を取り戻し、回復に向かう。

ローレンスは、使用人のシン(アート・マリック)が、獣である狼男/ウルフマンの息の根を止められるという”銀の弾丸” を所持していることを知る。

やがて、捜査のためフランシス・アバライン警部(ヒューゴ・ウィーヴィング)が現れ、ローレンスに探りを入れる。

ローレンスは、体の変調を感じながら、獣に咬まれたことを気にする村人達に警戒されるが、そんな息子を父ジョンが守ろうとする。

自分の体が強靭になっていくのを感じたローレンスは、グエンに村から去るよう伝えそれに従わせる。

村人の不安は募り、タルボット城を必要以上に捜査しないアバライン警部の行動に不信感も抱く。

そして満月の夜、ローレンスは父ジョンに駆り立てられて”ウルフマン”に姿を変え、森で警戒する村人達に襲い掛かり、次々と殺していく。

翌朝、城に現れたアバライン達に、ジョンはローレンスを引き渡す。

ロンドンランベス精神病院。
少年時代にもこの病院に入院したことのあるローレンスは、拷問に近いショック療法を受ける。

そして、面会に来た父ジョンが、かつて獣のような少年に腕を咬まれ、ウルフマンに変貌して母親を殺したことを知る。

満月の夜には、秘密を知るシンがジョンを閉じ込めていたのだが、ベンをグエンに奪われそうになり、城を抜け出して、自らの手で息子を惨殺したのだった。

狼化が妄想だと言う医師は、ローレンスをさらし者のように扱うが、彼はアバラインや知識人達の前でウルフマンに変身して逃亡してしまう。

元の姿に戻ったローレンスはグエンに会い、全てを打ち明け、手を差し伸べる彼女に城に戻ることを伝える。

そんなローレンスをグエンは抱き寄せ、二人は惹かれ合っていることを確認するが、そこにアバラインが現れる。

グエンはローレンスを逃がし、彼はブラックムーアに向かい、彼女は狼化妄想やジプシーのことを調べ、マレーヴァに会おうとする。

同じ頃、”銀の弾丸”を用意したアバラインも、ローレンスを追いブラックムーアへと急ぐ。

マレーヴァに会ったグエンは、彼女に助けを求め、ローレンスに人間の心が残っていることを伝え、彼への愛を見抜かれる。

ブラックムーアに到着したアバラインは部下を配置させ、城に着いたローレンスはシンが殺されていることを知る。

銃に銀弾をこめたローレンスは、父ジョンに銃口を向けるが、弾丸の火薬は抜かれていた。

ジョンはローレンスを叩きのめし、ウルフマンに変貌した親子は激しく争う。

同じ頃、グエンが城に向かい、それを知ったアバラインが彼女の後を追う。

獣同士の戦いは続き、ローレンスがジョンの首を刎ね彼を倒し、その場にグエンとアバラインが現れる。

ローレンスはグエンに襲いかかろうとするが、彼をアバラインが銀弾で撃ち抜こうとする。

グエンがそれを制止し、襲い掛かるローレンスにアバラインが立ち向かう隙に彼女はその場を逃れる。

森に逃げ込んだグエンに襲い掛かったローレンスは、彼女を思い出し一瞬ひるむ。

アバラインらが近づくのを知ったグエンは、自らの手でローレンスに銀弾を撃ち込む。

そして、人間に戻ったローレンスは、グエンの行為に納得しながら息を引き取る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
舞台俳優ローレンス・タルボットは、弟が行方不明になったことを婚約者グエンから知らされる。
長年、家族と疎遠だったローレンスは、グエンへの協力を拒むが、その後それが気になり故郷に向かう。
しかし、弟は無残な死体で見つかり、その犯人が満月の夜に犯行を繰り返す、獣、狼男ではないかと言う噂が流れる。
迷信を信じローレンスをよそ者として扱う村人達は、必要以上に彼を警戒する。
母親の自殺以後、ローレンスは父親ジョンと疎遠だったのだが、弟の形見からジプシーとの関係を知る。
そしてローレンスは、ジョンの忠告も聞かずにジプシーの集落を訪ね、そこで狼男/ウルフマンに襲われてしまう・・・。
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VFXアーティストのジョー・ジョンストンが、最新の視覚効果技術を駆使した意欲作で、1億5000万ドルの巨費を投じた超大作。

魅力的な出演者など話題も多い作品ではあったが、北米興行収入は約6200万ドル、全世界でも1億4000万ドル弱に留まり、結局は製作費を回収することが出来なかった。

第83回アカデミー賞では、メイクアップ賞を受賞した。
リック・ベイカーデイヴ・エルシーの、くど過ぎない特殊メイクが見所の一つであり、ミステリアスなムードで迫るダニー・エルフマンの音楽も印象に残る。

恐ろしい殺人鬼に変身しながら、人間の心を失わない主人公ベニチオ・デル・トロの、エキゾチックな雰囲気が役柄にマッチした熱演が光る。

近年のホラー作品で、彼を凌ぐスターはいないと言っていいほど、その圧倒的存在感で作品を引き締めているアンソニー・ホプキンス、あらゆる役柄をこなし芸幅の広さを示す実力派、美しきヒロインのエミリー・ブラント、ウルフマンを追い詰め勇敢に立ち向かう警部ヒューゴ・ウィーヴィング、ジプシーの老女役のジェラルディン・チャップリン、タルボット城の使用人役アート・マリック、主人公の弟役のサイモン・メレル、母親クリスティーナ・コンテス、ディレクターズ・カット版で登場する、汽車の乗客マックス・フォン・シドー、ベン・タルボットの幼少期役でエイサ・バターフィールドそして特殊メイクのリック・ベイカーもジプシー役て登場する。


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