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プリティ・フープ The Winning Season (2010)

酒に溺れ自堕落な生活を送っていた元バスケットボール・コーチが高校の弱小女子チームを指導し悪戦苦闘する姿を描く、主演サム・ロックウェルエマ・ロバーツロブ・コードリールーニー・マーラ他共演、監督、脚本ジェームズ・C・ストラウスによるスポーツ・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ジェームズ・C・ストラウス

製作
カーラ・ベイカー

ガルト・ニーダーホッファー
脚本:ジェームズ・C・ストラウス
撮影:フランク・G・デマーコ
編集:ジョー・クロッツ
音楽:エド・シュアマー

出演
ビル・グリーブス:サム・ロックウェル

アビー・ミラー:エマ・ロバーツ
テリー・スキーマーホーン:ロブ・コードリー
キャシー・リアス:エミリー・リオス
ウェンディ・ワグラー:ルーニー・マーラ
ドナ:マーゴ・マーティンデイル
リサ・ロビンソン:シャリーカ・エップス
モリー:シャナ・ダウデスウェル
タムラ・スキーマーホーン:ミーガム・ウィトゥリ
ミンディ・ワグラー:メラニー・ヒンクル
ステーシー:ジェシカ・ヘクト
デイモン:コナー・パオロ
警備員:デヴィン・ラトレイ

アメリカ 映画
配給 ライオンズゲート

2010年製作 104分
公開
北米:2010年9月3日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
レストランで働く、離婚して破産寸前となり、酒に溺れる自堕落な男ビル・グリーブス(サム・ロックウェル)は、最愛の娘モリー(シャナ・ダウデスウェル)とも疎遠な情況だった。

ある日ビルは、旧友の高校の校長テリー・スキーマーホーン(ロブ・コードリー)から、バスケット・ボール部のコーチに誘われる。

それが女子チームだと聞いて、気乗りしないビルだったが、今の仕事よりはましだと考えてレストランを辞める。

かつては名コーチだったビルは、テリーの誘いを受けることにして、チームのメンバーに会う。

しかし、骨折者を含む6人しかいないメンバーを見て、ビルはテリーに抗議してやる気が失せてしまう。

別れた妻ステーシー(ジェシカ・ヘクト)に会ったビルは、娘のモリーを預かり、彼女がバスケットをやっていることを知る。

翌日、アビー・ミラー(エマ・ロバーツ)、ウェンディ・ワグラー(ルーニー・マーラ)、リサ・ロビンソン(シャリーカ・エップス)、テリーの娘タムラ(ミーガム・ウィトゥリ)、キャシー・リアス(エミリー・リオス)、そして、ウェンディの妹で骨折しているミンディ(メラニー・ヒンクル)の6人のメンバーを集めたビルは、無駄だと思いながらも基礎トレーニングを始める。
...全てを見る(結末あり)

練習に身が入らず自分を信頼しない6人を見て、ビルは今後どうしたいのかを考えるよう彼女ら伝える。

両親のいない祖母と暮らすアビーは、何かに打ち込みたいことをビルに伝え、やる気のない5人をまとめる代わりに、彼から運転を習うことになる。

最初の試合、大敗したメンバーは意気消沈するが、バスのドライバーのドナ(マーゴ・マーティンデイル)が、彼女らを音楽で励ます。

そんなドナにビルは協力を求め、15ドルと体育館を使わせることで彼女は助手となる。

女子バスケットを甘く見ていたことを認めたビルは、それなりのトレーニングを始めることをメンバーに伝え、彼女らに常にボールを持って行動することを指示する。
モリーが、自分に会おうとしないことを気にしたビルは、彼女を強引に家に連れて来るが、結局は母ステーシーの元に戻ってしまう。

ホーム開幕戦。
観客もテリー他数人で声援も少ない中、チームは善戦するものの負けてしまう。

その間アビーは、男子チームのデイモン(コナー・パオロ)と付き合うようになる。

4連敗後の試合。
メキシコ人のキャシーは、相手チームからの差別発言を気にしてコートを去り、普段は彼女を嫌っていたリサが憤慨する。

それを制止したビルだったが、相手選手に皿洗いをしてろと言われたために、リサに彼女を殴らせる。

ビルはキャシーを励まし、彼女はリサがとった行動を知り驚いてしまう。

没収試合となって負けたメンバーを励ますために、ビルは、ドナの提案で彼女らに夕食を御馳走する。

7連敗後の試合。
互角に戦ったチームは、フリーになったウェンディが、ドナの助言でシュートを決めて初めて勝利する。

ビルは、それで満足するメンバーに、勝ち続ける考えを伝えて、チームに連帯感が生まれ始める。

4勝7敗後の試合。
モリーの高校との試合で、ビルは娘と戦う気になれないでいたが、ドナに励まされて試合に挑む。

意識する二人だったが、モリーの反則を注意しビリーは、コートの中で彼女に罵られてしまい、大きなショックを受ける。

帰りのバスの中で、ビルはメンバーに励まされるが、彼女らの家庭もほとんどが壊れていることを知る。

その後、モリーに謝罪しようとしたビルだったが、彼女が、ステーシーや義父と共に楽しく過ごす姿を窓越しに見て意気消沈する。

再び酒に溺れるビルは、男子チームのように、余興などをして盛り上がるべきだと提案される。

そんなことも試すものの、酒の力がなければ何もできなくなったビルを、メンバーらは気遣う。

ビルが高校時代の名プレーヤーで、大学でも期待されたが、子供ができて、それを諦めたことをメンバーは知る。

ビルは、世話を焼くメンバーを鬱陶しく思い、家まで送ってくれた彼女らを追い払ってしまう。

その後、ビルはドナがレズビアンだと知り、ウェンディが、練習にも出ずに大人と付き合っているのを止めさせる。

ビルは、レズビアンのドナが、女の子達と一緒に行動をすることが問題になる可能性を指摘する。

差別だと言って気にしないドナは、ビルが、娘の悪口を言われた相手を叩きのめしたのが原因で、バスケットを止めたことを知る。

ビルは、モリーとの関係を修復しようとするが、彼女はそれを受け入れない。

落ち込むビルを気遣い、メンバーらは彼にプレゼントをして励ます。

メンバーの気持ちを察したビルは、酒を断ってバスケットに打ち込む決心をする。

地区大会前の最終戦。
プレゼントされたシャツやネクタイを見に着けたビルは、試合前にメンバーを励まし、彼女らはそれに応えて勝利する。

アビーは、地区大会進出の試合も見に来てくれないデイモンを見限る。

そんな時、ビルは交通違反をして警察沙汰になり、コーチをクビになり、レストランに戻ってしまう。

チームのメンバーはビルの復帰を願うが、テリーはそれを許さなかった。

ドナは、気落ちするメンバーを前に、孤独だった自分に幸せを与えてくれた彼女らに感謝する。

ミンディが記録していた、試合のビデオ・テープを見たビルは、チームの勝利を確信して、地区大会の行われる試合会場に自転車で向かう。

ビルがいないまま、ロッカールームでアビーが、メンバーに檄を飛ばして試合に臨む。

ハーフタイムでようやく会場に着いたビルは、メンバーに指示を与える。

ビルはテリーに追い出されてしまうものの、チームは勝利する。

第2戦。
場内に入れないビルは、表でメンバーに指示をだし、チームは見事に勝利して決勝進出となる。

決勝。
メンバーに指示を出すために、チームのマスコットに扮して会場に侵入したビルは、テリーにバレて警備員(デヴィン・ラトレイ)らにコートから出される。

ビルは、外から試合を見ながら、ドナの携帯電話に連絡を入れて指示を出す。

そんな時タムラが、自分も同性に興味があることに気づき、マークする相手に惹かれてしまい、ビルは、彼女とキャシーのポジションを換えるようにドナに伝える。

会場にいたモリーは、ビルの必至な姿を見て父親を受け入れ、小銭がなくなった彼に携帯電話を貸す。

ビルは、警備員に追われながら、チーム全員を称えて、モリーの誘導で会場に入る。

しかし、キャシーがシュートを外し、チームは試合に敗れてしまう。

ビルは、辛いことを乗り越えるのが人生だと言ってメンバーを励まし、相手チームと握手してくるように促す。

モリーはビルに寄り添い、二人は、親子の絆を取り戻す。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
バスケットボールの元名コーチだったビル・グリーブスは、あることが理由でクビになり、離婚して酒に溺れ、自堕落な生活を送っていた。
そんなビルは、旧友で高校の校長のテリーから、女子バスケット・チームのコーチに誘われる。
気乗りしない上に、怪我人を含む6人しかいないチームを任されたビルは、やる気が失せてしまう。
さらにビルは、最愛の娘モリーと、疎遠になっていることで苦悩していた。
仕方なくコーチは続けるものの、初戦で大敗したビルは、バスのドライバーのドナを助手にして、何んとかまともなチームを作ろうとするのだが・・・。
__________

ありがちなストーリーではあるが、アメリカ人が好きな題材でもあり、弱小女子チームの奮闘というのは面白味がある。

チームの立て直しの苦悩の他、親としての信頼を得られない男の悲哀なども描き、父娘の絆が修復するラストはホロリとさせる。

人間味溢れるコーチ役、親として失格なダメ男を演ずるサム・ロックウェルは、実に味わい深い演技で、性格俳優としての彼の実力を見せてくれる。

家庭に恵まれない身でありながら、健気に一つのことに打ち込む姿と、キュートな魅力が印象的なチームのメンバー、エリック・ロバーツの実娘エマ・ロバーツ、校長ロブ・コードリー、地味な雰囲気だが、この後に活躍を始めるメンバー役のルーニー・マーラ、コーチ助手として主人公を支えるマーゴ・マーティンデイル、メンバーのエミリー・リオスシャリーカ・エップス、ミーガム・ウィトゥリ、メラニー・ヒンクル、主人公の娘で、2年後に23歳の若さで亡くなるシャナ・ダウデスウェル、その母ジェシカ・ヘクト、男子部員コナー・パオロ、警備員デヴィン・ラトレイなどが共演している。

日本では劇場未公開でソフト化もされていない作品であるが、この邦題には言葉もない。

エマ・ロバーツの叔母がジュリア・ロバーツなので、”プリティ”と付けただけだろう・・・。


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