悪事の限りを尽くす無法者集団の命懸けの戦いを描く、監督、脚本サム・ペキンパー、主演ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアン、エドモンド・オブライエン、ウォーレン・オーツ、ベン・ジョンソン他共演のバイオレンス・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・ペキンパー
製作:フィル・フェルドマン
原作
ロイ・N・シックナー
ウォロン・グリーン
脚本
ウォロン・グリーン
サム・ペキンパー
撮影:ルシアン・バラード
編集:ルイス・ロンバルト
音楽:ジェリー・フィールディング
出演
パイク・ビショップ:ウィリアム・ホールデン
ダッチ・エングストローム:アーネスト・ボーグナイン
ディーク・ソーントン:ロバート・ライアン
フレディ・サイクス:エドモンド・オブライエン
ライル・ゴーチ:ウォーレン・オーツ
テクター・ゴーチ:ベン・ジョンソン
エンジェル:ジェイミー・サンチェス
マパッチ将軍:エミリオ・フェルナンデス
コファー:ストローザー・マーティン
T・C:L・Q・ジョーンズ
パット・ハリガン:アルバート・デッカー
クレージー・リー:ボー・ホプキンス
ワインスコート町長:ダブ・テイラー
エレーラ:アルフォンソ・アラウ
レレサ:ソニア・アメリオ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ=セヴン・アーツ
1969年製作 135分(DC:144)
公開
北米:1969年6月18日
日本:1969年8月16日
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $638,640
■ アカデミー賞 ■
第42回アカデミー賞
・ノミネート
脚本・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1913年、テキサス。
軍人に扮したパイク・ビショップ(ウィリアム・ホールデン)、仲間ダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン)、テクター・ゴーチ(ベン・ジョンソン)、ライル・ゴーチ(ウォーレン・オーツ)、エンジェル(ジェイミー・サンチェス)、そしてクレージー・リー(ボー・ホプキンス)ら無法者集団は、鉄道管理事務所を襲う。
しかし、鉄道会社に雇われたディーク・ソーントン(ロバート・ライアン)、T・C(L・Q・ジョーンズ)やコファー(ストローザー・マーティン)らが、それを迎え撃とうとする。
そして、市民を巻き込んだ銃撃戦が始まり、多数の死者を出し、パイクらは銀貨を奪い逃亡する。
ワインスコート町長(ダブ・テイラー)は、パイクらを誘き出して大惨事を起こした鉄道会社の保安主任パット・ハリガン(アルバート・デッカー)の責任を追及する。 パイクらに懸けられた、賞金を手に入れようとするハリガンは、自由と引き換えに、仮釈放中のソーントンらを追跡に向かわせる。 ソーントンは、腕利きの部下を雇うようハリガンに要求するが受け入れられず、かつての仲間パイクらの捜索に向かう。 メキシコに向かったパイクらは、仲間のフレディ・サイクス(エドモンド・オブライエン)の元に向かい、盗んだ銀貨が唯の座金だったことを知り愕然とする。 気を持ち直したパイクは、国境警備のアメリカ軍の給料輸送列車を襲う計画を立てる。 エンジェルの故郷の村を訪れたパイクらは、マパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)支配下の政府軍が、村を襲ったことを長老から聞かされる。 エンジェルの父親は殺され、恋人のテレサ(ソニア・アメリオ)は、マパッチの女になって自ら村を去っていた。 マパッチに復讐を誓うエンジェルだったが、パイクはそれを忘れさせて同行させる。 政府軍の駐屯する村に着いたパイクは、テレサを見つけて言い寄るエンジェルを制止する。 しかし、マパッチと抱き合うテレサを、エンジェルが射殺してしまい、パイクとダッチが何とかその場をやり過ごす。 マパッチは、アメリカ軍の列車を襲い銃器を奪う計画を立てていたため、それをパイクらに1万ドルで請け負わせる。 パイクは、エンジェルが襲撃に必要だということをマパッチに伝え、彼を解放させる。 一応信頼されたパイクらは、戦いの前に大いに羽目を外し、村人をマパッチから救おうとするエンジェルは、軍の銃器と弾薬を、報酬として与えられることになる。 マパッチが軍用列車を狙い、パイクらがそれを実行することを知ったソーントンは、ハリガンにそれを伝え、役立たずの手下の代わりを要求する。 しかし、ハリガンは、30日以内にパイクらを捕らえる期限が迫っていることを、ソーントンに告げるだけだった。 列車の襲撃に向かったパイクは、これを最後の仕事にするために、是が非でも成功させる決意をダッチに見せる。 ソーントンらは軍用列車に乗り込み、パイクらを迎え撃とうとする。 給水所で列車を奪おうとしたパイクらは、貨物車両を切り離してしまうが、ソーントンはそれを知り馬で追撃し、軍隊もそれを追う。 列車は、待ち構えていたテクターとサイクスの荷馬車に到着し、荷を積み直したパイクは、列車を暴走させてその場から逃走する。 列車が空だと知ったソーントンはパイクを追い詰めるが、彼は橋を爆破させてその追撃を逃れる。 尚も追ってくるソーントンとの駆け引きが始り、山岳地帯にマパッチの部下エレーラ(アルフォンソ・アラウ)が現れ、パイクにマパッチの元に向かうよう要請する。 しかし、パイクはダイナマイトの導火線に点火し、エレーラを脅して引き上げさせてしまう。 翌日、銃器を隠しマパッチの元に商談に向かったパイクは、2500ドル分の金貨を要求して、その分の隠し場所を知らせる。 パイクは、仲間達を順番にマパッチの元に向かわせて金貨を手に入れる。 だが、マパッチは銃一箱をエンジェルが奪ったことを知っていたため、彼を捕らえてしまう。 同行していたダッチはその場から引き上げ、サイクスは独り故郷に戻る。 サイクスを見つけたソーントンは、彼に傷を負わせ、それを知ったパイクは町に戻り、マパッチにソーントンらを片付けさせようとする。 その頃、武器を手に入れて浮かれるマパッチは、エンジェルを虐待していた。 一夜を町で過ごしたパイクらは、エンジェルを救い出すため、200人の兵士を従えるにマパッチに立ち向かう。 マパッチは、エンジェルを解放するように見せかけて殺害し、その瞬間、パイクらの銃弾がマパッチを貫く。 一瞬引いた兵士らだったが、激しい銃撃戦が始り、パイクらは皆殺しにされる。 やがてソーントンが現れ、手下のコファーやT・Cは戦利品をあさる。 パイクら4人の死体はコファーらが持ち帰り、旧友の死を前に、ソーントンは一人たたずむ。 そして、エンジェルの故郷の村人に助けられたサイクスはコファーらを殺し、流れ者になるというソーントンを仲間に引き入れる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1913年。
パイク・ビショップ率いる、悪事の限りを尽くす無法者集団が、鉄道管理事務所を襲う。
しかし、鉄道会社に雇われた、パイクのかつての仲間ソーントンらがそれを迎え撃つ。
市民を巻き込んだ銃撃戦の末、パイクらは銀貨を奪い逃亡する。
鉄道会社は、町長らに責任を追及されてしまい、ソーントンらを追跡に向かわせる。
追っ手から逃れメキシコに向かったパイクらだったが、奪った銀貨が唯の座金だったことを知り愕然とする。
その後パイクらは、メキシコ政府軍のマパッチ将軍が仕掛ける、アメリカ軍銃器強奪に加担し、報酬を手に入れようとする。
パイクらは、ソーントンの追跡からも逃れながら、政府軍に捕らえられた仲間の命を救うため、命を懸けた戦いに挑む・・・。
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ロイ・N・シックナーとウォロン・グリーンの原案を基に、サム・ペキンパーとW・グリーンが脚本を手がけた、ペキンパーの最高作とも言えるバイオレンス・アクション。
製作者と意見が合わずに、映画から遠ざかっていたサム・ペキンパーが、「ダンディー少佐」(1965)以来4年振りに監督した作品。
スローモーションを駆使し、とてつもないカット数でまとめ上げたバイオレンス描写がセンセーションを巻き起こし、その後の作品に多大なる影響を与えた、記念すべき作品でもある。
また、ペキンパーは派手なアクションだけでなく、金に執着し悪事を繰り返す無法者達が、友情のために命を懸けて散っていく、男の美学もきっちりと描いている。
第42回アカデミー賞では、受賞は逃すものの、脚本、作曲賞にノミネートされた。
1999年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品。
舞台は20世紀初頭の1913年であり自動車なども登場する、正統派西部劇とは言えないアクション映画の分類と言える。
撮影当時、まだ50歳の主演ウィリアム・ホールデンは、この頃から急激に老け込んでしまったのが気になるが、渋さは増して、無法者のリーダーを貫禄で演じている。
豪傑タイプの補佐役アーネスト・ボーグナインの、存在感ある演技も光る。
旧友を追い続けたものの、その生き様に、新たな自分の人生を見つける、ラストの安堵の表情が印象的なロバート・ライアン、豪快な笑いと共に怪演を見せる主人公の仲間エドモンド・オブライエン、ユーモラスな悪党兄弟ウォーレン・オーツとベン・ジョンソン、故郷の村を守る正義感に燃えるジェイミー・サンチェス、政府軍を率いる将軍エミリオ・フェルナンデス、作品にアクセントを加える、追っ手の囚人ストローザー・マーティンとペキンパー作品の常連L・Q・ジョーンズ、鉄道保安主任アルバート・デッカー、呆気なく姿を消す無法者集団の若者ボー・ホプキンス、町長ダブ・テイラー、将軍の部下役アルフォンソ・アラウなどが共演している。