第一次大戦に出征した3人の息子を異国の地で捜そうとする父親を描く、監督、主演ラッセル・クロウ、オルガ・キュリレンコ、イルマズ・アルドアン、ジェイ・コートニー他共演のドラマ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ラッセル・クロウ
製作
アンドリュー・メイソン
キース・ロジャー
トロイ・ラム
製作総指揮
ジェームズ・パッカー
ブレット・ラトナー
ケリー・ストークス
ティム・ウォーナー
アンガス・ロス
ジョン・コリー
アンドリュー・ナイト
アンドリュー・アナスタシオス
脚本
アンドリュー・ナイト
アンドリュー・アナスタシオス
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:マット・ヴィラ
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー
出演
ジョシュア・コナー:ラッセル・クロウ
アイシェ:オルガ・キュリレンコ
オルハン:ディラン・ジョージアズ
ハーサン少佐:イルマズ・アルドアン
ジェマル軍曹:チェム・イルマズ
シリル・ヒューズ中佐:ジェイ・コートニー
アーサー・コナー:ライアン・コア
ナタリア:イザベル・ルーカス
イライザ・コナー:ジャクリーン・マッケンジー
チャールズ・ブリンドリー大尉:ダニエル・ウィリー
エドワード・コナー:ジェームズ・フレイザー
ヘンリー・コナー:ベン・オトゥール
マッキンタイア神父:デイモン・ヘリマン
オマー:スティーブ・バストーニ
ファトマ:ミーガン・ゲイル
イマーム:デニス・アクデニズ
オーストラリア/アメリカ 映画
配給
Entertainment One(オーストラリア)
ユニバーサル・ピクチャーズ(オーストラリア)
ワーナー・ブラザーズ(北米)
2014年製作 111分
公開
オーストラリア:2014年12月26日
北米:2015年4月24日
日本:2016年2月27日
製作費 $22,500,000
北米興行収入 $4,196,640
世界 $38,176,320
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1915年12月20日、第一次大戦下、オスマン帝国(現トルコ)、ガリポリ半島。
トルコ軍のハーサン少佐(イルマズ・アルドアン)は突撃し、無人の敵陣を確認して、”ANZAC”(オーストラリア・ニュージーランド軍)が撤退したことを知る。
1919年、オーストラリア、ヴィクトリア州、北西部。
農夫のジョシュア・コナー(ラッセル・クロウ)は、”ガリポリの戦い”で三人の息子を失った。
ダウジングで水脈を見つけたジョシュアは、井戸を掘る。
水が出たことを喜ぶジョシュアは、家に戻る。
その夜ジョシュアは、息子たちの戦死でショックを受けた妻イライザのことを心配する。
水源を見つけたとイライザに伝えたジョシュアは、同じ方法で息子たちも見つけられると言われる。 捜しに行ってほしいと言うイライザから、自分のせいだと非難されたジョシュアは心を痛める。 翌朝、目覚めたジョシュアは、イライザが水死していることを知り泣き崩れる。 マッキンタイア神父(デイモン・ヘリマン)から、イライザが自殺なら教会には埋葬できないと言われたジョシュアは、彼女は誤って溺れたと伝える。 4年間も教会に来なかったことで信仰を捨てたと言われたジョシュアはそれを認めるものの、イライザは毎週通っていたと神父に伝える。 祈りを捧げてほしいと神父に頼んだジョシュアは、代わりに馬車を寄付するようにと言われる。 イライザを埋葬したジョシュアは、息子たちを連れて戻ることを彼女に約束して旅立つ。 ガリポリ、帝国戦争墓地・埋葬部隊。 1万人の戦死者の半数は不明であるため、その捜索の協力をハーサンに求めたヒューズは、それを引き受けてくれた彼から、自分たちはチャナッカレで7万人を失ったと言われる。 コンスタンティノープル(現イスタンブール)。 自分のホテルを勧める少年オルハン(ディラン・ジョージアズ)に荷物を持ち去られたジョシュアは、街に向かった彼を追う。 母アイシャ(オルガ・キュリレンコ)が経営するホテルにジョシュアを連れて行ったオルハンは、母に褒められる。 部屋を借りたいと言うジョシュアがオーストラリア人だと知ったアイシャは、戦死した夫が戦った敵国だったために宿泊を断ろうとする。 アイシャの義兄オマー(スティーブ・バストーニ)はジョシュアを歓迎し、アイシャは仕方なく納得する。 オルハンと共に部屋に向かったジョシュアは、彼に陸軍省への案内を頼む。 ジョシュアにタオルを運んだアイシャは子供のことを尋ね、息子が三人いると言われる。 ガリポリそしてチャナッカレがジョシュアの目的地だと知ったアイシャは、その地は墓場でしかないと言って、明日、オルハンは陸軍省には案内できないと伝える。 入浴しようとしたジョシュアは、魅力的な使用人ナタリア(イザベル・ルーカス)から声をかけられる。 翌日、陸軍省に向かったジョシュアは、ギリシャ軍が侵攻を始めたことを、イギリス軍の担当官チャールズ・ブリンドリー大尉(ダニエル・ウィリー)から知らされ、危険地域ダーダネルス海峡への通行を許可されない。 ブリンドリーに戦死した息子たちの写真を見せたジョシュアは、埋葬部隊が派遣されていることだけしか知らせてもらえなかった。 許可証の発行を拒まれたジョシュアは、息子たちを母親の傍に眠らせる考えを変えなかった。 案内してくれたオルハンと共に”アヤソフィア”に寄りホテルに戻ったジョシュアは、息子を巻き込んでほしくないと言うアイシャに非難される。 翌朝、ジョシュアに朝食を出したアイシャは、彼の妻も亡くなったことを知り、ガリポリに行くには漁師を雇い船で向かえば軍の許可はいらないと伝える。 その日の夕方、旅立つジョシュアは、オルハンから父親の写真を渡され、捜してほしいと言われる。 その後、船で現れたジョシュアと話をしたヒューズは、許可もない彼から、息子たちが”ローン・パインの戦い”で戦死しと言われ、1915年8月7日に最後に書かれた日記を見せられる。 ヒューズから、他の兵士達と共に墓石に名を刻むと言われたジョシュアは、落とした息子の写真を拾ったハーサンから、それを渡される。 ジョシュアが浜にいることを知ったヒューズは、食べ物と毛布を届けるよう部下に指示する。 翌日、ジョシュアが単に息子たちを捜す普通の親とは違うと思えたハーサンは、彼への協力をヒューズに申し出る。 かつての戦地に向かったジョシュアは、その場で戦った息子たちの行動を推測する。 協力し合いながら戦う兄弟だったが、長男のアーサー(ライアン・コア)が負傷し、彼を助けようとしたエドワード(ジェームズ・フレイザー)とヘンリー(ベン・オトゥール)は敵の銃弾を受けて倒れる。 息子たちが戦死した場所を見つけたジョシュアは、エドワードの認識票が見つかったことをヒューズから知らされ、その場に向かおうとするものの制止される。 掘り出された銃弾の跡がある頭蓋骨を見つめながら、兵士から、ハーサンが殺したと言われたジョシュアは、彼に襲い掛かろうとする。 ジェルマに十字架で殴られたジョシュアは、息子を殺したハーサンを非難するが、戦地に送ったのは自分だと言われる。 ヒューズから謝罪されたハーサンは、他の二人の息子も捜してあげてほしいと伝える。 その後、見つかったヘンリーの認識票も渡されたジョシュアは、アーサーは他の場所に行っただろうと言われるものの、彼は弟たちを決して見捨てないと伝える。 明日、二人を埋葬すると言われたジョシュアは、約束通り妻の元に連れて行くとヒューズに伝えるものの、戦友たちと眠らせるべきだと意見される。 ジョシュアは、その場に埋葬されたエドワードとヘンリーのために本を読み、そして祈りを捧げる。 翌日、ジョシュアと話したハーサンは昨日のことを謝罪され、取り寄せた資料にアーサーの名前があったことを伝える。 捕虜になったアーサーが、別の収容所に移ったことを知ったジョシュアは驚く。 コンスタンティノープル。 陸軍省。 指示を無視したためブランドリーにパスポートを没収されたジョシュアは、収容所の場所を教えてもらおうとする。 世界情勢が混沌とする中、収容所があったアナトリア半島にギリシャ軍が侵攻を始めていると言われたジョシュアは、場所を教えてもらえない。 収容所は破壊されたと言うブランドリーは、本国行きの手配をしたとジョシュアに伝える。 ジョシュアは、生きていれば息子は帰国したはずだと言われる。 弟が戦死した士官から、赤十字の婚約者から情報を入手してみると言われたジョシュアは感謝し、街に向かったハーサンの後を追う。 地下の部下たちの元に向かったハーサンは、尾行してきたジョシュアを追い払う。 その後、アイシャとオルハンと共に貯水池に向かったジョシュアは、乾季には地下水を直感で探すことなどを話しながら、二人と親交を深める。 ホテルに戻ったジョシュアは、アイシャと夫や妻のことを話し、息子が捕虜になったことを伝える。 夫の死を受け入れられなかったアイシャは、オルハンのために、オマーの第二夫人になることを提案されていた。 赤十字などに足を運んだジョシュアは、手掛かりを見つけることはできなかった。 落ち込むジョシュアに、縁談がまとまるかコーヒーで占うことを教えたアイシャは、甘いと結婚できて苦いと破断すると伝える。 甘いほど愛は深まると言うアイシャは、ジョシュアのカップの砂糖を見て戸惑う。 アイシャが結婚を受けいれないことに腹を立てたオマーは、何も知らなかったオルハンに、父親は戦死し、それを隠していた母親はウソつきだと伝える。 ショックを受けたオルハンを落ち着かせるジョシュアは、アイシャに乱暴を振るうオマーを制止する。 憤慨したオマーはその場を去り、ジョシュアはアイシャから、彼は危険な男なので出て行くようにと言われる。 夫を殺した敵だと言われたジョシュアは、力になりたいとアイシャに伝えるものの無駄だった。 オルハンに別れを告げてホテルを出たジョシュアは、オマーに襲われる。 その場に現れたジェマルは、ジョシュアをハーサンの元に連れて行く。 ハーサンと話し、アーサーが負傷してアフィヨンカラヒサールに移送された可能性があることを知ったジョシュアは、荷物を取りにホテルに戻る。 アイシャと話し昼間のことを互いに謝罪したジョシュアは、明日、帰国することを伝えて、食事をしながら楽しい夜を過ごす。 その後、アーサーが生きている夢を見たジョシュアは、そのことをアイシャに伝える。 迎えに来たブランドリーは、ジョシュアが返事をしないためにホテルに押し入る。 ジョシュアを連れて二階に向かったアイシャは、彼に逃げ道を教えて別れを告げる。 ハーサンの元に向かったジョシュアは、息子が生きていると言って同行させてほしいと伝える。 その後、ハーサンの部下たちと貨物車に乗り込んだジョシュアは、持っていたクリケット・バットに興味を持つジェマルと、その場でクリケットをして楽しむ。 ギリシャ軍の襲撃を受けて捕らえられたハーサンらは殺されそうになるが、ジョシュアがクリケット・バットで兵士に襲い掛かる。 ジェマルは殺され、馬を奪ったジョシュアとハーサンは逃走する。 アフィヨンカラヒサールに向かう途中、ある町で何かを感じたジョシュアは、家と同じ風車を見つけてアーサーがいることを確信する。 風車を作った者が教会の修繕をしていることを知ったジョシュアとハーサンは、その場に向かう。 アーサーと再会したジョシュアは帰らないと言われ、イライザのことを訊かれたために、弟たちと一緒だと答える。 弟たちを守る約束を果たせなかったと言うアーサーは、ヘンリーは頭を撃たれて即死し、何時間も苦しんだエドワードから母の元に行きたいと言われ、楽にしてやるために射殺したことをジョシュアに話す。 帰れないと言うアーサーに、お前たちを止めなかった自分のせいだと伝えたジョシュアは、ギリシャ兵が来ることをハーサンから知らされる。 ハーサンに感謝して別れを告げたジョシュアは、攻撃を受けたためにアーサーと共に避難する。 水流に乗り町を離れたジョシュアとアーサーは、ギリシャ兵の追跡を逃れる。 3週間後、コンスタンティノープル。 コーヒーを運んでくれたアイシャに、歓迎してくれるか尋ねたジョシュアは、皆を歓迎し、戻ったことには驚かないと言われる。 これがコーヒー占いだと言われたジョシュアは、甘いコーヒーが砂糖でドロドロであることに気づく。 アイシャの愛を知ったジョシュアは彼女を見つめて、互いに微笑む。 第一次大戦の犠牲者は3700万人に上り、800万人を超える遺体が不明のままである。
...全てを見る(結末あり)
ANZACの指揮官シリル・ヒューズ中佐(ジェイ・コートニー)は、かつての敵の指揮官ハーサンとジェマル軍曹(チェム・イルマズ)を歓迎する。
出国から3か月の旅を終えて到着したジョシュアは、入国手続きを済ませてガリポリに向かおうとするが、陸軍省の許可がいることを知る。
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ホテルに戻ったジョシュアは、父親は見つからなかったことをオルハンに伝える。
提督との面会をブランドリーに断られたハーサンは、その場に現れたジョシュアから収容所のことを訊かれるが、息子は自分で捜せと伝える。
アーサーと共にホテルに戻ったジョシュアは、裏庭のテーブルに座る。
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*(簡略ストー リー)
1919年、オーストラリア。
農夫のジョシュア・コナーは、第一次大戦の”ガリポリの戦い”で三人の息子を亡くし、失意の妻イザベルも自ら命を絶ってしまう。
イザベルの墓前で息子たちを連れ帰ることを約束したジョシュアは、オスマン帝国(現トルコ)のコンスタンティノープル(現イスタンブール)に向かい旅立つ。
現地に到着したジョシュアは、少年オルハンの案内で、彼の母親アイシャが経営するホテルに向かう。
ジョシュアが戦死した夫が戦ったオーストラリア人であるため、アイシャは彼を歓迎できなかった。
その後、陸軍省の許可なしでガリポリに向かったジョシュアは、”ANZAC”(オーストラリア・ニュージーランド軍)の戦死者埋葬部隊の指揮官ヒューズの協力も得られない。
そんなジョシュアは、ガリポリの戦いでANZACと戦った指揮官ハーサン少佐の協力を得て、息子たちの遺体を捜そうとするのだが・・・。
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事実を基にした物語であり、ラッセル・クロウが主演を兼ねた、初監督作品として注目された作品。
第一次大戦に出征した三人の息子を、異国の地オスマン帝国で捜そうとする父親を描くドラマ。
*主人公は、戦死した息子たちの遺骨を祖国に戻そうとする。
作品タイトル”ディバイナー The Water Diviner”は、”ダウジング”で水脈を探すことを得意とする主人公が、それを活かして息子たちを捜すことからつけられた。
息子たちと妻も亡くした失意の中で行動する主人公の姿を、哀愁漂う雰囲気で描きながら、父親そして夫としてやるべきことを果たそうとする、主人公の執念を感じさせる描写が印象に残る力強いドラマに仕上がっている。
息子たちと夫を共に亡くした主人公とヒロインが、敵国同士の立場でありながら、複雑な関係を乗り越え結ばれる雰囲気で終わるラストもいい。
主演のラッセル・クロウは、戦死した三人の息子を異国の地で捜す父親を好演し、その演出もオーストラリア国内では高く評価された。
夫を殺した敵国人である主人公を歓迎できないものの、次第に心を開き親交を深めるホテル経営者のオルガ・キュリレンコ、その息子で主人公を慕うディラン・ジョージアズ、主人公に協力するオスマン帝国軍の少佐イルマズ・アルドアン、その部下チェム・イルマズ、”ANZAC”(オーストラリア・ニュージーランド軍)の戦死者埋葬部隊の指揮官ジェイ・コートニー、生存していた主人公の息子ライアン・コア、戦死する弟ジェームズ・フレイザーとベン・オトゥール、その母親である主人公の妻ジャクリーン・マッケンジー、ホテルの使用人イザベル・ルーカス、陸軍省の担当官ダニエル・ウィリー、神父のデイモン・ヘリマン、ヒロインの義兄スティーブ・バストーニ、その妻ミーガン・ゲイルなどが共演している。