娘の家に引っ越した老人と部屋を祖父に奪われた少年との戦いを描く、監督ティム・ヒル、主演ロバート・デ・ニーロ、オークス・フェグリー、ユマ・サーマン、ロブ・リグル、チーチ・マリン、クリストファー・ウォーケン、ジェーン・シーモア他共演のコメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ティム・ヒル
製作
マーヴィン・ピアート
フィリップ・グラッサー
ロサ・モリス・ピアート
製作総指揮
サウル・P“ソニー”シュワルツ
マット・サロウェイ
クリスティーナ・パパジーカ
エリザベス・クリー
ジミー・ソマーズ
ランドール・エメット
ジョージ・ファーラ
ジョー・ゲルシオン
マイルズ・ネステル
クレイグ・チャップマン
ウェイン・マーク・ゴッドフリー
ロバート・ジョーンズ
ジェーン・ローゼンタール
ベリー・ウェルシュ
トゥレ・ピアート
原作:ロバート・キンメル・スミス”The War with Grandpa”
脚本
トム・J・アッスル
マット・エンバー
撮影:グレッグ・ガーディナー
編集
クレイグ・ハーリング
ピーター・S・エリオット
音楽:アーロン・ジグマン
出演
エド・マリーノ:ロバート・デ・ニーロ
ピーター・デッカー:オークス・フェグリー
サリー・マリーノ=デッカー:ユマ・サーマン
アーサー・デッカー:ロブ・リグル
ミア・デッカー:ローラ・マラノ
ジェニファー・デッカー:ポピー・ギャニオン
ダニー:チーチ・マリン
ジェリー:クリストファー・ウォーケン
ダイアン:ジェーン・シーモア
ビリー:フリオセサール・チャベス
スティーヴ:アイザック・クラグテン
エマ:T・J・マクギボン
ラッセル:コリン・フォード
チャック:ジョー・ゲルチオン
デヴィッド:フェイゾン・ラヴ
リン・マリノ:ルターニャ・アルダ
保険査定人:ケンドリック・クロス
8年生:ドリュー・シャイド
アメリカ 映画
配給
101 Studios
Brookdale Studios
2020年製作 94分
公開
北米:2020年10月9日
日本:2021年4月23日
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $21,277,890
世界 $40,696,160
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ガーフィールド中学校。
6年生になったピーター・デッカー(オークス・フェグリー)は、友人の(フリオセサール・チャベス)、スティーヴ(アイザック・クラグテン)、エマ(T・J・マクギボン)と共に登校する。
ピーターは、引っ越してきた祖父エド・マリーノ(ロバート・デ・ニーロ)に部屋をとられたことを話し、ビリーから、いつから同居しているか訊かれ、祖父が万引きしてからだと答える。
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スーパーマーケットで買い物中のエドは、店員のデヴィッド(フェイゾン・ラヴ)から、セルフレジの導入で馴染のレジ係マリアが解雇されたことを知らされる。
エドは、セルフレジをうまく使えず、誤って食料品を持ち去ってしまう。
エドを追ったデヴィッドは、声をかけようとして押し倒してしまい、彼に抵抗される。
デヴィッドは、その場にいた客たちに非難されて騒ぎになり、警官が駆け付ける。
ひざを痛めたエドは、訪ねて来た娘のサリー(ユマ・サーマン)と話をする。 妻リン(ルターニャ・アルダ)を亡くし寂しい日々を送るエドは、サリーから施設に入ることを勧められていたが、自分が建てた家で死ぬと言ってそれを拒んでいた。 サリーは、自分の家に引っ越すことを提案するものの、うまくいかないと言うエドに、一緒に母を偲びたいと伝えて説得する。 ピーターは、自分の部屋をエドに提供して、屋根裏に移るよう父アーサー(ロブ・リグル)に指示されるものの、それを拒む。 サリーは、姉ミア(ローラ・マラノ)と妹ジェニファー(ポピー・ギャニオン)は相部屋で我慢していることを話し、屋根裏にはトイレがなく階段もきついと言ってピーターを説得する。 その後、引っ越してきたエドは、ミアとジェニファー、そしてアーサーに歓迎される。 エドを一応、歓迎したピーターは、自分が望んだことではないと言われるものの、納得できなかった。 ランチタイムにピーターは、ビリーから部屋を奪還するために戦うべきだと言われても、どうすればいいか分からない。 エドは、ほとんどの時間を部屋で過ごし、椅子に座り空と庭の枯れ木を眺めながら、亡き妻を想う。 エドと遊ぼうとしたジェニファーは、今日は何もしたくないと言われ、彼の様子がおかしいことをサリーに伝える。 サリーから、祖母のことを考えているだけだと言われたジェニファーは納得する。 帰宅したピーターはコウモリに襲われ、ネズミに電線を噛まれて照明も消えてしまい、我慢の限界に達する。 ピーターは、24時間以内に部屋の返還を求めるメモをエドに渡す。 翌朝、友人のジェリー(クリストファー・ウォーケン)に誘われたエドは躊躇するが、自分が連れて行くとサリーがジェリーに伝える。 エドを牽制するピーターだったが、何も反応がないために学校に向かう。 それをビリーらに話したピーターは、即攻撃を始めるべきだと言われるものの、その気になれない。 8年生(ドリュー・シャイド)に目をつけられたピーターはイジメられ、スティーヴは姉リサに嫌がらせをされる。 サリーにジェリーの家に送ってもらったエドは、スマートフォンを渡され、”Lyft”の呼び方などを教わる。 ジェリーと過ごしていたエドは、訪ねて来た彼の友人ダニー(チーチ・マリン)を紹介され、3人で散歩する。 エドは、ピーターの件とメモを見せて何もしていないと話し、ジェリーとダニーから行動することを勧められる。 その夜ピーターは、ラジコンを使い眠っているエドを起こす。 屋根裏部屋に向かい、ピーターにイタズラのことを注意したエドは、”戦争”だと言われるものの本気にせず、互いに愛していると言い合い別れる。 翌日、部屋に来たジェニファーと話したエドは、ビー玉を欲しがる彼女に、大切なものだと伝える。 建築士だったエドは、家を建てる際に地面を掘ると、必ずビー玉が1~2個見つかり、それを集めたものであり、自分が建てた家の数だとジェニファーに話す。 ビー玉を欲しがるジェニファーのために、瓶を持ち上げようとしたエドは、それが張り付いていたために割ってしまい、床に転がったビー玉に足をとられて転倒する。 ピーターは、計画が成功して満足する。 その夜、ピーターを部屋に呼んだエドは、彼が本気で戦争をする気だということを確認し、”家族を巻き込まないために他人の物に損害を与えない、このことは2人の秘密であり誰にも話してはいけない”というルールを決める。 ピーターは、エドのレコードプレーヤーに細工し、速乾性の泡のスプレーをシェービングクリームに見せかけて、大変な目に遭わせる。 翌日、登校したピーターはビリーらに戦争のことを話す。 教師から夏休みの報告を読むよう指示されたピーターは、内容を書き替えられていたために恥をかいてしまう。 帰宅したピーターは、エドが侵入していないことを、ドアに貼ったテープで確認して部屋に入るが、家具のネジが外されていることに気づく。 ジェリーとダニーとでゴルフを楽しむエドは、考えが浅いピーターの話をするが、スイングした瞬間にドライバーのヘッドが外れて、他人の車の窓ガラスを割ってしまう。 エドのゴルフのことを想像すると笑ってしまうピーターだったが、ロッカーに入れていた大切な”エア・ジョーダン”にイタズラされてショックを受ける。 ”攻撃”用の機材を購入したエドは、セルフレジ係のダイアン(ジェーン・シーモア)と知り合う。 サリーは、ミアがボーイフレンドのラッセル(コリン・フォード)と内緒で会っていることを気にする。 エドは、かつて同じような経験をしてサリーと2年間も仲違いしたことを思い出し、口出ししない方がいいと彼女に助言する。 その時のサリーの相手がアーサーだったために、エドは彼との関係がギクシャクしていた。 購入したドローンの操作をジェニファーに教わったエドは、ピーターの部屋を搭載カメラで覗き、3年かけたゲームの宮殿がもうじき完成することを知る。 クシャミをしたエドはドローンの制御ができなくなり、買い物から戻ったサリーに激突してしまう。 その夜、ビリーからペットのヘビを借りたピーターは、それをエドのベッドに入れて驚かせる。 窓から逃げようとしたエドは、滑って地上に落下してしまい、アーサーがそれを目撃する。 翌日エドは、サリーとアーサーから救急ボタンを携帯してほしいと頼まれ、仕方なくそれに従う。 部屋から逃げ出したヘビは、サリーの車に忍び込む。 エドにゲームの宮殿を壊されたピーターは、ショックを受ける。 信号待ちしたサリーは、ヘビに気づいて驚き、隣りに止まったバイクの警官に放り投げてしまう。 ピーターからの連絡を受けたエドは、ジェニファーを立ち会わせて和平交渉を始める。 納得いかないピーターは、交渉決裂だと言って席を立ち、彼を追ったエドは、最終決戦で決着をつけようとする。 ドッジボールで勝負することになったエドは、ジェリーとダニーと共にダイアンに協力してもらう。 ピーター、ビリー、スティーヴ、エマと対戦したエドらは、熱戦の末に引き分けで終わる。 その夜エドは、建築家のアーサーに助言して気持ちよく眠る。 翌朝、部屋に忍び込んだピーターは、エドが寝ていることを確認して救急ボタンを押してしまう。 その後、救命士と消防士が駆け付けて騒動になる。 エドは、”Lyft”のドライバーのチャック(ジョー・ゲルチオン)と共に学校に向かい、ピーターを乗せて湖に向かい、ボートを借りて釣りをする。 楽しんだエドとピーターだったが、釣りが違法だと分かる。 監視員に追われた2人は岸にたどり着き、エドがチャックを呼んで車で逃げる。 帰宅する途中で車を止めたエドは、自分が建てた家をピーターに見せる。 エドは、落ち込んだ時などにこの家を見ると、気分が良くなることをピーターに話す。 窓から家の中を覗いたエドは、建てた家には必ず妻との写真を暖炉の壁の中に隠したことを話し、お前だけに教えたと言ってピーターを喜ばせる。 帰宅したエドは、楽しかったと言うピーターに感謝されるが、ドアを細工されていることに気づかず転倒してしまう。 翌日ピーターは、エドが仕掛けたバッグから飛び出したソースを浴びた8年生に殴られてしまう。 その後、エドがジェニファーのクリスマス誕生パーティーの手伝いをしている間に、ピーターは彼のスマホをいじる。 ジェリーから友人の葬儀の付き添いを頼まれ参列したエドは、ピーターのイタズラで突然スマホが鳴りだしたために焦り、大恥をかいてしまう。 翌日、誕生会の飾りつけをしていたエドは、バッグの仕掛けでピーターが上級生に殴られたことを知る。 ラッセルもパーティーに招待したいミアだったが、サリーに許可してもらえない。 エドとピーターは、ジェニファーのためにクリスマス・イヴは休戦することで合意する。 ジェリーとダニーと共に学校に向かったエドは、3人で8年生を脅し、ピーターに手出しするなと言って、彼をゴミ箱に放り込む。 ジェニファーのクリスマス誕生パーティーが始まり、ピーターは、休戦を約束したにも拘らず、エドが扮する予定のサンタクロースの椅子に仕掛けをしていた。 警戒していたエドが、サンタ役をジェリーに任せたことを知ったピーターは焦る。 サンタのことをピーターに訊かれたエドは、プロのジェリーに任せたと答える。 ピーターから受け取ったソーダを開けたエドは、それが噴出したためにびしょ濡れになる。 サンタの椅子の仕掛けを取り除こうとしたピーターは、アーサーに呼ばれて、ミアの代わりにバーベキューを手伝う。 雨トヨにいたネズミが、電飾の電線をかじってしまう。 互いを警戒するエドとピーターは、ケチャップとマスタードをかけ合う。 サリーに電飾がおかしいと言われたエドは、ハシゴを使い調べる。 ピーターが地面のコンセントに電線のプラグを挿すと、感電したエドのハシゴが倒れ、エアハウスを潰してしまう。 無事だったエドに責められたピーターは、イタズラではないと言って弁解する。 サンタの椅子の仕掛けが作動し、ジェリーが吹き飛ばされる。 立ち上がったジェリーは最高だったと言って喜ぶが、よろけてツリーを倒してしまい、バーベキューの火が燃え移る。 アサーが方向を間違えて消火器の消火剤を浴びてしまい、彼の後ろにいたリサは突き飛ばされ、バースデーケーキを顔面で潰してしまう。 ジェニファーはツリーとケーキが台無しになったために悲しみ、枯れ木に支えられていたトナカイのソリが落ちる。 その衝撃で木は倒れ、2階のミアの部屋の壁が破壊される。 サリーは、抱き合ていたミアとラッセルを見て激怒する。 怪我をしたエドは病院で治療を受け、”戦争”に気づいていたサリーに、ピーターのせいではなく、自分が対処するべきだったと伝える。 アーサーと共に現れたジェニファーに謝罪したエドは、彼女からビー玉を渡される。 待合室にいたピーターとミアは、サリーとアーサーから、半年間、外出禁止と家事手伝いをするようにと言われ、それに従うしかなかった。 サリーは、その場に現れたラッセルを追いかけ、襲いかかって殴ろうとするものの、思い留まる。 ミアとの2年間を失いたくないと言うサリーは、ラッセルをボーイフレンドとして認める。 エドが”弟”のチャックと退院したことを知ったサリーらは、帰宅するものの、彼の姿はなく部屋は空で出て行った様子だった。 ピーターは、暖炉を見てエドが例の家に行ったと考え、家族をその場に案内する。 自分が解決すると言うピーターは、車で待つチャックに声をかけて家の中に向かい、その場にいたエドに、部屋は渡すので一緒にいてほしいと伝える。 屋根裏が好きだと言うピーターは、今までのことをエドに謝罪する。 自分たち二人が悪いと言うエドは、戦争の本質を理解したピーターに、今回の戦いは楽しかった、妻の死を克服できたと伝える。 サリーは、2人が心触れ合う姿を見て安心する。 戻ってきてくれるか訊かれたエドは、ピーターを抱きしめる。 3か月後。 エドを土曜日の恒例の釣りに誘ったピーターは、今日は行けないと言われて不思議に思う。 チャックの車を呼んだエドは、交際を始めたダイアンと出かけようとする。 エドは、自分を睨むピーターが、再び宣戦布告したと考える。
...全てを見る(結末あり)
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保険で家の修理ができたアーサーは、保険査定員(ケンドリック・クロス)と話をする。
*(簡略ストーリー)
妻を亡くしたエド・マリーノは、万引きを疑われて騒ぎを起こし、娘のサリーに説得されて彼女の家に引っ越す。
祖父エドに部屋を奪われたサリーの息子ピーターは、仕方なく我慢するものの、友人たちから部屋を奪還するべきだと言われて、その気になる。
ピーターに”宣戦布告”されたエドは、最初は相手にしなかったものの、彼が本気だと知り反撃を始めるのだが・・・。
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1987年に発表された、ロバート・キンメル・スミスの児童文学”The War with Grandpa”を基に製作された作品。
娘の家に引っ越した老人と、部屋を祖父に奪われた少年との戦いを描くコメディ。
ヒット作「アルビン/歌うシマリス3兄弟」(2007)などコメディを得意とするティム・ヒルが監督し、ロバート・デ・ニーロ主演ということで話題になった作品。
豪華なキャスティングを活かしきれていないティム・ヒルの演出は平凡であり、批評家の評価も低く興行的にも失敗に終わった作品。
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $21,277,890
世界 $40,696,160
それでも続編が製作される可能性があり、それを感じさせるラストに注目だ。
主演のロバート・デ・ニーロは、孫と”戦う”祖父役を熱演し、ユーモアだけではなく、亡き妻を想い偲ぶ表情など、深い演技も見せてくれる。
主人公である祖父に”宣戦布告”するオークス・フェグリー、その母親ユマ・サーマン、その夫ロブ・リグル、その娘ローラ・マラノ、その妹ポピー・ギャニオン、主人公の友人クリストファー・ウォーケン、その友人チーチ・マリン、主人公と親交を深める店員のジェーン・シーモア、ピーター(オークス・フェグリー)の友人フリオセサール・チャベス、アイザック・クラグテン、T・J・マクギボン、ミア(ローラ・マラノ)のボーイフレンド役コリン・フォード、主人公に呼ばれる”Lyft”のドライバー役ジョー・ゲルチオン、スーパーマーケットの店員フェイゾン・ラヴ、主人公の妻ルターニャ・アルダ、保険査定人ケンドリック・クロス、ピーターをイジメる8年生のドリュー・シャイドなどが共演している。