1981年に発表された、ウォーレン・アドラーの同名小説の映画化で”薔薇戦争”にもかけている。 偶然出会い恋に落ちて結婚した男女の予期しない争いを描く、製作ジェームズ・L・ブルックス、監督、出演ダニー・デヴィート、主演マイケル・ダグラス、キャスリーン・ターナー他共演のコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダニー・デヴィート
製作
ジェームズ・L・ブルックス
アーノン・ミルチャン
原作:ウォーレン・アドラー
脚本:マイケル・リーソン
撮影:スティーヴン・H・ブラム
編集:リンジー・クリングマン
音楽:デヴィッド・ニューマン
出演
オリヴァー・ローズ:マイケル・ダグラス
バーバラ・ローズ:キャスリーン・ターナー
ギャビン・ダマート:ダニー・デヴィート
スーザン:マリアンネ・ゼーゲブレヒト
ジョシュ:ショーン・アスティン
キャロリン:ヘザー・フェアフィールド
ハリー・サーモント:G・D・スプラドリン
椅子に座っている依頼人:ダン・カステラネタ
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1989年製作 116分
公開
北米:1989年12月8日
日本:1990年5月
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $86,888,550
世界 $160,188,550
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
弁護士ギャビン・ダマート(ダニー・デヴィート)は、オフィスを訪れた依頼人(ダン・カステラネタ)に、ある夫婦のことを話し始める。
__________
17年前。
ナンタケットのオークション会場で知り合った2人オリヴァー・ローズ(マイケル・ダグラス)とバーバラ(キャスリーン・ターナー)は、たちまち恋に落ちて結婚する。
オリヴァーとバーバラには、2人の子供も生まれ、忙しい毎日を送っていた。
やがてオリヴァーは法律家として頭角を現し、わずか6年で法律事務所の重役となり、そこでダマートと知り合う。
ローズ家は、バーバラの希望である屋敷を手に入れることになり、彼女は家の装飾に凝りに凝った。 家のことがひと段落着いたバーバラは、その空虚さから車を替えて、自分でケータリング・ビジネスを始めようとする。 オリヴァーは、家事が疎かになったバーバラのために、家政婦スーザン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)を雇う。 その頃から、夫婦の間には溝が入り始め、やがて、ある事件が起きる。 商談中に倒れたオリヴァーは病院に運ばれるが、そこに待ち焦がれるバーバラが現れない。 診断の結果、幸い症状の軽かったオリヴァーは、様子を見に来たダマートと共に病院を出る。 帰宅したオリヴァーは、バーバラに病院に来なかった理由を尋ねるが、彼女はまともな答えを返さない。 夜中にオリヴァーを起こしたバーバラは、病院で彼が死んだと思い、幸せを感じてしまったことを告白する。 ショックを受けたオリヴァーに対し、さらにバーバラは離婚を切り出してしまう。 離婚争議を始めた2人だったが、オリヴァーが病院で書いた、バーバラへの遺書を彼女が持ち出す。 バーバラは屋敷を手に入れようとするが、オリヴァーはそれを拒否する。 弁護士のハリー・サーモント(G・D・スプラドリン)を雇ったバーバラに、オリヴァーは家から追い出され、彼は離婚弁護士のダマートの協力で対抗する。 離婚しても同じ屋敷内に住む権利はあるという、法律の事例を見つけたオリヴァーは家に戻る。 オリヴァーは、屋敷内を自分とバーバラ、そして中立地帯に分類し、いよいよ”ローズ家の戦争”が始まる。 猫をオリヴァーに轢き殺されたバーバラは、彼をサウナに閉じ込める。 オリヴァーは、バーバラのハイヒールのかかとを全て切り取ってしまう。 さらにバーバラは、色仕掛けでダマートを誘惑しようとする。 オリヴァーは、大学に入る息子ジョシュ(ショーン・アスティン)に女の選び方を誤らないよう忠告し、娘キャロリン(ヘザー・フェアフィールド)も巣立ち、家政婦スーザンもローズ家から去ることになる。 屋敷を売って、財産を二等分しろというダマートの意見に反発するオリヴァーは、ダマートをクビにする。 徹底交戦を決めたオリヴァーは、バーバラが料理評論家を招いたディナー・パーティーをぶち壊しにする。 バーバラは仕返しに、オリヴァーの愛車モーガンをRVで体当たりして潰してしまう。 2人は壮絶な戦いを繰り返すが、ある夜、話し合いをすることになる。 警戒しながら同じテーブルについた2人、オリヴァーは寄りを戻すことを考えて歩み寄るが、バーバラはあくまで彼を追い出そうとする。 そして、バーバラが自分の愛犬をパテにしたことを知ったオリヴァーは激怒し、彼女に殺意を抱く。 様子を見に来たスーザンを、オリヴァーは家から追い出し、反撃に出たバーバラは、彼を殴り倒そうとする。 バーバラはバランスを崩し、そのままシャンデリアにしがみついてしまう。 オリヴァーもそれに飛び移るが、彼の頭上にそれを落とそうと企んでいたバーバラが、シャンデリアの屋根裏のボルトを緩めてあった。 そこにダマートも現れるが、シャンデリアは2人を支えきれずに落下する。 瀕死のオリバーは、バーバラを気遣かい手を差し伸べるが、彼女はそれを振り払い、そして2人は息を引き取る。 ダマートは離婚を希望する依頼人に、”妻には寛大になり、離婚騒動は手早く片付け、新生活に踏み出すことだ”と語り、または、家に帰り妻への愛のかけらを探すよう忠告する。
...全てを見る(結末あり)
__________
*(簡略ストー リー)
オークション会場で知り合った2人、オリヴァー・ローズとバーバラは、恋に落ちて結婚する。
その後、2人の子供にも恵まれ、オリヴァーは法律家として頭角を現し、わずか6年で法律事務所の重役となる。
そして、ローズ家はバーバラの希望で家を購入し、彼女が内部の装飾を始める。
それが、ひと段落したバーバラは、ケータリングの商売を始め、その頃から夫婦仲が悪くなり始める。
ある日、オリヴァーが商談中に倒れて病院に運ばれるが、バーバラは、彼の死を望んでしまったことを告白する。
ショックを受けるオリヴァーに、バーバラは、追い討ちをかけるように離婚話を持ち出し、そして2人の争いは激化する・・・。
__________
「ロマンシング・ストーン」(1984)で主演の2人と共演したダニー・デヴィートが、”進行役”でも出演する彼の監督作品で、ユーモアの中に怖さも感じさせる、際どい演出も冴えている。
音楽は、デヴィート作品でお馴染みのデヴィッド・ニューマンが担当している。
興行収入も健闘して、全世界トータルでは約1億6000万ドルのヒットとなった。
1980年代に入り、俳優として多くの話題作に出演し、頂点を極めようとしていたマイケル・ダグラスは、執念深くいつまでも未練を残したことが、災いを招く結果となる、優秀な弁護士を熱演する。
一方、その彼を上回る迫力で対抗する”恐妻”キャスリーン・ターナーは、フル回転でそれに受けて立つ。
残念ながら彼女は、本作後は低迷してしまうが、彼女も、1980年代を代表する女優だったことに間違いない。
主人公の同僚で離婚弁護士、依頼人に恐怖の離婚劇を話して聞かせるダニー・デヴィート、家政婦マリアンネ・ゼーゲブレヒト、息子のショーン・アスティンと娘ヘザー・フェアフィールド、バーバラ(K・ターナー)が雇う弁護士G・D・スプラドリン、ダマート(デヴィート)の”教訓”に聞き入る依頼人ダン・カステラネタなどが共演している。