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ザ・ウォード The Ward (2011)

自身の作風を貫く鬼才ジョン・カーペンターの9年ぶりの作品。
精神科病院に入れられた女性の身に起きる不可解な事件と恐怖を描く、アンバー・ハードメイミー・ガマーダニエル・パナベイカー他共演のサスペンス・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー

アンバー・ハード / Amber Heard / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・カーペンター

製作総指揮
デヴィッド・ロジャース

アダム・ベタリッジ
リッチ・コーワン
製作
ダグ・マンコフ

ピーター・ブロック
マイク・マーカス
アンドリュー・スポールディング
脚本
マイケル・ラスムッセン

ショーン・ラスムッセン
撮影:ヤーロン・オーバック
編集:パトリック・マクマーン
音楽:マーク・キリアン

出演
クリステン:アンバー・ハード

エミリー:メイミー・ガマー
サラ:ダニエル・パナベイカー

ゾーイ:ローラ=リー
アイリス:リンジー・フォンセカ
アリス・ハドソン:ミカ・ブーレム
タミー:サリー・セイラー
ストリンガー医師:ジャレッド・ハリス

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2011年製作 88分
公開
北米:2011年7月8日
日本:2011年9月17日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $7,760


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1966年、ノース・ベンド精神科病院。
女性患者タミー(サリー・セイラー)が何者かに殺される。

8月8日、オレゴン州、ノース・ベンド
放火犯として逮捕されたクリステン(アンバー・ハード)は、精神科病院に入れられ、”ウォード”(監禁病棟)に収容される。

翌日、様子を見に来たストリンガー医師(ジャレッド・ハリス)に、クリステンは、夜中に誰かが来たことを伝える。

ストリンガーは、部屋には鍵がかけられていたかを確認する。

同じ病棟の、エミリー(メイミー・ガマー)やサラ(ダニエル・パナベイカー)、アイリス(リンジー・フォンセカ)、ゾーイ(ローラ=リー)らと顔を合わせたクリステンは、その後、ストリンガーの診察を受ける。
...全てを見る(結末あり)

クリステンが放火した農家の住所が、手のひらに書いてあったことから、ストリンガーは、何か目的があったのではないかと指摘するが、彼女は何も覚えていない。

ストリンガーは、心の傷に原因がある可能性を考えて話を続けるが、クリステンは解放されることを望むだけで、その場からペーパーナイフを奪う。

その夜、ナイフでドアを開けて部屋を出たクリステンだったが、職員に部屋へ連れ戻されてしまう。

警戒して眠れずにいたクリステンの前には、その夜は誰も現れなかった。

翌朝、クリステンは、絵の好きなアイリスのモデルになりながら、誰かが部屋に来たことを話すが信じてもらえない。

その後クリステンは、シャワー室で、人とは思えないものに襲われ怯えてしまう。

クリステンは薬剤を投与され、処置室でストリンガーに電気ショック療法を試される。

翌日、ストリンガーは全員を集めてセラピーを始め、エミリーがタミーのことを口にする。

最後に退院したという、タミーの話をストリンガーは避けて、サラは、シャワー室では何も見ていないと語り、エミリーはそれを信じると伝える。

退院できそうだと喜ぶアイリスだったが、ストリンガーとの面談で、自分が描いた、誰かが廊下に立っている絵を見せられて動揺する。

ストリンガーに催眠療法を試されたアイリスは、その後、姿を消してしまい、何者かに処置室に連れて行かれて殺害される。

クリステンは、姿を消したアイリスを捜そうとして、残されていたスケッチブックを確認する。

その中の、恐ろしい姿で描かれた”アリス・ハドソン”が気になり、クリステンは部屋で拾ったブレスレットのキューブの文字が”ALICE”になることに気づく。

クリステンは、シャワー室で襲われたのがアリスだろうとストリンガーに話し、アイリスや他の何人が姿を消したのか問い詰める。

エミリーらにもそれを尋ねたクリステンは、アイリスを捜して、この場から逃げて見せると言い切る。

全員も逃がすと言うクリステンは、その夜、エミリーと共にトイレの排気口を通り遺体安置所に向かう。

人が来る気配を感じた二人は身を隠し、その後エミリーが姿を消す。

恐ろしいものの手を見たクリステンはその場を逃れ、ホールでアリスらしき者が現れたため、彼女は気を失ってしまう。

翌朝、部屋で目覚めたクリステンは、捕まっていたエミリーに再び逃げることを伝える。

その後、サラはアリスに襲われ、処置室に連れて行かれて電気ショック療法の装置で殺害される。

サラがいないことに気づいたクリステンは、何かを隠すエミリーとゾーイを問い詰める。

自分達に暴力を振るうアリス(ミカ・ブーレム)を止められるとタミーに言われゾーイらは、彼女を皆で殺したのだった。

そのため、アリスが全員を殺そうとしているとゾーイは語るのだが、エミリーが逃げきれないと悟り、手首を切って自殺しようとする。

しかしエミリーは、現れたアリスに喉を切られて死亡し、これが現実でないと言うクリステンは取り乱すゾーイを落ち着かせる。

ゾーイを人質に取っていると見せかけて、その場から逃げようとしたクリステンだったが、職員に取り押さえられる。

もう少し治療をして、様子を見たいストリンガーだったが、婦長は治る見込みはないと言って、クリステンに鎮静剤を打つ。

拘束服を着せられたクリステンだったが、それを逃れて、婦長と職員を殴り倒し、ゾーイを連れてその場を逃れる。

クリステンは、ゾーイをエレベーターに乗せるものの、彼女はアリスに襲われる。

それに気づいたクリステンは、現れたアリスに立ち向かい彼女を倒す。

ストリンガーのオフィスで、アリスの資料を見たクリステンは、彼女が6人格を持つことを知る。

そこに現れたストリンガーは、全てを話すようクリステンに脅される。

クリステンの本名は”アリス・リー・ハドソン”で、8年前に誘拐され、放火した農家の地下に監禁され、精神に異常をきたした彼女は、心的外傷により多重人格障害となったのだった。

治療を始めたストリンガーだったが、新しい人格がアリスを支配し、数年後に人格を分離することに成功した。

実験療法で人格を消去していったのだが、クリステンが現れたのだった。

その直後にアリスはクリステンと戦い、窓を突き破り落下する。

翌日、一命を取り留めたアリスは、両親の元に戻ることになる。

退院するアリスは身支度を整えるが、キャビネットから現れたクリステンに襲われる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1966年、オレゴン州、ノース・ベンド
若い女性クリステンは放火をして逮捕され、精神科病院に入れられて、”ウォード”(監禁病棟)に収容される。
その日からクリステンは、誰かが部屋に現れたような感じがしたため、それを医師ストリンガーに確認する。
同じ病棟には4人の女性患者がいて、クリステンは彼女らと親交を深めるでもなく、解放されることだけを考える。
その後、クリステンはシャワー室で、人とは思えないものに襲われ怯えてしまい、電気ショック療法を受ける。
ストリンガーのグループ・セラピーで”タミー”という患者の存在を知り、そして患者のアイリスが姿を消してしまう。
アイリスが描いていた絵の中の、恐ろしい姿で描かれた”アリス・ハドソン”が気になったクリステンは、自分の部屋にあったアリスのブレスレットのキューブの文字が、”ALICE”だと気づく。
そしてクリステンは、アイリスを捜して病棟から逃げることを考えるのだが・・・。
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ジョン・カーペンターの演出は、可もなく不可もなしといったところだろうか、オーソドックスな恐怖描写に終始ししている。
健在ぶりを見せてくれたということで、ファンを喜ばせてくれた。

恐怖シーンも控えめで、内容にそれほど新鮮味もなく、主人公が、多重人格者だろうということも途中で分かってしまい、ラストも想像ができる。
しかし、ファンにとっては、ジョン・カーペンターがメガフォンを握ってくれるだけで嬉しいはずで、まだ老け込む年でもない、彼の今後の活躍を期待したい。
*撮影当時63歳。

アメリカ本土では、公開されたとは言えない程度の扱いで、全く収益の上がらなかった作品。

どこか不可解な行動が、その正体の決め手となるアンバー・ハード、いつまでたってもメリル・ストリープの娘と言われてしまう、患者?メイミー・ガマーダニエル・パナベイカー、ローラ=リー、リンジー・フォンセカ、サリー・セイラー、患者本人ミカ・ブーレム、医師ジャレッド・ハリスなどが共演している。


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