化け物が潜むと言われる森の奥で外界を拒絶した生活を送る村人達の暮らしと隠された秘密を描く、監督、脚本、出演M・ナイト・シャマラン、出演ホアキン・フェニックス、ブライス・ダラス・ハワード、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、シガニー・ウィーバー他共演のサスペンス。 |
・ウィリアム・ハート / William Hurt / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:M・ナイト・シャマラン
製作
サム・マーサー
スコット・ルーディン
M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:クリストファー・テレフセン
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演
ルシアス・ハント:ホアキン・フェニックス
アイヴィー・ウォーカー:ブライス・ダラス・ハワード
ノア・パーシー:エイドリアン・ブロディ
エドワード・ウォーカー:ウィリアム・ハート
アリス・ハント:シガニー・ウィーバー
オーガスト・ニコルソン:ブレンダン・グリーソン
クラック夫人:チェリー・ジョーンズ
ヴィヴィアン・パーシー:セリア・ウェストン
ロバート・パーシー:ジョン・クリストファー・ジョーンズ
ヴィクター:フランク・コリソン
タビサ・ウォーカー:ジェイン・アトキンソン
キティ・ウォーカー:ジュディ・グリア
クリストップ・クレイン:フラン・クランツ
フィントン・コイン:マイケル・ピット
ジェイミソン:ジェシー・アイゼンバーグ
ジェイ:M・ナイト・シャマラン
アメリカ 映画
配給 ブエナビスタ
2004年製作 108分
公開
北米:2004年7月30日
日本:2004年9月11日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $114,195,630
世界 $256,697,520
■ アカデミー賞 ■
第77回アカデミー賞
・ノミネート
作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
19世紀と思えるペンシルベニア州。
コヴィントンの森に囲まれた村落で暮らす村人は、自給自足の生活をしていた。
7歳の息子を亡くしたオーガスト・ニコルソン(ブレンダン・グリーソン)は、村人達と共に葬儀を執り行い悲しみに暮れる。
教師である村の指導者エドワード・ウォーカー(ウィリアム・ハート)は、自分達が森に入らなければ”彼ら”も村には来ないという”協定”を子供達に教える。
ある日、若者ルシアス・ハント(ホアキン・フェニックス)は、ウォーカーをはじめとした年長者から、森を越えて新しい薬を手に入れて戻る許可を得ようとする。
その夜、考えを母親のアリス(シガニー・ウィーバー)に聞かれたルシアスは、フィントン・コイン(マイケル・ピット)と共に監視塔に上り見張りをする。 動物が皮を剥がされて殺される事件が起き、アリスはそれをコヨーテの仕業だと考え、村人に警戒を呼びかける。 アリスは、森の”彼ら”が協定を破ったとは考えないことも付け加える。 娘キティ(ジュディ・グリア)から、ルシアスとの結婚を決意したと言われたウォーカーはそれを認める。 キティはルシアスの元に向かい愛を伝えるものの、それを断られてショックを受け、妹のアイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)に慰められる。 翌日、全盲に近いアイヴィーは、精神的に不安定な幼馴染みのノア・パーシー(エイドリアン・ブロディ)と戯れていた。 ルシアスがいることに気づいたアイヴィーは、なぜ姉キティを拒んだのかを彼に尋ねる。 ノアにベリーを渡されたアイヴィーは、森の”彼ら”を呼ぶ不吉な色(赤)だとルシアスに言われる。 ルシアスは、それをどこで見つけたかをノアに尋ねて、彼が腰掛岩の脇から森に入った可能性があることを知り年長者達に報告する。 ノアが傷つけられなかったことで、ルシアスは自分も森を通れると確信してそれも語る。 アリスは、市場に向かおうとした父親が、二日後に遺体で発見されたことをルシアスに話す。 ルシアスは動揺しながら、自分のためではなく村人のために町に向かいたいことをアリスに語り、禁断の箱を開けようとする。 ウォーカーに相談するべきだというアリスは、彼が自分への想いを隠しているとルシアスから言われる。 翌日、ルシアスは思いを断ち切れずに森に入り、真っ赤な実のベリーを摘み、何かの気配を感じながら村に戻る。 その夜アイヴィーは、キティがクリストップ・クレイン(フラン・クランツ)との結婚を決めたことをルシアスに話す。 監視塔のフィントンは、赤いマントに身をまとった者を目撃して鐘を鳴らす。 村人達は地下室に隠れ、アイヴィーは外にいるルシアスが来てくれると言い張り入り口に止まる。 化け物が現れる寸前で、ルシアスがアイヴィーを連れて家に入り地下室に向かう。 翌日、集会が開かれ、今回の件は自分が森に入り化け物に目撃されたことが原因だというルシアスのメモが公表される。 ルシアスに歩み寄ったウォーカーは、責めようとせずに彼の勇気を称える。 キティとクリストップの結婚式が行われ、二人は村人達に祝福される。 喜ぶウォーカーに声をかけたアリスだったが、彼は、握手を求める自分に触れようとしなかった。 アリスは、ルシアスが言うように、それが、ウォーカーが自分に気がある証拠だと考える。 盛大なパーティーが続くのだが、子供達の叫び声で人々は怯える。 ”彼ら”が村にいるという、それを目撃した子供は、あちこちに警告の印があることをウォーカーに知らせる。 村に戻った人々は、家畜が無残な姿で殺され印が残されていることを確認する。 その後、ポーチにいるルシアスに気づいたアイヴィーは、自分に気があるかを彼に問う。 ルシアスは、常に自分をリードするアイヴィーに不満を訴えながら、彼女を守ってあげたいことを伝える。 二人の関係は村の噂になり、アリスはそれを認める。 アイヴィーは、ルシアスを想っていたキティの気持ちを尋ねる。 キティはアイヴィーの幸せを望み、神の祝福があることを伝える。 翌日ルシアスは、アイヴィーに惹かれていたノアの恨みを買い、彼に腹部を刺されてしまう。 動揺するノアの、真っ赤な血に染まった手に気づいた両親のロバート(ジョン・クリストファー・ジョーンズ)とヴィヴィアン(セリア・ウェストン)は驚く。 ロバートは事故があったことを報告し、アイヴィーはそれを知り、ノアが傷つけた相手がルシアスだと気づく。 アイヴィーは、家で倒れているルシアスを発見して取り乱してしまう。 クラック夫人(チェリー・ジョーンズ)は、ルシアスが重傷であることを村人達に伝え、アイヴィーと共に祈りを捧げる。 部屋に閉じ込められているノアの元に向かったアイヴィーは、彼を殴る。 アイヴィーはルシアスを助けるために、森を抜けて町に向い薬を手に入れて戻ることをウォーカーに伝える。 ウォーカーは、このままでは助かる見込のないるルシアスを救うために、ヴィクター(フランク・コリソン)に意見を求める。 感染症を止めればルシアスが助かる見込みがあることを知ったウォーカーは、妻のタビサ(ジェイン・アトキンソン)を説得してアイヴィーを町に向かわせることを決意し年長者達にそれを告げる。 アイヴィーは森に入るが、同行するクリストップとフィントンは怯えて村に戻る。 出発前に、森の化物は村人達を町に行かせないために、自分達が作った創造物だとウォーカーから教えられたことをアイヴィーは考える。 ウォーカーは、アイヴィーが森に向かうことをアリスに話すものの、やはり彼女には触れようとしなかった。 年長者はウォーカーを非難するが、若者達の未来ためにしたことだと言って彼は皆を説得する。 ニコルソンはそれに賛成し、ウォーカーは、アイヴィーを行かせたのは、彼女には勇気や愛があるからだと語る。 アイヴィーは、陥没した穴に落ちそうになり杖を折り、化け物の気配を感じながらそれを逃れて先を急ぐ。 パーシー夫妻は、部屋に閉じ込めていたノアが逃げ出したことに気づく。 化け物に扮してアイヴィーに襲い掛かったノアは、穴に落ちて死亡する。 年長者は瀕死のルシアスの様態を見守り、同じ頃、秘密の道にたどり着いたアイヴィーは壁にぶつかる。 ウォーカーとタビサは禁断の箱を開けて、1970年代に様々な被害を受けた者達と共に、それを忘れるために逃れて村落を作ったことを思い出す。 壁を越えたアイヴィーは、”ウォーカー野生生物保護区”の監視員に発見される。 その場を離れるよう指示されたアイヴィーは、薬が必要だということを話し、森に住んでいることを伝える。 驚いた監視員は怪我人がいることを知り、事務所に戻り、無線連絡を受けていた同僚のジェイ(M・ナイト・シャマラン)から忠告を受けながら、その場にあった医薬品を持ち出す。 それを受け取ったアイヴィーは、森に向かい村に戻る。 ウォーカーは、ノアが化け物に殺されたことにする考えを年長者達に伝える。 ノアが作り話を現実にして、この暮らしを続けさせることができるかを考えさせてくれたとウォーカーは付け加え、皆がそれを望むかを問い、彼らはそれに同意する。 その場に現れたアイヴィーはルシアスに寄り添い、戻ったと言って彼に話しかける。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
19世紀と思えるペンシルベニア州。
化け物が住むと言う森の奥で自給自足の生活を送る村人は、指導者ウォーカーと年長者を中心にして暮らしていた。
若者ルシアスは、村だけの生活から森を抜けて町に向かいたいという気持ちを募らせる。
ウォーカーの娘で全盲に近いアイヴィーは、そんなルシアスに惹かれる。
ある日、アイヴィーの幼馴染で、精神的に不安定なノアは、彼女への想いからルシアスを恨み彼を刺して傷を負わせてしまう。
アイヴィーは、森を抜けて町に向かい薬を手に入れる考えを父ウォーカーに伝える。
仕方なくそれを許したウォーカーだったが、自分達が外界と離れて暮らす、秘密があることを考えながらアイヴィーを森に向かわせる・・・。
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ヒット作を連続で発表して注目を集めていたM・ナイト・シャマランの異色のサスペンス。
謎めいた雰囲気を伝える19世紀の暮らし、おぞましい化け物が潜むという森の描写、そして隠された秘密が解き明かされるクライマックスの驚きへと、M・ナイト・シャマランの世界観を堪能できる作品。
その衝撃度はやや控えめという感じはするが、落ち着いた雰囲気の中で淡々と進む展開の中で、豪華キャストによる各個性を活かした人物描写などが非常に興味深い丁寧な仕上がりとなっている。
第77回アカデミー賞で作曲賞にノミネートされたジェームズ・ニュートン・ハワードの美しい音楽も印象的だ。
北米興行収入は約1億1400万ドル、全世界では約2億5700万ドルのヒットとなった。
後半は傷を負ってしまうために登場場面が減ってしまう、村を出たい気持ちで苦悩する若者ホアキン・フェニックス、彼を助けようとする盲目の少女ブライス・ダラス・ハワード、その父親で村の指導者ウィリアム・ハート、精神不安定な若者のエイドリアン・ブロディ、主人公の母シガニー・ウィーバー、年長者ブレンダン・グリーソン、チェリー・ジョーンズ、セリア・ウェストン、フランク・コリソン、指導者の妻ジェイン・アトキンソン、娘ジュディ・グリア、若者のフラン・クランツ、マイケル・ピット、ジェシー・アイゼンバーグ、そして、M・ナイト・シャマランが保護区の監視員で登場する。