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ヴァイキング The Vikings (1958)

8世紀から約300年間、北欧スカンディナヴィアフィヨルド地帯から船団を連ね西ヨーロッパ一帯で暴れまわった武装団ヴァイキングの戦いや生活を描く、監督リチャード・フライシャー、製作、主演カーク・ダグラストニー・カーティスアーネスト・ボーグナインジャネット・リー他共演のスペクタクル・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・フライシャー
製作:ジェリー・ブレスラー
製作総指揮:カーク・ダグラス
原作:エディソン・マーシャル
脚本:カルダー・ウィリンガム

撮影:ジャック・カーディフ
編集:エルモ・ウィリアムス
音楽:マリオ・ナシンベーネ

出演
カーク・ダグラス:アイナー
トニー・カーティス:エリック
アーネスト・ボーグナイン:ラグナー
ジャネット・リー:モーガナ
フランク・スリング:アイエラ
アレクサンダー・ノックス:ゴッドウィン神父
ジェームズ・ドナルド:エグバート
アイリーン・ウェイ:キタラ

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1958年製作 115分
公開
北米:1958年6月11日
日本:1958年9月
製作費 $5,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
8世紀頃から約300年、西ヨーロッパ沿岸部を侵略し続けた、スカンディナヴィアの武装団”ヴァイキング”の王ラグナー(アーネスト・ボーグナイン)は、一気にノーサンブリアに攻め入り、王を殺して強引に王妃を寝取ってしまう。

世継ぎのいないため、後継者にはアイエラ卿(フランク・スリング)が指名され、野蛮人のヴァイキングに対して復讐を誓う。

やがて、王妃はヴァイキングのラグナーの子を産み、ゴッドウィン神父(アレクサンダー・ノックス)は、王妃の命を守るために、子供を彼女から引き離そうとする。

子供の首には、王家に伝わる”レクイター聖剣の柄頭”がつけられていた。

20年後。
ウェールズ王の娘モーガナ(ジャネット・リー)を娶ることになったアイエラ王は、エグバート卿(ジェームズ・ドナルド)が、王妃に子供がいたという噂を流したことから、彼を捕らえ抹殺しようとするが取り逃がしてしまう。

父ラグナーの元で逞しく成長したアイナー(カーク・ダグラス)は、父に救われたエグバートを蔑んだ。

ある日アイナーは、反抗的な奴隷エリック(トニー・カーティス)が所持する鷹の攻撃に遭い、片目を失ってしまう。
...全てを見る(結末あり)

エリックは、罰として海岸の岩に括り付けられるが、彼の首に下げられていた”柄頭”に気づいたエグバートは驚く。

エグバートは、エリックが王の後継者だと確信し、最高神オーディンのお告げを受けて彼を引き取る。

アイナーは身代金目的でモーガナをさらい、父ラグナーの元に連れ帰る。

モーガナは、アイナーに一目惚れされるが、粗暴で下品な彼を嫌い抵抗する。

それを見たラグナーは、身代金を諦めてモーガナをアイナーに与える。

モーガナに襲い掛かったアイナーだったが、巫女キタラ(アイリーン・ウェイ)の導きで、逃亡を謀るエリックに殴り倒される。

モーガナを連れたエリックの船を追ったラグナー親子は、霧の中で座礁し、船は転覆してエリックに捕らえられ、イングランドに向かう。

船旅の途中、アイエラ王に愛を抱けないモーガナは、エリックに惹かれ二人は愛し合うようになる。

そして、エリックはモーガナに”柄頭”を贈る。

アイエラ王の元に到着したエリックは、王に感謝され、モーガナは婚約解消を王に申し出る。

モーガナの首にかけられた”柄頭”を見たゴッドウィン神父は、エリックが王位の世継ぎだということに気づく。

エリックは、ラグナーを殺すことを拒否して剣を渡し、彼は、勇者らしく自ら狼の群れに身を投じ命を絶つ。

モーガナは真実を知り、エリックを助けるためにアイエラ王との結婚を決意して、彼の解放を迫る。

しかしアイエラ王は、エリックの左手首を切り落とし、見せしめのため、彼を船に戻して沖へ流してしまう。

アイナーの元に戻ったエリックは、ラグナーの死の真相を語り、モーガナを救うために二人は手を組み、イングランドに攻めこむ。

エリックは城塞に突入し、アイエラ王を狼の巣窟に突き落とす。

アイナーは礼拝堂の塔に幽閉されていたモーガナに言い寄るが、彼女のエリックに対する愛を知り激怒する。

さらにモーガナは、エリックがラグナーの子だということをアイナーに知らせる。

しかし、それを信じないアイナーは、エリックと剣を交えることになる。

エリックの剣を折ったアイナーは、一瞬ためらい、その隙にエリックの剣はアイナーを貫く。

アイナーは息絶え、仲間達により遺体は船に乗せられて葬られる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
8世紀頃から西ヨーロッパ沿岸部一帯を侵略し続けた、スカンディナヴィアの武装団”ヴァイキング”の王ラグナーは、ノーサンブリアに攻め入り、王を殺し、強引に王妃を寝取ってしまう。
後継者にはアイエラ卿が指名され、彼はヴァイキングに対して復讐を誓い、やがて、王妃はラグナーの子を産む。
王妃の命を守るために、子供は彼女から引き離され、その首には、王家に伝わる”レクイター聖剣の柄頭”がつけられる。
20年後、ウェールズ王の娘モーガナを娶ることになったアイエラ王は、王妃に子供がいたという噂を流したエグバート卿を抹殺しようとするが、逃げられてしまう。
父ラグナーの元で逞しく成長したアイナーは、反抗的な奴隷エリックの鷹の攻撃に遭い、片目を失ってしまう。
エグバートは、罰を受けるエリックの首に下げられていた”柄頭”に気づき、彼こそが王の後継者だと確信するのだが・・・。
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1951年に発表された、エディソン・マーシャルの同名小説”The Vikings”を基に製作された作品。

当時、多く製作された歴史活劇の中では、ややスケールが小さい感じはするものの、ヴァイキングの最高神であるオーディンを尊び、死を誇りに思う勇猛果敢な姿を、鬼才リチャード・フライシャーは見事に描き切っている。

クライマックス、城塞上の異母兄弟の戦いの迫力や、大自然の風景を生かしたジャック・カーディフの撮影も素晴らしい。

勇ましい、マリオ・ナシンベーネの主題曲も印象に残る。

40歳になったばかりの、カーク・ダグラスの躍動感ある演技は、その迫力と存在感で他を圧倒している。

彼とは「スパルタカス」(1960)でも共演することになるトニー・カーティスも、甘いマスクを生かし、王位の血筋と野蛮人の両面を併せ持つ役柄を好演している。

ヴァイキングの王アーネスト・ボーグナインは、毛むくじゃらで個性的な表情が隠れてしまっているのが残念だが、実は息子役のカーク・ダグラスよりも1歳年下ながら、貫禄の演技を見せてくれる。

トニー・カーティス夫人ジャネット・リーの、際立つ美しさはスクリーンに映える。

策略家なのか善人か不明なジェームズ・ドナルド、アイエラ王のフランク・スリングエリック(T・カーティス)の出生の秘密を知る神父役のアレクサンダー・ノックス、巫女アイリーン・ウェイなどが共演している。


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