正義感に目覚め再起をかけて病院や法曹界の不正に立ち向かう落ちぶれた弁護士の闘いを描く、監督シドニー・ルメット、主演ポール・ニューマン、シャーロット・ランプリング、ジャック・ウォーデン、ジェームズ・メイスン他共演のドラマ。 |
・ドラマ
・ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:シドニー・ルメット
製作総指揮:バート・ハリス
製作
デイヴィッド・ブラウン
リチャード・D・ザナック
原作:ブライアン・リード
脚本:デイヴィッド・マメット
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集:ピーター・C・フランク
音楽:ジョニー・マンデル
出演
フランク・ギャルヴィン:ポール・ニューマン
ローラ・フィッシャー:シャーロット・ランプリング
ミッキー・モリッシー:ジャック・ウォーデン
エド・コンキャノン:ジェームズ・メイスン
ホイル判事:ミロ・オーシャ
ケイトリン・コステロ/プライス:リンゼイ・クローズ
モーリン・ルーニー:ジュリー・ボヴァッソ
ブロフィー司教:エドワード・ビンズ
サリー:ロクサーン・ハート
ケヴィン:ジェームズ・ハンディ
タウラー医師:ウェズリー・アディ
トンプスン医師:ジョー・セネカ
グルーバー医師:ルイス・スタッドレン
ジョゼフ:ケント・ブロードハースト
ビリー:コリン・スティントン
ジミー:バート・ハリス
法廷傍聴人:ブルース・ウィリス
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1982年製作 129分
公開
北米:1982年12月8日
日本:1983年3月19日
北米興行収入 $53,977,300
■ アカデミー賞 ■
第55回アカデミー賞
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ポール・ニューマン)
助演男優(ジェームズ・メイスン)
脚色賞
■ ストーリー ■
落ちぶれた弁護士フランク・ギャルヴィン(ポール・ニューマン)は、惨めな生活を送り、友人で弁護士仲間のミッキー(ジャック・ウォーデン)にも愛想を尽かされてしまい、さすがにもう一度やり直そうと考える。
ギャルヴィンは、ミッキーが提供してくれた案件に取り組み、出産時の麻酔処置ミスで、植物人間になってしまった女性の妹夫妻に、医療ミスで病院と医師を訴えれば勝訴の見込みがあることを伝える。
そして、カソリック教会の経営でもある、病院の評判を心配するブロフィー司教(エドワード・ビンズ)は、示談に応じることを決め、ギャルヴィンもそれに同意するつもりでいた。
しかしギャルヴィンは、原告側の証人の麻酔科の医師から、医療ミスと徹底的に闘うべきだと助言される。
ギャルヴィンは、久しぶりに手応えを感じ、不幸な患者の現状を目の当たりにして、21万ドルの示談金を断り、事件は法廷での争いとなる。
それを聞いたミッキーは、ギャルヴィンを非難するが、彼の熱意に負けて協力を約束する。
病院側が、敏腕弁護士コンキャノン(ジェームズ・メイスン)に裁判の準備を始めさせる中、ギャルヴィンの前に、ローラ(シャーロット・ランプリング)という女性が現れる・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
ブライアン・リードの原作を基に製作された作品。
窮地に陥りながらも、正義を貫き弱者を助けようとする弁護士の闘いを通し、権力への批判を描いた、いかにも社会派のシドニー・ルメットらしい、重厚で力強さを感じる演出が光る。
第55回アカデミー賞では、作品、監督、主演男優(ポール・ニューマン)、助演男優(ジェームズ・メイスン)、脚色賞にノミネートされた。
主演のポール・ニューマンが、同賞での6度目のノミネートで、ついに受賞するかが話題になったが、またしても受賞を逃す結果となってしまった。
酒に溺れる捨て身の弁護士を熱演したポール・ニューマンは、4年後の「ハスラー2」(1986)で、オスカーを受賞することになるが、個人的な意見としては、その功労賞的な受賞よりも、本作での受賞が相応しかったと思う。
スパイだと分かるショックもさることながら、”静かな”演技と質素な美しさのシャーロット・ランプリングの存在は印象的だ。
堕落したパートナーを見捨てられない弁護士仲間ジャック・ウォーデンも、彼らしいいい味を出している。
また、当時既に70歳を過ぎていたジェームズ・メイスンも、抜け目のない策略家側弁護士を見事に演じている。
主人公が、自分の意見を聞き入れないため、被告側有利に裁判を進める判事ミロ・オーシャ、取り消されるものの彼女の証言が陪審員の心を動かす、出番は少ないが看護師を好演するリンゼイ・クローズと、元同僚の看護士ジュリー・ボヴァッソ、病院の経営者の司教エドワード・ビンズ、患者の担当医師ウェズリー・アディ、主人公に協力する開業医ジョー・セネカ、患者の妹夫婦のロクサーン・ハートとジェームズ・ハンディなどが共演している。
また、ブルース・ウィリスが法廷傍聴人で端役出演している。