ステファニー・メイヤーの、世界的大ベストセラー小説”トワイライト”(2005)に続き2006年に発表された”New Moon”(第2期シリーズ)の映画化。 監督クリス・ワイツ、主演クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー、ビリー・バーク、ピーター・ファシネリ共演によるファンタジー・サスペンス・ロマンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:クリス・ワイツ
製作総指揮
グレッグ・ムーラディアン
マーティ・ボーウェン
ガイ・オシアリー
製作
マーク・モーガン
ウィック・ゴッドフレイ
カレン・ローゼンフェルト
原作:ステファニー・メイヤー
脚本:メリッサ・ローゼンバーグ
撮影:ハビエル・アギーレサロベ
編集:ピーター・ランバート
音楽:アレクサンドル・デプラ
出演
ベラ・スワン:クリステン・スチュワート
エドワード・カレン:ロバート・パティンソン
ジェイコブ・ブラック:テイラー・ロートナー
ジェーン:ダコタ・ファニング
チャーリー・スワン:ビリー・バーク
アリス・カレン:アシュリー・グリーン
ロザリー・ヘイル:ニッキー・リード
ジャスパー・ヘイル:ジャクソン・ラスボーン
ジェシカ・スタンリー:アンナ・ケンドリック
エメット・カレン:ケラン・ラッツ
カーライル・カレン:ピーター・ファシネリ
エズミ・カレン:エリザベス・リーサー
ローラン:エディ・ガテギ
ヴィクトリア:レイチェル・レフィブレ
アロ:マイケル・シーン
カイウス:ジェイミー・キャンベル・バウアー
マーカス:クリストファー・ハイアーダール
アレック:キャメロン・ブライト
ハリー・クリアウォーター:グラハム・グリーン
サム・ウーレイ:チャスク・スペンサー
ポール:アレックス・メラズ
ジャレッド:ブロンソン・ペルティエ
エンブリー・コール:キオワ・ゴードン
エミリー:ティンゼル・コーリー
アメリカ 映画
配給 サミット・エンターテインメン
2000年製作 131分
公開
北米:2009年11月20日
日本:2009年11月28日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $296,619,300
世界 $709,711,010
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ワシントン州、フォークス。
地元の女子高校生イザベラ”ベラ”スワン(クリステン・スチュワート)は、ヴァンパイアの恋人エドワード・カレン(ロバート・パティンソン)よりも年上になる、18歳の誕生日を迎える。
父チャーリー(ビリー・バーク)からプレゼントを貰ったベラは、学校に向かい、自分が年上になる現実を受け入れ難いことをエドワードに伝える。
そこに、先住民キラユーテ族のジェイコブ・ブラック(テイラー・ロートナー)が現れ、先住民のお守りをベラに贈る。
その日の夜、エドワードの家族がベラの誕生日を祝おうとしていた。
しかし、腕を切ったベラの血を見たジャスパー・ヘイル(ジャクソン・ラスボーン)が、彼女に襲い掛かろうとしたため、それをエドワードが制止する。
エドワードの養父で医師のカーライル(ピーター・ファシネリ)の治療を受けたベラは、エドワードに送られて帰宅する。 ベラは、自分の全てを守ろうとするエドワードに、ヴァンパイアになりたいということを伝えるが、彼はそれが解決策にはならないと答える。 そして、エドワードはベラの身を案じて、家族と共に町を出る決心をして彼女に別れを告げる。 打ちひしがれたベラは森の中で意識を失い、先住民サム・ウーレイ(チャスク・スペンサー)に発見される。 その後ベラは、放心状態や悪夢が続く日々を送る。 ベラを心配する父チャーリーだったが、彼女は気晴らしにジェシカ・スタンリー(アンナ・ケンドリック)と町に出かける。 以前、エドワードに助けられた時の不良グループを見かけたベラは、それが彼らかを確かめようとする。 そこに、ベラを制止するがエドワードの幻影が現れ、彼女は自分に危機が迫ると、エドワードが現れることに気づく。 ある日、ジェイコブに壊れたバイクの修理を頼んだベラは、彼が心の慰めになっていく。 整備されたバイクの試運転をしたベラは、再びエドワードの幻影を見て転倒してしまう。 ジェイコブが、額から出血したベラを労わり、二人は次第に意識し合うようになる。 ようやく以前の自分を取り戻しつつあったベラは、ジェイコブに言い寄られるが、彼女は素直にそれを受け入れられない。 ジェイコブは、エドワードのことを断ち切れないベラを避けるようになり、彼女は再び思い悩む日々を送る。 ベラは、エドワードとの思い出を探そうと森をさまようが、ヴァンパイアの一族ローラン(エディ・ガテギ)に出くわす。 ローランは、カレン家についてベラに探りを入れ、彼女を、一族のヴィクトリア(レイチェル・レフィブレ)が殺そうとしていることを伝える。 さらにローランはベラに襲いかかろうとするが、狼が現れて追われ、その隙にベラはその場を逃れる。 その夜、ベラの部屋に現れたジェイコブは、かつて彼女に話したキラユーテ族の伝説についてを語り、その場を立ち去る。 翌日ジェイコブを訪ねたベラは、サムらが現れたことに気づく。 ジェイコブに何をしたのか言い寄るベラだったが、仲間の一人ポール(アレックス・メラズ)が狼に変身し、それに気づいたジェイコブも狼となり彼に襲い掛かる。 森に消えた二人を置いて、ベラはサムの恋人のエミリー(ティンゼル・コーリー)の家に連れて行かれる。 ベラは、戻ってきたジェイコブから、キラユーテ族が狼の子孫だという伝説が事実だということを知らされる。 ジェイコブは、ヴァンパイアは敵ではあるが、人間や協定を結んでいるカレン家には、手出しをしないことをベラに伝える。 そしてジェイコブは、ローランを襲って殺したこととヴィクトリアを追っていることもベラに知らせる。 娘ベラの報告を受けた警察署長チャーリーは、助手のハリー・クリアウォーター(グラハム・グリーン)らと狼(ジェイコブら)を捜す。 既に、ジェイコブ達とヴィクトリアの戦いは始まり、ベラは危険を犯せばエドワードの幻影に会えると思いながら、ラ・プッシュの断崖から海に身を投げる。 ベラは、海中に逃れていたヴィクトリアに襲われそうになるが意識を失う。 危ういところをベラはジェイコブに助けられ、ハリーが心臓発作で亡くなったことを知らされる。 ジェイコブはベラを自宅に送り届けて、サムが怒りに任せてエミリーの顔を傷つけたように、自分も人間性を失う可能性があることを彼女に伝える。 ベラが、そうはさせないように努力することを約束するが、ジェイコブはその場でヴァンパイアの気配を感じる。 カーライルの車に気づいたベラは、彼らが戻ったものと考えるが、ジェイコブは罠だと疑う。 それを振り切ったベラは、自宅にカレン家のアリス(アシュリー・グリーン)がいるのを知り再会を喜ぶ。 戻ったのはアリスだけで、カレン家の領域である場所に、協定を破ってジェイコブが入ってくる。 ジェイコブは、抑えきれない気持ちをベラに伝えようとするが、そこにエドワードから電話が入る。 電話に出たジェイコブはそれを切り、エドワードからだと知ったベラは、彼が死ぬつもりでイタリアに向かったことをアリスから知らされる。 ベラは、ジェイコブの制止を振り切りアリスとエドワードの元に向かう。 その頃エドワードは、絶大な権力を持つヴァンパイア一族”ヴォルトゥーリ”のリーダー、アロ(マイケル・シーン)に、死を選ぶより一族に加わるよう説得されていた。 処刑を却下されたエドワードは、自ら命を絶とうとするが、そこに現地に到着していたベラが現れ、彼を救い二人は愛を確かめ合う。 ”ヴォルトゥーリ”の警護担当のジェーン(ダコタ・ファニング)にエドワードらを呼ばせたアロは、エドワードがベラの生血を求めないことに興味を持つ。 ベラの心が読めないことを知ったアロは、苦痛を与える能力がある、ジェーンのパワーもベラに通用しないことに驚く。 多くを知りすぎたベラを、抹殺しようとしたアロだったが、エドワードがそれに立ちはだかる。 痛めつけられるエドワードを見て、ベラが自分の命を捧げようとする。 アロは、ベラの生血を吸おうとするが、アリスは自分が彼女をヴァンパイアに変えることを約束して話は決着する。 自宅に戻ったベラは、”ヴォルトゥーリ”には隠し通し、彼女をヴァンパイアにはさせないというエドワードの意見に反発する。 カレン家の人々の多数決を求めたベラは、その結果、ヴァンパイアに変身することを決意する。 街道でジェイコブに出くわしたベラとエドワードは、人間の生血をヴァンパイアが吸った場合は、双方の休戦協定が破られることを知らされる。 ベラを敵にしたくないジェイコブだったが、彼女のエドワードに対する気持ちは変わらなかった。 怒りに燃えたジェイコブは狼に変身するが、ベラになだめられて森の中へと消えていく。 エドワードはベラに、人間でいるべきかもしれないということを告げるが、彼女はすぐにでもヴァンパイアになろうとする。 ベラに3年間の猶予を求めたエドワードは、自分が彼女をヴァンパイアにする代わりに、一生離れないことを誓う。 それが自分の望みでもあるというベラに対し、エドワードは彼女に語りかける。 ”結婚してくれ・・・”
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「トワイライト」(2008)
・「ニュームーン/トワイライト・サーガ」(2009)
・「エクリプス/トワイライト・サーガ」(2010)
・「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1」(2011)
・「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2」(2012)
*(簡略ストー リー)
18歳になったベラは、ヴァンパイアである恋人のエドワードより年上になり、彼を残して老いていく現実を受け入れられないでいた。
ヴァンパイアになりたいという、ベラの身を案じたエドワードは、家族と共に町を去ることを決意し彼女に別れを告げる。
失意のベラに、幼馴染みの先住民ジェイコブが接近して彼女に好意を示す。
しかし、ベラはエドワードのことを諦め切れない。
やがて、ジェイコブが狼の子孫であることを知ったベラやエドワードらの命を狙うヴァンパイアの襲撃の危険が迫る。
そして、エドワードがイタリアで自殺しようとしていることを知ったベラは現地へと向かう。
自分がヴァンパイアになるという約束でエドワードを救ったベラだったが、それにより、ジェイコブを敵に回す結果になってしまう。
ベラは、それでもエドワードを選び、彼はある提案をするのだが・・・。
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次回作が控えるシリーズ第二段にも拘わらず、もちろんキャストは引き継がれているが、監督のクリス・ワイツ以下、前作のスタッフが総入れ替えとなった作品。
発展していくドラマの、大きなうねりを感じさせる通過点的な作風ではあるが、人間、ヴァンパイア、狼の三角関係で描かれるファンタジーとしての面白味に加え、10代の女性の圧倒的支持を得られる要素としての、大人に成り切れない、子供特有の無謀な行動なども興味深く描かれている。
製作費が跳ね上がった分、アクションなども期待されたが、意外に大人しい展開に終始し、派手な戦いの場面などもほとんどない。
とは言うものの、北米だけで3億ドル弱、全世界ではなんと前作の2倍近い7億ドルを超す大ヒットとなった。
しかし、ファンの支持とは裏腹に前作同様、批評家の受けは最悪に近い作品でもある。
ひ弱な少女の雰囲気から、逞しさや無謀さも見せる主演のクリステン・スチュワート、ドラマの中盤は姿を消して、見事にラストを締めくくる、美しきヴァンパイア、ロバート・パティンソン、本作では主役といっていい活躍の、あどけない顔立ちとマッチョなボディのミスマッチが魅力のテイラー・ロートナー、ややミス・キャスト気味か?わずかな出演も物足りない、ヴァンパイア役のダコタ・ファニング、主人公の父ビリー・バーク、友人役のアンナ・ケンドリック、カレン家のアシュリー・グリーン、ピーター・ファシネリ、ニッキー・リード、ジャクソン・ラスボーン、ケラン・ラッツ、エリザベス・リーサー、敵対一族エディ・ガテギ、レイチェル・レフィブレ、”ヴォルトゥーリ”のリーダーで存在感を発揮するマイケル・シーン、先住民のチャスク・スペンサー、警察の助手グラハム・グリーン等が共演している。