完璧な仕事をこなすプロの運び屋”トランスポーター”の生き様と戦いを描く、 製作、脚本リュック・ベッソン、監督ルイ・レテリエ、コリー・ユン、主演ジェイソン・ステイサム、スー・チー、マット・シュルツ、フランソワ・ベルレアン他共演によるアクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督
ルイ・レテリエ
コリー・ユン
製作
リュック・ベッソン
スティーブ・チャスマン
脚本
リュック・ベッソン
ロバート・マーク・ケイメン
撮影:ピエール・モレル
編集:ニコラ・トレンバジウィック
音楽:スタンリー・クラーク
出演
フランク・マーティン:ジェイソン・ステイサム
ライ・クワイ:スー・チー
ダレン”ウォール・ストリート”ベテンコート:マット・シュルツ
タルコーニ警部:フランソワ・ベルレアン
クワイ:リック・ヤン
ボス:ディディエ・サン・ムラン
パイロット:ヴァンサン・ネメス
ニュースキャスター:エイドリアン・デアルネル
アメリカ/フランス 映画
配給
20世紀FOX(北米)
EuropaCorp. Distribution(フランス)
2002年製作 92分
公開
フランス:2002年10月23日
北米:2002年10月11日
日本:2003年2月1日
製作費 $21,000,000
北米興行収入 $25,296,450
世界 $43,928,930
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
南フランス。
”トランスポーター”フランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)は、”契約厳守”、”名前は伏せる”、”依頼品は開けない”という3つのルールを決して破らないプロの運び屋だった。
ヴィラに戻ったフランクは、金融組合を襲い郊外まで運んだ依頼人の強盗が、逃亡途中に事故を起こし、あえなく逮捕されたことをニュースで知る。
その後フランクは、愛車”BMW735”のナンバーを替えて証拠を消し洗車をする。
訪ねて来た知人の警部タルコーニ(フランソワ・ベルレアン)から、1999年型、黒の”BMW735”を捜していると言われたフランクは、愛車を調べられても動ずる様子もない。
タルコーニが去った後で新たな依頼があり、フランクは、アメリカ人のギャング、ダレン”ウォール・ストリート”ベテンコート(マット・シュルツ)にバッグを運ぶ仕事を受ける。 ルールを伝え報酬4万の半額を前金で受け取ったフランクは、翌日、荷物をトランクに積み込まれて旅立つ。 山岳道路でパンクしたフランクは、トランクの荷物が動いていることに気づきながら、タイヤを換えてその場を離れる。 予定通りある町で休息したフランクは、郊外で車を止め、ルールを破りバッグを開けてしまう。 中から拘束されたアジア人女性ライ・クワイ(スー・チー)が現れ、フランクは彼女にジュースを飲ませて袋に戻し走り去る。 ライが騒ぐために車を止めたフランクは、彼女がトイレに行きたいというため、首にロープをかけて用を足すよう指示する。 逃げたライを捕えて車に連れ戻したフランクは、車にいたパトロール警官二人を叩きのめし、ルールを破ると面倒なことになると考える。 ダレンの屋敷に到着して荷物を引き渡したフランクは、報酬を受け取りその場を去ろうとする。 呼び止められたフランクは、グルノーブルまでブリーフケースを運ぶ仕事を頼まれ、その分の報酬をダレンから受け取り車で走り去る。 行きと同じ場所で休息したフランクは、トランクに閉じ込めていた警官2人にドリンクを飲ませようとするが、車が爆発する。 ダレンの屋敷に押入ったフランクは、その場にいた部下達を倒し、ガレージにあったベンツを奪い逃走する。 車にライが隠れていたことに気づいたフランクは、彼女を道路に置き去りにしようとする。 しかし、フランクは引き返し、ライをトランクに入れてヴィラに向かう。 ライから名前だけを聞いたフランクは、彼女に食べ物を与えて眠ってしまう。 病院に運ばれた部下の元に向かったダレンは、犯人がフランクであることを知る。 翌朝、ライが作った朝食を食べていたフランクは、訪ねて来たタルコーニから、爆発した愛車について聞かれる。 フランクは、買い物している間に盗まれたと答え、ヒッチハイクをしていた彼を拾ったとライが話す。 ライの車を確認したタルコーニは、ベンツだったために驚くが、彼女は理由をつけて納得させる。 粉々になった車体から2人の警官の遺体が見つかったことで、心当たりを聞かれたフランクは、何もないとタルコーニに答える。 昼食後に、二人で警察署に来てほしいとフランクに伝えたタルコーニは、その場を去る。 自分の生活に干渉するライに苛立つフランクは、周囲が静かすぎることに気づいた瞬間、襲撃を受ける。 ロケット弾の攻撃を受けながら、フランクとライは地下に降りて水中に潜り、海に出て他の家に向い、二人は愛し合う。 その後、警察署に向かったフランクとライは、タルコーニに家が襲われた経緯を話す。 誰かに狙われたことや顧客とのトラブルなども否定したフランクは、元軍人である自分は年金で暮らしていることを伝える。 タルコーニが席を外した間に、ライがパソコンを操作し、データベースからダレンの情報を入手する。 警察署を出たフランクらは、タルコーニから泊まる場所のことなどを心配され、金も受け取る。 タクシーを拾いダレンの元に向かおうとしたライだったが、フランクはそれを拒み、相手は自分達を殺したと思っているため、この件は忘れるよう伝えてその場を去ろうとする。 自分の家族を含めた400人の人々が、コンテナで死にかけていると言われたフランクは、それが積まれた船が、今日、港に着くことをライから知らされる。 そのコンテナの番号を知っているのがダレンだけだとライに言われたフランクは、自分に協力させるため罠にハメた彼女を責める。 愛し合ったことは真実だと言うライは、軍人は人を助けるのが仕事だと付け加えるものの、フランクは、そんな時代に戻りたくないと答える。 ライは、今度は違うと伝えてフランクを説得する。 オフィスに戻ったタルコーニのパソコンの画面には、ダレンの情報が残されていた。 ダレンをオフィスで待ち伏せたフランクは、現れた彼に銃を向ける。 フランクにコンテナの番号を教えないダレンは、ライに嘘をつかれたと言って、彼女の父親クワイ(リック・ヤン)が来たことを伝える。 父親はコンテナにいるはずだと言ってライを問い詰めるフランクは、彼女に銃を向けられてしまう。 ダレンに書類を出すことを要求するライだったが、その場にクワンが現れたため、金儲けのために多くの人を苦しめていると言って父を非難する。 仕事をやめる気のないことをライに伝えたクワイは、フランクを殺すと言って彼女に銃を捨てさせる。 部下にフランクを殺すよう命じたクワイだったが、警察が来たという連絡を受ける。 フランクを叩きのめしたダレンは、現れたタルコーニに、フランクがライを誘拐して脅迫されたことを話す。 警察に出頭するようにとダレンに伝えたタルコーニは、フランクを連れてその場を去る。 留置場で意識を取り戻したフランクは、真実を語るようにとタルコーニに言われ、ダレンらが人身売買をしていると話す。 フランクにこの件を任せることを決めたタルコーニは、人質に取られた振りをして警察署を出る。 タルコーニの車で港に向かったフランクは、協力すると言うタルコーニに単独で戦うと答え、ボートで埠頭のコンテナ置き場に向かう。 ダレンは、コンテナを運ぶ部下に資料を渡して道順を伝える。 ライを連れてその場を離れようとしたクワイとダレンだったが、フランクの放った銃声に気づく。 フランクと格闘になったダレンは彼を痛めつけ、コンテナと共に出発する。 男達を倒したフランクは、コンテナに飛び移つる。 振り落されたフランクは、男達に襲われるものの相手を叩きのめし、その場から逃れる。 車を奪ったフランクはコンテナを追うものの故障してしまい、農薬を散布していた軽飛行機のパイロット(ヴァンサン・ネメス)に銃を向ける。 タルコーニに連絡するようパイロットに伝えたフランクは、パラシュート降下してコンテナに着地する。 ドライバーを突き落としてトラックを奪ったフランクは、乗り移って来たダレンに襲われて突き落とされる。 車にしがみついていたフランクをクワイが銃撃するが、ライがそれを阻止しようとする。 運転席に戻りダレンを突き落としたフランクは、トラックを止めるものの、クワイに銃を向けられる。 崖に連れて行かれたフランクだったが、ライがクワイを射殺する。 悪人でも父親だったと言って動揺するライを、フランクは抱きしめて慰める。 そこに現れたタルコーニは、フランクの仕事に満足する。 コンテナを開けたライは、捕えられていた人々を解放し警察が保護する。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「トランスポーター」(2002)
・「トランスポーター2」(2005)
・「トランスポーター3」(2008)
・「トランスポーター イグニション」(2015)
*(簡略ストー リー)
南フランス。
”契約厳守”、”名前は伏せる”、”依頼品は開けない”という3つのルールを決して破らない、プロの運び屋”トランスポーター”フランク・マーティンは、あるバッグを運ぶことになる。
その途中、バッグの中の人の気配に気づいたフランクは、ルールを破り中にいた女性ライを確認してしまう。
依頼品をアメリカ人ギャングのダレンに届けたフランクだったが、その後、命を狙われてしまう。
ダレンの元に戻り部下を殺したフランクは、車を奪ってその場を逃れ、隠れていたライと共にヴィラに戻るものの襲われる・・・。
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ジョン・フランケンハイマー、アン・リー、ガイ・リッチー、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ジョン・ウー、トニー・スコットらが監督した短編8作のBMWフィルム・シリーズ”The Hire”に発想を得たリュック・ベッソンが製作した作品であり、シリーズ化された第一作。
クールでストイックなプロの運び屋”トランスポーター”の生き様と、国際的な人身売買組織との戦いを描くハード・アクション。
アクション・スターとして世界的な人気俳優となったジェイソン・ステイサムの知名度を上げたことで知られる作品であり、評価を得てシリーズ化された。
予算の規模などが違うため、超一級のハリウッド・アクションと比べるとやや見劣りがするようなところもあるが、それとは違う、ヨーロッパ感覚を楽しめる作品に仕上がっている。
また、主人公と警部との微妙な駆け引きと友情なども興味深く描かれ、”タルコーニ警部”は、全三作に登場する名キャラクターとなった。
独得の雰囲気を持つ主人公を演ずるジェイソン・ステイサムは注目で、悪事に手を貸しながらもルールに従い仕事に徹する姿は、性別を問わず人の心を捉える魅力で迫る。
武器や機械的なアクションだけでなく、ジェイソン・ステイサムの、素手で戦う肉弾戦の迫力も見逃せない。
主人公の協力を得て人身売買を阻止しようとする、組織のボス(リック・ヤン)の娘スー・チー、アメリカ人ギャングのボス、マット・シュルツ、主人公を常に監視しているものの協力し友情も示す警部フランソワ・ベルレアン、軽飛行機のパイロット、ヴァンサン・ネメス、ニュースキャスターのエイドリアン・デアルネルなどが共演している。