サイトアイコン That's Movie Talk!

胸に輝く星 The Tin Star (1957)

バーニー・スレイターとジョエル・ケインの原案をダドリー・ニコルズが脚色し、ジョージ・シートン製作、名匠アンソニー・マンが監督した、人種問題や人としての倫理感などをストレートに描く、主演ヘンリー・フォンダアンソニー・パーキンスベッツィ・パーマー他共演の正統派西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇


スタッフ キャスト ■
監督:アンソニー・マン

製作
ウィリアム・パルバーグ

ジョージ・シートン
原作
バーニー・スレイター
ジョエル・ケイン
脚本:ダドリー・ニコルズ

撮影:ロイヤル・グリッグス
編集:アルマ・マクローリー
音楽:エルマー・バーンスタイン

出演
モーグ・ヒックマン:ヘンリー・フォンダ

ベン・オーエンス:アンソニー・パーキンス
ノナ・メイフィールド:ベッツィ・パーマー
キップ・メイフィールド:マイケル・レイ
バート・ボガーダス:ネヴィル・ブランド

ジョセフ・マッコード医師:ジョン・マッキンタイア
エド・マクギャフィー:リー・ヴァン・クリーフ
ミリー:メアリー・ウェブスター
クレム・ホール:ラッセル・シンプソン

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1957年製作 93分
公開
北米:1957年10月23日
日本:1957年12月


アカデミー賞 ■
第30回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ある町に現れた、賞金稼ぎのモーグ・ヒックマン(ヘンリー・フォンダ)は、保安官ベン・オーエンス(アンソニー・パーキンス)に、殺害した指名手配犯を引き渡し賞金を得ようとする。

町の人々は、流れ者のヒックマンを厄介払いしようとするが、犯人の確認をするため彼は翌日まで待たされることになる。

ホテルで宿泊を断られたヒックマンは、町の入り口の納屋に向かい、犯人のいとこバート・ボガーダス(ネヴィル・ブランド)と対面し、そこも追い出される。

その納屋にいた少年キップ・メイフィールド(マイケル・レイ)を、町外れの家まで送ったヒックマンは、彼の母親ノナ(ベッツィ・パーマー)に歓迎され、泊めてもらうことになる。
...全てを見る(結末あり)

キップはヒックマンを慕い、彼は縫い物をするノナの姿を見て、亡くなった妻子を想い出す。

キップが先住民との混血児だということを知ったヒックマンは、ノナの前でそのことに触れてしまい、彼女は気分を害してしまう。

翌朝、ヒックマンは保安官事務所に向かい、確認された犯人の賞金を受け取ろうとする。

その時、ボガーダスが通りで温血の男を銃殺し、保安官オーエンスに正当防衛を主張する。

ボガーダスを逮捕しようとしたオーエンスだったが、隙を見て彼は銃を抜こうとする。

それを見ていたヒックマンが、ボガーダスを銃撃して威嚇し、彼は連行されて留置場に入れられる。

町の人々と同じく、ヒックマンを軽蔑していたオーエンスは、彼を見直して礼を言う。

そしてヒックマンは、ボガーダスの逮捕の方法について、オーエンスに意見する。

それに不快感を表すオーエンスだったが、ヒックマンは、かつて自分もバッジを付けていたことを伝える。

その後、ノナの家にいたヒックマンを訪ねたオーエンスは、ボガーダスが即刻釈放されたことと、彼が保安官職を狙っていることを知らせる。

さらにオーエンスは、自分が臨時の保安官で未熟なため、その心得を伝授して欲しいとヒックマンに頼み込む。

それを承知したヒックマンは、的確な判断と、一発で相手を倒す術をオーエンスに教え込もうとする。

人の目ばかりを気にする若いオーエンスに、撃ち方よりも、人間を観察することの大切さを、ヒックマンは彼に悟らせる。

ノナの家に戻ったヒックマンは、先住民の妻そして息子だということで、自分達が町の人々から虐げられているということを彼女から知らされる。

唯一人、ジョセフ・マッコード医師(ジョン・マッキンタイア)だけがノナ達に優しく接し、それを支えに生きているという話しもヒックマンは聞かされる。

翌日、マッコード医師に呼ばれたオーエンスは、危険な彼の仕事を案ずる、恋人ミリー(メアリー・ウェブスター)と結婚するようマッコードに言われる。

さらにマッコードは、賞金稼ぎのヒックマンと行動を共にしているオーエンスに、それをよく思わない町長や人々がバッジを取り上げるかもしれないと忠告する。

マッコードに言われ、ヒックマンが保安官だったかを確かめようとしたオーエンスは、彼が病気の妻子を救うために、薄給の保安官から賞金稼ぎになった経緯を聞かされる。

翌日、賞金を受け取ったヒックマンは、町を出ようとする。

オーエンスはヒックマンに感謝して別れを告げるが、駅馬車が強盗二人組みに襲われて死者が出る。

助手を雇い、犯人捜査に向かおうとしたオーエンスは、加勢を期待して、ヒックマンにもバッジを渡すが彼はそれを返す。

その後、ノナの家に向かったヒックマンは、キップに馬をプレゼントする。

出産に呼ばれた帰り道、マッコードは、エド・マクギャフィー(リー・ヴァン・クリーフ)に弟の傷の治療を頼まれる。

自分の誕生日を祝う行事に出席するため、マッコードは町に戻ろうと馬車を走らせるが、銃を持ったエドがそれを追う。

町では、人々が人望厚いマッコードが現れるのを心待ちにしていた。

馬車に揺られて現れたマッコードは、銃撃され既に死亡していたが、彼がいつも記録している手帳には、エドの弟の肩の傷の治療に向かったことが記されていた。

駅馬車襲撃犯も肩を撃たれたという情報から、オーエンスは、兄弟が犯人と断定して捜索隊を編成しようとする。

マクギャフィー兄弟には、生け捕りを条件に各1000ドルの賞金がかけられるのだが、混血の兄弟は凶暴だということでボガーダスが殺害を求め、それが許可される。

オーエンスはヒックマンに同行を求めるが、彼は暴徒化しそうなボガーダスらの行動を阻止するには、単独で方を付けるのが得策だと助言するにとどめる。

その頃、キップが捜索隊の後を追ってしまい、それに気づいたヒックマンも後を追う。

マクギャフィー兄弟の牧場を焼き討ちにしたボガーダスらは、姿を消した二人を追う。

牧場に着いたヒックマンは、オーエンスにキップを捜していることを伝えて先を急ぐが、キップが兄弟と同じ方向に向かったことを知る。

単独でけりを付けようとしたヒックマンは、オーエンスを殴り倒し、山の奥へと向かう。

人の気配に気づいたエドは銃を発砲し、その銃声を聞いたヒックマンがキップを見つける。

キップをオーエンスの元に向かわせたヒックマンは、洞窟に潜んでいる兄弟を確認するが、そこにオーエンス現れる。

オーエンスはエドを説得しようとするが、容赦しない彼の銃弾を浴びてしまう。

かすり傷で済んだオーエンスを残し、ヒックマンが洞窟に向かい、枯れ木に火を放ち二人を燻りだそうとする。

ヒックマンは、エドが出てきたところを殴り倒して銃を奪い、兄弟を生け捕りにしてオーエンスに引き渡す。

ノナの家に戻ったヒックマンは、キップに賞金を渡して旅立とうとする。

町に戻ったボガーダスらは、法と秩序を順守しようとするオーエンスを無視して、兄弟をリンチにかけ、縛り首にしようとようとする。

ヒックマンが町に現れ、彼を含めてオーエンスに加勢する保安官補には誰もなろうとせず、人々はオーエンスに町を出るよう勧める。

バッジを付けることを拒否したヒックマンは、ボガーダスとだけ話をつけるようオーエンスに助言する。

ボガーダスが、兄弟を差し出すようオーエンスに要求するが、彼は、一人で兄弟を連れ出してみろとボガーダスに伝え、仲間を退けさせる。

そして、オーエンスが独り立ちしたしたこと悟ったヒックマンは、胸にバッジを付けてオーエンスに加勢する。

一対一で話をつけるため、オーエンスはボガーダスに近寄る。

孤立したボガーダスは、殴られてもオーエンスに手出しできずに、その場を立ち去ろうとする。

しかし、隙を見て銃を抜いたボガーダスは、オーエンスに射殺される。

そして、ノナとキップを連れて町を出ることにしたヒックマンは、立派な保安官に成長したオーエンスに町を任せて旅立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
元保安官の流れ者で、賞金稼ぎのモーグ・ヒックマンは、保守的な町にたどり着き、暫く滞在することになる。
ヒックマンは、当然のごとく人々から疎外され、町外れに住む未亡人ノナと息子キップの家に泊めてもらうことになる。
ノナは、当初ヒックマンを歓迎できずにいたのだが、彼が妻子を亡くした身の上と知り同情する。
その後ヒックマンは、若くて非力な保安官オーエンスに加勢して、彼の命を助ける。
そして、オーエンスに見込まれたヒックマンは、彼に、保安官としての心得の伝授を求められるのだが・・・。
__________

第30回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。

いかにも人生に影のありそうな、賞金稼ぎの男が、未熟な臨時保安官との親交を深めながら、その成長を見守り、彼の手で町の秩序の回復を果たさせるという、深みのあるストーリー、一つの考えを貫く洞察力のある男の、微動だにしない視線、そして焦点の定まらない若者の心理描写など、派手さを抑えた、アンソニー・マンの繊細な演出は冴え渡る。

1960年代以降に、独特の音楽スタイルでオリジナリティーを発揮する前の、エルマー・バーンスタインの楽曲も新鮮だ。

物腰や目の動き、そして後ろ姿、セリフを語らずとも、その人物の精神的逞しさや、人生の年輪を感じさせる、ヘンリー・フォンダの見事な演技は観る者を唸らせる。

やんちゃな若者が自分なりに考え、そして徐々に成長していく保安官を好演した、若きアンソニー・パーキンスが、その後の町の平和を担うに相応しい人物として描かれる、清々しいラストも実にいい。

亡くなった夫が先住民だったために、町外れでひっそりと暮らすベッツィ・パーマーとその息子マイケル・レイ、保安官の座を狙う人種差別主義者ネヴィル・ブランド、町の人格者として人望の厚い医師役のジョン・マッキンタイア、駅馬車の襲撃犯人役リー・ヴァン・クリーフ、保安官の恋人メアリー・ウェブスター、他、ラッセル・シンプソンなどが共演している。


モバイルバージョンを終了