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タイムマシン The Time Machine (2002)

イギリスのSF作家H・G・ウェルズが1895年に発表した、古典的名作である同名小説を基に製作された作品で1960年に続き2度目の映画化。
恋人を殺された大学教授が空間移動装置の”タイムマシン”を発明して彼女の運命を変えようとする姿を描く、監督サイモン・ウェルズゴア・ヴァービンスキー、主演ガイ・ピアースサマンサ・マンバジェレミー・アイアンズ他共演のSFアドベンチャー大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト ■
監督
サイモン・ウェルズ

ゴア・ヴァービンスキー
製作総指揮
アーノルド・レイボヴィット

ローリー・マクドナルド
ジョーグ・サラレグイ
製作
ウォルター・F・パーク

デヴィッド・バルデス
原作:H・G・ウェルズ
脚本:ジョン・ローガン
撮影:ドナルド・マカルピン
編集:ウェイン・ウォーマン
音楽:クラウス・バデルト

出演
アレクサンダー・ハーデゲン:ガイ・ピアース

マーラ:サマンサ・マンバ
ケイレン:オメーロ・マンバ
ウーバー=モーロック:ジェレミー・アイアンズ
ボックス・NY114:オーランド・ジョーンズ
エマ:シエンナ・ギロリー
ウォチット夫人:フィリーダ・ロウ
デイビッド・フィルビー博士:マーク・アディ

アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(世界)
ドリームワークス(北米)
2002年製作 95分
公開
北米:2002年3月8日
日本:2002年7月20日
製作費 $80,000,000
北米興行収入 $56,684,820
世界 $123,729,180


アカデミー賞 ■
第75回アカデミー賞

・ノミネート
メイクアップ賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1899年1月、ニューヨーク
コロンビア大学で教鞭を執る、応用機械工学の権威でもあるアレクサンダー・ハーデゲン博士(ガイ・ピアース)は、恋人エマ(シエンナ・ギロリー)にプロポーズする。

しかし、アレクサンダーがエマに指輪を渡した直後、彼女は、現れた暴漢に射殺されてしまう。

4年後。
エマの死後、アレクサンダーは友人デイビッド・フィルビー博士(マーク・アディ)にも会おうとせず、部屋に閉じこもり、ある研究に没頭していた。

そしてアレクサンダーは、ついに時空を越える移動装置”タイムマシン”を完成させる。

過去に戻り、エマを救おうと、彼女が殺された場所から遠ざかり、違う行動をとったアレクサンダーだったが、エマは、不運にも馬車に轢かれて死亡してしまう。
...全てを見る(結末あり)

エマの死亡した過去に戻っても、彼女を救えないことを知ったアレクサンダーは、未来に答えを求めて旅立つ。

2030年5月24日。
近代都市に変貌したニューヨークに驚くアレクサンダーは、”ニューヨーク公共図書館”に向かう。

図書館の情報案内装置ボックス・NY114(オーランド・ジョーンズ)に案内されたアレクサンダーは、自分が”タイムトラベル”を研究し、1903年に死亡したことを知らされる。

2037年。
荒廃したニューヨークにやって来たアレクサンダーは、月面の爆破で月の軌道がずれて、地球に危機が迫っていることを知り、再びタイムマシンで飛び立つ。

80万2701年7月16日。
意識を失い傷を負ったアレクサンダーは、絶滅を逃れた生存者達”イーロイ”のマーラ(サマンサ・マンバ)に助けられる。

アレクサンダーが、”過去”から来たということを信じようとしないマーラだったが、彼女は弟ケイレン(オメーロ・マンバ)と共に、彼に優しく接する。

マーラは、ニューヨークの公共施設や、建物の残骸に刻まれた文字で言葉を学んでいた。

アレクサンダーが、愛する人を亡くし旅に出たことを察したマーラは、彼に周辺を案内する。

そして、タイムマシンの場所に案内されたアレクサンダーは、何かを恐れているようなマーラから、弟ケイレンを連れて行くよう頼まれる。

その時、イーロイの村は、猿に似たような化け物”モーロック”に襲われてしまう。

ケイレンを助けようとしたアレクサンダーだったが、マーラがモーロックに連れ去られてしまう。

アレクサンダーは、稼動する唯一の残存物ボックス・NY114に再会して、情報を得てモーロックの居住地に向かう。

ケイレンにあげた懐中時計を、モーロックが奪ったことを知ったアレクサンダーは、モーロックの巣窟に侵入するものの捕らえられてしまう。

マーラを見つけたアレクサンダーは、モーロックのリーダーウーバー=モーロック(ジェレミー・アイアンズ)から、イーロイを食料にしていることを聞かされる。

アレクサンダーは、エマが死んだからこそタイムマシンが生まれ、彼女が生きていたとしたら、存在しないマシンでエマを救えるはずのないことを、ウーバー=モーロックに悟らされる。

その後アレクサンダーは、ウーバー=モーロックに、過去に戻るよう言われ、彼をマシンに引き入れたまま作動させ、時空を旅する途中でマシンから突き落としてしまう。

6億3542万7810年の、モーロックが支配する地球を見たアレクサンダーは、マーラの元に戻り、彼女を救い脱出して、タイムマシンでモーロックを滅ぼす。

1903年。
フィルビーと、アレクサンダー家の家政婦ウォチット夫人(フィリーダ・ロウ)は、1週間も戻らないアレクサンダーの安否を気遣う。

そして、過去に戻れなくなったアレクサンダーは、マーラ達と生きていく決心を決める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1899年、ニューヨーク
コロンビア大学の教授アレクサンダー・ハーデゲンは、恋人エマにプロポーズする。
しかし。エマは暴漢に射殺されてしまい、失意のアレクサンダーは、ある研究に没頭する。
4年後、アレクサンダーは、過去に戻りエマを救う目的で、空間移動装置の”タイムマシン”を発明することに成功する。
時空を越える実験を続けるアレクサンダーだったが、エマの運命を変えられないことを知る。
仕方なくアレクサンダーは未来へと向かい、地球に危機が迫っていることを知る。
さらにアレクサンダーは、80万年後の世界に着き、無気力な種族を獲物にするリーダーから、”タイムマシン”で恋人を救えない矛盾を知らされる。
そして、アレクサンダーは、新たな決意を抱き、人類の危機を回避するために、戦おうとするのだが・・・。
__________

監督が、原作者H・G・ウェルズの曾孫のサイモン・ウェルズということで話題になった作品だが、彼は撮影途中に体調を崩し、ゴア・ヴァービンスキーに降板したという経緯がある。

原作とはかなり違った展開もあるが、20世紀初頭の舞台設定であるため、レトロな雰囲気のタイムマシンのデザイン、特撮を駆使した空間移動のシーンなどは、目を見張る出来栄えとなっている。

旅立つ動機が原作とは違うので、一概に比較は出来ないが、80万年の旅の末にたどり着く、未来の原始的な世界の造形物などは興味深いものの、モンスター軍団”モーロック”が登場する辺りからは、原作の持つ子供心に似たような、夢を追う主人公のイメージから掛け離れてしまい、ホラー映画のようになってしまったのは残念だ。

8000万ドルの製作費をかけた作品にも拘らず、北米の人気は上がらず、約5700万ドルの興行収入に留まる。
しかし、全世界では約1億2400万ドルのヒットとなった。

冒険心を抱く”夢の旅”というよりも、悲壮感が漂う主人公を演ずるガイ・ピアースは、見方によって好き嫌いが別れるような気もする。

理想郷で暮らす未来の種族サマンサ・マンバオメーロ・マンバ、化け物モーロックのリーダー、ジェレミー・アイアンズ、情報案内システムのオーランド・ジョーンズ、主人公の恋人シエンナ・ギロリー、家政婦フィリーダ・ロウ、友人のマーク・アディなどが共演している。


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