アレクサンドル・デュマ・ペールにより、1844年3-7月にかけて新聞”Le Siecle”に連載された物語”三銃士”を基に製作された作品。 国王ルイ13世の失脚を企む宰相リシュリューの陰謀に立ち向かう3人の銃士とそれに憧れる若者の活躍を描く、製作総指揮ジョン・アヴネット、監督スティーヴン・ヘレク、主演チャーリー・シーン、キーファー・サザーランド、オリヴァー・プラット、クリス・オドネル他共演のアクション・アドベンチャー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:スティーヴン・ヘレク
製作総指揮
ジョン・アヴネット
ジョーダン・カーナー
製作
ジョー・ロス
ロジャー・バーンバウム
原作:アレクサンドル・デュマ・ペール”三銃士”
脚本:デヴィッド・ローヘリー
撮影:ディーン・セムラー
編集:ジョン・F・リンク
音楽:マイケル・ケイメン
出演
アラミス:チャーリー・シーン
アトス:キーファー・サザーランド
ポルトス:オリヴァー・プラット
ダルタニャン:クリス・オドネル
リシュリュー枢機卿:ティム・カリー
ミレディー”サビーヌ”ド・ウィンター:レベッカ・デモーネイ
アンヌ・ドートリッシュ:ガブリエル・アンウォー
ロシュフォール伯爵:マイケル・ウィンコット
コンスタンス:ジュリー・デルピー
ルイ13世:ヒュー・オコナー
ジラール/ジュサック:ポール・マッギャン
アメリカ/イギリス/オーストリア 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
1993年製作 105分
公開
北米:1993年11月12日
イギリス:1994年2月11日
日本:1994年3月5日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $53,898,850
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1625年、フランス。
無鉄砲な青年ダルタニャン(クリス・オドネル)は、パリに向かい、殉死した父親の後を継ぎ、銃士になることを夢見ていた。
パリ。
その頃、若き国王ルイ13世(ヒュー・オコナー)の失脚を画策する宰相リシュリュー枢機卿(ティム・カリー)とロシュフォール伯爵(マイケル・ウィンコット)は、銃士隊を解散させ歩兵隊に転属させてしまう。
しかし、国王への忠誠を誓っていたアトス(キーファー・サザーランド)、アラミス(チャーリー・シーン)、ポルトス(オリヴァー・プラット)の三人はそれに逆らい、リシュリューは、彼らを捕らえることをロシュフォールに命ずる。
ダルタニャンはパリに向かう途中、王妃アンヌ・ドートリッシュ(ガブリエル・アンウォー)の侍女のコンスタンス(ジュリー・デルピー)に出会い、彼女に惹かれてしまう。 パリの銃士隊本部に着いたダルタニャンは、アトスから部隊が解散したことを知らされる。 納得いかないダルタニャンは、アトスと、その後、出くわしたポルトスとアラミスに、次々と決闘を申し込まれる。 その頃、国王ルイ13世は、不仲の王妃アンヌの前で、自分を無視して銃士隊を解散させたリシュリューに対し、不満をぶつける。 三人の銃士の前に現れたロシュフォールだったが、彼は追い払われてしまう。 決闘の場に姿を現したダルタニャンは、その場に到着した三人が憧れの銃士だと知るものの、約束通り、まずアトスと決闘を始めようとする。 そこに、三人を捕らえに来たリシュリューの護衛士が現れ、ダルタニャンを加えた4人は、それに立ち向かうことになる。 護衛士を倒した三人は、勇猛果敢なダルタニャンの戦いぶりに感心する。 しかし、三人は、ダルタニャンに故郷に帰るよう助言して去って行く。 その直後、ダルタニャンは現れたロシュフォールに戦いを挑むが、捕らえられて、父親の剣を奪われてしまう。 拘束を逃れたダルタニャンは、リシュリューが、伯爵夫人のミレディー・ド・ウィンター(レベッカ・デモーネイ)を使い、密かにイングランドと手を組み、国王失脚を企んでいることを知ってしまう。 その後、ロシュフォールに見つかり、リシュリューの前に引き立てられたダルタニャンは、三人の銃士の居場所を言うよう強要される。 それを拒んだダルタニャンは、斬首刑に処せられることになるが、そこに三銃士が現れて、彼を救い逃亡する。 リシュリューは4人の抹殺を命ずるが、ダルタニャンは、書状を持った使者が、イングランドに向かうことを三人に知らせる。 その書状は、リシュリューの反逆罪の証拠となるため、4人は密使の乗る船が出港するカレーに向かう。 王妃アンヌの侍女コンスタンスは、出会ったダルタニャンに、恋心を抱いていることを王妃に語る。 その頃、リシュリューは、自らが唯一不変と語り、聖職者の身でありながら王妃に言い寄り、国王に会い反逆の噂を払拭する。 途中、襲われた銃士らは二手に別れ、アトスは自分が敵を食い止め、ダルタニャンをカレーに急がせる。 疲労困憊のダルタニャンは路上で気を失ってしまい、通りがかったミレディーにカレーで介抱される。 意識の戻ったダルタニャンは、ミレディーに殺されそうになり、彼女がリシュリューの密偵だと気づく。 船に乗り込んだミレディーだったが、三銃士が現れ、彼女は元恋人のアトスと再会する。 アトスは、死んだと思っていたミレディーが密偵だと知り、彼女から書状を奪う。 ミレディーは、リシュリューの陰謀を聞き出そうとするアトスの要求を拒み、伯爵である夫を殺し、反逆者として処刑されることになる。 しかし、処刑寸前でそれを制止したアトスは、ミレディーに愛を受け入れられなかったことを謝罪する。 アトスの愛を知ったミレディーは、リシュリューが国王暗殺を企んでいることを告げ、崖から身を投げ自ら命を絶つ。 4人は、元銃士達に、国王の危機を知らせながらパリに戻る。 国王の誕生日の式典が開かれる中、リシュリューが雇った狙撃手に気づいたダルタニャンが、それを阻止する。 リシュリューは、現れた三銃士が国王を襲ったことにして護衛士を差し向ける。 しかし、元銃士が大挙して現れ、三銃士に加勢し、宮廷内は戦場と化す。 リシュリューは余裕を見せて、ロシュフォールに国王を殺すよう命ずる。 そこに三銃士が押し入り、アトスはロシュフォールと剣を交える。 国王と王妃を連れ、その場を逃れようとするリシュリューの前に立ちはだかったアラミスは、銃撃されてしまう。 アトスは、ダルタニャンに父親の仇であるロシュフォールの相手を任せる。 十字架に弾丸が当たり命拾いしたアラミスの無事を確認し、ポルトスとアトスはリシュリューを追う。 ダルタニャンは、苦戦しながらもロシュフォールを倒し、国王は三銃士の力を借りリシュリューを叩きのめし、王妃に愛を示す。 その後、三銃士とダルタニャンは国王に感謝され、銃士になるのが望みのダルタニャンは、それに加わることを許される。 王妃の傍らでそれを見ていたコンスタンスは、ダルタニャンに寄り添いキスをする。 そして、4人の銃士は、ダルタニャンを故郷から追い、襲いかかろうとするジラール(ポール・マッギャン)に、他の銃士と共に突進する。
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*(簡略ストー リー)
1625年、フランス。
血気盛んな若者ダルタニャンは、殉死した父親の後を継ぎ、銃士になるためパリに向かう。
その頃、宰相リシュリュー枢機卿は、若い国王ルイ13世の失脚を企み、銃士隊を解散させる。
リシュリューはそれに逆らったアトス、アラミス、ポルトスの三人の銃士を捕らえるようロシュフォール伯爵に命ずる。
三人は、パリに着いたダルタニャンと、ひょんなことから決闘することになるが、そこに現れた、リシュリューの護衛士と戦い相手を倒す。
ダルタニャンの戦いぶりに感心した三人だったが、彼に故郷に帰るよう助言し立ち去ってしまう。
その頃、リシュリューは、伯爵夫人ミレディーを密使としてイングランドに向かわせ、国王暗殺の計画を進める。
その後、ダルタニャンはロシュフォールに捕らえられていが、リシュリューの企みを知ってしまい、三銃士の居場所を吐かないために、斬首刑に処せられることになる。
しかし、三銃士がダルタニャンを救い逃亡し、リシュリューの陰謀を阻むため、密使を追うのだが・・・。
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何度も映画化された、お馴染みの”三銃士”の物語だが、本作は、当時の若手有望スターが結集し、大いに話題になった作品。
残念ながら、その期待とは裏腹に評価は低く、主役とも言える注目のダルタニャンのクリス・オドネルは、ラジー賞にノミネートされた。
しかし、上記のように、当時は過剰な期待がかかり過ぎた感じがあり、今観ると、現在でも各分野で活躍する出演者の溌剌とした演技、更にはスティーヴン・ヘレクの無駄のない、小気味よい演出は痛快なストーリーを盛り上げ、まずまずまとまりのある作品として楽しめる。
気になるのは、終盤での異常に多いカット割りのせいか、見ていてとても忙しく感じてしまう。
それでも、テンポ良いと言えばそれで納得できる、重厚さなどは求めず、細かいことも考えずに観れる作品。
ファーストクレジットの割には意外に影の薄いアラミス役のチャーリー・シーン、落ち着いた雰囲気の、銃士のリーダー格であるアトスのキーファー・サザーランド、陽気な男ポルトスのオリヴァー・プラット、そしてダルタニャンのクリス・オドネル、いずれも見事な剣さばきを披露して、画面狭しと暴れ回る。
国王失脚を画策する宰相リシュリュー枢機卿のティム・カリー、彼に密使として派遣されるが、アトスの愛を確認して陰謀を明かし自ら命を絶つ、美しい伯爵夫人レベッカ・デモーネイ、王妃アンヌ・ドートリッシュのガブリエル・アンウォー、リシュリューと組む伯爵のマイケル・ウィンコット、王妃の侍女役ュリー・デルピー、国王ルイ13世のヒュー・オコナー、故郷からダルタニャンを追う青年ポール・マッギャンなどが共演している。