”テキサス・レンジャー”となった元強盗の活躍を描く、製作、原案、監督キング・ヴィダー、主演フレッド・マクマレイ、ジャック・オーキー、ジーン・パーカー、ロイド・ノーラン、エドワード・エリス、ジョージ”ギャビー”ヘイズ他共演の西部劇。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:キング・ヴィダー
製作:キング・ヴィダー
原作:ウォルター・プレスコット・ウェッブ”The Texas Rangers, A Century Of Frontier Defense”
原案
キング・ヴィダー
エリザベス・ヒル
脚本:ルイ・スティーヴンス
編集:ドーン・ハリソン
撮影:エディ・クロンジェイガー
音楽:ジェラルド・カルボナーラ
出演
ジム・ホーキンス:フレッド・マクマレイ
ヘンリー・B”ワフー”ジョーンズ:ジャック・オーキー
アマンダ・ベイリー:ジーン・パーカー
サム“ポルカ・ドット”マギー:ロイド・ノーラン
ベイリー少佐:エドワード・エリス
デヴィッド:ベニー・バートレット
スタッフォード大尉:フランク・シャノン
ディットソン:フランク・コーデル
キャスパー・ジョンソン:リチャード・カール
デイヴ・トゥイッチェル:ジェド・プラウティ
ジェス・ヒギンズ:フレッド・コーラー
ヒギンズの弁護士:チャールズ・ミドルトン
スノー判事:ジョージ”ギャビー”ヘイズ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1936年製作 98分
公開
北米:1936年8月28日
日本:1936年10月
■ アカデミー賞 ■
第9回アカデミー賞
・ノミネート
録音賞
■ ストーリー ■
ジム・ホーキンス(フレッド・マクマレイ)とサム“ポルカ・ドット”マギー(ロイド・ノーラン)は、仲間のヘンリー・B”ワフー”ジョーンズ(ジャック・オーキー)が御者の駅馬車を襲う。
ワフーは、ジムとサムが去った後で、仲間だと知られぬように被害者を装う。
ある日、3人は捕らえられそうになり、サムとはぐれたジムとワフーはテキサスに逃げる。
その後、ワフーは再び御者となり、ジムがその駅馬車を襲おうとする。
同乗しているがディットソン(フランク・コーデル)が”テキサス・レンジャー”だと知ったワフーは焦り、襲おうとしたジムにそれを知らせて駅馬車に乗せる。
駅馬車は出発し、しばらくして現れた強盗2人をレンジャーが倒す。
それを見たジムとワフーは、金が必要だったために隊員に志願する。
指揮官のベイリー少佐(エドワード・エリス)に入隊を許可されたジムとワフーは、出動を命ぜられる。
家畜泥棒のサムと再会したジムとワフーは、レンジャーになったことを利用して互いの利益になる方法を考え手を組むことにする。
部隊に戻る途中でジムとワフーは、アパッチに襲われて両親を亡くした少年デヴィッド(ベニー・バートレット)を気の毒に思い、連れて帰る。
その後ジムとワフーは、ベイリーや彼の娘でデヴィッドの世話をしてくれるアマンダ(ジーン・パーカー)らと親しくなるつれて、レンジャー隊員としての自覚が芽生えるようになるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1935年に発表された、ウォルター・プレスコット・ウェッブの歴史書”The Texas Rangers, A Century Of Frontier Defense”を基に製作された作品。
製作、原案を兼ねた監督キング・ヴィダーの意欲作であり、フレッド・マクマレイ、ジャック・オーキー、ジーン・パーカー、ロイド・ノーラン、エドワード・エリス、ジョージ”ギャビー”ヘイズなどが共演した作品。
”テキサス・レンジャー”となった元強盗の活躍を描く西部劇。
1940年に続編「続・テキサス決死隊」が公開され、ウィリアム・ホールデン主演の「テキサス決死隊」(1949)は本作のリメイク。
3人組強盗の2人が、法執行官テキサス・レンジャーになるという、奇抜なアイデアが話題となった作品。
主人公の2人は悪党からテキサス・レンジャーにはなるものの、悪事を続ける仲間と再会して、隊員という立場を利用することも考えるという展開もまた興味深い。
そんな2人は、信頼する部隊の指揮官などとの親交により考えが変わり、命懸けでレンジャーとしての役目を果たすという結末も痛快だ。
登場人物の人間性を繊細に描きながら、西部劇の醍醐味も存分に見せてくれるキング・ヴィダーの演出により、見応えある作品に仕上がっている。
第9回アカデミー賞では録音賞にノミネートされた。
主演のフレッド・マクマレイは悪党として登場するものの、ひょんなことからテキサス・レンジャーに入隊し、人間的に成長して正義漢となる主人公を熱演している。
主人公と行動を共にする相棒を愉快に演ずるジャック・オーキー、主人公と惹かれ合う仲になるジーン・パーカー、その父親でテキサス・レンジャーの指揮官エドワード・エリス、悪党のまま主人公と手を組むものの、結局は対決することになるロイド・ノーラン、主人公らが世話をする両親を殺された少年ベニー・バートレット、大尉のフランク・シャノン、テキサス・レンジャーのフランク・コーデル、裁判の証人リチャード・カール、地方検事のジェド・プラウティ、被告のフレッド・コーラー、その弁護士チャールズ・ミドルトン、そして判事を演ずるジョージ”ギャビー”ヘイズの出演はファンには嬉しい。