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じゃじゃ馬ならし The Taming of the Shrew (1967)

1590-1591年の間に執筆されたと考えられるウィリアム・シェイクスピア同名戯曲を基に製作された作品。
監督、脚本フランコ・ゼフィレッリ
製作、主演エリザベス・テイラーリチャード・バートンマイケル・ヨークマイケル・ホーダーン他共演の恋愛喜劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

エリザベス・テイラー / Elizabeth Taylor / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:フランコ・ゼフィレッリ

製作総指揮:リチャード・マクワーター
製作
リチャード・バートン

エリザベス・テイラー
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本
ポール・デーン

スーゾ・チェッキ・ダミーコ
フランコ・ゼフィレッリ
撮影:オズワルド・モリス
編集:ピーター・テイラー
美術・装置
ロレンツォ・モンジアディーノ

ジョン・デキュア
エルヴェン・ウェッブ
ジョゼッペ・マリアーニ
ダリオ・シモーニ
ルイジ・ジェルヴァシ
衣装デザイン
アイリーン・シャラフ

ダニーロ・ドナティ
音楽:ニーノ・ロータ

出演
カタリーナ・ミノラ:エリザベス・テイラー

ペトルーキオ:リチャード・バートン
ルーセンショー:マイケル・ヨーク
バプティスタ・ミノラ:マイケル・ホーダーン
ビアンカ・ミノラ:ナターシャ・パイン
グルミオ:シリル・キューザック
トラニオ:アルフレッド・リンチ
ホーテンショー:ヴィクター・スピネッティ
グレミオ:アラン・ウェッブ
ヴィンセンショー:マーク・ディグナム

アメリカ/イタリア 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1967年製作 121分
公開
北米:1967年3月8日
イタリア:1967年3月23日
日本:1967年6月10日
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $8,000,000
世界 $12,000,000


アカデミー賞 ■
第40回アカデミー賞

・ノミネート
美術・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
16世紀、イタリアパデュア
青年ルーセンショー(マイケル・ヨーク)は、トラニオ(アルフレッド・リンチ)と共に街に着くなり、男達に取り囲まれる美しい娘ビアンカ(ナターシャ・パイン)に一目惚れしてしまう。

ビアンカもルーセンショーの視線を意識し、彼は心のときめきを抑えきれないまま彼女の後を追う。

ビアンカの父親バプティスタ(マイケル・ホーダーン)は、上の娘カタリーナ(エリザベス・テイラー)が片付くまでは、末娘を嫁がせる気がないことを、客人ホーテンショー(ヴィクター・スピネッティ)とグレミオ(アラン・ウェッブ)に伝える。

それを聞いていたカタリーナは癇癪を起こし、ビアンカ目当ての客人を追い払おうとする。
...全てを見る(結末あり)

かなり厄介な家庭環境を知ったルーセンショーは、家庭教師が必要だと言っていたバプティスタの言葉で、自分がそれに成りすまし、ビアンカに近づこうと考える。

一方、ホーテンショーとグレミオは、カタリーナ対策として、彼女に婿を見つけようとする。

ホーテンショーは、金持ちと結婚することだけを目的に現れたペトルーキオ(リチャード・バートン)とグルミオ(シリル・キューザック)に都合よく出くわす。

酔っていたペトルーキオではあったが、堅物のカタリーナを紹介しようとしたホーテンショーは、金さえあれば誰とでも結婚すると言う彼の返事を聞く。

翌朝、ホーテンショーは教師に扮し、ペトルーキオとミノラ家に向かい、恋敵グレミオは、同じくルーセンショーを伴い後に続く。

屋敷に着いた一行だったが、ビアンカがカタリーナにいびられて悲鳴を上げていた。

ひと騒動の後、ようやく屋敷に入ることが出来たグレミオは、約束したビアンカの教師をバプティスタに紹介する。

他の者も、ビアンカ目当てにバプティスタに近づこうとするが、ペトルーキオだけが、カタリーナに用があることを伝える。

ペトルーキオは、率直に持参金と財産分与をバプティスタに確かめ、彼に気に入られカタリーナの元に向かう。

暴れまわり手の付けられないカタリーナに、怯みもせずに求婚したペトルーキオは彼女を観念させて、皆の前で結婚することを宣言する。

バプティスタはそれに満足し、他の者もそれを歓迎して、結婚式の準備が始められる。

そして結婚式当日、着飾ったカタリーナの美しさに人々は驚くものの、花婿のペトルーキオが現れない。

ペトルーキオは、結婚式に相応しくない服装でようやく現れ、カタリーナは怒りを抑えながら礼拝堂に向かう。

何とか誓いの言葉を終えた二人は夫婦となり、早々と持参金を受け取ったペトルーキオは、それをグルミオに渡す。

祝宴の最中に、ペトルーキオはカタリーナを連れて旅立ってしまい、仲間達の元に向かい夜を明かす。

一方、ルーセンショーとビアンカも親交を深め、見ず知らずの旅人を父親と偽る彼の企みにはまり、バプティスタは財産を受け取る代わりに娘を嫁がせる契約を交わす。

新妻を馴らし始めたペトルーキオは、食べさせない、眠らせない、着飾らせないという苦行をカタリーナに強いる。

さすがのカタリーナも、ペトルーキオに従うようになり、二人はパデュアに帰ることになる。

途中、二人は、息子ルーセンショーに会うためにパデュアに向かうヴィンセンショー(マーク・ディグナム)と出くわして先を急ぐ。

町に着いたヴィンセンショーは、自分の替え玉や家来達が、何かを企んでいることに気づき騒動となる。

ヴィンセンショーは、息子に扮するトラニオらが彼を殺したと思い込むが、ルーセンショーがビアンカと共に現れて父親に謝罪する。

誤解が解けたルーセンショーとビアンカは、祝福されながら結婚式を挙げ、ペトルーキオとカタリーナも祝宴の場に到着する。

ペトルーキオは、カタリーナが自分に従順になったことを自慢し、それぞれの妻を召使いに呼びに行かせ、素直に来た妻の夫が、賭け金を受け取る賭けをする。

ビアンカが、忙しくて来られないことを知ったルーセンショーは落胆し、ホーテンショーは、逆に妻に呼ばれてしまい恥をかく。

そしてカタリーナだけが、ビアンカらを従えて呼び出しに応じて、妻は夫に従うものだと説教を始め、ペトルーキオは満足して彼女と愛を確かめる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
パデュアに現れた青年ルーセンショーは、美しい資産家の娘ビアンカに一目惚れしてしまう。
しかし、姉娘のカタリーナが片付くまでは、末娘を嫁がせないことを、ビアンカの父バプティスタは決める。
ルーセンショーは、ライバル達と共にビアンカの家庭教師になることを考え、同時に、カタリーナを街に現れた、金だけが目的のペトルーキオに押し付けようとする。
どうにも手の付けられない、癇癪持ちで気の強いカタリーナの相手になる者は、まずいないと思われていた。
しかし、持参金と財産分与をバプティスタに確かめたペトルーキオは、怯むことなくカタリーナに求婚して結婚を決めてしまう。
そしてペトルーキオは、結婚式を終えて持参金を受け取り、有無も言わせずに、妻カタリーナの躾を始め、彼女に苦行を強いる・・・。
__________

舞台などで活躍し、ルキノ・ビスコンティの下で経験を積んだ、フランコ・ゼフィレッリが初監督した作品。

エリザベス・テイラーリチャード・バートンが製作にも参加した意欲作で、切れのいい躍動感溢れるフランコ・ゼフィレッリの演出や、舞台となる街並みのセットや衣装も素晴らしく、ニーノ・ロータの軽快な音楽も心地よい。

第40回アカデミー賞では、美術、衣装デザイン賞にノミネートされた。

実生活の夫婦でもあるエリザベス・テイラーリチャード・バートンの、息の合った演技は絶妙だ。
とんでもないじゃじゃ馬娘を”迫力”で演ずるエリザベス・テイラーに対し、その言動を全く意に介さない豪放磊落なリチャード・バートンの怪演も見応え十分だ。

ミノラ家の末娘ナターシャ・パインに心奪われる青年を溌剌と演ずるマイケル・ヨーク、その召使アルフレッド・リンチ、二人の娘の父親役のマイケル・ホーダーン、ペトルーキオ(R・バートン)の召使シリル・キューザック、ルーセンショー(M・ヨーク)の恋敵のヴィクター・スピネッティアラン・ウェッブ、ルーセンショーの父マーク・ディグナムなどが共演している。


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