ドイツの作家E・T・A・ホフマンの3つの短編小説を基にした、ジャック・オッフェンバックの同名オペラの映画化。 バレリーナの恋人に対する詩人の想いを描く、製作、監督、脚本マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー、主演ロバート・ランスヴィル、モイラ・シアラー、ロバート・ヘルプマン他共演のファンタジー・コミック・オペラ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督
マイケル・パウエル
エメリック・プレスバーガー
原作
E・T・A・ホフマン(ストーリー)
ジュール・バルビエ(オペラ台本)
デニス・アランデル(イギリス台本)
製作
マイケル・パウエル
エメリック・プレスバーガー
脚本
マイケル・パウエル
エメリック・プレスバーガー
撮影:クリストファー・チャリス
編集:レジナルド・ミルズ
音楽:ジャック・オッフェンバック
出演
ホフマン:ロバート・ランスヴィル
ステラ/オリンピア:モイラ・シアラー(ドロシー・ボンド:歌)
アントニア:アン・エイヤーズ
ジュリエッタ:リュドミラ・チェリーナ(マルゲリータ・グランディ:歌)
リンドロフ/コペリウス/ダペルツット/ミラクル医師:ロバート・ヘルプマン(ブルース・ダーガヴェル:歌)
ニクラウス:パメラ・ブラウン(モニカ・シンクレア:歌)
シュレミル:レオニード・マシーン(オーウェン・ブラニガン:歌)
スパラザーニ/フランツ:レオニード・マシーン(グレアム・クリフォード:歌)
クラインザック/コシュニール:フレデリック・アシュトン(マレー・ディッキー:歌)
クレスペル:モーゲン・ヴィース(オーウェン・ブラニガン:歌)
ピティキナッチオ:ライオネ・ルハリス(ルネ・ソームズ:歌)
ルター:マインハルト・マウル(フィッシャー・モーガン:歌)
ステラのバレエ・パートナー:エドモンド・オードラン
アンドレアス:フィリップ・リーヴァー
ナサニエル:ジョン・フォード(クレジットなし)
ヘルマン:リチャード・ゴールディング(オーウェン・ブラニガン:歌)(クレジットなし)
アントニアの母:ジョアン・アレクサンダー(歌)
本人:トーマス・ビーチャム
イギリス 映画
配給
British Lion Films(イギリス)
Ilya Lopert(北米)
1951年製作 128分
公開
イギリス:1951年4月18日
北米:1952年6月13日
日本:1952年3月1日
北米興行収入 $91,930
■ アカデミー賞 ■
第24回アカデミー賞
・ノミネート
美術(カラー)・衣裳デザイン賞(カラー)
■ ストーリー ■
プロローグ
詩人ホフマン(ロバート・ランスヴィル)は、恋人であるプリマ・バレリーナのステラ(モイラ・シアラー)の公演を客席で見守る。
ホフマンは、公演後に会いたいというメッセージをステラに渡そうとする。
そのメッセージは、ステラに惹かれる評議員リンドロフ(ロバート・ヘルプマン)に奪われる。
ステラから返事がないホフマンは、幕間に劇場を出て酒場に向かい、オリンピア、ジュリエッタ、アントニアとの過去の恋の話を道化師クラインザック(フレデリック・アシュトン)にしながら酔う。
第1話 パリ
オリンピア(モイラ・シアラー)は、科学者スパラザーニ(レオニード・マシーン)と魔法の眼鏡作りコペリウス(ロバート・ヘルプマン)が作った自動人形だった。
ホフマンは、オリンピアが人形であることを知らずに恋してしまうものの、その真実を知る。
第2話 ヴェニス
ホフマンは、娼婦のジュリエッタ(リュドミラ・チェリーナ)に恋をする。
しかしジュリエッタは、関係を持つ魔術師ダペルツット(ロバート・ヘルプマン)のためにホフマンを誘惑する。
第3話 ギリシャの島
不治の病にかかったソプラノ歌手アントニア(アン・エイヤーズ)は、歌うことを禁じられていた。
しかし、悪の医師ミラクル(ロバート・ヘルプマン)に歌わされたアントニアは死亡し、ホフマンと彼女の父親クレスペル(モーゲン・ヴィース)は悲しみに暮れる。
エピローグ
ホフマンにとって、オリンピア、ジュリエッタ、アントニアは愛しいステラのことだった。
酒場に現れたステラは酔い潰れたホフマンに気づき、彼を見限りリンドロフと共にその場を去る。
E・T・A・ホフマンの原作を基にした、ジャック・オッフェンバックの同名オペラの映画化。
バレリーナである恋人に対する詩人の想いを描くファンタジー・コミック・オペラ。
イギリス映画界の至宝マイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガーが製作、監督、脚本を担当した意欲作であり、プロローグと3話そしてエピローグで構成される歌劇。
テクニカラーの美しい映像と共に、その芸術性が高く評価された作品。
指揮者トーマス・ビーチャムが指揮を終え、”The End of The Tales of Hoffmann”と記された楽譜を閉じ、さらに”MADE IN ENGLAND”と刻印されて締めくくられる決まり正しいラストもイギリス映画らしい。
第24回アカデミー賞では、美術(カラー)、衣裳デザイン賞(カラー)にノミネートされた。
恋人への想いを語る詩人ホフマンのロバート・ランスヴィル、彼の恋人であるバレリーナのステラと機械人形オリンピアを演ずるモイラ・シアラー(ドロシー・ボンド:歌)、ソプラノ歌手アントニアのアン・エイヤーズ、娼婦ジュリエッタのリュドミラ・チェリーナ(マルゲリータ・グランディ:歌)、ホフマンを嫌う評議員リンドロフ、魔法の眼鏡作りコペリウス、ジュリエッタと関係する魔術師ダペルツット、悪の医師ミラクルを演ずるロバート・ヘルプマン(ブルース・ダーガヴェル:歌)、ホフマンの友人ニクラウス役パメラ・ブラウン(モニカ・シンクレア:歌)、ジュリエッタに惹かれるシュレミルのレオニード・マシーン(オーウェン・ブラニガン:歌)、科学者スパラザーニと第3話の耳が不自由な召使いフランツのレオニード・マシーン(グレアム・クリフォード:歌)、道化師クラインザックと人間もどきの人形コシュニールのフレデリック・アシュトン(マレー・ディッキー:歌)、アントニアの父親クレスペル役モーゲン・ヴィース(オーウェン・ブラニガン:歌)、せむし男ピティキナッチオのライオネ・ルハリス(ルネ・ソームズ:歌)、アントニアの母親ジョアン・アレクサンダー(歌)他、マインハルト・マウル(フィッシャー・モーガン:歌)などが共演している。