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テイラー・オブ・パナマ The Tailor of Panama (2001)

1996年に発表された、ジョン・ル・カレの”The Tailor of Panama”を原作に、彼自身と監督ジョン・ブアマン(製作兼)の共同脚本で製作された作品。
不祥事を起しパナマに左遷された諜報員が国家を揺るがす国際問題に巻き込まれる姿を描く、主演ピアース・ブロスナンジェフリー・ラッシュジェイミー・リー・カーティス他共演によるサスペンス・タッチのコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ブアマン

製作:ジョン・ブアマン
製作総指揮:ジョン・ル・カレ

原作:ジョン・ル・カレThe Tailor of Panama
脚本
アンドリュー・デイヴィス

ジョン・ブアマン
ジョン・ル・カレ
撮影:フィリップ・ルースロ
編集:ロン・デイビス
音楽:ショーン・デイヴィ

出演
アンドリュー“アンディ”オズナード:ピアース・ブロスナン

ハロルド“ハリー”ペンデル:ジェフリー・ラッシュ
ルイーザ・ペンデル:ジェイミー・リー・カーティス
マルタ:レオノア・ヴァレラ
ミケランジェロ“ミッキー”アブラクサス:ブレンダン・グリーソン
ベニー叔父さん:ハロルド・ピンター
フランチェスカ・ディーン:キャサリン・マコーマック
マーク・ペンデル:ダニエル・ラドクリフ
サラ・ペンデル:ローラ・ブアマン
ラックスモア:デヴィッド・ヘイマン

ラモン・ルッド:ジョン・ポリト
デューセンバーガー将軍:ディラン・ベイカー
キャベンディッシュ:ジョナサン・ハイド
ラフィ・ドミンゴ:マーク・マーゴーリス

アメリカ/ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

2001年製作 109分
公開
北米:2001年3月30日
日本:2001年6月30日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $13,729,740
世界 $28,008,460


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
MI6本部、ロンドン
女性問題で失態を犯した諜報員のアンドリュー“アンディ”オズナード(ピアース・ブロスナン)は、上司のラックスモア(デヴィッド・ヘイマン)からパナマへの左遷を言い渡される。

オズナードは、現地在住のイギリス人200名の中から、仕立て屋を経営する、ハロルド“ハリー”ペンデル(ジェフリー・ラッシュ)に目をつけ、彼を情報源にしようとする。

パナマ・シティ
ペンデルは、パナマ運河委員会に務める妻のルイーザ(ジェイミー・リー・カーティス)と、息子とマーク(ダニエル・ラドクリフ)、娘サラ(ローラ・ブアマン)と暮らしていた。

そんなペンデルは、農場への投資が失敗し、多額の債務を抱え、銀行から返済を迫られていた。
...全てを見る(結末あり)

ペンデルに接触したオズナードは、彼が叔父ベニーのために放火保険金詐欺行為を働いたことや債務のことを知っていることを伝え、パナマ運河を監視するための情報網を張るために協力を強要する。

憤慨したペンデルは、オズナードを追い払おうとするのだが、手始めに5000ドルの経費を渡され、仕方なくそれに応ずる。
社交クラブに向かったペンデルは、ノリエガ時代に抵抗派組織の闘士だったミケランジェロ“ミッキー”アブラクサス(ブレンダン・グリーソン)をオズナードに紹介する。

ペンデルは、アルコール依存症のミッキーが、かなりの危険人物だと言うことをオズナードに伝える。

翌日、イギリス大使館に向かったオズナードは、外交官のフランチェスカ・ディーン(キャサリン・マコーマック)に部屋に案内され、彼女を誘うが拒まれる。

ノリエガ側に顔を傷つけられた、ペンデルのお気に入りの秘書マルタ(レオノア・ヴァレラ)は、ミッキーのかつての同志で、オズナードが何者かを気にする。

ペンデルは、ミッキーやマルタの活動資金が必要だと言って、オズナードに重要な情報を与えようとするが、彼は既に二人のことを調べ上げていた。

スーツの仕立ての件で大統領に会ったペンデルは、国が運河の所有権を売ろうとしている考えががるということにして、それをオズナードに伝える。

オズナードは、その情報に興奮して満足し、それによって得た報酬で、ペンデルは銀行の借金を返済してしまう。

その間、オズナードはフランチェスカと親密になり、ライター型カメラをペンデルに渡し、高額報酬をちらつかせて、妻のルイーズの持ち帰る書類を撮影するよう指示する。

ルイーザに、最近の不審な行動を浮気と疑われたペンデルは、それを否定し、彼女の書類の写真を撮りオズナードに渡す。

娘サラの誕生日に、夫と関係しているというオズナードを家に招待したルイーザは、彼から、二人がスパイ活動をしていることを知らされる。

オズナードはルイーザに言い寄り、ペンデルには過去をばらすと言って、さらに重要な情報を要求する。

ペンデルは、危険が伴う仕事に対し、1000万ドルの報酬を要求する。

上司ラックスモアが現地に立ち寄り、オズナードは1500万ドルの情報料が必要なことを伝えて承諾される。

その頃、過去のような闘志もないミッキーや、組織が活発化しているという情報を流したのかを、ペンデルはマルタに問われ焦り始める

ペンタゴン
MI6のラックスモアとキャベンディッシュ(ジョナサン・ハイド)は、反体制派活動のリーダー、ミッキーやマルタの情報をアメリカ側に伝え、1500万ドルを提供される。

ミッキーやマルタを探られていることで動揺したペンデルは、彼女からの連絡で助けを求められ。

ルイーザは、ペンデルがマルタと関係を持っていることを疑うが、彼はそれどころではなくなり家を出る。

イギリス大使館。
ラックスモアは、アメリカ側が、反体制組織への資金と武器援助を承諾したため、今後、自分が今回の件の指揮を執ることを、大使やオズナードに伝える。

オズナードが辞職しようとしていることを察し、”組織”のことなどがでっち上げだと悟ったフランチェスカは、彼に言い寄る。

それを気にもしないオズナードは、平然とフランチェスカを誘う。

ラックスモアと話し合っていた際に、夫との企みを知ったルイーザが、オズナードの元に現われる。

オズナードは、ラックスモアに危険を知らせ、その場から逃れるよう指示して彼を追い払う。

そしてオズナードは、押し入ってきたルイーザに、アメリカが運河を奪還したら、ペンデルの責任にする計画を話してしまう。

マルタの元に向かったペンデルは、ミッキーが自殺したことを知り、話をでっちあげたことを後悔する。

ペンデルは、ミッキーが死んだことと、情報が全て作り話だったことをオズナードに連絡して伝える。

ミッキーが自殺したことを、ラックスモアに伝えたオズナードは、1500万ドルを持って姿を消す。

ペンタゴン
ミッキーが、秘密警察によって暗殺されたとの連絡を受け、大統領命令により、デューセンバーガー将軍(ディラン・ベイカー)の指揮下で、パナマ攻撃が開始されようとしていた。

ペンデルは、イギリス大使館に向かい、大使に全てが自分の作り話だったことを伝えるが信じてもらえない。

オズナードが逃亡しようとするのを見つけたペンデルは、彼を捉まえて大使館で真実を話すよう説得する。

ペンデルを誘い、大金を持って逃亡しようとするオズナードだったが、その時、アメリカ軍の攻撃が始まる。

ルイーザは、上司の元に向かい状況を説明し、抵抗組織の活動がないことを大統領に伝えさせる。

オズナードは、大使を買収してプライベート・ジェットで逃亡し、その後、作戦は中止されてアメリカ軍は撤退する。

ペンデルは、疲れ果てて呆然としながら帰宅し、自分が刑務所で仕立てを習ったことや、叔父ベニーのために倉庫に放火して保険金を騙し取り、この地に逃れてきたことなどを告白し、嘘の世界で生きてきた人生だったことを語る。

自分を愛したためにそれを伝えられなかったと、涙ながらに語るペンデルをルイーザは許し、起きてきた子供達に、いつものように朝食を作るようにと告げる。

そしてオズナードは、機内のアテンダントに色目を使う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
女性問題で、パナマに左遷されたイギリス諜報員アンドリュー・オズナードは、現地で仕立て屋を経営するイギリス人ハロルド・ペンデルを情報源にしようと考える。
ペンデルが、詐欺行為や刑務所に居たこと、さらには借金を抱えていることを調べ上げ、弱みを握ったオズナードは、パナマ運河情勢を監視するために、役立つ情報の提供を彼に強要する。
高額報酬を提示されたペンデルは、仕方なくそれに従うが、ノリエガに対抗した、知人の元反体制組織の闘士ミッキーや、同じく自分の秘書のマルタが、活動を活発化しているという偽の情報をオズナードに流してしまう。
それが更にエスカレートしていくペンデルは、スーツの仕立てだけの関係にも拘らず、大統領が運河の所有権を他国に売ろうとしている考えがあることまででっち上げてしまう。
そして、イギリス諜報部は、その情報を基に、アメリカを動かし、地下組織への援助と軍事行動まで起す事態にまで発展してしまう・・・。
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原作者のジョン・ル・カレは製作総指揮も担当、本作への思い入れが窺える。

MI6に在籍したことのあるジョン・ル・カレの原作や、007シリーズの”現役ボンド”役者ピアース・ブロスナン主演ということで、興味津々の作品と言える。

そのピアース・ブロスナンは、ジェームズ・ボンドそのもの、またはパロディという感じであり、それほど新鮮味のある役柄とは言えない。

一方、彼に利用されるジェフリー・ラッシュのキャラクターと存在感が、作品を支えているという雰囲気で、実力派らしい彼の熱演がなければ、本作の価値は半減したかもしれない。

その妻役で、期待していたジェイミー・リー・カーティスも、今一インパクトに欠けているのは残念だ。

仕立て屋の秘書で、元反体制派の闘士レオノア・ヴァレラ、同じくアル中のブレンダン・グリーソンノーベル文学賞受賞者でもある、劇作家で詩人、度々幻覚として現われる仕立て屋の叔父役のハロルド・ピンター、主人公と親密になるイギリス外交官キャサリン・マコーマック、主人公の上司デヴィッド・ヘイマン、同僚ジョナサン・ハイド、アメリカ軍の将軍役ディラン・ベイカー、他マーク・マーゴーリスジョン・ポリトなどが共演している。

ハリーポッターと賢者の石」(2001)の公開を8か月後に控えるダニエル・ラドクリフが、仕立て屋の息子役で出演しているのは注目だ。
娘役ローラ・ブアマンはジョン・ブアマンの娘。


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