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鬼軍曹ザック The Steel Helmet (1951)

朝鮮戦争下、仲間を殺された軍曹が北朝鮮兵の監視所を設置する偵察隊と共に戦う姿を描く、製作、監督、脚本サミュエル・フラー、主演ジーン・エヴァンスロバート・ハットンスティーヴ・ブロディジェームズ・エドワーズリチャード・ロー他共演の戦争ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト
監督:サミュエル・フラー
製作:サミュエル・フラー
製作総指揮:ロバート・L・リッパート
脚本:サミュエル・フラー
撮影:アーネスト・ミラー
編集:フィリップ・カーン
音楽:ポール・ダンラップ

出演
ザック軍曹:ジーン・エヴァンス
ブロンテ二等兵:ロバート・ハットン
ドリスコル中尉:スティーヴ・ブロディ
トンプソン伍長:ジェームズ・エドワーズ
田中軍曹:リチャード・ロー
ジョー:シド・メルトン
バルディ二等兵:リチャード・モナハン
”ショート・ラウンド”:ウィリアム・チュン
北朝鮮兵:ハロルド・フォン
アメリカ兵:ネイル・モロー
少尉:リン・スタルマスター

アメリカ 映画
配給 Lippert Pictures
1951年製作 85分
公開
北米:1951年2月2日
日本:1951年8月3日
製作費 $103,000


ストーリー
朝鮮戦争下。
全滅した小隊の生存者ザック軍曹(ジーン・エヴァンス)は、ヘルメットに弾丸を受けるものの一命を取り留めた。
韓国人の孤児(ウィリアム・チュン)が現れ、傷の手当てをしたザックは、彼をショート・ラウンドと呼び、置き去りにすることができずに2人で移動する。
途中ザックは、第24師団19歩兵隊の黒人衛生兵トンプソン伍長(ジェームズ・エドワーズ)と出会い、その後、経験が浅いドリスコル中尉(スティーヴ・ブロディ)率いる偵察隊に遭遇する。
ブロンテ二等兵(ロバート・ハットン)、日系人の田中軍曹(リチャード・ロー)らと共に行動を共にすることになった黒人のトンプソンは、脱走兵だと疑われ、観光人のショート・ラウンドも偏見の目で見られる。
狙撃兵に狙われたザックらだったが、敵を倒して、監視所を設置するために仏教寺院に向かおうとする。
寺院に向かう途中、ザックの意見を聞かずに死亡兵を確認させたドリスコルは、部下を爆死させてしまう。
寺院に着いたドリスコルらは、警戒しながら監視所の準備を進める。
ショート・ラウンドは、巨大な仏像の前で祈りを捧げる。
その夜、偵察隊のジョー(シド・メルトン)が、隠れていた敵兵に殺されてしまう・・・。


解説 評価 感想

製作、脚本を兼ねて監督したサミュエル・フラーの意欲作であり、ジーン・エヴァンスロバート・ハットンスティーヴ・ブロディなどが共演した作品。

監督としては前年デビューした、サミュエル・フラーにとっての最初の戦争映画で、朝鮮戦争を初めて扱った作品でもある。

サミュエル・フラーは、UCLAの学生をエキストラで使い、約10万ドルの予算でわずか10日間で撮影を終えた作品。

共産主義者を蔑視して戦うアメリカ兵が、国内では根強い人種差別問題を抱えている皮肉なども描かれた作品でもある。

スタジオ側はジョン・ウェインを主人公にという考えもあったが、サミュエル・フラーはそれを拒みジーン・エヴァンスを起用した。

その期待に応えたジーン・エヴァンスは、戦争の悲惨な状況を見つめる現実的な兵士を熱演し、撮影当時28歳とは思えない貫禄も感じさせる演技を見せてくれる。

神父の楽器を持ち運ぶ二等兵ロバート・ハットン、偵察隊の指揮官で主人公と意見が合わないスティーヴ・ブロディ、主人公と出会う衛生兵のジェームズ・エドワーズ、日系人の軍曹リチャード・ロー、誰とも話そうとしない兵士シド・メルトン、病気で頭髪が抜け落ちた二等兵のリチャード・モナハン、主人公と行動を共にする少年ウィリアム・チュン(1984年公開の「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」の登場人物”ショート・ラウンド”は彼の役名が由来)、北朝鮮兵のハロルド・フォン、アメリカ兵のネイル・モロー、少尉のリン・スタルマスターなどが共演している。


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