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ゴールデン・リバー The Sisters Brothers (2018)

殺し屋の兄弟と彼らに追われる黄金採掘の新手法を考え出した化学者らの運命を描く、監督、脚本ジャック・オーディアール、製作、主演ジョン・C・ライリーホアキン・フェニックスジェイク・ギレンホールリズ・アーメッドルトガー・ハウアー他共演の西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇


スタッフ キャスト
監督:ジャック・オーディアール

製作
ジョン・C・ライリー
パスカル・コシュトゥー
グレゴワール・ソルラ
ミヒェル・メルクト
マイケル・デ・ルカ
アリソン・ディッキー
製作総指揮
ミーガン・エリソン
チェルシー・バーナード
サミー・シアー
原作:パトリック・デウィットThe Sisters Brothers
脚本
ジャック・オーディアール
トマ・ビデガン
撮影:ブノワ・デビエ
編集:ジュリエット・ウェルフラン
音楽:アレクサンドル・デスプラ

出演
イーライ・シスターズ:ジョン・C・ライリー
チャーリー・シスターズ:ホアキン・フェニックス
ジョン・モリス:ジェイク・ギレンホール
ハーマン・カーミット・ウォーム:リズ・アーメッド
メイフィールド:レベッカ・ルート
売春婦:アリソン・トルマン
提督:ルトガー・ハウアー
シスターズ夫人:キャロル・ケイン
シスターズ:イアン・レディントン
イーライ・シスターズ(少年期):アルド・マランド
チャーリー・シスターズ(少年期):テオ・エグザルコプロス
レックス:リチャード・ブレイク
クォーレル:クリード・ブラットン

フランス /アメリカ 映画
配給
Mirror Releasing(北米)
UGC Distribution(フランス )
2018年製作 121分
公開
フランス :2018年9月19日
北米:2018年9月21日
日本:2019年7月5日
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $3,143,060
世界 $13,143,060


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1851年、オレゴン準州
ガンマンのイーライ(ジョン・C・ライリー)とチャーリー(ホアキン・フェニックス)のシスターズ兄弟は、”提督”と呼ばれる男(ルトガー・ハウアー)に雇われる殺し屋だった。

提督と話したチャーリーは、ハーマン・カーミット・ウォーム(リズ・アーメッド)という男を殺すよう指示され、彼を追っている連絡係のジョン・モリス(ジェイク・ギレンホール)の元にイーライと共に向かう。

モリスは、幌馬車隊と共にゴールドラッシュに沸くサンフランシスコに向かうウォームを監視しながら後を追い、マートル・クリークに着く。

ウルフ・クリーク
ウォームから話しかけられたモリスは、マートル・クリークにいたことを伝えて、彼と意気投合して親しくなり行動を共にすることになる。

モリスは、そのことをシスターズ兄弟に知らせて、ジャクソンビルに向かう。

化学者のウォームは、化学的に金を探す方法をモリスに話す。
...全てを見る(結末あり)

イーライは、眠っている間にクモをのみ込んでしい、翌朝、体調を崩す。

嵐の中で移動した兄弟は、雨宿りをして一夜を過ごす。

翌朝、イーライは多少気分がよくなり、愛馬のタブを襲おうとしたグリズリーをチャーリーが仕留めたことを知る。

ジャクソンビル
モリスの手錠を見つけたウォームは、彼に銃を向ける。

隙を見てウォームを殴り倒したモリスは、彼を拘束する。

ウォームは、モリスの雇い主の提督が、自分の化学式を狙っていることを話す。

モリスは、兄弟が自分を残虐な方法で拷問すると考えるウォームの話を聞き、彼に同情する。

ジャクソンビルに着いたイーライとチャーリーは、モリスとウォームが4日前に発ったことを知る。

兄弟は、”ウォームが去ったために後を追う・・・”というモリスが残したメモを確認し、苛立つチャーリーは彼らがメイフィールドに向かったと考える。

ウォームは、暴力のない理想的な社会について考え、そのためコミュニティーをテキサスダラスに作ることが夢だとモリスに話す。

モリスは、ウォームと出会ったことで、憎んでいた父に操られた人生を変えてみようと考える。

カリフォルニア州、メイフィールド
イーライとチャーリーは、町の支配者であるメイフィールド(レベッカ・ルート)と話すものの、ウォームの情報は得られない。

酒癖の悪いチャーリーは酔ってしまい、イーライは、売春婦(アリソン・トルマン)に金を払い、何もせずに過ごす。

落ち着かない様子の売春婦は、その場を去る際に、メイフィールドに用心するようにとイーライに伝える。

警戒するイーライは、酔ったチャーリーを連れて町を出ようとする。

メイフィールドに雇われた男たちに見つかったイーライは、彼らを殺す。

イーライとチャーリーはメイフィールドを痛めつけて脅し、ウォームとモリスが手を組んだことを知り、彼女を殺して金庫の金を奪う。

人々にメイフィールドが死んだことを伝えた兄弟は、町の名前を変えることができると言い残してその場を去る。

イーライは、ウォームを殺す前に化学式を聞き出せという提督の指示を受けていたことを、チャーリーから知らされる。

サンフランシスコ
イーライとチャーリーは、高級ホテルに泊まり食事をする。

足を洗い平凡な暮らしを望むイーライは、そのまま殺し屋を続けるつもりのチャーリーが、レックス(リチャード・ブレイク)を相棒にするつもりであることを知る。

意見が合わず苛立つチャーリーはイーライを殴り、その場を去る。

翌朝、町を出ようとしたイーライは、ウォームらの居場所が分かったと言うチャーリーに、昨晩のことを謝罪される。

納得しないイーライは、殴り返せと言われたために、チャーリーを殴り倒す。

チャーリーは、登記所でウォームが土地を手に入れたことを知り、その場所はアメリカン川フォルサム湖だとイーライに伝える。

現地に近づいた兄弟は、採掘現場を偵察しながらフォルサム湖に向かう。

兄弟を待ち伏せしていたモリスとウォームは、2人に襲いかかり捕らえる。

そこにメイフィールドの部下が現れ、銃撃戦になったモリスは、自分たちでは対抗できないと言うチャーリーとイーライを解放する。

4人で男たちを殺したイーライとチャーリーは、ウォームとモリスが考える、テキサスに作るつもりの理想社会であるコミュニティーの話を聞き、採掘の半分の報酬で協力することに決める。

その後、共同でダムを作る作業を始めた4人は、次第に仲間意識が芽生える。

しかしチャーリーは、ウォームのコミュニティーの話を信じるモリスの考えが理解できなかった。

イーライは、グリズリーに襲われた傷で弱っていた愛馬のタブが死んだために気落ちする。

ウォームと話をしたイーライは、チャーリーが短気で暴力的なので、弟を守るために提督の仕事を請け負っていたことを伝える。

イーライは、馬の死がこんなに悲しいとは思わなかったとウォームに話す。

チャーリーが幼い頃、父親を殺してしまったこを話したイーライは、兄の自分がやるべきだったと言いながら、あれ以来、チャーリーは変わってしまったとウォームに伝える。

イーライは、チャーリーと今後のことを話し合い、彼が提督の後釜になる考えがあることを知る。

ダムが完成し、ウォームの用意した薬剤を水に加えると金が一瞬光り、4人はそれをかき集める。

薬剤は毒性が強いために、4人は注意して作業を行う。

チャーリーは、輝きが弱まったためにさらに薬剤を水に加えようとして、誤って原液を手にこぼしてしまう。

チャーリーを制止しようとしたウォームとモリスは、薬剤濃度の高い水中でもがき苦しむ。

翌朝、意識が朦朧とするウォームは、イーライをモリスと思いながら話しをする。

激痛に苦しむモリスは、チャーリーに頼み拳銃を受け取り、自ら命を絶つ。

それを知ったイーライは、ウォームも息を引き取ったことを確認する。

イーライに町の医者の元に連れて行かれたチャーリーは、痛めた右腕を切断される。

その後、提督が送り込んだレックスらが現れ、イーライは逃げようとするものの、チャーリーが動けないために戦おうとする。

表に出たイーライは、銃撃戦の末にレックスらを殺す。

その後、イーライとチャーリーは、追っ手の追撃をかわしながら旅を続けて、提督を殺すためにオレゴンに向かう。

オレゴン・シティ
町に着いたイーライとチャーリーは葬儀が行われている場所に向かい、提督が死んだことを知る。

イーライは、提督の死を確認するために遺体を殴る。

母(キャロル・ケイン)の家に向かったイーライとチャーリーは、無法者と疑われる。

ようやく息子たちだと分かった母に歓迎されたイーライとチャーリーは、安らぎを感じる。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
1851年、オレゴン準州
殺し屋の兄弟イーライ・シスターズとチャーリーは、”提督”と呼ばれる男に雇われていた。
連絡係のモリスからの情報を受けながら、金採掘の新手法を考案した化学者ウォームを追うイーライとチャーリーは、ゴールドラッシュで湧くサンフランシスコに向かおうとする。
モリスは、ウォームを監視している間に親しくなり、理想のコミュニティーを作る考えのある彼に賛同し、提督の指示を無視して手を組むことにする。
その件を知ったイーライとチャーリーは、その後も2人を追のだが・・・。
__________

2011年に発表された、パトリック・デウィットの小説”The Sisters Brothers”を基に製作された作品。

主演のジョン・C・ライリーの制作会社の作品で、ジャック・オーディアールが脚本を兼ねた西部劇であり、実力派スター豪華競演も話題になった。

作品は各方面で好評価を受け、ジャック・オーディアールは、第75回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞し、金獅子賞にもノミネートされた。

殺し屋がターゲットを追う単純な内容の物語ではなく、追う身と追われる側が協力し合う展開に発展する異色の西部劇は、ジャック・オーディアールの繊細な人物描写とメリハリのある演出と共に、見応えある作品に仕上がっている。

上記のように、実力派スターそれぞれが個性を活かし、見事な演技を見せている。

主演のジョン・C・ライリーは、殺し屋ではあるものの実は平凡な人生を望み、危険人物である弟の監視役として仕方なく仕事を請け負う男う好演し、その弟を演ずるホアキン・フェニックスは、飲んだくれで荒っぽい男を熱演している。

2人の連絡係としてターゲットを追うものの、彼の人間性に惹かれて協力者となるジェイク・ギレンホール、3人のターゲットである化学者で、理想社会を実現するコミュニティーを作ろうとするリズ・アーメッドメイフィールドの町の支配者レベッカ・ルート、彼女に雇われている売春婦のアリソン・トルマン、主人公らに指示を出すルトガー・ハウアー、主人公の母親キャロル・ケイン、父親のイアン・レディントン、主人公らの少年期アルド・マランドとテオ・エグザルコプロス、主人公らの仲間だが終盤で対決するリチャード・ブレイク、酒場の客クリード・ブラットンなどが共演している。


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