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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ The Royal Tenenbaums (2001)

3人の天才の父親だったテネンバウム家の家長が家族の絆を取り戻そうとする姿を描く、監督のウェス・アンダーソンが、親友オーウェン・ウィルソンと共に製作、脚本を兼ねた、ジーン・ハックマンアンジェリカ・ヒューストンベン・スティラーグウィネス・パルトローダニー・グローヴァービル・マーレイシーモア・カッセル他共演のシニカル・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ウェス・アンダーソン

製作総指揮
オーウェン・ウィルソン

ラッド・シモンズ
製作
ウェス・アンダーソン

バリー・メンデル
スコット・ルーディン
脚本
ウェス・アンダーソン

オーウェン・ウィルソン
撮影:ロバート・D・イェーマン
編集:ディラン・ティチェナー
音楽
マーク・マザースボウ

エリック・サティ

出演
ロイヤル・テネンバウム:ジーン・ハックマン

エセル・テネンバウム:アンジェリカ・ヒューストン
チャス・テネンバウム:ベン・スティラー
マーゴット・テネンバウム:グウィネス・パルトロー
リッチー・テネンバウム:ルーク・ウィルソン
イーライ・キャッシュ:オーウェン・ウィルソン
ヘンリー・シャーマン:ダニー・グローヴァー
ラレイ・シンクレア:ビル・マーレイ
ダスティ:シーモア・カッセル
パゴダ:クマール・パラーナ
ファーマー神父/テックス・ヘイワード:アンドリュー・ウィルソン
ナレーション:アレック・ボールドウィン

アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

2001年製作 109分
公開
北米:2001年12月14日
日本:2002年9月7日
製作費 $21,000,000
北米興行収入 $52,353,640
世界 $71,441,250


アカデミー賞 ■
第74回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
35歳で家を購入したロイヤル・テネンバウム(ジーン・ハックマン)は、その後、3人の子供に恵まれるものの妻エセルとは別居する。

ロイヤルは、長男チャス、娘マーゴット、次男リッチーにその件について説明する。

エセルが子供達を育て、チャスは経済を学びビジネスで成功する。

2歳で養女になったマーゴットは劇作家となり、9年生で賞金5万ドルを手にする。

4年後に一人で家を出たマーゴットは、指を一本失う。

リッチーは3年生からテニスのチャンピオンとなり、17歳でプロ・デビュー、国際大会で三連覇した。

リッチーの親友で向かいに住むイーライ・キャッシュは、テネンバウム家に入りびたりだった。

第一章

22年後。
かつては著名な法律家だったが、その後、資格を剥奪されたホテル暮らしのロイヤルは、支払いが滞納して退去させられそうになり、家族とは3年間音信不通だった。

リッチー(ルーク・ウィルソン)は26歳で引退し、船旅をしていた。

イーライ(オーウェン・ウィルソン)は英文学の助教授となり小説も発表する。

マーゴットは、神経学者のラレイ・シンクレア(ビル・マーレイ)と結婚していたが、7年間も戯曲を書いていない。
...全てを見る(結末あり)

飛行機事故で妻を亡くしたチャスは、同じ飛行機に乗りながらも息子達と生き残り、心配事が増すばかりだった。

考古学者となっていたエセルは、会計士のヘンリー・シャーマン(ダニー・グローヴァー)から求婚される。

テネンバウム家の執事パゴダ(クマール・パラーナ)は、それをロイヤルに伝える。

第二章

チャスは、息子達を連れて実家に戻り暮らし始める。

マーゴットに会ったエセルは、一日に6時間もバス・ルームに閉じ籠る彼女に、チャスが家に戻ったことを伝える。

それを聞き、生活を変えてみることにしたマーゴットは家に戻る。

そんな時ロイヤルは、家族と共に過ごしたいと言って、エセルに6週間の命だと伝える。

それは子供達やイーライ、ヘンリーにも知らされ、帰国したリッチーはマーゴットに迎えられ、家族は17年ぶりに同じ家で過ごすことになる。

第三章

子供達に会ったロイヤルは、自分が末期ガンだと知らせて、関係を修復したいことを伝える。

チャスはそんな父ロイヤルを毛嫌いするが、リッチーは彼の健康を気遣う。

ヘンリーは、エセルから結婚の返事をもらえないでいたが、彼女が18年もの間、男性と関係していないことが不安だと知る。

ロイヤルは、孫達を利用してチャスの機嫌を窺おうとする。

しかしチャスは、自分がビジネスで築いた資産などを奪ったロイヤルを許せなかった。

マーゴットとラレイの関係も心配するリッチーは、彼女のことをイーライが愛していることを知る。

第四章

ホテルを追い出されたロイヤルは、リッチーに連絡して家に戻るための手助けを頼むが、チャスはそれに反対する。

既にその場にいたロイヤルは、医師に扮したホテルのエレベーター係ダスティ(シーモア・カッセル)の協力で、重病を装い家族の同情を買う。

マーゴットを訪ねたラレイは、彼女の浮気を疑うがその答えは得られない。

ロイヤルは、窓から出て行くイーライを目撃して、彼がマーゴットと愛し合っていることに気づく。

マーゴットの浮気を確信するラレイは、彼女と仲のよいリッチーに助言を求める。

その後、ロイヤルは孫達を連れて遊び回り、悪さも教えるが、チャスは、息子達に近づくなと父に警告する。

第五章

ロイヤルは、エセルが自分に対する気持ちが戻りつつあることを知り、ヘンリーに因縁を付ける。

ヘンリーはロイヤルの病気を疑い、彼が服用する薬がお菓子で、バゴダがグルだと気づく。

家族を集めたヘンリーは、ロイヤルに病気でないことを白状させて、彼はバゴダと共に家を追い出され、二人はYMCAに向かう。

第六章

マーゴットは、イーライに愛が冷めたと言われ別れることにするが、二人で会っている現場を、ラレイが雇った私立探偵が監視する。

私立探偵は、マーゴットの子供時代からの秘密と恋愛遍歴などを調べて、ラレイとリッチーに報告する。

破産していたロイヤルは窮地に立たされ、滞在していたホテルのエレベーター係に、バゴダと共にダスティの口添えで雇われる。

その後、リッチーが自殺未遂で病院に運ばれ、家族は集まり、それがロイヤルにも知らされる。

バゴダと共に病院に向かったロイヤルだったが、病室に入れてもらえなかったが、彼は、リッチーがバスに乗り姿を消すのを目撃する。

家に戻ったリッチーは、自分のテントにいたマーゴットに気づき、二人は愛を確かめ合うが、それを秘密にする。

第七章

リッチーはロイヤルに会い、マーゴットのことを話し、助言されることはなかったが理解してもらえる。

ロイヤルとバゴダを伴いイーライに会ったリッチーは、マーゴットの件を語り友情を確かめ合う。

マーゴットと話し合ったロイヤルは、チャスには無視されてしまい、エセルと離婚手続きを済ませてヘンリーに後を任せる。

第八章

エセルとヘンリーの結婚式の日。
車を暴走させて現れたイーライは屋敷に激突するが、その際、チャスの息子達をロイヤルが救う。

チャスはイーライを叩きのめし、その場は混乱するが、ロイヤルはヘンリーと理解し合うことができる。

ロイヤルは、轢かれた愛犬の代わりの犬をチャスに渡し彼は父に感謝する。

48時間後にエセルとヘンリーは結婚し、マーゴットは新作を発表する。

ラレイは大学を回り新刊を宣伝し、イーライはリハビリ施設に入り、リッチーは、子供向けのテニス教室を始める。

ロイヤルは68歳で心臓麻痺を起こし、救急車で搬送される彼をチャスが看取った。

終章

ロイヤルは、何も語らない家族に見守られながら埋葬される。
墓碑銘には、
”ロイヤル・テネンバウム 1932-2001 敢え無く亡くなるものの、朽ち果てた軍艦から家族を救った”と刻まれていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
テネンバウム家の家長ロイヤルは、妻エセルと別居して、それぞれ秀でた才能持つ子供達とも別れる。
22年後、子供達は平凡な生活をして、法律家の資格も剥奪されていたロイヤルも暮らしていたホテルを追い出される。
考古学者となったエセルが、会計士のヘンリーに求婚されたことを知ったロイヤルは、家族の絆を取り戻すべく、執事バゴダの協力を得てある計画を実行する。
末期がんで余命6週間と偽ったロイヤルは、家族の同情を買い家に戻るのだが・・・。
__________

監督ウェス・アンダーソンと親友オーウェン・ウィルソンによる製作、脚本、豪華スター競演の注目作品。

物語に登場するテネンバウム家の妻エセルは、考古学者であるウェス・アンダーソンの母親がモデル。

風変わりな一家の騒動をユーモラスに描く純粋なコメディなのだが、家族崩壊を描く作品でもあり、全ての登場人物に哀愁が漂っているところがポイントの異色作。

”名門”一家のその存在自体が可笑しいのだが、スタイリッシュな映像や洒落た音楽も印象的。

第74回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。

見事ゴールデングローブ賞を受賞した、喜怒哀楽を変幻自在に演ずる家長ジーン・ハックマン、その妻アンジェリカ・ヒューストン、長男のベン・スティラー、養女グウィネス・パルトロー、その夫ビル・マーレイ、次男ルーク・ウィルソン、隣人のオーウェン・ウィルソン、妻に求婚する会計士のダニー・グローヴァー、ホテルのエレベーター係シーモア・カッセル、執事のクマール・パラーナ、神父アンドリュー・ウィルソン、そしてナレーションはアレック・ボールドウィンが担当している。


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