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ザ・マーダー The River Murders (2011)

ある刑事の周辺で起きるかつて彼が関係した女性ばかりを狙う不可解な殺人事件を描く、主演レイ・リオッタクリスチャン・スレーターヴィング・レイムス他共演、監督リッチ・コーワンによるサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:リッチ・コーワン

製作総指揮:リチャード・サルヴァトーレ他
製作:スティーヴ・アンダーソン
脚本:スティーヴ・アンダーソン

撮影:ダン・ヘイ
編集:ジェイソン・A・ペイン
音楽:パイナー・トプラク

出演
ジャック・ヴァードン:レイ・リオッタ

ヴコヴィッチ捜査官:クリスチャン・スレーター
ラングレー警部:ヴィング・レイムス
アナ・ヴァードン:ジゼル・フラガ
ジェニー・テムズ:サラ・アン・シュルツ
ジョン・リー:マイケル・ロドリック

グローヴァー捜査官:メローラ・ウォルターズ
トレント・ヴァードン:レイモンド・J・バリー
サン・リー:ミシェル・クルージ

アメリカ 映画
配給 ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント

2011年製作 93分
公開
北米:2011年7月1日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
刑事ジャック・ヴァードン(レイ・リオッタ)は、かつて関係した女性の死体が川で発見されたことを、同僚のジェニー・テムズ(サラ・アン・シュルツ)に知らされて現場に向かう。

既に現場にいた警部ラングレー(ヴィング・レイムス)に、被害者の遺体を見せられたヴァードンは、容疑者となる可能性もあるため、署で警部の事情聴取を受ける。

容疑が晴れるまで停職を言い渡されたヴァードンは、バッジと拳銃をラングレーに渡す。

翌日、ランニングの途中に現場に向かったヴァードンは、被害者のなくなっていた指輪が、陰部から見つかったことを知らされる。

帰宅したヴァードンは、両親が事故に遭い、母親が亡くなったことを妻アナ(ジゼル・フラガ)から知らされて、父親のトレント(レイモンド・J・バリー)の元に向かう。
...全てを見る(結末あり)

母親の葬儀を済ませたヴァードンは、同様の事件が2件起きていることをラングレーから知らされ、自分への疑いが消える状況に近づく。

しかし、その夜、再びヴァードンと関係した女性が殺害されて、やはり指輪が陰部から見つかる。

ヴァードンは、確認のために、仕舞ってあった母親の指輪を見て安心するが、危険を察知してアナに拳銃を渡す。

その頃、見慣れない男ジョン・リー(マイケル・ロドリック)が、街に現われて、ヴァードンの周辺を探っていた。

神父を語るリーは、ヴァードンと関係のあったマッサージ店の経営者サン・リー(ミシェル・クルージ)に、客を装い接触する。

余所の土地でも事件が起きているため、FBIの捜査対象になり、ヴコヴィッチ(クリスチャン・スレーター)とグラヴァー(メローラ・ウォルターズ)両捜査官が現地入りして捜査を始める。

不躾なヴコヴィッチは、矢継ぎ早にヴァードンに質問を浴びせ、今まで関係した女性全ての名前をあげるよう、彼に強要する。

その頃、サン・リーに暴行を加えしたリーは、彼女を殺害する。

ヴァードンは、過去に起きた同じ手口の被害女性のリストを見せられ、ついには、ヴコヴィッチに、母親とも関係したのかを問われる。

激怒したヴァードンに襲い掛かられたヴコヴィッチだったが、動じない彼は、とにかくリストを作り、母親の墓も掘り起こすことを伝える。

ヴァードンとジェニーは、犯人の書き残したメモが、聖書に関係していることを知り、彼は再びアナに危険を知らせる。

実はヴァードンと関係のあったジェニーは、自分をリストに入れないよう彼に頼む。

その後ヴァードンは、サン・リーが殺害されたという連絡を受けて現場に向かい、無残な死体を確認する。

翌日、リストを渡したヴァードンは、犯人が、被害者に次の女性のことを言わせた可能性があることを指摘する。

そこに、ヴァードンの母親が、事件と同じ手口で殺されていたという連絡が入る。

性器からは、結婚指輪ではなく、”レベッカ”というヴァードンと関係した女性に、彼が贈った指輪が発見された。

行方不明になっていたレベッカは、関係したヴァードンの子を身篭り、堕胎した経験があった。

手掛かりは得られず、母親の墓地に向かい、結婚指輪を棺に置き涙するヴァードンは、”あなたの息子より”というメモが添えられた花束を見つける。

かつて、レベッカに指輪を贈った場所に向かったヴァードンは、そこで彼女の切断死体を見つけ、ヴコヴィッチに容疑が固まったと警告される。

同じ頃、リーはジェニーに接近しするが、現場に向かった彼女は、最近よく会うリーのことをラングレーに知らせる。

翌日、ヴァードンは、次の被害者の知らせを受けて出かけようとするが、一人(ジェニー)足りないリストを見たアナと口論になってしまう。

その直後、被害者の夫に銃を向けられたヴァードンだったが、その男は駆けつけた警官に取り押さえられる。

現場に駆けつけたヴァードンは、今回は男だった被害者とは面識がなかった。

ジェニーにリーのことを知らされたヴァードンは、夜会う約束をしている彼を観察するように頼む。

署に現れた被害者の妻が、アナの経営するレストランでウエイトレスをしていたのだが、同じくバイトをしていた被害者とアナが関係していたことをヴァードンは知る。

アナは、ジェニーと寝たヴァードンへの腹いせだと言うが、彼女はその相手が、二人が愛し合ったモーテルで殺されたことを知りショックを受ける。

動揺するアナは、子供が出来ない体のはずだった自分が妊娠したことをヴァードンは知らせ、二人は諍いを止めて抱き合う。

署に向かったヴァードンは、ジェニーを迎えに来たリーと顔を合わせる。

ジェニーは付き合えないことをリーに伝え、彼は持参した花を渡して引き上げる。

ヴァードンは、リーを問題ない男だと判断するが、ジェニーは帰宅後に彼に襲われてしまう。

アナと久しぶりに愛し合ったヴァードンだったが、同じ頃、ジェニーはリーに暴行されて殺害される。

翌朝、犯人が判明したと言う、ラングレーからの連絡を受けたヴァードンは、署に向かい、それがレベッカの息子で、自分の子でもあることを知らされる。

レベッカは中絶せずに子供を産み、その男の子は神学校に通い狂言的になったということだった。

ジェニーの死体はヴァードンの家に運ばれ、リーは帰宅したアナを連れ去る。

駆けつけたヴァーノンとラングレーらは、ジェニーの死を確認し、ヴコヴィッチも彼女の死を悼む。

メモを見つけて、アナにプロポーズした場所に呼び出されたヴァードンは、リーがバッグに入れてあった、彼の弟や妹になるはずだった、ホルマリン漬けの胎児を見せられる。

そして、リーがアナに危害を加えたことを知ったヴァードンは、彼を射殺する。

ヴァードンは、リーの車のトランクに入れられた女性の死体を発見する。

その場にあったリーの手紙には、自分の命を絶とうとした父親を罰しようとしたことと、神がアナと胎児の命を奪うことを許さず、殺した女性のベッドで生きていることが綴られていた。

父親に殺してもらうという目的を果たしたリーは、安らかな気持で神の元に向かい、ヴァードンは、自分の犯した罪を悔いて涙し、その場にたたずむ。

その後、アナは無事に子供を出産し、ヴァードンはその子を抱き寄せる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
刑事ジャック・ヴァードンは、かつて関係した女性の変死体が発見されたことを知らされ、同僚ジェニーと現場に向かう。
ヴァードンが容疑者となる可能性があるために、ラングレー警部は仕方なく彼を停職処分にする。
その後も、ヴァードンと関係した女性の殺害事件が起き、さらに彼は、事故で母親も失ってしまう。
複数の事件が各地で起きたためにFBIが動き始め、ヴコヴィッチとグローヴァーの両捜査官が派遣される。
ヴァードンは妻アナの危険も考えて対処しながら、ヴコヴィッチには、今までに関係した女性のリストを作らされる。
そんな時ヴァードンは、母親も、一連の事件と同じ手口で殺されていたことを知る。
その頃、街には見慣れぬ青年リーが現われ、ヴァードンの周辺を探り、そして、彼に関係する女性に迫る・・・。
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本国アメリカでも、どうにか公開だけはされた程度の全くの小作ではあるが、個性派のレイ・リオッタクリスチャン・スレーター、さらにはヴィング・レイムスなど、お馴染みの人気スター競演の注目作。
*日本では劇場未公開

刑事と言う職にありながら(上司は非常に優秀とまで褒める)、40歳まで独身だった主人公は、とてつもなく女性関係にだらしなかったという設定がまず面白い。

一癖ある面構えのレイ・リオッタが、只者ではない雰囲気を漂わせながら、今では真面目に妻に尽くしているという感じをよく出し、自然な演技も実にいい。

対する、期待していたFBI捜査官のクリスチャン・スレーターは、威勢はいいが中盤から今一インパクトに欠ける存在になってしまい、ヴィング・レイムスも大人しい役柄がやや物足りない。

犯人は早々に分かり(観客には)、その後の主人公との絡みなどが興味深かったのだが、脚本に難ありという場面がしばしばある。

主人公の妻で犯人と言うより”神”に生かされるジゼル・フラガ、主人公の同僚で事件の犠牲になるサラ・アン・シュルツ、主人公の息子であった犯人のマイケル・ロドリックFBI捜査官メローラ・ウォルターズ、主人公の父親レイモンド・J・バリー、被害者ミシェル・クルージなどが共演している。


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