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赤い子馬 The Red Pony (1949)

1937年に発表された、ジョン・スタインベックの連載小説”The Red Pony”を基に製作された作品。
贈られた子馬を育てながら様々なことを経験する少年の心の成長を描く、製作、監督ルイス・マイルストン、主演マーナ・ロイロバート・ミッチャムルイス・カルハーン他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ルイス・マイルストン
製作:ルイス・マイルストン
原作:ジョン・スタインベックThe Red Pony
脚本:ジョン・スタインベック
撮影:トニー・ゴーディオ
編集:ハリー・ケラー
音楽:アーロン・コープランド

出演
アリス・ティフリン:マーナ・ロイ
ビリー・バック:ロバート・ミッチャム
祖父:ルイス・カルハーン
フレッド・ティフリン:シェパード・ストラドウィック
トム・ティフリン:ピーター・マイルズ
教師:マーガレット・ハミルトン
ジンクス・インガルズ:パティ・キング
ジャッキー:ジャッキー・ジャクソン
ボー:ボー・ブリッジス
リトル・ブラウン・ジャグ:リトル・ブラウン・ジャグ
ニーノ:ニーノ・テンポ
デール:トミー・シェリダン

アメリカ 映画
配給 リパブリック・ピクチャーズ
1949年製作 89分
公開
北米:1949年3月28日
日本:未公開
製作費 $2,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
カリフォルニア州、サリナス
牧場主のフレッド・ティフリン(シェパード・ストラドウィック)に雇われているビリー・バック(ロバート・ミッチャム)は、早朝から可愛がっている馬ロージーの世話をする。

フレッドの妻アリス(マーナ・ロイ)は、夫と息子のトム(ピーター・マイルズ)を起こして朝食の準備をする。

朝食後、ビリーを慕うトムは、彼から新聞記事と商品のリボンをもらう。

その後、学校に向かうトムは、友人たちに頼まれて記事を見せる。

学校から戻ったトムは、アリスの指示で家の仕事をする。

アリスの父である祖父(ルイス・カルハーン)が訪ねて来たことに気づいたトムは、彼を迎える。

夕食の際、祖父は一人で話し続けるが、トム以外は迷惑に思う。
...全てを見る(結末あり)

フレッドから子馬をもらったトムは喜び、ビリーからは鞍をもらい、”ギャビラン”という名前を付ける。

翌日、友達を連れて学校から戻ったトムは、ギャビランを見せて自慢する。

その後トムは、ビリーに手伝ってもらい、ギャビランの調教を始める。

朝食の際、起きて来ない義父の昔話にウンザリしていることをアリスに伝えたフレッドは、その話を聞いていた義父が傷ついた様子だったために謝罪する。

気まずい雰囲気になったために、フランクとビリーは席を外す。

トムからは話を聞きたいと言われた祖父は、昔の話は自分には大切であり、ここにはいられないとアリスに伝える。

それを聞いていたフレッドは言い過ぎたことを後悔し、アリスも考え込む。

その後、ポーチにいた祖父は、話を聞きたいと言うトムに、多くの人を移動させた大陸横断の話をする。

フレッドからサンノゼへの旅行を提案されたアリスはそれを拒み、問題から逃げようとする彼に、故郷に戻りたいだけだと伝える。

この土地に来て、よそ者扱いされることを気にしていたフレッドは、それを理解するアリスから、一人でサンノゼに行くことを提案される。

準備をしたフラッドはトムに旅立つことを伝え、アリスと共に馬車で駅に向かう。

翌朝、ビリーにギャビランの調教を見せたトムは、祖父から鞍をつけるようにと言われ、乗るのは感謝祭の朝からにする。

雨の日に馬小屋の戸が開くことを気にしながら学校に向かったトムは、事業中にギャビランのことが気になる。

その頃ギャビランは、トムから扉を開けることを教わっていたために、馬小屋から出てしまう。

嵐になり、教師(マーガレット・ハミルトン)に注意されたトムは、家に帰るよう指示される。

雨に濡れながら外にいたギャビランを馬小屋に戻したトムは、中に入れていたと言うビリーから、ギャビランの体調が悪いことを知らされる。

ギャビランが心配になり早退してきたトムを叱ったアリスは、馬の世話はビリーに任せる。

夜になり、ギャビランが心配なトムは、アリスの許可を得て看病する。

フレッドに電報を送り戻ってもらったアリスは、ギャビランが病気だと知らせる。

牧場に戻ったフレッドは、帰宅したトムがギャビランのことで悲しんでいるのを知り、息子を抱きしめて看病させる。

ビリーから、ギャビランが”腺疫”だと知らされたトムは、ぜったいに治すと言われるものの不安だった。

ギャビランの腫れ物を切り取ったビリーから大丈夫だと言われたトムは、彼の言葉を信じる。

祖父とアリスに話をしたビリーは、雨の日にギャビランを中に入れたものの、トムに疑われるのは辛いと伝える。

ギャビランの容態は悪いと伝えたビリーは、呼吸が困難なら気管切開するべきだと考えるアリスから、あとのことを任せると言われ、話を聞いてもらえたことに感謝する。

珍しく自信を失っているビリーのことを気にするアリスに、父は、自分の無力さを痛感しているのだろうと伝える。

ギャビランが悪化していることをビリーに伝えたトムは、気管を切開することを知らされ、祖父と共に手伝う。

処置は終わり、トムがギャビランに付き添うことになる。

翌日、友達がギャビランを見に来るが、トムは、蹄鉄を打ちに行っていると言って帰ってもらう。

その夜、トムが寝てる間に、ギャビランは雨の中、外に出てしまう。

朝になり、ギャビランがいないことに気づいたトムは、足跡をたどって捜す。

倒れているギャビランを見つけたトムは、ハゲタカを追い払い、傷つけられる。

そこにビリーと共に現れたフランクは、ハゲタカのせいではないと言ってトムを落ち着かせる。

フレッドに気持ちを分かってやるべきだと伝えたビリーは、トムを抱いて牧場に向かい、ロージーが産む子馬をあげると言って慰める。

家に戻ったトムは、ギャビランが死んだことを知ったアリスに、ビリーが殺したと伝える。

最初は拒んだものの、ロージーが産む子馬が欲しくなったトムは、それをビリーに伝え、出産の日を楽しみに待つ。

出産が近づき、もしもの時には、母馬より子馬を助けるつもりであるビリーの考えを知ったトムは、彼が用意したナイフを奪う。

ビリーの考えをアリスと共に義父から聞いたフレッドは、子馬が無事に産まれることを願う。

気持ちをはっきりさせたいと言うフレッドは、自分の家はサンノゼではなくここだとアリスに伝える。

よそ者と感じるのは土地のせいではなく、自分の気持ち次第でどう思うかは変わると言うフレッドの言葉を、アリスは嬉しく思う。

トムからナイフを取り戻したビリーは、馬小屋に向かう。

子馬が産まれ、ロージーも無事だったことを知った皆は喜ぶ。

その後トムは、成長した子馬に乗り野山を駆け巡る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
カリフォルニア州、サリナス
牧場主のフレッドは、妻アリスと息子のトム、使用人のビリーと共に平穏な日々を送っていた。
フレッドから子馬を贈られたトムは、ギャビランという名前を付けて、ビリーに見守られながら調教を始める。
ある雨の日に、逃げ出したギャビランは病気になってしまい、トムは、ビリーが馬小屋に入れてくれなかったと思い彼を恨むのだが・・・。
__________

ジョン・スタインベックの連載小説”The Red Pony”を基に製作された作品であり、彼自身が本作の脚本を担当した。

スタインベックの故郷であるサリナスを舞台に、贈られた子馬の病気や死、父親との関係など、様々な体験をする少年の心の成長を描くドラマ。

少年の視点で描かれ、一見、恵まれた家庭環境に思える家族間の問題や人生についてを考えさせる、製作を兼ねたルイス・マイルストンの演出手腕も見どころの作品。

土地に馴染めない夫(シェパード・ストラドウィック)のことを気遣いながら、家族を支える妻であり母親を好演するマーナ・ロイ、その息子に慕われる牧場の使用人を印象的に演ずるロバート・ミッチャム、過去ばかり振り返る老人ではあるが、経験を活かした助言もする少年の祖父ルイス・カルハーン、様々な体験をして成長する少年ピーター・マイルズ、学校の教師マーガレット・ハミルトン、少年の友人パティ・キング、ジャッキー・ジャクソン、リトル・ブラウン・ジャグニーノ・テンポ、トミー・シェリダン、そして、子役時代のボー・ブリッジスなどが共演している。


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